1.石油輸出国機構(OPEC:Organization of the Petroleum Exporting Countries) 1960年にイラクの提案で、輸出国の利益を守ることを目的に、イラン、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラの5カ国によって結成された。 現在は、原加盟5カ国の他に、リビア、アラブ首長国連邦、アルジェリア、ナイジェリア、ガボン、赤道ギニア、コンゴ共和国の7カ国を加えた12カ国となっている。 2016年には非加盟国(ロシア、メキシコ、カザフスタンなど10の主要産油国)との協定でOPEC+に拡大した。
日経225先物オプション実況スレ8
https://talk.jp/boards/market/1769733783
5月7日の英地方選は、単なる政権信任投票に留まらない。イングランドの地方議会に加え、スコットランド、ウェールズの議会選が重なる今回は、連合王国の「一体性」が問われるガバナンスの転換点となる。
【制度変革が招く「統治の空白」】
特筆すべきは、イングランドで進行する63自治体の再編だ。当初、政府は一部選挙の延期を画策したが、リフォームUKの法的異議により方針撤回に追い込まれた経緯がある。強引な再編プロセスがもたらす行政の停滞や財政負担の不透明感は、地方経済の重石となり、ポンドにとっても無視できない構造的リスクを孕んでいる。
【ウェールズの変質と「政治の多極化」】
また、ウェールズ議会(セネド)の制度変更が政治の多極化を決定づける。定数が60から96へ大幅拡大され、完全比例代表制へと移行。この新制度は二大政党の支配を崩し、支持を伸ばすリフォームUKなど第三勢力の躍進を後押しする。政治の「断片化」が進めば、将来的な国政でのハング・パーラメント(宙吊り議会)への警戒から、市場はポンドに政治リスク・プレミアムを上乗せせざるを得ないだろう。
【金利頼みのポンド高に限界】
足元のポンドは英中銀のタカ派姿勢に支えられ底堅いが、その持続性には疑問が残る。選挙結果が「連合王国の亀裂」や「統治能力の低下」を露呈させれば、もはや金利先高観だけでポンドを買い支えるのは難しいのではないか。
日本銀行は4月28日の金融政策決定会合で、政策金利を0.75%程度に据え置くことを賛成6・反対3の賛成多数で決めた。中東情勢の緊張が続く中で、原油高などが国内経済・物価に与える影響の見極めが必要と判断したとみられる。
先行きの金融政策運営は、基調的な物価上昇率が2%に近づいている中、現在の実質金利が極めて低い水準にあることを踏まえると、経済・物価・金融情勢に応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくとし、従来の方針を維持した。
政策金利の維持は3会合連続だが、政策金利の据え置きには高田委員、田村委員、そして、6月に退任する中川委員の3人の審議委員が反対した。植田和男総裁の体制下で、3人が反対票を投じたのは初めてとなる。
1.日本銀行声明:物価目標の実現時期は維持
「予想物価上昇率、緩やかに上昇している」
「26年度中心に、経済見通しは下振れリスク・物価見通しは上振れリスクの方が大きい」
「今後の中東情勢の帰すう次第で、経済・物価の見通し大きく変化し得る点に注意必要」
「基調物価が2%に近づいている中、現在の実質金利極めて低い水準にある」
「政策調整のタイミングやペース、中東情勢展開の経済・物価影響を注視した上で中心的見通し実現の確度やリスク点検しながら検討」
「政策判断で重視している基調的な物価上昇率は、26年度後半から27年度にかけて物価安定目標とおおむね整合的な水準となり、その後も同程度で推移する。」
■経済・物価情勢の展望(展望リポート)
・2026年度の消費者物価(生鮮食品を除くコアCPI)見通し:+2.8%(従来:+1.9%)
2.植田日銀総裁会見
「政策運営がビハインド・ザ・カーブに陥ることがないよう、様々なデータや情報を丁寧に点検?しながら、次回以降の会合で適切に政策を判断していきたい」
「中東情勢を巡って足元で経済、物価ともに不確実性が高いことを踏まえると、見通しが実現する確度は、これまでに比べれば低下している」
「中心的な見通しの確度が再び高まってくるか、経済・物価を巡るリスクが変化していくかどうかといった点をもう少し確認したい」
「特に基調的な物価上昇率が2%に近づいている中、石油関連製品を中心に企業の価格設定行動を積極化していることなどを踏ま?える?と、物価上昇率が大きく上振れていくリスクが顕在化し、その後の経済に悪影響を及ぼすことがないかどうか十分に留意する必要がある」
「今回は一時的なサプライシ?ョックにはルックスルーが適切という考えに沿った判断となった」
「6月よりもう少し先のデータで物価上昇が表れる可能性がある」
「物価がもっと上がるリスクが高い場合、それを待たずに政策判断することはあり得る」
「ホルムズ海峡閉鎖中でも場合によっては利上げという判断もあり得る」
本日の欧州タイムでは、イラン情勢を巡る急展開がユーロドルの方向感を左右しそうだ。トランプ米大統領は週末、ホルムズ海峡で立ち往生する船舶を4日から護衛・誘導する「プロジェクト・フリーダム」の開始を表明。これを受けて原油先物相場は早朝に急落するも、その後は前営業日比プラスの水準まで切り返した。和平への期待と軍事的緊張の再燃が入り交じるなか、「有事のドル買い」への警戒は根強い。
今回のトランプ米大統領による護衛表明を、そのまま情勢改善の材料と受け取るのは早計だろう。作戦自体がホルムズ海峡の封鎖を解くものでもないからだ。イランは先週、封鎖解除や戦闘終結を含む14項目の和平案を提示したが、トランプ氏はその内容に否定的な見方を示した。核開発の放棄を求める米国とそれを拒むイランとの隔たりはなお大きい。中東情勢の最悪の展開はひとまず回避できたとしても、楽観的な見方はまだ広がり難いか。
金融政策の不透明感もユーロの方向感をつかみづらくさせている。戦争の長期化はインフレ高進と景気悪化を同時にもたらすリスクがあり、欧州中央銀行(ECB)の判断の幅が狭まっている。前回理事会では据え置きを選びつつ、6月の利上げ検討を視野に入れた。市場は、6月も含めて年内2回の利上げをほぼ確実視し、3回目も織り込みつつある。
本日は複数のECB当局者が相次いで講演に臨む。シムカス・リトアニア中銀総裁から始まり、ビルロワドガロー仏中銀総裁、コッハー・オーストリア中銀総裁、デギンドスECB副総裁が発言予定。また、NY午後にはナーゲル独連銀総裁の発言も見込まれる。エネルギー高を背景に引き締め姿勢が鮮明になれば、ユーロの支えとなり得る。ただ、成長の下振れを強調する発言が増えれば、上値を抑える材料に転じやすいだろう。
なお、英国は本日、アーリーメイバンクホリデーで休場。
想定レンジ上限
・ユーロドル、4月21日高値1.1791ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル、4月30日安値1.1655ドル
本日のNY市場におけるドル円は、為替介入への警戒感とイラン情勢を巡る不透明感を背景に、神経質な上下動が見込まれる。アジア時間に観測されたドル円の急落については、本邦当局による介入かどうかの確証は得られていないものの、仮に介入であったとしても、その効果が徐々に減衰している可能性には留意が必要だろう。
2024年のゴールデンウイークには、4月29日および5月1日の2日にわたり円買い介入が実施されており、今年も同様に複数日にわたる介入を見込む向きが多かった。当時は初回介入で高値から5.63円、2回目で4.95円の下落幅を記録した。一方、今年は4月30日に5.15円の下げを見せたものの、本日分については確認こそ取れていないが、値幅は1.53円にとどまっている。さらに、先週末の安値155.50円にも届いていない点を踏まえると、押し目では積極的な買い意欲が依然として強いことがうかがえる。断続的な介入、あるいは従来以上の大規模介入が実施されない限り、相場は徐々に下値を切り上げる展開が想定され、通貨当局にとっては極めて難しい舵取りが迫られる局面といえる。
一方、イラン情勢も引き続き市場の主要テーマである。早朝には、米国がホルムズ海峡を航行する船舶の誘導支援を開始すると発表したことで、時間外のWTI原油先物価格は一時99ドル台前半まで軟化した。しかし、この流れは長続きせず、その後は買い戻しが優勢となり、先週末終値を上回る107ドル台まで上値を伸ばしている。加えて、全米自動車協会(AAA)が公表するレギュラーガソリン価格は、1週間前の1ガロン4.111ドルから4.457ドルへと急上昇しており、米国内では燃料価格高騰への懸念が一段と強まっている。こうした状況を受け、市場ではトランプ政権によるホルムズ海峡の逆封鎖解除を期待する声も聞かれる。もっとも、これを実行すれば今回のイラン攻撃の戦略的成果が失われかねず、政権にとっては極めて難しい判断を迫られる構図となっている。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、1日高値157.33円を超えると、日足一目均衡表・雲上限、転換線、基準線が重なる158.11円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、1日安値155.50円を割り込むと、200日移動平均線154.15円。
今週のNY市場は米雇用統計と主要決算に注目。先週はダウ平均が0.55%高と反発し、ナスダック総合が1.12%高と5週続伸し、機関投資家が運用のベンチマークとするS&P500も5週続伸した。週後半はナスダックとS&P500が連日で史上最高値を更新した。相場のけん引役は主要ハイテク企業の好調な決算発表だった。アルファベットはクラウド部門の収入増が評価され大幅に買われたほか、アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトも市場予想を上回る実績を示した。週末にはアップルが良好な決算と強気な収益見通しを発表し、市場のセンチメントを支えた。一方、メタ・プラットフォームズは将来の設備投資拡大が警戒され売られる場面が見られた。経済指標では、1-3月期の実質国内総生産(GDP)速報値が予想を下回る伸びに留まった。また、連邦公開市場委員会(FOMC)はややタカ派的な内容となり、利下げ期待が一段と後退した。国際情勢では、米国とイランの和平交渉を巡る不透明感から原油相場が一時1バレル107ドル台まで上昇したが、週末には協議進展への期待から大きく低下した。
今週は米・イランの和平交渉の行方や原油相場の動向が引き続き注目される中、週末に控える4月米雇用統計(非農業部門雇用者数・失業率・平均賃金など)と、主要企業の決算発表が焦点となる。8日発表の雇用統計では、非農業部門雇用者数が5万人増と前回実績の17万8000人増から大幅に減速し、失業率は4.3%で推移する見通しだ。先週発表された第1四半期GDPが予想を下回る2%成長に留まる中、4月雇用統計が過熱感のない安定的な結果となれば、景気減速への懸念が和らぐ可能性がある。金融政策を巡っては、連邦準備理事会(FRB)の慎重姿勢を受け、年内利下げ期待が一段と後退しており、米長期金利の動向が株価の重しとなる場面も想定される。決算発表は、AI関連のパランティア・テクノロジーズやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)のほか、ウォルト・ディズニー、マクドナルドなど主要銘柄の実績やガイダンスが注目される。4月の米株市場は主要指数が過去最高値を更新するなど好調であったが、5月は「セル・イン・メイ」の格言通り季節的な調整局面を警戒する声もある。
今晩の米経済指標・イベントは3月耐久財受注改定値、3月製造業新規受注など。企業決算は寄り前にノルウェー・クルーズ、タイソン・フーズ、引け後にパランティア・テクノロジーズなどが発表予定。
(4日終値:5日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=157.22円(4日15時時点比△0.45円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=183.86円(▲0.06円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1693ドル(▲0.0038ドル)
FTSE100種総合株価指数:休場
ドイツ株式指数(DAX):23991.27(前営業日比▲301.11)
10年物英国債利回り:休場
10年物独国債利回り:3.087%(△0.050%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
4月スイス製造業PMI
54.5 53.3
4月仏製造業PMI改定値
52.8 52.8
4月独製造業PMI改定値
51.4 51.2
4月ユーロ圏製造業PMI改定値
52.2 52.2
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは頭が重かった。イランの半国営ファルス通信が「ホルムズ海峡を通航しようとした米軍艦艇をイランがミサイルで攻撃した」との報道が伝わると、原油先物相場の上昇とともに「有事のドル買い」が先行。米中央軍がSNSで当該報道を否定するとドル買い圧力は後退したものの、NYの取引時間帯に入ると再びドル買いが優勢となった。「イランのドローン攻撃を受けて、アラブ首長国連邦(UAE)の北東部に位置するフジャイラの石油産業施設で火災が発生」との報道をきっかけに、原油高・株安・ドル高の様相が強まった。2時前には一時1.1681ドルと日通し安値を更新した。
・ドル円は底堅い動き。東京勢が不在となる中、アジア市場では一時155.72円まで下落した。市場では「先週に続き、政府・日銀が為替介入に踏み切った」との見方が出ていた。
ただ、欧米市場では買い戻しが優勢に。イラン情勢が再び緊迫化する中で、原油先物相場が上昇したことから、「有事のドル買い」が広がった。米長期金利の上昇に伴う買いも入り、1時前に一時157.30円と日通し高値を更新した。
