イエレン米財務長官は、2022年秋の本邦通貨当局による円買い介入に関しては、「ボラティリティーを滑らかにするスムージング(smoothing out volatility)が目的であれば理解できる」と述べていた。しかし、昨日は、「介入は過度な変動(excessive volatility)がある場合に限定され、事前に協議があることが期待される」と述べた。
25日にイエレン米財務長官は、円の価値がファンダメンタルズから外れているかとの質問に対し、コメントを避けたが、ドル高と金融引き締め政策が他国にある程度の圧力となっていると認めた。ただし、為替介入は市場が過度のボラティリティで無秩序な「非常にまれかつ例外的な状況(very rare and exceptional circumstances)」にのみ行われるべきだと述べている。先週末は3円超ドル円が上昇したことは、過度のボラティリティとも思われるが、イエレン氏に「まれかつ例外的」とくぎを刺されたことで、断続的に介入を行うのは難しく、本邦通貨当局も介入のタイミングには慎重になると思われる。
この状況下の中で、本日も昨日の東京時間のように為替介入がなく、現行水準の157円台やさらにドル高水準でFOMCを迎えた場合には、FOMCの声明文やパウエルFRB議長の発言がタカ派に少しでも傾いた場合には、29日に一瞬乗せた160円台ではドル高を止めることはできず、170円、180円と今後はあっという間に更に大台を更新することもあり得そうだ。市場は先週25日にイエレン米財務長官の発言「為替介入は市場が過度のボラティリティで無秩序な、非常にまれかつ例外的な状況(very rare and exceptional circumstances)にのみ行われるべきだ」との言葉にあるように、米国が介入への否定的な見解を示していることで、本邦当局の市場介入は限定的にしか行うことが出来ないのではないかとの考えもある。
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良い歳して声優の東山奈央さんの太もも画像声優の大西亜玖璃ちゃんの太もも画像で抜きまくってる毎日大量糞レスしか出来ない哀れな屑ニート
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女性なら強姦してから殺した
これはアジアやオセアニアでは日帝軍の通常行為だったのです
2000万人以上を虐殺し、20万人以上の性奴隷を持った組織が日帝
近代で軍の為に国家が性奴隷制度を作ったのは世界広しと日本だけです
これを日本人が知らない事は恥ずかしい事です。
アゴラ編集部 2024.01.27 06:15
ゆな先生
最後に紙の保険証がいかになりすまし放題か明らかにして去る有終の美でもある
午前1:05 ・ 2024年1月27日
マイナンバー保険証化に反対してるみなさん、桐島聡が他人になりすまして入院
できてたのをみてどう思いますか
午後10:20 ・ 2024年1月26日
アゴラ編集部
一方で、紙の保険証だから他人の名前で入院できました。それでも写真も入っていない
紙の保険証を推す理由がよくわかりません。
※【追記】10割負担で入院していたそうです。桐島聡容疑者にお詫び申し上げます。(1/28訂正)
橋本琴絵
桐島聡容疑者は病院に入院中に捕まりました。顔写真のあるマイナンバーカードを保険証にして
紙媒体の廃止に執拗な反対をする人々の答えが出てきましたね。
午後5:57 ・ 2024年1月26日
丹羽薫(ニワカちゃんの憂鬱)
しかし逮捕された極左テロリストの桐島聡(70歳)であるが、偽名で(誰かの保険証?)入院していたそうで、
左翼リベラルのみなさんがどうしてマイナ保険証に猛反対していたか、わかりやすい答え合わせでちゃったね!
という感じである
午後5:22 ・ 2024年1月26日
日経225先物は11時30分時点、前日比240円高の3万9650円(+0.60%)前後で推移。寄り付きは3万9740円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万9635円)を上回り、買い先行で始まった。現物の寄り付き直後には、3万9810円まで上げ幅を広げる場面も見られたが、買い一巡後は利食いの動きが強まり、中盤にかけて一時3万9480円まで軟化。終盤にかけては再び強含みの展開となった。
日経225先物は、米ハイテク株買いの流れを受けた指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上昇のほか、4月のSQ(特別清算指数算出)に絡んだ売買が差し引きで買い越しだった需給要因が加わったようである。ただし、ファーストリテイリング <9983.T> [東証P]が寄り付き後に一段安となり、一時日経平均株価を200円近く下押したことが重荷となったため、買い一巡後の持ち高調整に向かわせたようである。もっとも、日経225先物は売り一巡後の切り返しで再び25日移動平均線を上回ってきており、同線での底堅さがみられてくるようだと、ショートカバーを誘う流れも意識されてきそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.33倍と横ばいだった。朝方は14.41倍まで上昇する場面も見られたが、14.42倍に位置する75日線を超えることができず、NTショートの動きに向かわせている。
大阪6月限
日経225先物 39550 +140 (+0.35%)
TOPIX先物 2758.0 +8.5 (+0.30%)
日経225先物(6月限)は前日比140円高の3万9550円で取引を終了。寄り付きは3万9740円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万9635円)を上回り、買い先行で始まった。現物の寄り付き直後には、3万9810円まで上げ幅を広げる場面も見られたが、買い一巡後は利食いの動きが強まり、前場中盤にかけて一時3万9480円まで軟化。前場終盤にかけては再び強含みの展開となり、3万9740円と寄り付き水準まで回復した。ただし、その後は3万9650円~3万9740円辺りでの保ち合いが続くなか、後場に入るとレンジを切り下げており、終盤にかけて上げ幅を縮める動きとなった。
日経225先物は、米ハイテク株買いの流れを受けた指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上昇のほか、4月のSQ(特別清算指数算出)に絡んだ売買が差し引きで買い越しだった需給要因が加わったようである。ただし、ファーストリテイリング <9983.T> [東証P]が終日4%を超える下落となり、日経平均株価の重荷となった。
日経225先物は前場終盤にかけてのリバウンドで25日移動平均線を上回ったものの、後場に入り同線を下回ると、終盤にかけては持ち高調整の流れになったようである。もっとも、今週は25日線を挟んで、同線とボリンジャーバンドの-1σとのレンジ推移であり、トレンドの出にくい状況であった。米消費者物価指数(CPI)、米卸売物価指数(PPI)は通過したが、来週以降、本格化する決算を控えるなかでは、ポジションを傾けにくいようである。
なお、一目均衡表では雲上限が支持線として意識されやすいものの、転換線、基準線を挟んだ値動きであるほか、遅行スパンについては実線を下回り、下方シグナルを発生させてくるなど、テクニカル面ではやや弱気に傾きやすい。来週のネットフリックス<NFLX>、TSMC<TSM>の決算がポジティブ視されないと、ハイテク主導の上昇は期待しづらく、相対的にTOPIX型優位の展開が意識されそうだ。