・ユーロ円はアジア時間に一時182.81円まで売り込まれたものの、欧米市場では183円台後半から184円台前半でのもみ合いに終始した。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。
・ロンドン株式相場はアーリーメイバンクホリデーのため休場となった。
・フランクフルト株式相場は反落。イラン情勢を巡る不透明感を背景に原油先物相場が上昇すると、投資家心理が悪化し株売りが広がった。個別ではDHLグループ(7.28%安)やコンチネンタル(4.64%安)、アディダス(4.17%安)などの下げが目立った。
・欧州債券相場は下落。原油高や米債安を受けた。
(4日終値)
ドル・円相場:1ドル=157.24円(前営業日比△0.23円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=183.86円(▲0.29円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1691ドル(▲0.0030ドル)
ダウ工業株30種平均:48941.90ドル(▲557.37ドル)
ナスダック総合株価指数:25067.80(▲46.64)
10年物米国債利回り:4.44%(△0.07%)
WTI原油先物6月限:1バレル=106.42ドル(△4.48ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=4533.3ドル(▲111.2ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
<発表値> <前回発表値>
3月米製造業新規受注
(前月比) 1.5% 0.3%・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは続落。「イランのドローン攻撃を受けて、アラブ首長国連邦(UAE)の北東部に位置するフジャイラの石油産業施設で火災が発生」との報道が伝わると、原油先物相場の上昇とともに「有事のドル買い」が優勢となった。2時前に一時1.1681ドルと日通し安値を更新した。その後の戻りも1.1702ドル付近にとどまった。
この報道を受けて、ダウ平均は一時580ドル超下落したほか、WTI原油先物価格は1バレル=106ドル台後半まで値を上げた。
・ドル円は続伸。イラン情勢が再び緊迫化する中、原油先物相場が上昇したことから、「有事のドル買い」が広がった。米長期金利の上昇に伴う買いも入り、1時前に一時157.30円と日通し高値を付けた。ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感は根強く、4時前に156.58円付近まで急速に値を下げる場面もあった。
なお、片山さつき財務相は訪問先のウズベキスタンで「昨年の米国との合意に基づき、投機的な為替の動きに対しては断固とした措置をとる」と述べた。実際の介入の有無についてはコメントを控えた。
・ユーロ円は反落。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は大きな方向感が出なかった。ただ、ドル円が急落したタイミングで183.18円付近まで下押しする場面があった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。イラン情勢が再び緊迫化する中で、WTI原油先物相場が上昇すると、投資家心理が悪化し株売りが広がった。市場では「米国とイランは停戦状態にあるものの、イランによる攻撃で停戦合意が揺らぐリスクがある」との見方が強まった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落。前週末に史上最高値を更新した後だけに利益確定目的の売りも出た。
・米国債券相場で長期ゾーンは下落。中東情勢の不透明感を背景にWTI原油先物相場が上昇すると、インフレへの懸念から売りが出た。
・原油先物相場は3日ぶりに反発。中東での軍事衝突が再開されるとの懸念を背景に買いが優勢となった。
・金先物相場は3日ぶりに反落。中東での緊張を背景にドルと共に原油価格が上昇する中、インフレが懸念されて米長期金利が上昇したことが重しとなり、軟調に推移。一時4500ドル台前半まで下落した。
オーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)は、4-5日の豪準備銀行(RBA)が5月の理事会で政策金利を0.25ポイント引き上げ、4.35%に達すると予測している。しかしCBAは、前回の3月よりも不確実性が高まっているため、理事会内での判断は極めて際どい状態にあるとみている。
最大の懸念はイラン戦争による地政学的リスク。当初1バレル64ドルと想定されていた原油価格が100ドル以上に急騰し、燃料サーチャージやコスト転嫁を通じて物価を押し上げている。4.3%という低水準の失業率やインフレ期待の上昇も相まって、物価目標達成のためには追加の引き締めが必要との見方が強い。
その一方で、金利据え置きを支持する経済指標も顕在化している。第1四半期のコア物価指数が予想を下回ったほか、景況感の急激な悪化や主要都市の住宅価格下落など、累積的な利上げの副作用が出始めている。
CBAの予測によれば、今回の利上げ後はエネルギー価格の高騰が消費を抑制するため、RBAは当面静観の構えを見せる可能性が高い。インフレ率は一時的に5.1%まで上昇すると見られ、イラン情勢の推移が今後の金融政策を左右する決定的な要因となる。RBAは物価抑制と景気下支えの間で、これまでにない困難な舵取りを強いられるだろう。
NZ準備銀行(RBNZ)金融政策員会のガイ委員は4日、ホルムズ海峡の封鎖による経済的なショックで「反射的な引き締め」は不要との見解を示した。ガイ委員が構築したモデルによると「現在の状況は従来の政策枠組みに沿って、一時的な要因は見過ごすアプローチが妥当」だという。そのうえで、反射的なタカ派バイアスに対して警鐘を鳴らしている。なお、次回のRBNZの金融政策公表は5月27日に予定されている。
一部通信社が報じたところによると、「イランのドローン攻撃を受けて、アラブ首長国連邦(UAE)の北東部に位置するフジャイラの石油産業施設で火災が発生した」ようだ。
4日06:00 トランプ米大統領
「米国はホルムズ海峡で立ち往生している船舶の護衛を開始する」
「護衛プロセスが妨害された場合、武力で対処する」
「一部船舶のホルムズ海峡通航を支援する取り組みは、中東時間4日朝に開始」
5日04:03
「金利は高すぎる」
4日14:18 片山財務相
「(4日の介入観測に関して)為替市場への介入の有無についてはコメントを控える」
「外為市場では、投機的な動きがみられる」
「私たちのスタンスは、非常にはっきりしている」
4日23:35
「昨年の米国との合意に基づき、投機的な為替の動きに対しては断固とした措置をとる」
4日15:06 マクロン仏大統領
「フランスは、トランプ米政権の『プロジェクト・フリーダム』には参加しない」
4日15:51 ミューラー・エストニア中銀総裁
「インフレは今後数カ月で加速する見込み」
4日17:17 シムカス・リトアニア中銀総裁
「明らかに我々は基礎的シナリオから逸脱している」
「6月の理事会で利上げの可能性について議論することは明らか」
「現時点で利上げについて憶測するのは非生産的」
「特定の金利経路を断言することはない」
5日01:56 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁
「米国の金融政策は不確実な経済状況にも十分対応できる態勢を維持している」
「イラン戦争が米国経済にどのような影響を与えるかは、現時点では予測不可能」
「FRBの(二つの)責務に対する双方のリスクが高まっている」
「市場のエネルギー見通しは落ち着いているが、『考え得る』悪いシナリオも存在」
「インフレ率は今年3%になる可能性が高く、2027年には目標の2%に戻るだろう」
「インフレ期待が抑制されたままであることは好ましい」
「経済は非常に底堅い」
5日02:38
「長期的なFF金利は3%になる可能性が高い」
「自然利子率(Rスター)は、直近の低水準な数値よりも高い可能性が高い」
「米国の労働力成長には劇的な変化が起きている」
「雇用市場の均衡点は月間0-5万人の雇用増加となる可能性がある」
「雇用市場はこれまでのところ良好に推移」
5日02:17 ナーゲル独連銀総裁
「6月の理事会までには見通しがより明確になるだろう」
「インフレ見通しが改善しなければ、6月の利上げにつながる」
「行動する準備はいつでもできている」
「戦争の長期化はインフレの高止まりのリスクを高める」
5日04:35 マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁
「長期的にCPIを2%近辺に維持することに尽力」
「インフレは率は4月にピークを迎え、2027年初頭までに2%まで低下する見込み
「不確実性が異例の高さにある。金融政策は機動的である必要がある」
※時間は日本時間
<国内>
○こどもの日の祝日で休場
<海外>
○13:30 ☆ 豪準備銀行(RBA)、政策金利発表(予想:4.35%に引き上げ)
○15:30 ◎ 4月スイス消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.3%)
○17:00 ◎ パネッタ伊中銀総裁、講演
○17:30 ◎ 1-3月期香港域内総生産(GDP)速報値(予想:前期比0.9%/前年比3.5%)
○21:30 ◇ 3月カナダ貿易収支(予想:25.0億カナダドルの赤字)
○21:30 ◎ 3月米貿易収支(予想:610億ドルの赤字)
○22:45 ◎ 4月米サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値(予想:51.3)
○22:45 ◎ 4月米総?⑰MI改定値(予想:52.0)
○23:00 ☆ 4月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(予想:53.7)
○23:00 ☆ 3月米新築住宅販売件数(予想:前月比3.0%/66.0万件)
○23:00 ◎ 3月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数(予想:685.0万件)
○23:00 ◎ ボウマン米連邦準備理事会(FRB)副議長、講演
○6日00:40 ◎ レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
○6日01:30 ◎ バーFRB理事、講演
○中国(労働節)、韓国(こどもの日)、休場
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
4日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、イラン情勢が再び緊迫化する中、原油先物相場が上昇し、米長期金利の上昇に伴う買いも入り、157.30円まで上昇した。ユーロドルは、原油先物相場の上昇を受けた「有事のドル買い」で1.1681ドルまで日通し安値を更新した。
本日のアジア外国為替市場のドル円は、東京市場と上海市場が休場のため閑散取引が予想される中、イラン情勢関連のヘッドラインや本邦通貨当局のドル売り・円買い介入第2弾に警戒していく展開となる。
イラン情勢に関しては、トランプ米大統領が昨日から開始した「プロジェクト・フリーダム」、すなわち、イラン戦争に関与していない一部の船舶を対象に、ホルムズ海峡を脱出できるよう誘導を開始する計画が順調に進んでいくのか否かを見極めたい。
昨日は「イランのドローン攻撃を受けて、アラブ首長国連邦(UAE)の北東部に位置するフジャイラの石油産業施設で火災が発生」との報道もあり、予断を許さない状況が続いている。
三村財務官は、介入前に、円を売り進めていた投機筋に対して「これを最後の退避勧告として申し上げる」と述べ、介入後は「大型連休はまだまだ序盤だと認識していただくよう申し上げておく」と警告していた。
2024年のゴールデンウィークには、神田財務官(当時)が2度の介入を断行して、160円を死守したが、三村財務官も同様のスタンスを示している。
2024年のゴールデンウィークの2度の介入は以下の通りとなっており、念頭に置いておきたい。
■2024年4月29日(月)第4弾円買い介入(5兆9185億円※過去最大)※覆面介入
・介入時間帯:東京市場は昭和の日で休場
・ドル円:高値160.17円から安値154.54円まで、5.63円(3.5%)下落した。
■2024年5月1日(水)第5弾円買い介入(3兆8700億円)※覆面介入
・介入時間帯:日本時間午前5時頃
・ドル円:高値157.99円から安値153.04円まで、4.95円(3.1%)下落した。
13時30分に発表される豪準備銀行(RBA)の金融政策では、現行4.10%の政策金利が4.35%まで引き上げられると予想されている。
しかし、他の中銀はイラン戦争の不透明感から政策金利の据え置きを決定しており、RBAも、スタグフレーションへの警戒感が払拭されないことで、利上げと据え置きで際どい判断になることが予想されている。
仮に政策金利が据え置かれた場合でも、今回は「金融政策報告書(SMP)」が公表され、インフレ率や経済成長率に関する最新の見通しが示されるため要注目か。特にインフレ見通しは前四半期から大きく修正される可能性が高いため、注目しておきたい。
大手銀行の介入担当ディーラーのGWを台無しにしただけの3日目の介入が、昨日も外遊先のウズベキスタンから行われたわけですが、市場に残されたものはといえば、介入に対する整合性や必然性の欠如。結果として、極めて狭いレンジでの推移が続くなかでの、ファンダメンタルズに反した、かつ、一定のレベルを阻止するためだけの当局の行動が、円という通貨をIMFが定める自由変動為替レートの分類から外される可能性を高めただけになったといったところ。もはや、この介入について論じることの意味さえ見つけることが出来ない状況となっています。
敢えて言えば、162.00円に設定されている巨額のリバースノックアウトオプションや、165.00円付近に存在している更なる巨額のKOの行使をとりあえず逃れることが出来たことは事実。更に言えば、新年度入りして輸入業者を中心にした長期為替のかなり前倒しした買い需要や、三村財務官が中心となってそのスキームを作成した巨額の日米投資案件にかかるドル買いを150円台で手当することが出来ることになったかもしれませんが、結局のところ、市場にはその買わせる為だけの介入というレッテルを張られただけに終わっています。
いずれにしても、ドル円は、155.57円と155.50円、そして昨日は155.72円と目先のトリプルボトムを形成。WTI原油先物や米長期金利の上昇を受けた有事のドル買いの流れのなかで、いずれも長い下ひげを残したかたちで一目雲下限がサポートした動きとなっています。
「会合で利上げ案を検討したものの見送ったが、6月に利上げを検討する可能性がある」
(ラガルドECB総裁)
2026年4月30日に開催された欧州中央銀行(ECB)理事会では、7会合連続で全会一致での金利据え置きを決定した。
イラン戦争を受けて、見通しは著しく不確実であり、インフレの上振れ・成長の下振れリスクを指摘し、インフレ率が目標値を大幅に上回れば6月にも利上げ用意と示唆された。
ECBはこれまで金利の中立水準を1.75-2.25%としてきており、現状は中間点2.00%に到達している。短期金融市場は年内3回の0.25ポイント利上げを完全に織り込んでいる。
1.欧州中央銀行(ECB)の金融政策正常化(※中銀預金金利)
■2026年4月30日: 2.00%(据え置き)
・限界貸出金利 :2.40%(据え置き)
・リファイナンス金利:2.15%(据え置き)
・中銀預金金利 :2.00%(据え置き)
■2026年3月19日: 2.00%(据え置き)
■2026年2月5日: 2.00%(据え置き)
■2025年12月18日: 2.00%(据え置き)
■2025年10月30日: 2.00%(据え置き)
■2025年9月11日: 2.00%(据え置き)
■2025年7月24日: 2.00%(据え置き)
■2025年6月5日: 2.00%(第8次利下げ)▲0.25%
■2025年4月17日:2.25%(第7次利下げ)▲0.25%
■2025年3月6日:2.50%(第6次利下げ)▲0.25%
■2025年1月30日:2.75%(第5次利下げ)▲0.25%
■2024年12月12日:3.00%(第4次利下げ)▲0.25%
■2024年10月17日:3.25%(第3次利下げ)▲0.25%
■2024年9月12日:3.50%(第2次利下げ)▲0.25%
■2024年7月18日:3.75%(据え置き)
■2024年6月6日:3.75%(第1次利下げ)▲0.25%
2.声明文
「インフレの上振れリスクと成長の下振れリスクはいずれも高まっている」
「インフレ率を中期目標である2%に安定させるための金融政策運営にコミット」
「中東での戦争はインフレを押し上げ、経済心理を悪化させている」
「戦争とエネルギー価格の高騰が長期化するほど、広範な物価や経済への影響は強まる可能性が高い」
「今後の金融政策をデータ依存かつ会合ごとに決定するアプローチをとる」
「将来の特定の金利経路を事前に約束することはない」
「インフレ率を中期的に2%の目標で安定させ、金融政策の円滑な波及を維持するために、その権限内ですべての手段を調整する準備」
3.ラガルドECB総裁
「スタグフレーションという強い用語は、現在の状況には当てはめていない。それはむしろ1970年代の状況に関連するものだ」
「方向性としては私たちがどこに向かっているかは分かっているが、今後を見極める必要がある。大きな変化が起きる可能性もある。実際に大きな影響を及ぼす要素が一つある。それが戦争の期間だ」
「ECBの反応関数には、大きく分けて3つの柱がある。インフレ目標は中期的に2%で、これが1つ目だ。2つ目は対称性で、これは本日議論し再確認した。3つ目は、ECBの反応は、観測された目標からの逸脱の種類によって決まる。それは大きく持続的なものなのかどうかを問う」
本日のロンドン為替市場のユーロドルは、イラン情勢に関するヘッドラインに警戒しながら、パネッタ伊中銀総裁やレーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミストの講演を見極めていく展開となる。
4月末の欧州中央銀行(ECB)理事会ではインフレ高進への懸念が示され、早ければ6月11日のECB理事会にも利上げとの地ならしが進められた。
昨日、ナーゲル独連銀総裁は、向こう数週間でインフレ見通しが大幅に改善しなければ、6月に利上げが必要になる可能性があるとの認識を示した。「紛争が長期化すればするほど、金融政策面での介入がなければインフレが高止まりするリスクが増大する」と述べた。
本日は、パネッタ伊中銀総裁やレーンECB専務理事の講演での利上げへの言及に注目することになる。
一方で、イラン情勢の不透明感から原油やガス価格が高止まりしており、ドイツやユーロ圏の景況感悪化と物価上昇懸念、スタグフレーションへの警戒感が高まっている。
欧州中央銀行(ECB)が先日発表した3月の消費者調査では、ユーロ圏の1年先インフレ期待が4.0%に急上昇し、3年先も3.0%へ上昇していた。GDP見通しはマイナス2.1%に悪化し、失業率予想も上昇していた。
昨日は、トランプ米政権による「プロジェクト・フリーダム」が開始され、米中央軍がイランの小型船舶を撃沈と報じられ、イラン側からのミサイル攻撃報道もあり、イラン情勢は予断を許さない状況が続いている。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1785ドル(5/1高値)
・ユーロ円:184.94円(日足一目均衡表・転換線)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1581ドル(日足一目均衡表・雲の下限)
・ユーロ円:182.81円(5/4安値)
本日のNY市場におけるドル円は、為替介入への強い警戒感が上値を抑制する一方で、米国とイランの停戦協定が崩壊の瀬戸際にあるとの見方から原油先物価格が底堅く推移し、ドル高圧力がかかりやすい展開が想定される。
市場の想定通り、政府・日銀による円買い介入は複数回にわたり実施された可能性が高いが、その結果はむしろ下値の底堅さを改めて印象付けるものとなった。先週30日の介入はサプライズではあったものの、日銀の利上げを政府の意向で抑制したことに対する「インフレ対策の代替措置」とも解釈でき、金融政策決定会合後というタイミングも含めて、2年前の大規模介入の焼き直しという側面は否めない。
実際、4月30日にはドル円は5.15円もの急落を記録したが、昨日は介入の有無が確認されていない中で、値幅は1.58円にとどまり、インパクトの減衰が鮮明となっている。本日も実弾介入が観測されれば、本邦休場という流動性の低下も相まって一定の値幅を伴う可能性はあるが、原油価格が高止まりする限り、ドル買いセンチメントが大きく後退するとは考えにくい。政府が日銀の利上げを抑制させながら、足元の円安をファンダメンタルズの観点から「投機的」と断じるのは、やや整合性を欠く見方と言わざるを得ない。
原油市場に目を向けると、全米自動車協会(AAA)が公表するレギュラーガソリン価格は1ガロン4.457ドルと、前日の4.446ドルからさらに上昇した。一般に4ドル超は米国消費者にとって割高圏とされ、4.5ドル台は家計に強い負担を与える「異常水準」と位置付けられるが、足元では上昇圧力が鈍化する兆しは見えない。トランプ政権は停戦維持に加え、ホルムズ海峡の通行支援など複数の対応策を打ち出しているものの、いずれも原油先物価格の下落は一時的にとどまり、有効打に欠けている印象が強い。イランのガリバフ国会議長が「現状維持が米国にとって耐え難いものであることはよくわかっている」と発信したように、むしろ焦燥感がにじむのは米国側である。
さらに、韓国の貨物船がホルムズ海峡で攻撃を受けたほか、複数の商船炎上も報じられている。加えて、イランによるアラブ首長国連邦へのドローン・ミサイル攻撃も伝わり、無期限とされた停戦協定は崩壊寸前の様相を呈している。トランプ大統領が、コストばかりが嵩み効果が限定的となり得る再攻撃に踏み切るのかは不透明だが、いずれにせよ原油価格の高止まりがドルを下支えする構図に大きな変化はないだろう。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、日足一目均衡表・転換線、基準線が重なる158.11円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、1日安値155.50円を割り込むと、200日移動平均線154.20円。
(5日終値:6日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=157.85円(5日15時時点比△0.57円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=184.67円(△0.93円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1699ドル(△0.0017ドル)
FTSE100種総合株価指数:10219.11(前営業日比▲144.82)
ドイツ株式指数(DAX):24401.70(△410.43)
10年物英国債利回り:5.061%(△0.097%)
10年物独国債利回り:3.063%(▲0.024%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
4月スイス消費者物価指数(CPI)
(前月比) 0.3% 0.2%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルはじり高。ヘグセス米国防長官はこの日の記者会見で「米国とイランの停戦は続いている」「米国はホルムズ海峡の航路確保に成功した」などと発言。原油先物相場が大幅に下落し、為替市場では「有事のドル買い」を巻き戻す動きが広がった。1時前には一時1.1714ドルと日通し高値を更新した。なお、ダウ平均は一時370ドル超上昇したほか、WTI原油先物価格は1バレル=101ドル台前半まで値を下げた。
ただ、買い一巡後は伸び悩む展開に。一目均衡表転換線1.1720ドルや雲上限1.1746ドルがレジスタンスとして意識されるとやや上値を切り下げた。
・ドル円は底堅い動き。日本時間夕刻に一時157.09円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。積極的な円売りを促す新たな材料が出たわけではないものの、欧州勢参入直後に一時157.84円まで急伸した。ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感は根強く、18時30分過ぎには157.15円付近まで下押しした。
NYの取引時間帯に入ると、日米株価指数の上昇を背景にユーロ円などクロス円が買われ、ドル円にも買いが波及。2時30分前に一時157.89円と本日高値を更新した。
なお、この日発表の4月米ISM非製造業景況指数は予想をやや下回ったものの、3月米貿易収支や同月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数、同月米新築住宅販売件数は予想よりも強い結果となった。
・ユーロ円はしっかり。原油先物相場の下落を好感して日米株価指数が上昇すると、投資家のリスク志向が改善し、円売り・ユーロ買いが優勢となった。2時30分過ぎに一時184.72円と日通し高値を更新した。
・ロンドン株式相場は続落。決算内容が嫌気されたHSBCホールディングスが6%超急落し、相場の重しとなった。ロイズ・バンキング・グループやバークレイズなど他の金融株にも売りが波及し、相場の押し下げ要因となった。セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株も軟調だった。
・フランクフルト株式相場は反発。原油先物相場が下落したことで投資家心理が改善し、株買いが広がった。個別ではインフィニオン・テクノロジーズ(6.50%高)やコメルツ銀行(4.50%高)、シーメンス(4.39%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。
(5日終値)
ドル・円相場:1ドル=157.88円(前営業日比△0.64円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=184.62円(△0.76円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1693ドル(△0.0002ドル)
ダウ工業株30種平均:49298.25ドル(△356.35ドル)
ナスダック総合株価指数:25326.13(△258.33)
10年物米国債利回り:4.42%(▲0.02%)
WTI原油先物6月限:1バレル=102.27ドル(▲4.15ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=4568.5ドル(△35.2ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
<発表値> <前回発表値>
3月米貿易収支
603億ドルの赤字 578億ドルの赤字・改
4月米サービス部門PMI改定値
51.0 51.3
4月米総?⑰MI改定値
51.7 52.0
4月米ISM非製造業指数
53.6 54.0
3月米新築住宅販売件数
(前月比) 7.4% 8.9%
(件数) 68.2万件 63.5万件