日経225先物は25日線を挟んだ膠着のなか、SQ値である3万9820.59円が心理的な抵抗として意識される可能性も考えられるため、オプション権利行使価格の3万9500円を挟んだ3万9375円から3万9875円辺りのレンジを想定する。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.34倍(前日は14.33倍)だった。朝方は14.41倍まで上昇する場面も見られたが、14.42倍に位置する75日線を超えることができず、NTショートの動きに向かわせている。75日線が抵抗線として意識されてくるようだと、200日線が位置する2月安値の14.13倍を狙ったNTショートが強まりそうだ。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万5666枚、ソシエテジェネラル証券が1万2218枚、サスケハナ・ホンコンが5046枚、バークレイズ証券が2426枚、SBI証券が2326枚、日産証券が1858枚、ゴールドマン証券が1571枚、ビーオブエー証券が1412枚、JPモルガン証券が1306枚、野村証券が1061枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万1969枚、ソシエテジェネラル証券が1万3656枚、ゴールドマン証券が5510枚、モルガンMUFG証券が3877枚、JPモルガン証券が3692枚、バークレイズ証券が2973枚、サスケハナ・ホンコンが2208枚、ビーオブエー証券が1696枚、野村証券が1459枚、BNPパリバ証券が952枚だった。
本日のニューヨーク為替市場でドル円は4月ミシガン大学消費者態度指数のインフレ期待や複数の米連邦準備理事会(FRB)高官の発言に注目する展開となる。なお、153円前半でも本邦通貨当局は口先介入のみではあるが、ここから円安が一気に進むようだと実弾の円買い介入には警戒しておきたい。
FRBがインフレ期待指数として注目するミシガン大学消費者態度指数の3月分は、1年先の期待インフレ率は2.9%、5-10年先は2.8%だった。本日発表される4月分のインフレ期待が前回から上昇していた場合、現状のフェドウオッチが示唆している9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始が先送りされる可能性が高まることで、ドル買い材料となる。
本日は、コリンズ米ボストン連銀総裁がメディア出演、シュミッド米カンザスシティー連銀総裁とボスティック米アトランタ連銀総裁が講演予定、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁がイベントに参加予定。それぞれ、3月の雇用統計や消費者物価指数(CPI)、卸売物価指数(PPI)を受けた利下げ開始時期への言及に注目しておきたい。
また、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入への警戒感も維持しておく必要はあるだろう。2022年9月22日の円買い介入は、現在と同じく岸田首相の訪米中だった。また10月21日(金曜日)は東京時間23時半頃のNY市場で断行されており、本日もその辺りの時間帯に注意すべきかもしれない。
なお、前回の円買い介入が行われた水準であるドル円のボリンジャー・バンド+2σは、現在は153.35円付近に位置している。市場筋が「神田ライン」(過去1カ月間の安値+10円)として注視している水準は156.49円付近にある。
2022年10月21日のNY市場では、インフレ対応で大幅利上げを継続するとの見方から、米10年債利回りは上昇し、ドル円は151.95円(※ボリンジャー・バンド+2σ:150.39円)まで上昇していた。その後、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が利上げ減速の見通しを報じ、利回りは低下に転じていた。ロンドン・フィキシングでは100億ドル規模の取引があった模様だが、ドルの売り手は日本の金融機関が目立っていたとのことで、覆面介入が断行された模様。
中東情勢に関しては、依然として予断を許さない状況が続いている。イスラエル発の報道では、イランがイスラエルに対してミサイルを発射しようとしていたものの、バイデン米大統領の警告「我々は大規模な攻撃を仕掛けるというイランの脅しに対処したい。イスラエルの安全を守るため、できる限りのことをするつもりだ」を受けて中断したということだ。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は154.05円(3/11・21 安値の値幅 2 層倍=NT 計算値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は152.07円(日足一目均衡表・転換線)
今晩は大手金融機関の決算発表に注目。
昨日は米3月生産者物価指数(PPI)が予想を下回る伸びとなったことが好感され、ハイテク株を中心に買い戻しが優勢となった。ダウ平均は2.43ドル安(-0.01%)とわずかながらマイナス圏で終了したものの、S&P500が0.74%高、ナスダック総合が1.68%高とともに反発。ナスダック総合は3週ぶりに終値の過去最高値を更新した。ハイテク・ジャイアントはアップル、エヌビディアが4%超上昇したほか、アルファベット、アマゾン・ドット・コムも2%前後上昇し、ともに上場来高値を更新した。
今晩は週末の取引となるが、上昇モメンタムが復活したハイテク・ジャイアントの動向に引き続き注目が集まるほか、JPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、シティグループなどの大手金融機関の第1四半期決算発表が焦点となりそうだ。
経済指標では寄り後に4月ミシガン大消費者信頼感指数速報値が発表されるほか、併せて発表される同1年先・5年先期待インフレ率速報値が注目される。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が言及したことで注目度が高まった同期待インフレ率の前月分は1年先が2.9%、5年先が2.8%で、低下傾向を示せば利下げ期待が再び高まることが期待される。
今晩の米経済指標は4月ミシガン大消費者信頼感指数速報値、同1年先・5年先期待インフレ率速報値のほか、3月輸入物価など。コリンズ米ボストン連銀総裁、シュミッド米カンザスシティー連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁の講演なども予定されている。企業決算は寄り前にJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、シティグループ、ブラックロック、ステート・ストリートが第1四半期決算を発表する。
(12日終値)
ドル・円相場:1ドル=153.23円(前営業日比▲0.04円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.13円(▲1.27円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0643ドル(▲0.0083ドル)
ダウ工業株30種平均:37983.24ドル(▲475.84ドル)
ナスダック総合株価指数:16175.09(▲267.11)
10年物米国債利回り:4.52%(▲0.07%)
WTI原油先物5月限:1バレル=85.66ドル(△0.64ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2374.1ドル(△1.4ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに小反落。日本時間夕刻に一時153.39円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を付けたものの、海外市場に入ると一転売りが優勢となった。「イランの報復攻撃が48時間以内にも行われるとみて、イスラエルは備えを進めている」との報道をきっかけに中東の地政学リスクが高まると、原油先物価格が急騰し、時間外のダウ先物が下落。為替市場ではリスク・オフの円買いが強まった。前日の安値152.76円を下抜けると一時152.59円まで下げ足を速めた。