3月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数
686.6万件 692.2万件・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日続伸。特に新規の円売り材料は伝わっていないものの、日米株価指数の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると、全般円売りが優勢となった。3時30分過ぎに一時157.92円と本日高値を更新した。なお、ダウ平均は一時420ドル超上昇したほか、ナイト・セッションの日経平均先物は1日の大証終値比1330円高の6万0750円まで上げた。
ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感は根強く、上昇のスピードは緩やかだった。欧州時間には一時157.84円まで急伸したあと157.15円付近まで急失速するなど、荒い値動きとなる場面もあった。
この日発表された4月米ISM非製造業景況指数は予想をやや下回ったものの、3月米貿易収支や同月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数、同月米新築住宅販売件数は予想よりも強い結果となったが、相場の反応は限られた。
・ユーロドルはほぼ横ばい。ヘグセス米国防長官はこの日の記者会見で「米国とイランの停戦は続いている」「米国はホルムズ海峡の航路確保に成功した」などと発言。WTI原油先物価格が1バレル=101ドル台前半まで下落すると、為替市場では「有事のドル買い」を巻き戻す動きが広がった。1時前には一時1.1714ドルと日通し高値を更新した。
ただ、買い一巡後は伸び悩む展開に。一目均衡表転換線1.1720ドルや雲上限1.1746ドルがレジスタンスとして意識されると次第に上値が重くなった。
・ユーロ円は反発。原油安を好感して日米株価指数が上昇すると、投資家のリスク志向が改善し、円売り・ユーロ買いが優勢となった。4時前に一時184.76円と日通し高値を更新した。
ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時214.07円、豪ドル円は113.51円、NZドル円は93.11円、カナダドル円は115.97円、スイスフラン円は201.80円、メキシコペソ円は9.09円まで値を上げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発。ヘグセス米国防長官が「イランとの停戦は維持されている」「米国は戦闘の再開を望んでいない」との考えを示すと、WTI原油先物相場が下落し投資家心理が改善した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続伸し、史上最高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も最高値を更新した。
・米国債券相場で長期ゾーンは反発。WTI原油先物価格が下落すると、インフレへの懸念が和らぎ債券買いが入った。
・原油先物相場は反落。ヘグセス米国防長官が会見で「停戦合意は依然として維持されている」などと説明すると、 米国とイランの軍事衝突が激化するとの懸念が和らぐ中で売りが優勢となった。
・金先物相場は反発。ヘグセス米国防長官が会見で「停戦合意は依然として維持されている」などと説明したことを受けて原油相場が下落すると、インフレ懸念が和らぎ金に買いが入った。前日に約1カ月ぶり安値を付けていたことも買いを誘ったもよう。
イラン軍は5日、テレビを通じて「アラブ首長国連邦(UAE)への攻撃は行っていない」と表明した。
5日09:30 ゼレンスキー・ウクライナ大統領
「ウクライナは、6日午前0時からロシアとの停戦を実施する」
5日09:40 ロシア国防省
「プーチン大統領は、9日の対ドイツ戦勝記念日に合わせて、8日から9日にかけて2日間の停戦を実施する」
5日09:59 トランプ米大統領
「イランとの戦争はさらに2-3週間続く可能性がある」
「イランは濃縮ウランを引き渡す必要がある」
6日00:21
「イランが核兵器を保有すれば世界は危機に陥る」
「イランに核兵器を持たせてはならない」
「イランの海軍と空軍は完全に壊滅」
「(イランについて)彼らを徹底的に打ち負かした」
「イランは合意を望んでいる」
「(イランについて)我々は完全に支配している」
「イランはやってはいけないことを知っている」
5日11:49 ゲオルギエワIMF専務理事
「中東紛争が2027年まで長引き、原油価格が1バレル=125ドル前後に達した場合、世界経済は深刻な状況に直面する」
5日11:59 マズルーイUAEエネルギー相
「世界の石油市場が求める量を制約なしに生産することが、UAEに投資しているパートナーに対する責務だ」
5日13:35 オーストラリア準備銀行(RBA)声明
「本日の政策決定は多数決で行われた」
「理事会は、データと、見通しおよびリスクに関する評価の進展に注意を払い、意思決定の指針とする」
「8名の委員が政策金利目標を25ベーシスポイント引き上げて4.35%とすることに賛成票を投じ、1名の委員は政策金利目標を4.10%で据え置くことに賛成票を投じた」
「政策金利を3回引き上げたことで、金融政策は今後の展開に対応できる態勢が整っている」
「短期的なインフレ期待は上昇している」
「コスト圧力に直面している多くの企業が、商品やサービスの価格引き上げを検討している兆候がすでに現れている」
「理事会は、インフレ率はしばらくの間目標を上回る可能性が高く、リスクは依然として上昇方向に傾いていると判断した」
「燃料価格の高騰はインフレを加速させており、これは商品やサービスの価格全般に二次的な影響を及ぼす可能性が高い兆候が見られる」
「国内経済活動とインフレの見通しに関して、不確実性が著しく高まっている」
5日14:33 ブロックRBA総裁
「利上げはインフレ圧力を緩和している」
「現状の政策金利の水準は、やや制約的」
5日15:05 ガリバフ・イラン国会議長
「米国の停戦違反が海上輸送を脅かしている」
「ホルムズ海峡の新たな方程式が確立されつつある」
「航海とエネルギー輸送の安全が、米国とその同盟国によって停戦違反と封鎖の実施により脅かされている」
「現状維持が米国にとって耐え難いものであることはよくわかっている」
「我々はまだ始めることさえしていない」
<国内>
○憲法記念日の振替休日で休場
<海外>
○07:45 ◎ 1-3月期ニュージーランド(NZ)失業率(予想:5.4%)
◎ 就業者数増減(予想:前期比0.3%/前年比0.5%)
○10:45 ◎ 4月RatingDog中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI、予想:52.0)
○15:00 ◎ 4月スウェーデン消費者物価指数(CPI、予想:前月比▲0.2%/前年比0.4%)
コア指数(予想:前月比▲0.1%/前年比1.2%)
○15:45 ◇ 3月仏鉱工業生産(予想:前月比0.5%)
○16:50 ◎ 4月仏サービス部門PMI改定値(予想:46.5)
○16:55 ◎ 4月独サービス部門PMI改定値(予想:46.9)
○17:00 ◎ 4月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:47.4)
○17:20 ◎ チポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○17:30 ◎ 4月英サービス部門PMI改定値(予想:52.0)
○18:00 ◎ 3月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比3.4%/前年比1.8%)
○20:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○21:15 ☆ 4月ADP全米雇用報告(予想:12.0万人)
○未定 ◎ ポーランド中銀、政策金利発表(予想:3.75%で据え置き)
○22:30 ◎ ムサレム米セントルイス連銀総裁、講演
○23:00 ◇ 4月カナダIvey購買部協会景気指数
○23:30 ◇ EIA週間在庫統計
○7日02:00 ◎ グールズビー米シカゴ連銀総裁、講演
○7日05:15 ◎ マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁、議会証言
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
昨日の海外市場でドル円はしっかり。日米株価指数の上昇を受けたリスクオンの円売りが優勢となり、157.92円まで上昇した。ユーロ円も184.76円までユーロ高円安が進んだ。ユーロドルは1.1714ドルを頭にやや伸び悩んだ。
本日のアジア為替市場では、日米株価指数先物や原油先物相場の動向を眺めながらの値動きとなりそうだ。昨日はリスク志向が改善し、クロス円を中心に円売りが先行した。ヘグセス米国防長官が「停戦は続いている」「ホルムズ海峡の航路確保に成功した」と述べたことが投資家心理の改善を後押しした。WTI原油先物の上昇が一服し、日経平均先物は6万円超えで推移している。ただ、UAEへのミサイル・ドローン攻撃が2日連続で確認されており、中東情勢はなお予断を許さない。
停戦継続と航路確保という表向きの好材料の裏側では、不透明感は払拭されていない。ルビオ米国務長官は5日の会見で、ホルムズ海峡での紛争により民間船員10人が死亡したことを明らかにし、米軍がイランの高速艇7隻を破壊したとも述べた。外交ルートでの解決を目指す姿勢を示しつつも、発砲があれば応戦するとの立場も明確にしており、軍事的な緊張は依然として解消されていない。
UAEへの攻撃をイランは否定しているが、停戦発表から約4週間が経過した後の攻撃再燃は、市場が想定していたシナリオより事態が複雑であることを示唆。リスクオンの流れが続くかどうかは、この地政学的な不確実性を市場がどこまで消化できるかにかかっている。
ドル円はゴールデンウィーク中も何度か円買いが強まる場面はあったが、結局は直近安値から2円以上も円安に戻してきている。政府・日銀による介入警戒感は引き続き高いものの、下値の固さを確認するにとどまっていると言わざるを得ない。本日も為替介入をうかがわせるような動きがあったとしても、ドルの買い場を与えるだけになってしまうか。
豪ドルは、昨日の豪準備銀行(RBA)理事会の結果発表後に一時下落したが、その後はリスクオンの流れに乗って持ち直した。RBAは今年3回目の利上げを実施する一方、同時に公表した四半期金融政策報告でインフレ見通しを5%前後まで大幅に引き上げ、経済成長と雇用の見通しは下方修正した。追加利上げへの明言を避けたことが売りを誘ったが、インフレが目標を大きく上回る状況が続くなか、引き締めサイクルの終着点はなお見えていない。本日は、昨日の海外市場における底堅さが続くか注目したい。
私の知る限り、最も整合性のとれない、最も不可解な、そして、また、最も効果の期待出来ない、最も意味のない介入がIMFの定義通り、3日間で終了したわけですが、私が一番驚かされたことは、大手メディアが当局にIMFが定めるルールの存在を認めさせたことでした。
既にこのコラム内でも1日に詳しくお伝えしてありますが、自由変動為替レートであるがための定義として、為替介入については「極めて例外的にそして無秩序な市場環境をならすために行われた介入が3営業日を1回とし、6カ月以内にせいぜい3回までにとどまっており、当局がその情報や実施日などを提供してきている場合」という分類付けをしているわけで、これまで、財務省担当の記者達が、介入の実施についての質問はともかく、かかるルールの存在について問いただしたことはなかったはず。
介入を実施している当局としても、敢えて自らその手口を明らかにするといった愚策をとるはずもなく、ただ、聞かれれば、否定出来ないといった状況だったといったところ。
今回の一連の介入については、このルールを知っていたかいないかで、それが買い方だろうが売り方だろうが、いずれにしても、そのポジショニングやイベントドリブン的な短期的売買に対して相当の差が出たことは明らか。更に、今回は、初っ端から、「断固」どころか、「為替は最後の退避勧告。24時間携帯を持ち歩いたほうがいい」との、宣言付き介入という異例の事態。最初から最後まで、容易に知っていたサイドに腰を下ろしていることが出来たというもの。しっかりとした情報の認知の重要性を再確認したいところです。
「エネルギー供給の大幅な混乱が続く場合には、利上げが必要になり得る」
(ベイリーBOE総裁)
2026年4月30日、イングランド銀行金融政策委員会(MPC)は、8対1で政策金利を3.75%に据え置くことを決定した。
ベイリーBOE総裁は、年末までにインフレ率は3.5%をわずかに上回る水準になると見ており、エネルギー供給の大幅な混乱が続く場合には、利上げが必要になり得る、と述べた。
1.イングランド銀行金融政策委員会(MPC)
■4月会合:8対1で据え置き
※タカ派のピル委員:利上げを主張
「インフレ抑制に向けた進展が、イラン戦争前から鈍化していたとして、より迅速に利上げを行うべきだ。据え置き判断は、様子見ではなく能動的決定」
■3月会合:全会一致で3.75%での据え置き
※ハト派のディングラ委員
「エネルギー供給に長期的な打撃が及ぶ場合、利上げは避けられない」
■2月会合:5対4で据え置き
・据え置き支持:5名
(ベイリー総裁、ロンバルデリ副総裁、ピル委員、グリーン委員、マン委員)
・3.50%へ引き下げ支持:4名
(ブリーデン副総裁、ディングラ委員、ラムスデン副総裁、テイラー委員)
2.MPC議事要旨
「もし物価と賃金の悪循環が強まれば、利上げを行う準備がある」
「エネルギー価格上昇の影響が波及するため、今年のCPIは上昇する可能性が高い」
「インフレによる重大な二次的波及効果のリスクが存在」
■エネルギー価格の動向とインフレの2次効果の違いに基づく3つのシナリオ
1)原油価格が1バレル=130ドル前後にとどまる場合
金融政策への影響を示すために用いられたモデルは、金利を66-151bp引き上げる必要がある可能性を示唆した。
2)年末までにインフレ率が3.7%でピークに達し、一定の緩やかな2次効果が見込まれる。
3)インフレ率は2027年初めに6.2%まで上昇し、その後も予測期間を通じて英中銀の2%目標を上回り続ける。
3.ベイリーBOE総裁
「年末までにインフレ率は3.5%をわずかに上回る水準になると見ている」
「間接的な影響は食品価格において最も大きくなる可能性が高い」
「紛争が長引けば長引くほど、影響はより悪化することになる」
「いつ行動を起こすべきかは難しい判断」
「現在は2月時点よりも高い金利水準が必要であることを示唆」
「本日の市場の反応は今のところ非常に冷静」
「本日の金利決定がハト派的だとは言えないだろう」
2026年5月初旬、カナダのマーク・カーニー首相はアルメニアで開催された欧州政治共同体(EPC)サミットに出席した。非欧州圏の首脳として初の参加となった今回の動きは、隣国・米国との貿易摩擦が深刻化する中、カナダが欧州との経済・安全保障協力を強化し、貿易相手国の多角化を本格化させている現状を反映している。
【米ドルとの相関関係に生じる変化】
為替市場において、カナダドル(CAD)は長らく米ドルと高い相関関係を維持してきた。しかし、この伝統的な連動性がいま、政治的な背景から変化しつつある。カーニー政権が進める欧州接近は、トランプ政権下の米国が掲げる保護主義的な関税政策への対応策であり、経済的な依存先を分散させる戦略的な選択といえるだろう。
【資本フローの変容とカナダドルの重石】
ただし、この「脱・米国依存」の動きは、カナダドルにとって新たなリスク要因を含んでいる。まず懸念されるのが、資本フローの変化だ。カナダにとって最大の直接投資(FDI)源は依然として米国だが、欧州とのエネルギー・防衛協力を優先することで、北米域内での投資活動が一時的に抑制される可能性がある。
5月6日時点のドル/カナダドルは1.36CAD辺りで推移している。カナダ独自の外交方針による不透明感が意識され、カナダドルが対米ドルで伸び悩む要因となっていることに注意したい。
【USMCA再交渉と目先の現実的リスク】
また、2026年7月に控える米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の共同見直しも重要だ。カナダが欧州への接近を強める姿勢は、米国との交渉において厳しい条件を突きつけられる材料になりかねない。市場参加者にとっては、欧州との連携という長期的なメリットよりも、目先のUSMCA再交渉における不利益という現実的なリスクが、カナダドル売りの根拠になりやすい時期にある。
【通貨属性の変容と将来のボラティリティ】
カナダが欧州との関係を深めることは、単なる資源国通貨からの変容を意味する可能性がある。しかし、その過程においてカナダドルは、米ドルとの連動性が低下する一方で、欧州の地政学リスクの影響をより受けやすくなるという、新しいボラティリティの局面に移行している。かつて中央銀行総裁を務めたカーニー首相による政策運営により、通貨の価値が根本的に見直される局面に入ったのかもしれない。
ロンドンタイムの欧州通貨は、底堅く推移するか。アジアタイムにトランプ米大統領が「プロジェクト・フリーダム」の一時停止を表明。中東情勢の緊張緩和期待から「有事のドル買い」の巻き戻しが先行した。欧州タイムに入ってもこの流れを引き継ぎ、対ドルでユーロなど欧州通貨の下値が支えられる展開が続くとみる。
ただ、今晩ニューヨーク市場序盤には4月ADP全米雇用報告の発表を控えている。週末の雇用統計に対する思惑を左右するため結果を見極めたいとして、欧州タイム中盤以降は次第に様子見ムードが強まる可能性もあるだろう。
また本日は、ユーロ圏のサービス部門PMI改定値や卸売物価指数(PPI)などが発表予定。PPIは上昇(予想:前月比+3.4%、前年比+1.8%)への転換が見込まれており、インフレ圧力の根強さが意識されれば、欧州中央銀行(ECB)のタカ派傾斜への期待を強める一因となるだろう。こちらもユーロの下支え要因となるか、結果に注目したい。
想定レンジ上限
・ユーロドル:4月17日高値1.1849ドル。
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1647ドル前後で推移する52週移動平均線付近。
本日のNY市場におけるドル円は、為替介入への強い警戒感が引き続き上値を抑制する一方で、介入を見越してドルショートを積み上げている向きも多く、徐々にその効果が薄れつつある点には警戒が必要だろう。また、二転三転するトランプ政権の対イラン政策も、相場の不確実性を高める要因として注視しておきたい。
詳細な確認は取れていないものの、ゴールデンウイーク期間中には複数回となる円買い介入が本日も観測された。4月30日には5.15円、(4日には1.53円・・・介入でない可能性もあり)、そして本日は2.90円と、断続的にドルは下落している。しかしながら、30日から本日の安値までの累計下げ幅は5.68円にとどまっており、薄商いの中で実施された介入の効果は限定的と言わざるを得ない。背景としては、市場が複数回の介入を既に織り込んでいたことに加え、高市政権がイラン情勢を踏まえた追加的な財政拡大の可能性を示唆している点、さらには依然として根強いドル買いセンチメントの存在が挙げられる。加えて、連休明けに戻ってくる実需勢は、円高局面では着実に円売りを持ち込む可能性が高く、介入による円買い効果は次第に剥落していく展開も想定される。
一方で昨日は、ヘグセス米国防長官が米国とイランの停戦継続を示唆したほか、トランプ米大統領が核合意進展への期待を理由に、ホルムズ海峡における商船誘導作戦「プロジェクト・フリーダム」を一時停止したことが伝わり、原油先物価格は軟調に推移、ドル買いの巻き戻しが優勢となった。また、本日は米メディア・アクシオスが「米国とイランは戦争終結に向けた覚書作成に近づいている」「覚書では双方がホルムズ海峡の封鎖を解除する見込み」と報じたことで、ドル売りが進んでいる。
ただし、元々プロジェクト自体が実効性を伴って進展しているとは言い難く、実態としては対外的な「進展演出」の側面も否めない。実際、米国内ではレギュラーガソリン価格が1ガロン4.536ドルと、家計に重い負担を強いる「異常水準」である4.5ドルを2022年7月以来再び上回った。こうした状況を踏まえれば、対イラン交渉が実質的に前進しているというよりも、発言先行の色彩が強いとの見方も成り立つだろう。
また、アクシオスの報道は当局者の情報とされるものの、トランプ政権当局者の発言は二転三転することがあることため、鵜呑みにすることは危険だろう。この情報の真偽がイラン側から伝わらない限りは再びトランプ政権による演出だけで終わる可能性もあり注意したい。
なお、本日は週末の雇用統計の前哨戦と位置付けられる4月ADP全米雇用報告が発表される。結果が市場予想から大きく乖離した場合には、短期的な値動きを誘発する可能性はある。ただし、米連邦準備理事会(FRB)の政策運営においては、足元では雇用よりもインフレ動向に関心がより強く向けられているため、ADPの影響は一時的な反応にとどまる公算が大きいだろう。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、本日の介入観測で最初に下げ渋った157.00円近辺、その上はこれまでの本日高値157.94円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、これまでの本日安値155.04円。その下は200日移動平均線154.24円。
(6日終値:7日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=156.48円(6日15時時点比△0.16円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=183.84円(△0.43円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1748ドル(△0.0015ドル)
FTSE100種総合株価指数:10438.66(前営業日比△219.55)
ドイツ株式指数(DAX):24918.69(△516.99)
10年物英国債利回り:4.939%(▲0.122%)
10年物独国債利回り:2.999%(▲0.064%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な欧州経済指標)
<発表値> <前回発表値>
3月仏鉱工業生産
(前月比) 1.0% ▲0.9%・改
4月仏サービス部門PMI改定値
46.5 46.5
4月独サービス部門PMI改定値
46.9 46.9
4月ユーロ圏サービス部門PMI改定値
47.6 47.4
4月英サービス部門PMI改定値
52.7 52.0
3月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)
(前月比) 3.4% ▲0.6%・改
(前年比) 2.1% ▲3.0%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ユーロドルは伸び悩み。トランプ米大統領は5日、「イランとの最終的な合意に向けた『大きな進展』を受けて、ホルムズ海峡での航行支援を短期間停止する」と表明。また、米ニュースサイトのアクシオスは6日、「米国とイランは戦闘終結に向けた1ページの覚書で合意に近づいている」と報じた。一連の報道を受けて、WTI原油先物価格が1バレル=88.66ドル前後まで急落すると、為替市場では「有事のドル買い」を巻き戻す動きが広がった。米10年債利回りが4.33%台まで低下したこともドル売りを促し、20時前に一時1.1797ドルまで値を上げた。
ただ、節目の1.1800ドルや4月17日の高値1.1849ドルがレジスタンスとして意識されると徐々に上値が重くなった。中東情勢を巡る不透明感が根強い中、WTI原油先物が97ドル台前半まで下げ渋ったことも相場の上値を抑えた。2時前には1.1742ドル付近まで押し戻された。
・ドル円は下値が堅かった。米国とイランの和平協議の行方が注目される中、20時前に一時155.62円付近まで値を下げたものの、3時前には156.51円付近まで持ち直した。原油相場や米長期金利の動向につれた。もっとも、アジア市場で荒い値動きとなったことから、欧米市場での動きは比較的緩慢となった。
東京勢が不在となるアジア市場では、政府・日銀による為替介入を示唆するような動きで一時155.04円まで急落したものの、そのあとは156.57円付近まで急速に下げ渋った。市場の一部では「政府・日銀が追加の為替介入に動いた」との観測が出ていた。
・ユーロ円も下値が堅かった。日本時間夕刻に一時182.78円付近まで値を下げたものの、アジア時間に付けた日通し安値182.05円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。1時過ぎには183.91円付近まで値を戻した。ドル円につれた動きとなった。
・ロンドン株式相場は3日ぶりに大幅反発。米国とイランの戦闘終結が近いとの期待から、原油先物相場が大幅に下落すると、投資家心理が改善し株買いが広がった。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が買われたほか、セグロやランド・セキュリティーズ・グループなど不動産株が値上がりした。半面、BPやシェルなどエネルギー株が売られた。
・フランクフルト株式相場は大幅に続伸。米国とイランの戦闘停止を巡る交渉が進展したとの報道を受けて、中東での緊張が和らぐとの期待が高まる中、原油先物相場が大幅に下落。投資家心理が改善し株買いが広がった。個別ではMTUエアロ・エンジンズ(10.14%高)やコンチネンタル(8.95%高)、エアバス(6.04%高)などの上昇が目立った。
・欧州債券相場は上昇。原油安を受けた。
(6日終値)
ドル・円相場:1ドル=156.39円(前営業日比▲1.49円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=183.73円(▲0.89円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1748ドル(△0.0055ドル)
ダウ工業株30種平均:49910.59ドル(△612.34ドル)
ナスダック総合株価指数:25838.95(△512.82)
10年物米国債利回り:4.35%(▲0.07%)
WTI原油先物6月限:1バレル=95.08ドル(▲7.19ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=4694.3ドル(△125.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
<発表値> <前回発表値>
米MBA住宅ローン申請指数
(前週比) ▲4.4% ▲1.6%
4月ADP全米雇用報告
10.9万人 6.1万人・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは上昇。米国とイランの戦闘終結が近いとの期待から、WTI原油先物価格が1バレル=88.66ドル前後まで急落すると、為替市場では「有事のドル買い」を巻き戻す動きが先行。米10年債利回りが4.33%台まで低下したこともドル売りを促し、20時前に一時1.1797ドルまで値を上げた。
なお、米ニュースサイトのアクシオスは「米国とイランは戦闘終結に向けた1ページの覚書で合意に近づいている」と報じたほか、トランプ米大統領は 「(イラン戦争について)われわれは勝利した」「イランは核兵器を持たないことに同意した」などと話した。
ただ、買い一巡後は伸び悩む展開に。節目の1.1800ドルや4月17日の高値1.1849ドルがレジスタンスとして意識されたほか、WTI原油先物が97ドル台前半まで下げ渋ったことなどが相場の上値を抑えた。