もっとも、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、序盤の下落分を取り戻した。米利下げ開始時期が後ずれするとの観測が高まる中、押し目を拾いたい向きは多く徐々に下値を切り上げた。円以外の通貨に対してはドル高が進んだ影響も受けた。
なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁は「今年は年末にかけて1回の利下げ」「私は利下げを急いでいない」との見解を改めて示したほか、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁も「政策金利を調整する緊急性は全くない」と繰り返した。
・ユーロドルは3日続落。中東の紛争拡大リスクの高まりを背景にリスク・オフのドル買いが入ると一時1.0623ドルと昨年11月以来約5カ月ぶりの安値を付けた。米ミシガン大学が公表した4月米消費者調査で、消費者態度指数(速報値)は予想を下回ったものの、同時に発表された消費者の期待インフレは予想を上回った。昨日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会をきっかけに、ECBの利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる一方、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始は想定より後にずれるとの観測が高まっており、欧米の金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが出た面もあった。
・ユーロ円は4日続落。中東情勢の緊迫化を背景にリスク・オフの円買いが先行すると、22時過ぎに一時162.28円と日通し安値を付けた。ただ、ドル円の持ち直しにつれた買いが入ると163.14円付近まで下げ幅を縮めた。
なお、米国株市場でダウ平均は一時580ドル超下げたほか、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比760円安の3万8790円まで大幅下落した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日続落。米インフレへの懸念や地政学リスクを巡る懸念が投資家心理の悪化につながり、幅広い銘柄に売りが出た。指数は一時580ドル超下げた。決算内容が嫌気されたJPモルガン・チェースが6%超下落し、1銘柄でダウ平均を77ドルほど押し下げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は反落。「中国が外国製チップを段階的に排除することを巡って、インテルとアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が打撃を受けそうだ」との報道が伝わり、インテルが5%超、AMDが4%超下げた。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反発。中東の地政学リスクの高まりを背景に米国株相場が下落すると、相対的に安全資産とされる米国債に買いが集まった。足もとで相場下落が続いたあとだけに、週末を控えたポジション調整目的の買いも入った。
・原油先物相場は反発。イランのイスラエルへの報復攻撃が現実味を帯び、イスラエルも「攻撃に対して警戒態勢をとった」と報じられると、中東情勢の緊迫化で原油先物に買いが集まり一時87.67ドルまで上昇した。しかし、国際エネルギー機関(IEA)が2024年の原油需要予想を下方修正したことなどもあり、引けにかけては上げ幅を大幅に縮小して引けた。
・金先物相場は続伸。外貨準備のうち金への資産配分を増やしている中国やインドをはじめとした中央銀行の買いが観測される中で、金先物価格は堅調な動きを見せていたが「イスラエルがイランからの攻撃に警戒態勢」との報道が流れると、安全資産としての買いも入り一時史上最高値を大幅に更新した。しかしながら、週末を控えて利食い売りも入ると、引けにかけては上げ幅をほぼ吐き出し小幅に続伸して引けた。
12日08:54 鈴木財務相
「(為替市場について)過度な変動は好ましくない」
「円安にはプラスマイナス双方の影響がある」
「財務官とも常に連絡を取り合い高い緊張感をもって注視」
「行き過ぎた動きにはあらゆる手段を排除せず適切に対応」
「G20では過去にキャピタルフライトについて議論したことがあり、ドル高について議論あり得る」
「足元の円安の要因、一概に申し上げるのは難しい」
「日銀保有ETFの取り扱い、日銀が検討する事柄」
「日銀のマイナス金利修正、金利差縮小で円高に振れる要因ある」
「為替相場、金融政策変更の要因あるが国際収支・物価・市場センチメント・投機的な動きなどある」
「実質金利は為替に影響するファンダメンタルズのひとつ」
「金融緩和は日銀の責任において決めるもの、日銀の独立性を尊重したい」
12日14:12 カザークス・ラトビア中銀総裁
「利下げの時が近づいている」
「サプライズがなければ6月に利下げ」
12日15:28 コテキ・ポーランド中銀金融政策審議委員
「2025年初旬の利下げを予想」
12日16:48 ブレマン・スウェーデン中銀(リクスバンク)副総裁
「段階的で慎重な利下げが主なシナリオ」
12日19:33 コリンズ米ボストン連銀総裁
「利上げは基本シナリオではないが完全には排除されていない」
「今年は2回の利下げが可能」
「インフレ圧力は年後半に和らぐと予想」
「いつ利下げを開始できるかを事前に判断することはできない」
12日22:18
「労働市場が健全でもインフレは低下するが、時間がかかる」
「インフレは低下すると非常に楽観的にみている」
「賃金の伸びは依然としてインフレ率が2%に向けて低下していることと一致」
「ある時点で緩和するのが適切だが、まだその時点には達していない」
「基本的には今年後半に利下げ」
「FRBの政策はデータに依存」
「利下げの緊急性はない」
「FRBはインフレ率を目標まで下げなければならない」
「FRBが将来の会合で何をするかについて制約を設けることは好まない」
「インフレの最後の1マイルの問題は少し難しい」
「インフレに関しての当面の最も重要な数字は、住宅に何が起きているかだ」
「中東の不安定は、原油価格とガスという点でFRBにとって不確定要素だ」
「FRBは二重の使命に従い、政治的懸念には反応しない」
「個人的には政治的な圧力は感じていない。FRBは雇用と物価の二重の使命に従っている」
13日02:41 シュミッド米カンザスシティー連銀総裁
「現在の金融政策のスタンスは適切である」
「インフレ率が2%に低下することが明確になるまで金利については忍耐強くあるべき」
「インフレは依然として高すぎる」
「FRBのバランスシートはさらに縮小するべき」
13日04:00 ボスティック米アトランタ連銀総裁
「インフレ緩和は続くものの、そのペースは予想よりも遅い可能性」
「2024年の見通しは年末に向けて1回の利下げ」
「私は利下げを急いでいない」
13日04:36 バイデン米大統領
「我々はイスラエル防衛に専念している。イランは成功しないだろう」
「イランが遅かれ早かれイスラエルを攻撃すると予想」
「(イランへのメッセージとの質問に)やめろ(Don't)」
13日04:46 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁
「政策金利を調整する緊急性は全くない」
「労働市場は堅調で、インフレ率は昨年ほど急速に低下していない」