・ドル円は4日ぶりに反落。米国とイランの和平協議の行方が注目される中、20時前に一時155.62円付近まで値を下げたものの、3時前には156.51円付近まで持ち直した。原油相場や米長期金利の動向につれた動きとなった。
もっとも、アジア市場での荒い値動きに比べるとNY市場での動きは緩慢だった。日本が祝日のため商いが薄く、値が飛びやすい中、14時前には一時155.04円まで急落。ただ、16時30分前には156.57円付近まで急速に下げ渋った。市場の一部では「政府・日銀が追加の為替介入に動いた」との観測が出ていた。
・ユーロ円は反落。NY市場に限れば183円台でのもみ合いに終始した。ドル円と同様に、アジア市場で荒い値動きとなったことから、海外市場での動きは緩慢となった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。米国とイランの戦闘終結が近いとの期待から原油先物相場が大幅に下落すると、投資家心理が改善し幅広い銘柄に買いが入った。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸し、同512.82ポイント高の25838.95と史上最高値で取引を終えた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も最高値を更新した。
・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。米国とイランの戦闘終結が近いとの期待から、WTI原油先物価格が大幅に下落すると、インフレ懸念が和らぎ債券買いが広がった。
・原油先物相場は大幅続落。米ニュースサイトのアクシオスが「米国とイランは戦闘終結に向けた1ページの覚書で合意に近づいている」と報じると、戦闘終結への期待が高まり、一時88ドル台まで急落する場面が見られた。
・金先物相場は続伸。米ニュースサイトのアクシオスが「米国とイランは戦闘終結に向けた1ページの覚書で合意に近づいている」と報じると、戦争終結期待からWTI原油先物が急落。これを受けてインフレ懸念が後退して米長期金利が低下すると、利子を生まない資産である金の買い戻しが優勢となった。
格付け会社フィッチは5日、アルゼンチンの格付けを「CCC+」から「B-」に引き上げると発表した。なお、見通しは「安定的」とした。
一部報道が伝えたところによると、「米国とイランは戦争終結に向けた覚書作成に近づいている」という。
6日07:58 トランプ米大統領
「プロジェクト・フリーダムを短期的に停止する」
6日20:49
「イランが合意しなければ爆撃を開始へ」
6日23:48
「訪中前にイランと合意の成立あり得る」
7日01:59
「イランに核兵器を持たせるわけにはいかない」
「イランは合意、交渉を望んでいる」
「米国はイランに関してうまくやっている」
7日04:37
「(イラン戦争について)われわれは勝利した」
「イランは核兵器を持たないことに同意した」
6日17:28 チポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事
「状況はECBのベースラインから遠ざかっている」
「ECBが行動を起こす可能性が高まっている」
6日22:44 ムサレム米セントルイス連銀総裁
「どちらの政策にもリスクはあるが、リスクはインフレの方に傾きつつある」
「米国経済にとって、現在は緩和的な金融状況を含む『追い風』が、『向かい風』を上回っている」
「関税と戦争をめぐる不確実性が逆風となっている」
「労働市場は昨年の緩やかな冷え込みを経て安定したように見受けられる」
「インフレ率は目標を『有意に』上回っている」
「関税や原油価格ショックに加え、FRBが懸念すべき根強いインフレが存在」
※時間は日本時間
今週の日経225先物は、6万円台を固める動きが意識されやすいだろう。連休中の米国市場はイラン情勢に対する警戒感から売られる場面もみられたが、ヘグセス米国防長官が「イランとの停戦は維持されている」「米国は戦闘の再開を望んでいない」との考えを示したと伝わり、5日のNYダウは3日ぶりに反発し、S&P500指数とナスダックは最高値を更新した。
日経225先物は、祝日取引で5万9000円~6万円辺りでのレンジ推移が続くなか、6日の祝日取引では6万1000円台に乗せている。連休前に持ち高調整に伴うロングの解消もあってボリンジャーバンドの+1σ(6万0030円)を割り込んだが、祝日取引で同バンドを上回っている。連休中に大きな波乱がなかったことで、改めてロングが入りやすくなりそうである。
まずは+1σを支持線とした6万円固めの流れのなかで、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。4月27日につけた6万0970円を突破し6万1000円台を捉えたことで、6万2000円や+2σ(6万2960円)とのレンジが意識されやすい。週足では上向きで推移する+1σ(5万9280円)を支持線としたトレンドを形成しているため、+2σ(6万1980円)とのゾーンになる。
祝日前には持ち高調整によるロング解消もあったとみられ、あらためてロングを積み上げてくる動きも予想される。押し目狙いのロング対応としつつ、6万1000円を上回っての推移が目立ってくると、6万2000円を射程に入れたロングが強まりやすいとみておきたい。6万2000円を上抜けてくると日足の+2σが意識されて、ショートカバーを誘うことになろう。
イラン情勢については、引き続き関連報道を受けた原油先物相場や為替市場の動向に注意する必要がある。また、米国では6日にADP雇用統計の発表が予定されており、その結果によっては8日に発表される雇用統計への警戒感が高まる可能性はあろう。
ただし、日本の原油タンカーが初めてホルムズ海峡を通過するなど、高市首相はイラン大統領と緊密な意思疎通を続けることで一致。ベトナム・オーストラリア訪問では、LNGをはじめとしたエネルギー安定供給やレアアース、重要鉱物を含むサプライチェーンの強靱化などの対応で協力強化を確認できたことが安心感につながる。
今週末から来週末にかけては決算発表がピークを迎えるため、業績面を手掛かりにした物色が中心になりやすいだろう。人工知能(AI)関連の成長期待が根強いほか、5日の米国市場で2026年1-3月期決算が予想を上回ったアドバンスト・マイクロ・デバセズ<AMD>が時間外取引で16%を超える上昇をみせている。AIエージェントの普及でCPU需要が予想以上に増えているという。フィラデルフィア半導体株(SOX)指数が最高値を更新していることも、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料となろう。
決算が評価された東京エレクトロン<8035.T>[東証P]は1日に急伸し上場来高値を更新しているが、高値更新後に利食いに押されたアドバンテスト<6857.T>[東証P]やソフトバンクグループ<9984.T>[東証P]、レーザーテック<6920.T>[東証P]辺りが再動意をみせてくると、日経平均型優位の展開に向かわせることになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の6万円~6万2000円のレンジを想定しつつ、6万1000円を上回っての推移が続くようだと、6万1000円~6万3000円を意識したロング対応とみておきたい。
1日のNT倍率は先物中心限月で15.96倍(4月30日は15.90倍)に上昇した。週間(4月24日は16.07倍)では低下している。大型連休前でリバランスが優勢となり、アドバンテストやソフトバンクグループの持ち高調整が強まる一方で、TOPIX型の買い戻しが入った形であろう。連休明けは再び半導体やAI関連株に資金が流れる可能性もあるため、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。4月27日に16.25倍まで上昇した後は30日に15.83倍まで低下する場面もみられたが、+1σ(15.84倍)と+2σ(16.40倍)とのレンジ推移のため、反転が意識される。
4月第4週(4月20日-24日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算で4週連続の買い越しであり、買い越し額は9540億円(4月第3週は1兆0847億円の買い越し)だった。現物は7842億円の買い越し(同9977億円の買い越し)と4週連続の買い越しであり、先物は1698億円の買い越し(同869億円の買い越し)と2週連続の買い越しだった。個人は現物と先物の合算で1570億円の買い越しと、2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で586億円の買い越しとなり、3週ぶりの買い越しだった。
主要スケジュールでは、5月6日に米国4月ADP雇用統計、7日に日銀金融政策決定会合議事要旨(3月18~19日開催分)、米国3月消費者信用残高、8日にオプションSQ、米国4月雇用統計などが予定されている。
<国内>
○08:50 ◇ 4月マネタリーベース
○08:50 ☆ 3月18-19日分の日銀金融政策決定会合議事要旨
<海外>
○10:30 ◇ 3月豪貿易収支(予想:44.00億豪ドルの黒字)
○15:00 ◎ 3月独製造業新規受注(予想:前月比1.0%/前年同月比1.7%)
○15:45 ◇ 3月仏貿易収支
○15:45 ◇ 3月仏経常収支
○15:45 ◎ コッハー・オーストリア中銀総裁、講演
○16:00 ◇ 4月スイス失業率(季節調整前、予想:3.1%)
○16:00 ◎ ミュラー・エストニア中銀総裁、講演
○16:15 ◎ ビルロワドガロー仏中銀総裁、講演
○16:15 ◎ デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○16:30 ◎ スウェーデン中銀、政策金利発表(予想:1.75%で据え置き)
○17:00 ◎ ノルウェー中銀、政策金利発表(予想:4.00%で据え置き)
○17:30 ◎ 4月英建設業購買担当者景気指数(PMI、予想:46.0)
○18:00 ◎ 3月ユーロ圏小売売上高(予想:前月比▲0.3%/前年比1.2%)
○20:30 ◇ 4月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)
○21:00 ◎ 4月メキシコ消費者物価指数(CPI、予想:前年比4.50%)
○21:30 ◇ 1-3月期米非農業部門労働生産性・速報値(予想:前期比0.6%)
○21:30 ◇ 1-3月期米単位労働コスト・速報値(予想:前期比2.5%)
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:20.5万件/180.0万人)
○23:00 ◇ 3月米建設支出(予想:前月比0.2%)
○8日02:00 ◎ シュナーベルECB専務理事、講演
○8日02:00 ◎ カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、講演
○8日03:00 ◎ 4月ブラジル貿易収支(予想:109.00億ドルの黒字)
○8日03:05 ◎ ハマック米クリーブランド連銀総裁、講演
○8日04:00 ◇ 3月米消費者信用残高(予想:122.5億ドル)
○8日04:00 ◎ メキシコ中銀、政策金利発表(予想:6.50%に引き下げ)
○8日04:30 ◎ ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、討議に参加
○英地方選・スコットランド議会選
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
6日の海外市場でドル円は、米国とイランの和平協議の行方が注目される中、20時前に一時155.62円付近まで値を下げた後、3時前には156.51円付近まで持ち直した。ユーロドルは、米国とイランの戦闘終結が近いとの期待から1.1797ドルまで値を上げるも、一巡後は伸び悩んだ。
本日の東京外国為替市場のドル円は、米国とイランの戦争終結合意に関する続報を注視しながら、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒していく展開となる。
イランは、米国が提示した戦争終結に向けた新たな提案を検討している模様で、今後2日以内に仲介役のパキスタンを通じて回答を送る見通しだと報じられた。イランが受け入れれば、ホルムズ海峡の段階的な再開とイランの港に対する米国の封鎖解除につながる。イランの核開発計画に関する詳細な交渉は、後の段階で行われるとのことである。
トランプ米大統領は、「(イラン戦争について)われわれは勝利した。イランは核兵器を持たないことに同意した。イランが合意するなら『壮絶な怒り』作戦は終了し、ホルムズ海峡の封鎖は終了する。合意しなければ爆撃を開始する」と述べている。イスラム革命防衛隊(IRGC)海軍司令部は、「侵略者の脅威が無力化され、新たな手続きが導入されたことで、ホルムズ海峡を通る安全で安定した通航が確保される」と表明した。
米ニュースサイトのアクシオスは米国とイランの覚書に関して、「米国がイランとの戦争の終結に向け、合意に近づいているとみている」と報じており、続報に注視が必要だ。
昨日のアジア市場では、ドル円が157円台で推移していた頃、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入と思われるドル売りで155.04円まで急落した。
2024年のゴールデンウィークも、4月29日(月)にドル円が160.17円まで上昇していた局面で、過去最大規模の5兆9185億円の円買い介入が行われ、154.54円まで5.63円下落した。その後5月1日(水)には、ドル円が157円台まで反発していた局面で、3兆8700億円規模の介入が行われ、ドル円は高値157.99円から安値153.04円まで4.95円下落した。