「利下げを検討する前に、インフレ率が2%に向けて低下していることを完全に確信する必要がある」
※時間は日本時間
15日
○08:50 ◎ 2月機械受注
17日
○08:50 ◎ 3月貿易統計(通関ベース)
18日
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)
○10:30 ◇ 野口旭日銀審議委員、あいさつ
○13:30 ◇ 2月第三次産業活動指数
19日
○08:30 ☆ 3月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合)
○08:30 ☆ 3月全国CPI(生鮮食料品・エネルギー除く)
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
15日
○15:30 ◇ 3月スイス生産者輸入価格
○16:00 ◇ 2月トルコ失業率
○16:30 ◎ シムカス・リトアニア中銀総裁、講演
○18:00 ◎ 2月ユーロ圏鉱工業生産
○20:15 ◎ ブリーデン英中銀(BOE)副総裁、講演
○21:00 ◎ レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
○21:15 ◇ 3月カナダ住宅着工件数
○21:30 ◇ 2月カナダ製造業出荷
○21:30 ◇ 2月カナダ卸売売上高
○21:30 ◎ 4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数
○21:30 ☆ 3月米小売売上高
○23:00 ◇ 2月米企業在庫
○23:00 ◎ 4月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数
○国際通貨基金(IMF)・世界銀行の春季会合と関連イベント(ワシントン、20日まで)
16日
○09:00 ◎ デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、あいさつ
○11:00 ☆ 1-3月期中国国内総生産(GDP)
○11:00 ◎ 3月中国鉱工業生産
○11:00 ◎ 3月中国小売売上高
○15:00 ◎ 3月英雇用統計(失業率/失業保険申請件数推移)
○15:00 ◎ 12-2月英失業率(ILO方式)
○18:00 ◎ 4月独ZEW景況感指数
○18:00 ◎ 4月ユーロ圏ZEW景況感指数
○18:00 ◇ 2月ユーロ圏貿易収支
○21:30 ◎ 3月カナダ消費者物価指数(CPI)
○21:30 ◎ 3月米住宅着工件数
◎ 建設許可件数
○22:00 ◎ ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長、講演
○22:15 ◎ 3月米鉱工業生産指数
◇ 設備稼働率
○17日01:30 ◎ ビルロワドガロー仏中銀総裁、講演
○17日02:00 ◎ ベイリーBOE総裁、講演
○07:45 ◎ 1-3月期ニュージーランド(NZ)CPI
○15:00 ◎ 3月英CPI/コア指数
◇ 小売物価指数(RPI)
○16:00 ◇ 2月トルコ経常収支
○17:00 ◎ 3月南アフリカCPI
○18:00 ☆ 3月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値
○18:00 ☆ 3月ユーロ圏HICPコア改定値
○20:00 ◇ 2月南アフリカ小売売上高
○20:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○21:05 ◎ グリーンBOE金融政策委員会(MPC)委員、講演
○21:30 ◇ 2月対カナダ証券投資
○22:00 ◎ チポローネECB専務理事、講演
○23:30 ◇ EIA週間在庫統計
○24:00 ◎ デコス・スペイン中銀総裁、講演
○18日00:45 ◎ シュナーベルECB専務理事、講演
○18日01:00 ◎ ベイリーBOE総裁、講演
○18日02:00 ◎ 米財務省、20年債入札
○18日03:00 ◎ 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
○18日03:00 ◎ ハスケル英MPC委員、講演
○18日05:00 ◎ 2月対米証券投資動向
○20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(ワシントン、18日まで)
○インド(ヒンドゥー教ラーマ神生誕日)、休場
18日
○07:30 ◎ ボウマンFRB理事、講演
○10:30 ◎ 3月豪雇用統計(失業率/新規雇用者数)
○17:00 ◇ 2月ユーロ圏経常収支(季節調整済)
○18:00 ◇ 2月ユーロ圏建設支出
○21:30 ◎ 4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数
○22:15 ◎ ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、討議に参加
○23:00 ◎ 3月米景気先行指標総合指数
○23:00 ◎ 3月米中古住宅販売件数
○24:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、イベントに参加
○19日02:00 ◎ センテノ・ポルトガル中銀総裁、シムカス・リトアニア中銀総裁、講演
○19日04:00 ◎ ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、講演
19日
○15:00 ◎ 3月英小売売上高
○15:00 ◇ 3月独生産者物価指数(PPI)
○23:15 ◎ ラムスデンBOE副総裁、講演
○23:30 ◎ グールズビー米シカゴ連銀総裁、質疑応答
○20日04:00 ◎ ナーゲル独連銀総裁、講演
○国際通貨金融委員会(IMFC、ワシントン)
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
思い切って短期的に上げればよいのに
今週の日経225先物は、外部要因に振られやすい需給状況になりそうだ。12日の米国市場でNYダウは475ドル安と5日続落し、1月26日以来、およそ2カ月半ぶりに3万8000ドルを割り込んだ。4月の米ミシガン大学消費者態度指数が77.9と前月の79.4から低下し、市場予想(79.0程度)を下回った。1年先のインフレ期待は3.1%と前月の2.9%から上昇した。インフレの沈静化に時間がかかり、米利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まっている。また、この日は地政学リスクを巡る懸念が投資家心理の悪化につながった。
日経225先物は、12日の取引終了後のナイトセッションで日中比700円安の3万8850円だった。週明けの東京市場は、これにサヤ寄せする形で売り優勢の展開が見込まれる。大幅な下落からのスタートにより、インデックス売りが集中しやすく、オーバーシュート気味の動きが警戒される。また、12日の米国市場ではイスラエルに対するイランの報復が迫っているとの観測が広がったこともリスク回避姿勢を強めていた。
日本時間14日の早朝、イランからイスラエルに対して200余りのドローンが発射された。巡航ミサイルも発射したとの報道もなされており、リスク回避姿勢は一段と強まりそうだ。日経225先物は足もとで25日移動平均線を挟んだ膠着が続くなか、ナイトセッションで同線を明確に下放れる形となり、ボリンジャーバンドの-1σ(3万8850円)まで下げてきた。
昨年12月以降、日経225先物は明確には-1σを下回っておらず、テクニカル面では押し目狙いのスタンスに向かわせやすい水準ではある。ただし、地政学リスクを背景に-1σを下回ってくる可能性が高まっており、-2σが位置する3万8140円辺りが意識されてくるほか、3月半ばにつけた直近安値の3万8060円がターゲットとなりそうだ。この水準を割り込んでしまうと、ヘッジ対応のショートを強めてこよう。
また、米国では決算発表が本格化する。12日に発表したJPモルガン・チェース<JPM>は、6%を超える急落となった。今週は15日にゴールドマン・サックス・グループ<GS>、チャールズシュワブ<SCHW>、16日にバンク・オブ・アメリカ<BAC>、モルガン・スタンレー<MS>、17日にアルコア<AA>、USバンコープ<USB>、18日にネットフリックス<NFLX>、台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>などの決算発表が予定されている。地政学リスクの警戒感が和らいだとしても、本格化する企業決算を睨んでの展開となりそうだ。
そのため、日経225先物はオプション権利行使価格の3万8000円から25日線が位置する3万9550円辺りの比較的広めのレンジを想定する。-1σ水準で底堅さがみられるようだと、権利行使価格の3万9000円から3万9500円辺りのレンジでの膠着が続こう。
12日のVIX指数は17.31(前日は14.91)に上昇した。4日の急伸で200日線を突破したが、その後は同線を支持線とした反動安の動きをみせていた。米消費者物価指数(CPI)の上振れでもリスク回避の流れにはならなかった。ただし、週末には地政学リスクの高まりを受けて、19.20まで切り上がる場面も見られた。2月半ばに付けた17.94を一時上回ってきており、ショートを仕掛けてくる動きが強まりやすくなった。
なお、週末のNT倍率は先物中心限月で14.34倍(前日は14.33倍)だった。低下傾向を続けながらも週前半は75日線が支持線として機能していたが、週後半には同線を下回る形で下へのトレンドを強めてきた。地政学リスクの高まりによりバリュー株にシフトしやすく、NTショートでのスプレッド狙いに向かいやすいだろう。目先的には2月安値や200日線が位置する14.20倍割れが意識されてくる。
4月第1週(4月1日-5日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週ぶりに買い越しており、買い越し額は8353億円(3月第4週は1兆1800億円の売り越し)だった。なお、現物は1兆1821億円の買い越し(同2126億円の売り越し)と2週ぶりの買い越しであり、先物は3467億円の売り越し(同9674億円の売り越し)と6週連続で売り越している。個人は現物と先物の合算で7831億円の買い越しで、2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で5947億円の売り越しとなり、3週ぶりの売り越しだった。配当再投資に伴う買い需要に対して、新年度入りに伴う益出しの動きとみられる。
経済スケジュールでは、4月15日に2月機械受注、米国3月小売売上高、米国4月ニューヨーク連銀製造業景気指数、IMF・世銀春季会合(~20日)、16日に中国1-3月期GDP、中国3月鉱工業生産指数、中国3月小売売上高、米国3月住宅着工件数、米国3月鉱工業生産指数、IMF世界経済見通し、17日に3月貿易収支、米国地区連銀経済報告(ベージュブック)、18日に米国4月フィラデルフィア連銀景況指数、米国3月コンファレンス・ボード景気先行指数、G20財務相・中央銀行総裁会議、19日に3月全国消費者物価指数などが予定されている。
<国内>
○08:50 ◎ 2月機械受注(予想:船舶・電力除く民需 前月比0.8%/前年比▲6.0%)
<海外>
○15:30 ◎ ローガン米ダラス連銀総裁、パネルディスカッションに参加
○15:30 ◇ 3月スイス生産者輸入価格
○16:00 ◇ 2月トルコ失業率
○16:30 ◎ シムカス・リトアニア中銀総裁、講演
○18:00 ◎ 2月ユーロ圏鉱工業生産(予想:前月比0.8%/前年比▲5.7%)
○20:15 ◎ ブリーデン英中銀(BOE)副総裁、講演
○21:00 ◎ レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
○21:15 ◇ 3月カナダ住宅着工件数(予想:24.50万件)
○21:30 ◇ 2月カナダ製造業出荷(予想:前月比0.7%)
○21:30 ◇ 2月カナダ卸売売上高(予想:前月比0.8%)
○21:30 ◎ 4月米ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:▲7.5)
○21:30 ☆ 3月米小売売上高(予想:前月比0.3%/自動車を除く前月比0.4%)
○23:00 ◇ 2月米企業在庫(予想:前月比0.4%)
○23:00 ◎ 4月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数(予想:51)
○国際通貨基金(IMF)・世界銀行の春季会合と関連イベント(ワシントン、20日まで)
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
12日のニューヨーク外国為替市場で中東の地政学リスクを警戒した値動き。ドル円は東京時間夕刻の高値153.39円から152.59円まで下落後、153.20円台まで反発した。ユーロドルは1.0623ドルまで売り込まれた。ユーロ円は162.28円まで下落後、163円前半まで切り返した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、中東の地政学リスクを受けた原油価格の上昇で円安が進行するようであれば、本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開が予想される。
イランは、4月1日の在シリアのイラン大使館に対する空爆への報復として、イスラエルに事前通告した上でミサイルと無人機での攻撃を断行し、イスラエルはほぼ迎撃に成功したと報じられている。イランは、イスラエルへの攻撃はイラン大使館を空爆したことに対する正当な防衛であり、「抑止力創出」(敵が攻撃で得た利益より報復で受ける損害が大きいことを悟らせる戦略)だと強調。そして、報復攻撃により「問題は終結したとみなすことができる」と述べ、イスラエルに反撃しないよう求め、米国には介入しないように要請している。
今後は、イスラエルがイランの要請に従って報復しないのか否かを見極めていくことになる。
イスラエルがイランに攻撃しなければ、中東情勢は鎮静化していくと思われる。しかし反撃して、軍事紛争が第5次中東戦争まで拡大した場合、「有事のドル買い、安全資産の米国債買い」となる。イスラエル戦時内閣はイランに対する反撃を決定した、との報道もあり、関連ヘッドラインを注視していきたい。ドル円に関しては、原油価格の高騰による円売り要因も追加される。
バイデン米大統領はイスラエルのネタニヤフ首相と13日に電話で会談した際、イランへの反撃に反対する考えを伝えた。米国はイランに対する軍事作戦に参加したり、支援することはないと述べ、ネタニヤフ氏も理解を示したと報じられている。バイデン米大統領は、11月の大統領選挙を控えて、1990年の湾岸戦争に勝利したものの、1992年の大統領選挙で敗北したブッシュ第41代米大統領の二の舞は避けたいのではないだろうか。
ドル円は、2022年秋の本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入以来、152円が防戦ラインと見なされてきた。しかし、今回153円台に上昇しても、円買い介入が実施されないことで、防戦ラインが155円付近まで引き上げられているのではないか、との見方が広がっている。