今年のゴールデンウィークも、4月30日にドル円が160.72円まで上昇した局面で、推定5.4兆円規模の介入が行われ、155.57円まで下落した。昨日5月6日には、ドル円が157.94円の高値を付けた後、介入と示唆される売りで155.04円まで下落している。
2024年のドル円は、7月に161.95円まで上昇した後、日銀金融政策決定会合での利上げと米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ示唆によって反落していった。
今年は、6月15-16日の日銀金融政策決定会合で利上げが決定されるのか、そして6月16-17日のウォーシュ第17代FRB議長の下での初のFOMCで利下げが示唆されるのか否かを見極めることになるのかもしれない。本邦通貨当局によるドル高・円安抑制の第1防衛ラインが157円台、第2防衛ラインが160円だと思われるため、片山財務相や三村財務官の発言には注目すべきだろう。
東京市場は大幅高か。6日の米国株は上昇。ダウ平均は612ドル高の49910ドルで取引を終えた。米国とイランの和平合意が近いとの見方が強まり、原油価格が大幅に下落。決算が好感されたアドバンスト・マイクロ・デバイセズが急騰するなどAI関連株に強い動きが見られ、ナスダックが2%高となった。ドル円は足元156円30銭近辺で推移している。大型連休の間に幾度か円高が進む場面があった。CME225先物は大阪日中終値と比べて円建てが2690円高の62110円、ドル建てが2720円高の62140円で取引を終えた。
東京市場が休場の間の米国株は概ね堅調に推移しており、6日にナスダックとS&P500は史上最高値を更新している。ナスダックの高値更新基調が続いていることは、日本のグロース株に強力な追い風となる。CME225先物は4桁高スタートを示唆しており、連休明けの日経平均は大きく水準を切り上げると予想する。連休前には市場の空白リスクを警戒して買いを手控えていた投資家もいると推測される。売り方の買い戻しも入りやすく、場中はリスク選好ムードの強い地合いが続くだろう。日経平均の予想レンジは60200-62600円。
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 62190 +2770 (+4.66%)
TOPIX先物 3813.0 +92.0 (+2.47%)
シカゴ日経平均先物 62110 +2690
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
6日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。トランプ米大統領が、来週に予定される米中首脳会談の前にイランと合意する可能性があるとの考えを示したと伝えられた。米ニュースサイトのアクシオスは複数の情報筋の話として、米国がイランとの戦闘終結に向けた覚書を用意し、合意に近づいていると報じた。WTI原油先物価格が1バレル=95ドル台と大幅に下落したことで投資家心理が改善し、幅広い銘柄が買われた。また、4月のADP雇用統計で非農業部門の雇用者数が予想を上回ったことも、米経済の底堅さを示す内容として材料視された。
NYダウ構成銘柄では、予想を上回る決算を発表したウォルト・ディズニー<DIS>の上昇率が7%を超えたほか、エヌビディア<NVDA>、ハネウェル・インターナショナル<HON>、シャーウィン・ウィリアムズ<SHW>、スリーエム<MMM>が買われた。半面、シェブロン<CVX>、セールスフォース<CRM>、シスコシステムズ<CSCO>、IBM<IBM>、ビザ<V>が軟調。
シカゴ日経平均先物(6月限)の清算値は、大阪比2690円高の6万2110円だった。1日取引終了後の日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中比40円安の5万9380円で始まった。米国市場の取引開始後につけた5万9110円を安値に切り返すと、祝日取引で5万9000円~6万円辺りでのレンジ推移が続くなか、5日のナイトセッションでは6万0750円まで買われた。さらに、6日の祝日取引で6万1000円台に乗せると、ナイトセッションでは6万2370円まで買われ、日中比2770円高の6万2190円でナイトセッションの取引を終えた。
日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップアップで始まるだろう。連休前に割り込んでいたボリンジャーバンドの+1σ(6万0180円)を明確に上抜けており、+2σ(6万3190円)に接近してきた。連休中の地政学リスクを警戒し持ち高を圧縮していたとみられるなかで、改めてロングポジションを積み増す形になりそうである。
さらに、先物とのカイ離の大きさから現物にはインデックスに絡んだ買いが集中することになるため、多くの銘柄が買い気配から始まるだろう。ヘッジ手当の先物買いが積み上がるほか、ショートカバーの動きも強まることが見込まれる。ショートカバーを狙ったロングを誘う形にもなり、上へのバイアスが強まりやすい。
週足の+2σ(6万2490円)水準では、強弱感が対立する可能性はありそうだ。ただ、同バンドを上抜けてくるようだと、日足の+2σを捉えてくる展開が意識されそうであり、オプション権利行使価格の6万1500円から6万3000円辺りのレンジを想定する。
指数インパクトの大きい値がさハイテク株が寄り付いてくると、ヘッジを外す動きに向かわせるため、利食いに伴うロング解消が入る可能性はあるだろう。しかし、6万2000円辺りで底堅さがみられる場面では、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。
6日の米VIX指数は17.39(5日は17.38)に上昇した。小幅に上昇する形だったが、一時16.18まで下げる場面もみられている。200日移動平均線(18.33)から下放れる動きのなかで、昨年12月24日につけた13.47が次第に射程に入ってくることになるため、リスク選好に傾きそうだ。
1日のNT倍率は先物中心限月で15.96倍(4月30日は15.90倍)に上昇した。大型連休前でリバランスが優勢となり、アドバンテスト<6857.T>[東証P]やソフトバンクグループ<9984.T>[東証P]の持ち高調整が強まる一方で、TOPIX型の買い戻しに向かわせた形であろう。全面高の中で再び半導体やAI(人工知能)関連株のインパクトが強まる可能性もあるため、NTロングでのスプレッド狙いとなろう。
日経225先物は11時30分時点、前日比3560円高の6万2980円(+5.99%)前後で推移。寄り付きは6万1910円と、シカゴ日経平均先物の清算値(6万2110円)にサヤ寄せする形で、買いが先行して始まった。直後につけた6万1740円を安値に上へのバイアスが強まり、終盤にかけて6万3010円まで上げ幅を広げた。
日経225先物は開始直後に若干利食いの動きもあったが、その後は6万2000円~6万2100円辺りでの保ち合いを経て、中盤辺りから上昇基調を強めた。6万3000円台に乗せたほか、ボリンジャーバンドの+2σ(6万3330円)に接近したことで、利益確定に伴うロング解消の動きは入りやすいだろうが、短期的なショートからのエントリーは控えておきたい。
東証プライムの8割超の銘柄が上昇。指数インパクトの大きいソフトバンクグループ<9984.T>[東証P]、アドバンテスト<6857.T>[東証P]、東京エレクトロン<8035.T>[東証P]、ファーストリテイリング<9983.T>[東証P]、イビデン<4062.T>[東証P]の5銘柄で日経平均株価を2000円超押し上げている。これらが高値圏での推移を続けるようだと、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。
NT倍率は先物中心限月で16.31倍(1日は15.96倍)に上昇した。全面高商状ながら指数インパクトの大きい値がさハイテク株のインパクトが大きく、+2σ(16.50倍)が意識されてきそうだ。
スイスフランは、金準備や永世中立という背景から「安全資産」として定着しているが、近年はその信頼の基盤をデジタル領域へ拡張している。ツーク州を中心とする「クリプト・バレー」の発展は一過性の現象に留まらず、通貨としての利便性を高める構造的な変化をもたらしつつある。
【ホールセール型CBDCの先行実装】
スイス国立銀行(SNB)は、金融機関間の大口決済に特化した「ホールセール型CBDC(wCBDC)」の実装において、主要国の中でも先行している。2026年現在、デジタル資産のトークン化が進むなかで、その決済基盤に「デジタル・フラン」が活用されることは、実務上の大きな利点となる。すでにデジタル市債の決済など実例も積み上がっており、これは通貨の利便性を維持し、次世代の金融インフラにおける優位性を確保するための現実的なステップといえる。
【「リスクオフ」から「運用効率」への転換】
このデジタル化は、為替市場におけるフランの評価にも影響を与える。従来のフラン買いは、地政学リスク等に対する受動的な避難行動が主であった。しかし、ブロックチェーン上で即時かつ効率的な決済が可能になれば、機関投資家にとっては「決済・運用の効率化」という、より実務的な保有動機が生まれる。有事の「避難先」から、平時の「高度な決済手段」へと、フランの保有属性が進化している点は見逃せない。
【 法制度の適応力と透明性】
スイスは2021年施行の「DLT法」で基礎を整え、2026年2月にはステーブルコイン規制を明確化する法案の意見公募を終えるなど、法整備のスピードも速い。規制が常に更新されていることは、市場との対話を通じたルール作りが行われている証拠でもある。米欧などの主要国で規制の不透明さが残るなか、この予測可能性の高さはスイスの明確な優位性となっている。
今後のスイスフランは、伝統的な安全資産という側面に加え、金融のデジタル化における「インフラとしての利便性」が評価の軸となる。逃避通貨としての伝統的な地位から、透明性の高いデジタルネットワークへと、その信頼の領域は着実に広がっている。こうした構造変化を背景に、フランの底堅さは新たなステージに入ったのかもしれない。
昨日の海外市場では、米・イランの戦争終結に向けた覚書で合意に近づいていることが報じられると、有事のドル買いの巻き戻しの動き。ドル円は既に戦争終結に対する本来の反応とは全く関係のない別次元の下落を何度も経験しているとあって、有事のドル買いの巻き戻しの動きには見向きもせず、その後のWTIの買戻しや、株価急騰を受けたリスクオンの動きに極めて敏感に反応しているといったところ。GW明けの東京市場では、当然のことながら、本邦実需の買いが目立つ動きとなっています。
いずれにしても、日経平均は2024年8月6日の史上最大の上げ幅を更新。AI関連の急騰というバランスの悪い中身ではありますが、指数としても寄付きから高値を更新して一気に63000円台をうかがう動きとなっています。
トランプ米大統領がイランからの反撃を受けてたった1日で停止せざるを得なくなったプロジェクトフリーダム作戦。イランへの大幅な譲歩を施した終戦案を、表向きには勝利宣言しつつイラン側に提示したわけですが、14日の中国訪問が迫るなかにあって、本当の意味でのデッドラインを前にした最終折衝が水面下で行われているところです。
ドル円は、介入の第2弾が実施されることになったなかで、週末までの値動きに注意しつつも、ただ、基本スキームが変わることもないなかでは、かかる対処法は単純にして明解。連休明けの東京市場が、株価は別として、やけに静かで、かつ、緊張感のかけらもない雰囲気であることに納得がいくというものです。
「UAEのOPEC脱退決定によって、産油各国が増産し、将来的には原油価格が押し下げられる」(シルアノフ露財務相)
アラブ首長国連邦(UAE)は、石油輸出国機構(OPEC)とOPECプラスの枠組みから5月1日付けで脱退することを決定した。イラン戦争で原油供給に著しい混乱が生じていることで、生産を協調する体制の存在意義が問われている。産油量がOPEC3位で、日本にとった最大の原油調達国であるUAEの脱退は、OPECおよびその主導的立場にあり、UAEとは長年の緊張関係にあるサウジアラビアに、イラン紛争による地政学リスクと原油価格下落による地経学的リスク、すなわち地政経学的リスクを与えることになる。
サウジアラビアとUAEは、イエメンを巡って対立しており、イスラエルのソマリランド承認やイラン戦争の外交路線を巡っても確執が続いていた。UAEは、サウジとの二国間関係の悪化が、OPECから離脱する口実になると地政学的に判断した。
サウジアラビアやロシアなど、OPECプラス(石油輸出国機構と非加盟産油国による協議体)の7か国は、6月から原油生産を日量18万8000バレル引き上げると決定した。
1.石油輸出国機構(OPEC:Organization of the Petroleum Exporting Countries)
1960年にイラクの提案で、輸出国の利益を守ることを目的に、イラン、クウェート、サウジアラビア、ベネズエラの5カ国によって結成された。
現在は、原加盟5カ国の他に、リビア、アラブ首長国連邦、アルジェリア、ナイジェリア、ガボン、赤道ギニア、コンゴ共和国の7カ国を加えた12カ国となっている。
2016年には非加盟国(ロシア、メキシコ、カザフスタンなど10の主要産油国)との協定でOPEC+に拡大した。
■OPEC脱退
・アンゴラ(2023年):産油量の減少と、OPECに割り当て減少を求められたことに不服
・エクアドル(2020年):協調減産に不服
・カタール(2018年):天然ガス部門の強化に注力するために脱退
・インドネシア(2016年):協調減産に不服
2.UAE(OPEC3位・世界8位)
国営石油会社アブダビ国営石油会社(ADNOC)は、同国の生産能力を485万バレルとしているが、日量500万バレルの目標を達成すれば、大量の原油を市場に追加供給する余地が生まれる。