一部の市場筋は、神田財務官が介入に踏み切る「神田ライン」は、過去28日間の安値から10円上昇した水準(本日は156.49円=146.49円+10円)付近ではないか、と推測している。また、2022年秋に円買い介入が行われた水準であるドル円のボリンジャー・バンド+2σは、153.37円付近にある。
おそらく、中東情勢の緊迫化を受けて原油価格が高騰し、ドル円が155円方向に向けて上昇した場合、本邦通貨当局の円買い介入の可能性が高まるのではないだろうか。
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 38850 -700 (-1.76%)
TOPIX先物 2719.5 -38.5 (-1.39%)
シカゴ日経平均先物 38865 -685
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
12日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。4月の米ミシガン大学消費者態度指数(速報値)は77.9となり、前月の79.4から低下し、市場予想(79.0程度)を下回った。一方で、1年先のインフレ期待は3.1%と前月の2.9%から上昇し、米利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まった。また、イスラエルに対するイランの報復が迫っているとの観測が広がり、地政学リスクを巡る懸念が投資家心理の悪化につながった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落し、銀行、半導体・同製造装置、自動車・同部品、消費者サービス、素材の弱さが目立った。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比685円安の3万8865円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比10円高の3万9560円で始まり、直後に付けた3万9570円を高値に下落に転じた。米国市場の開始後には節目の3万9000円を割り込み、その後も弱い基調を継続し一時3万8790円まで売られる場面も見られた。引けにかけては若干買い戻され、3万8850円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好で、ギャップダウンから始まることになりそうだ。地政学リスクの高まりがリスク回避に向かわせる形となったが、日本時間14日の早朝には、イランがイスラエルに対してドローンと弾道ミサイルが発射されており、リスク回避姿勢を一段と強めてくることになりそうだ。
日経225先物は一気に3万9000円を割り込み、ロング解消のほか、ヘッジ対応のショートの動きが強まりやすいところである。一方、ナイトセッションで一気にボリンジャーバンドの-1σ(3万8850円)まで下落したことで、売り一巡後は強弱感が対立することも考えられる。ただ、イラン側が報復の終了を示唆する一方で、イスラエル側は対抗措置をとる構えもみせており、リバウンド狙いのロングは限られそうだ。
-1σを明確に下回ってくる局面では、-2σが位置する3万8140円のほか、3月半ばに付けた3万8060円が射程に入ってくるため、同水準を狙った短期筋のショートを誘い込みやすいだろう。中東情勢の行方を見極めたいとのムードが強まるなか、関連報道を受けたアルゴリズムが発動しやすい需給状況であることは意識しておきたい。
また、米国では決算シーズンが本格化してくる。12日にはJPモルガン・チェース<JPM>が発表した決算を受け、同社は6%超の下落となった。ゴールドマン・サックス・グループ<GS>など決算発表を控えている銘柄などにも売りが波及しており、決算内容を見極めたいとする模様眺めムードが強まる可能性もある。
そのため、日経225先物は-1σを挟んだ攻防から、オプション権利行使価格の3万8875円を中心とした上下の権利行使価格である3万8625円から3万9125円辺りでのレンジを想定する。-1σ水準での底堅さがみられるようだと、短期的なショートカバーが入りやすく、3万8875円から3万9375円辺りの推移とみておきたい。
12日のVIX指数は17.31(前日は14.91)に上昇した。地政学リスクが高まるなか、一時19.2まで切り上がる場面も見られ、2月半ばに付けた17.94を一時上回ってきた。週足では52週移動平均線を支持線に変えてきており、ショートを仕掛けてくる動きが強まりやすくなった。
なお、週末のNT倍率は先物中心限月で14.34倍(前日は14.33倍)だった。低下傾向を続けながらも週前半は75日線が支持線として機能していたが、週後半には同線を下回る形で下へのトレンドを強めてきた。地政学リスクを警戒した米株安の流れからバリュー株にシフトしやすく、NTショートでのスプレッド狙いの動きに向かわせよう。
日経225先物は11時30分時点、前日比480円安の3万9070円(-1.21%)前後で推移。寄り付きは3万9020円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8865円)にサヤ寄せする形から、売り先行で始まった。現物の寄り付き直後には、3万8830円まで売られ、下落幅は700円を超える場面も見られた。ただし、売り一巡後は下げ幅を縮めており、中盤にかけて節目の3万9000円を回復すると、終盤には3万9200円まで下落幅を縮小した。
日経225先物は、寄り付き直後に3万8830円まで売られたものの、その後は下げ幅を縮めており、ボリンジャーバンドの-1σ(3万8870円)水準では自律反発を狙ったロングのほか、ショートカバーも入っているようだ。中東情勢が緊迫化するなか、バイデン米大統領がイスラエルのネタニヤフ首相に対し、イランに対するいかなる対抗措置にも米国は参加しないと伝えたと報じられており、過度な警戒感が和らぐ形になったようだ。ただし、米国では主要企業の決算発表が本格化するなかで積極的な売買は手控えられやすく、短期的なロングの動きと考えられる。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.24倍に低下した。これにより、14.18倍辺りで推移する200日移動平均線のほか、2月7日に付けた14.13倍辺りが目先的なターゲットとして意識されてくる。
大阪6月限
日経225先物 39230 -320 (-0.80%)
TOPIX先物 2751.5 -6.5 (-0.23%)
日経225先物(6月限)は、前日比320円安の3万9230円で取引を終了。寄り付きは3万9020円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8865円)にサヤ寄せする形から売り先行で始まった。現物の寄り付き直後には3万8830円まで売られ、下落幅は700円を超す場面も見られた。売り一巡後は下げ幅を縮め、前場中盤にかけて節目の3万9000円を回復すると、前場終盤には3万9200円まで下落幅を縮小した。ランチタイムでは3万9050円~3万9200円辺りでの保ち合いが継続。後場に入っても3万9200円辺りで上値の抑えられる動きが続いたが、中盤以降に同水準を突破し、終盤にかけて3万9260円まで下げ幅を縮める場面も見られた。
日経225先物は、寄り付き直後に3万8830円まで売られたものの、ボリンジャーバンドの-1σ水準では自律反発を狙ったロングのほか、ショートカバーが入ったようだ。中東情勢が緊迫化するなか、バイデン米大統領がイスラエルのネタニヤフ首相に対し、イランに対するいかなる対抗措置にも米国は参加しないと伝えたと報じられており、過度な警戒感が和らいだとみられる。
また、グローベックスの主要な米株先物が小幅ながらプラス圏で推移していたことも、終盤にかけてのショートカバーにつながったのだろう。終値で3万9000円を上回ったことから、同水準を下回る局面での押し目狙いスタンスは継続。3万8940円辺りで推移している-1σと、3万9600円辺りに位置する25日移動平均線によるレンジが意識されるなか、オプション権利行使価格の3万9250円を中心とした、上下の権利行使価格3万9000円から3万9500円での推移を想定しておきたい。
ただし、米国では主要企業の決算発表が本格化するなかで積極的な売買は手控えられやすく、短期的なロングの動きになろう。12日に決算を発表したJPモルガン・チェース<JPM>は、6%を超える急落となった。週明け15日にはゴールドマン・サックス・グループ<GS>の決算発表が予定されているが、決算を受けて金融株を見直す動きとなれば、センチメント改善につながるだろう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.25倍(前日は14.34倍)に低下した。一時14.23倍まで下げており、14.18倍辺りで推移する200日線のほか、2月7日に付けた14.13倍辺りが目先的なターゲットとして意識されてくる。為替市場では円相場が1ドル=153円台後半で推移している。米長期金利の先高観は強く、日米金利差を狙った動きが入りやすいなか、相対的にTOPIX型優位の展開が継続しそうである。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万5630枚、ソシエテジェネラル証券が1万4113枚、SBI証券が3962枚、サスケハナ・ホンコンが3528枚、バークレイズ証券が2648枚、日産証券が1862枚、JPモルガン証券が1827枚、ゴールドマン証券が1641枚、モルガンMUFG証券が1256枚、野村証券が1201枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万9150枚、ソシエテジェネラル証券が1万8975枚、ゴールドマン証券が4844枚、バークレイズ証券が4470枚、JPモルガン証券が4215枚、モルガンMUFG証券が3881枚、サスケハナ・ホンコンが2800枚、野村証券が2229枚、ビーオブエー証券が1977枚、SBI証券が1810枚だった。
ドル円は欧州タイムに入っても堅調地合いを維持し、153.97円まで34年ぶりの高値を更新した。
本日のNYタイムでは3月米小売売上高や4月ニューヨーク連銀製造業景気指数など複数の経済指標の発表が予定されている。日米金利差を意識したドル高・円安の流れが続いているなか、米経済指標の結果を受けた米長期金利の動きに注目。現在4.5%台で推移している米10年債利回りが昨年10月下旬以来の5%に向けて上昇基調を強めると、ドル円は154円台に乗せて日本当局の介入ラインを探りながら155円を視野に入れる動きが見込まれる。
ドル高・円安のトレンドが続くとの見方が強く、「円買い介入が入った時、ドル円は絶好の買い場」と見込んでいる市場関係者も多く、足元で投機筋による円売りポジションは一段と積み上がっている。商品先物取引委員会(CFTC)が13日に発表した円ショートポジションは16万2151枚と2007年以来の高水準まで拡大している。
中東情勢にも引き続き警戒が必要だ。今のところ、イランの攻撃に対しイスラエルの反撃はみられず、「イスラエルが比較的に慎重な対応を取る可能性がある」との見方もあり、欧米株価指数が底堅い動きになるなどリスクオフの動きは緩んでいるが、イランによる攻撃に対するイスラエル政府の対応次第では戦争が拡大する警戒感がある。
なお、中東の地政学リスクへの警戒感が再燃すれば、リスクオフの円買いが強まる可能性はある。ただ、中東リスクの高まりで原油高が進み本邦の輸入インフレ圧力が強まると、賃金が物価高に追い付かず日銀の追加利上思惑は一段と薄れ、ドル高・円安地合いは変わりにくい。
・想定レンジ上限
ドル円は心理的節目の155.00円が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円は本日これまでの安値152.98円が下値めど。
今週のNY市場は決算発表や経済指標に注目。先週はダウ平均が2.37%安、S&P500が1.56%安とともに2週続落し、ナスダック総合は0.45%安と3週続落した。10日水曜日に発表された米3月消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなり、12日に金曜日に発表された3月輸入物価や4月ミシガン大期待インフレ率も予想を上回る伸びとなったことで、インフレ長期化懸念や利下げ先送り見通しが強まった。中東の地政学リスクが意識されたことや、第1四半期決算を発表したJPモルガン・チェースなどの大手金融機関が軒並み安となったこともセンチメントの悪化につながった。週末の動きではイランがイスラエルに向けて大量のミサイルやドローンなどを発射した。ただ、大半は米国やイスラエルが迎撃に成功したと報じられたほか、イランも事前に周辺国に通告し、攻撃は抑制的だったとした。
今週は中東の地政学リスクが引き続き意識されるほか、発表が本格化する米企業の第1四半期決算発表や3月小売売上高などの経済指標が焦点となりそうだ。決算発表はゴールドマン・サックス(月曜日)、バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー、ユナイテッドヘルス、ジョンソン&ジョンソン(以上火曜日)、トラベラーズ、プロロジス、CSX(以上水曜日)、ネットフリックス、D.R.ホートン(以上木曜日)、プロクター・アンド・ギャンブル、SLB、アメリカン・エキスプレス(以上金曜日)などS&P500採用の約40銘柄が発表し、決算やガイダンスが注目される。経済指標では月曜日に3月小売売上高が発表され、インフレが続く中での個人消費の動向が注目される。このほかの経済指標は4月NY連銀製造業業況指数、3月住宅着工件数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、3月中古住宅販売件数など。
今晩の米経済指標・イベントは4月NY連銀製造業業況指数、3月小売売上高など。企業決算は寄り前にゴールドマン、チャールズ・シュワブなどが発表予定。
(15日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.28円(前営業日比△1.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.91円(△0.78円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0624ドル(▲0.0019ドル)
ダウ工業株30種平均:37735.11ドル(▲248.13ドル)
ナスダック総合株価指数:15885.02(▲290.07)
10年物米国債利回り:4.60%(△0.08%)
WTI原油先物5月限:1バレル=85.41ドル(▲0.25ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2383.0ドル(△8.9ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反発。予想を上回る3月米小売売上高を手掛かりに全般ドル買いが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時4.6611%前後と昨年11月13日以来の高水準を記録したことも相場の支援材料となり、23時過ぎに154.45円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
中東情勢緊迫化への警戒感から一時400ドル超上昇したダウ平均が失速し320ドル超下落すると、ドル円にも売りが出て153.88円付近まで伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的だった。市場では「154円台に乗せたことで政府・日銀が円買い為替介入に動くとの警戒感が強まっている」との声も聞かれたが、結局154円台を維持して引けた。