マズルーイ・エネルギー相は、イラン戦争による混乱が決断を促したと述べた。
「われわれの戦略全てを非常に慎重に時間をかけて見直した結果だ」
「適切なタイミングでの決定だと考えている。市場に甚大な影響を与えないからだ。市場は供給不足の状態にある」
■原油生産量(2024年:万バレル/日)
1)アメリカ:2013万バレル
2)サウジアラビア:1085万バレル
3)ロシア:1075万バレル
4)カナダ:589万バレル
5)イラン:506万バレル
6)イラク:440万バレル
7)中国:426万バレル
8)UAE : 400万バレル
本日のロンドン為替市場では、中東緊張の緩和期待からユーロは底堅そうだが、本日行われる英地方選で与党労働党の敗北が確実視されるなか、ポンドの上値は追いづらそうだ。
英国では本日、イングランドの136地方議会をはじめ、スコットランド・ウェールズ両議会の選挙が一斉に実施される。直近の世論調査では右派ポピュリスト政党リフォームUKが支持率25%でトップに立ち、労働党は18%にとどまる。シンクタンクの試算では労働党は2000議席近くを失う見通しで、敗北の規模次第ではスターマー首相への辞任圧力が強まりかねない。
ポピュリスト政党の躍進で、財政再建を旗印に掲げるリーブス財務相の運営にも不透明感が増すかもしれない。そうなれば、英国の財政見通しへの懸念がポンドの戻りを抑える一因となるだろう。開票は8日にかけて進む見込みで、結果が判明するにつれてポンドは神経質な値動きとなる可能性がある。
一方、ユーロは米・イラン間の停戦交渉進展への期待が支えとなりそうだ。米メディアは昨日、両国は戦争終結に向けた覚書で合意に近づいていると報道。エネルギー価格の高止まりによるインフレ圧力が幾分は和らぐとの見方が、ユーロ圏経済の先行き懸念を薄めている。ただ、イラン側には提案を拒否する動きもくすぶっており、楽観一辺倒にはなりにくく、ユーロの上値追いには慎重さが求められるだろう。
欧州のもう一つの火種であるウクライナ情勢は、停戦への期待とは裏腹に緊張が続いている。ウクライナが提案した停戦にロシアは事実上無反応のまま戦闘を継続。ロシア外務省は9日の対独戦勝記念日に絡み、ウクライナが妨害を試みれば首都キーウへの大規模報復攻撃に踏み切ると各国公館に警告している。
北欧では、スウェーデン中銀とノルウェー中銀がともに本日、政策金利を据え置く見通し。スウェーデン中銀(政策金利1.75%)は中東情勢の不透明感を理由に慎重姿勢を維持する構えで、一方でノルウェー中銀(政策金利4.00%)はインフレ圧力の根強さを背景に年内の利上げを示唆。声明内容が極端なタカ派・ハト派に傾くようだと、北欧通貨も動意づくことになるだろう。
想定レンジ
・ポンドドル、2月11日高値1.3712ドル
・ユーロドル、4月17日高値1.1849ドル
想定レンジ下限
・ポンドドル、4日安値1.3512ドル
・ユーロドル、5日安値1.1677ドル
ドル円:1ドル=156.36円(前営業日NY終値比▲0.03円)
ユーロ円:1ユーロ=183.75円(△0.02円)
ユーロドル:1ユーロ=1.1751ドル(△0.0003ドル)
日経平均株価:62833.84円(前営業日比△3320.72円)
東証株価指数(TOPIX):3840.49(△111.76)
債券先物6月物:129.75円(△0.26円)
新発10年物国債利回り:2.475%(▲0.025%)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な国内経済指標) <発表値> <前回発表値>
4月マネタリーベース
前年比 ▲11.3% ▲11.6%
※改は改定値を表す。▲はマイナス。
(各市場の動き)
・ドル円はもみ合い。10時30分過ぎに156.02円付近まで弱含んだが、日本株の大幅上昇などが支えとなって一巡後は156.40円台まで下げ渋った。総じて156円台前半での方向感を欠いた動き。なお、三村財務官から「国際通貨基金(IMF)の介入ルールは回数を制限するものではない」との発言が伝わったものの、売りの反応は一時的だった。
・ユーロ円は小動き。ドル円が下落したタイミングで183.50円まで弱含んだが、総じて183円台後半で方向感なく推移した。
・ユーロドルはもみ合い。手掛かり材料難から1.17ドル台半ばでの小動きとなった。
・日経平均株価は大幅続伸。本邦の大型連休中に海外の株式相場が上昇した流れを引き継いだ。米国とイランの戦闘終結期待が高まっていることも投資家心理の改善につながり、寄り付きから積極的に上値を試す展開に。人工知能(AI)や半導体関連株主導で史上最高値を大幅に更新し、指数は6万3000円台に乗せる場面も見られた。
・債券先物相場は続伸。米イランの戦争終結への期待感が高まるなか、原油上昇に歯止めが掛かるとの見方から国内のインフレ圧力後退を意識した買いが入った。
中国の金融監督当局が国内の大手銀行に対し、イランとの原油取引を巡り米国の制裁対象となった5社の製油会社に対する新規融資を一時停止するよう求めたようだ。外電を引用して『明報』が7日伝えた。
中国の国家金融監督管理総局は各銀行に対し、恒力石化(600346)傘下の恒力石化(大連)煉化を含む複数企業への与信状況や取引関係を点検するよう指示。銀行に新たな人民元建て融資を停止する一方、既存融資の期限前回収は当面見送るよう求めた。今回の口頭指示は、労働節(メーデー)連休に入る前に出された。ただ、中国商務省は2日、企業に対し米国制裁を無視するよう求めている。
恒力石化は4月下旬、米財務省外国資産管理局(OFAC)が重要子会社の恒力石化(大連)煉化を制裁対象リストに追加したことを受け、「設立以来イランとの取引は一切ない」との声明を発表。原油の原産地についてはサプライヤーから制裁対象外との保証を得ており、生産設備は高稼働で安定稼働していると説明した。原油在庫は3カ月以上の加工分を確保しており、調達への影響はないとしている。法的チームを編成して対応しており、制裁は当該子会社に限定され、上場会社全体の経営への重大な影響はないとの見方を示している。
SMBC日興証券では、4月の東京都区部コアCPI(生鮮食品を除くCPI)が前年同月比+1.5%となったことを受けて、22日公表予定の4月の全国コアCPIを同+1.5%と予想している。電気・ガス代支援策の規模縮小は押し上げ要因となるが、ガソリン補助金、食料価格の減速、小学校給食の実質無償化などが押し下げ要因になると見込んでいる。
大阪6月限
日経225先物 63130 +3710 (+6.24%)
TOPIX先物 3847.0 +126.0 (+3.38%)
※取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示
日経225先物(6月限)は前日比3710円高の6万3130円で取引を終了。寄り付きは6万1910円と、シカゴ日経平均先物の清算値(6万2110円)にサヤ寄せする形で、買いが先行した。直後につけた6万1740円を安値に上へのバイアスが強まり、前場終盤にかけて6万3010円まで上げ幅を広げた。ランチタイムで6万2790円まで上げ幅を縮めたが、後場は6万2900円を挟んで底堅さがみられるなか、中盤にかけて再び上へのバイアスが強まり、6万3270円まで買われる場面もあった。
日経225先物は開始直後に若干利食いの動きもあったが、その後は6万2000円~6万2100円辺りでの保ち合いを経て、前場中盤辺りから上昇基調を強めた。6万3000円台に乗せ、ボリンジャーバンドの+2σ(6万3360円)に接近したことで、利益確定に伴うロングの解消が入る場面もあったが、押し目待ちの買い意欲は強く、後場中盤にかけて一段高となった。
また、東証プライムの75%の銘柄が上昇。指数インパクトの大きいソフトバンクグループ<9984.T>[東証P]がストップ高で日経平均株価を800円超押し上げたほか、アドバンテスト<6857.T>[東証P]や東京エレクトロン<8035.T>[東証P]、ファーストリテイリング<9983.T>[東証P]、イビデン<4062.T>[東証P]の5銘柄で日経平均株価を2100円超押し上げている。指数インパクトの大きい値がさ株が終日強い値動きをみせたことで、押し目狙いのロング対応に向かわせる形だった。
日経225先物は6%を超える上昇で+2σを捉えたほか、週足では+2σ(6万2790円)を上回ってきた。明日は日経225先物・オプションの5月限のSQ(特別清算指数)算出日となるが、本日の大幅上昇でヘッジ対応のリバランスの動きは一巡したとみられるため、SQ通過後は利益確定に伴うロングの解消が入りやすいだろう。
今週末から来週末にかけて決算発表がピークを迎えるため、業績面での動きを見極めたいところである。ストップ高をつけたソフトバンクグループの決算発表が来週予定されていることもあり、利益確定の売りが強まる局面では先物市場でショートを誘う可能性がありそうだ。そのほか、来週は米国とイランとの戦闘終結に向けた協議がパキスタンで始まる可能性も報じられており、強弱感が対立する展開も意識しておきたい。
NT倍率は先物中心限月で16.41倍(1日は15.96倍)に上昇した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の影響が大きく、+2σ(16.52倍)が射程に入っている。+2σを捉えてくる場面ではリバランスが入る可能性はあるものの、バンドが上向きで推移しているため、NTショートへの転換は見極めが必要である。
手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万8213枚、ソシエテジェネラル証券が1万2458枚、バークレイズ証券が9676枚、サスケハナ・ホンコンが3518枚、野村証券が2665枚、ゴールドマン証券が2399枚、モルガンMUFG証券が2240枚、みずほ証券が1512枚、ドイツ証券が1496枚、SBI証券が1373枚だった。
TOPIX先物はソシエテジェネラル証券が2万7696枚、バークレイズ証券が2万1563枚、ABNクリアリン証券が1万9716枚、JPモルガン証券が8438枚、ゴールドマン証券が8321枚、モルガンMUFG証券が7738枚、サスケハナ・ホンコンが3994枚、ビーオブエー証券が3603枚、BNPパリバ証券が3199枚、シティグループ証券が1634枚だった。
本日のNY市場におけるドル円は、引き続き米国とイラン間の和平交渉の進展に左右される展開となりそうだ。この数日は、米国側から和平交渉に前向きな姿勢を示す報道が相次いでいることで、原油先物価格が弱含み、ドル買いの巻き戻しが優勢となっている。しかしながら、二転三転するトランプ政権の対イラン政策は、相場の不確実性を高める要因として引き続き注視したい。
ワシントンとテヘランが戦争終結に向けた合意に近づいているとの報道が連日米国側から流れているが、現時点ではあくまでも米国発の情報が中心となっている。全米自動車協会(AAA)が公表した全米平均のレギュラーガソリン価格は1ガロン=4.558ドルと、昨日からさらに上昇し、家計への負担感が強まる「異常水準」とされる4.5ドル台を上回っている。一方で、トランプ大統領および政権支持率は低下傾向が続いており、政権側としては早期終戦への焦りもにじむ。もっとも、米国が提案している和平案の詳細は依然として不透明だ。イラン側からすれば、直近の核交渉だけでなく、歴史的にも米国から幾度となく合意を反故にされてきた経緯があることで、全面的な合意形成にはなお時間を要する可能性が高いだろう。
仮にイラン側が合意に応じない場合、トランプ大統領は「爆撃が始まるだろう。そして残念ながら、それは以前よりもはるかに高いレベルと激しさで行われるだろう」と強硬姿勢を示している。しかし、実際に軍事行動へ踏み切れば巨額の戦費負担に加え、戦争長期化による混迷拡大も避けられないため、米国側も容易には動きづらいのが実情だろう。当面は、米国側から発信される和平進展の演出や強硬発言だけでなく、イラン側の反応や見解を慎重に見極めながら取引する必要がありそうだ。
なお、本日は前週分の米新規失業保険申請件数や失業保険継続受給者数など複数の雇用関連指標が発表される。ただ、米連邦準備理事会(FRB)の政策運営では、足元で雇用情勢以上にインフレ動向への関心が強まっている。そのため、明日の米雇用統計を含め、雇用指標に対する市場の反応は一時的なものにとどまる可能性がありそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、昨日介入後の戻り高値156.57円近辺、その上は水準的には離れているが6日高値157.94円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、昨日NY参入直後の安値155.62円近辺、その下は6日安値155.04円。
今晩はもみ合いか。昨日はダウ平均が612.34ドル高(+1.24%)と大幅続伸し、ナスダック総合も2.02%高と大幅続伸し、連日で取引時間中と終値の史上最高値を更新した。機関投資家が運用のベンチマークとするS&P500も1%超上昇し、連日で史上最高値を更新した。米国とイランの和平合意が間近と報じられ、原油相場が大幅に下落したことに加え、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が予想を上回る決算や強い見通しを発表したことで、AI関連株が軒並み高となり相場を押し上げた。
今晩は米国とイランの和平協議の進展期待や、それを受けた原油相場の落ち着きに加え、総じて良好な第1四半期決算発表が引き続き相場の支援となることが期待される。一方、ナスダック総合やS&P500が連日で史上最高値を更新し、ダウ平均も最高値まで1%未満に迫っており、短期的な高値警戒感も意識されそうだ。イラン情勢を巡る報道や、新規失業保険申請件数などの経済指標、マクドナルドなどの決算発表を睨んだ神経質な展開となりそうだ。
今晩の米経済指標・イベントは新規失業保険申請件数、3月消費者信用残高など。企業決算は寄り前にマクドナルド、引け後にギリアド・サイエンシズ、エアビーアンドビーなどが発表予定。