なお、イスラエル戦時内閣はこの日、「明確に強力に」再報復する方針を決定。イスラエルのガラント国防相は「イランへの報復以外に選択肢はない」と述べたうえ、「イスラエルによるイランへの報復は差し迫っている」との報道が伝わった。イスラエルがイランに再報復の構えをみせており、中東の地政学リスクを巡る警戒が高まっている。
・ユーロドルは4日続落。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる一方、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始は想定より後にずれるとの観測が高まっており、欧米の金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが出やすかった。米小売指標の上振れをきっかけに全般ドル買いが活発化すると、前週末の安値1.0623ドルを下抜けて一時1.0620ドルと昨年11月3日以来の安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.25と昨年11月2日以来の高値を付けた。
・ユーロ円は5日ぶりに反発。ドル円の上昇につれた買いが入ると一時164.44円と本日高値を付けたものの、前週末の高値164.47円が目先レジスタンスとして意識されると失速。ユーロドルの下落につれた売りも出て一時163.66円付近まで下押しした。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は6日続落し、1月18日以来約3カ月ぶりの安値となった。予想を上回る3月米小売売上高をきっかけに米長期金利が大幅に上昇すると、株式の相対的な割高感が意識されて売りが優勢となった。イスラエルがイランに再報復の構えをみせると、中東の地政学リスクを巡る警戒も高まり売りを誘った。寄り付き直後には400ドル超上げたものの、引けにかけては320ドル超下げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落し、2月21日以来の安値で取引を終えた。「世界の従業員の10%以上を削減する計画」と伝わった電気自動車(EV)のテスラが5%超急落した。
・米国債券相場で長期ゾーンは反落。米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が一段と強まる中、3月米小売売上高が予想を上回ると債券売りが加速した。利回りは一時4.6611%前後と昨年11月13日以来約5カ月ぶりの高水準を付けた。
・原油先物相場は小幅に反落。先週末に強まった中東情勢の緊迫を反映した売りが一服。2日以来、約2週間ぶりの安値84.42ドルまで下落する場面もあった。しかしイスラエル反撃の可能性を伝える報道を受けて下落幅を縮小した。
・金先物相場は3日続伸。市場予想を上回る米小売売上高が米利下げ先送りの観測を強め、米金利上昇・ドル高に。金利が付かない資産である金が売られたり、ドル高がドル建て価格の割高感につながったりしたことで下落が先行した。しかしイスラエルがイランへ反撃との懸念を高める報道が伝わり、リスク回避資産としての金に買いが集まり上昇へ転じた。
15日12:31 鈴木財務相
「(為替相場について)しっかり注視している」
「万全の対策を取りたい」
15日16:33 シムカス・リトアニア中銀総裁
「7月にも利下げの可能性もある」
「50%以上の可能性で2024年の利下げは3回以上と予想」
「4回の利下げの可能性も」
15日17:14 神田財務官
「(為替)主要国の財務官・中銀幹部と頻繁に連携」
15日20:33 レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト
「インフレが予想通り鈍化すれば6月に利下げの可能性がある」
15日20:34 カジミール・スロバキア中銀総裁
「インフレ率の持続的な低下を考慮すると、ECBは6月に利下げする可能性がある」
15日21:12 レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト
「賃金圧力は徐々に緩やかになっているが、依然として高い水準にある」
「インフレ率は当面、現在の水準前後で変動すると予想される」
「より広範なインフレ指標に比べ、国内インフレに関する進展ははるかに少ない」
「インフレ率が2%の目標達成に見合う率に収束するためには、賃金上昇率の減速が必要である」
15日21:40 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁
「今年の経済全体の成長率は約2%にとどまるだろう」
「個人消費は好調」
「経済の供給側から追い風が吹いている」
「最近のインフレ統計が転換点になるとは思わない」
「市場はインフレ進行の鈍化を考慮に入れている」
「いつものようにデータに依存している」
15日23:43 イスラエルのガラント国防相
「イスラエルはイランの攻撃に応じるしかない」
16日01:25 バイデン米大統領
「米国はイスラエルの安全にコミット」
「中東紛争の拡大を阻止したい」
16日04:21 米国防省報道官
「米国はイランとの衝突を望んでいない」
※時間は日本時間
<国内>
特になし
<海外>
○09:00 ◎ デイリー米サンフランシスコ連銀総裁、あいさつ
○11:00 ☆ 1-3月期中国国内総生産(GDP、予想:前期比1.4%/前年同期比4.6%)
○11:00 ◎ 3月中国鉱工業生産(予想:前年比6.0%)
○11:00 ◎ 3月中国小売売上高(予想:前年比4.6%)
○15:00 ◇ 3月独卸売物価指数(WPI)
○15:00 ◎ 3月英雇用統計(失業率/失業保険申請件数推移)
○15:00 ◎ 12-2月英失業率(ILO方式、予想:4.0%)
○17:00 ◎ レーン・フィンランド中銀総裁、講演
○18:00 ◎ 4月独ZEW景況感指数(予想:35.0)
○18:00 ◎ 4月ユーロ圏ZEW景況感指数
○18:00 ◇ 2月ユーロ圏貿易収支(予想:季節調整前なし/季節調整済218億ユーロの黒字)
○18:00 ◎ ロンバルデリ次期(英中銀、BOE)副総裁、議会証言
○21:15 ◇ 3月カナダ住宅着工件数(予想:24.50万件)
○21:30 ◎ 3月カナダ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.7%/前年比2.9%)
○21:30 ◎ 3月米住宅着工件数(予想:148.4万件、前月比▲2.4%)
◎ 建設許可件数(予想:151.0万件、前月比▲0.9%)
○22:00 ◎ ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長、講演
○22:15 ◎ 3月米鉱工業生産指数(予想:前月比0.4%)
◇ 設備稼働率(予想:78.5%)
○17日01:30 ◎ ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁、イベントに参加
○17日02:00 ◎ ベイリーBOE総裁、講演
○17日02:00 ◎ バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○17日02:15 ☆ パウエルFRB議長、マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁、討議に参加
○17日03:00 ◎ ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、講演
○17日05:30 ◎ コリンズ米ボストン連銀総裁、講演
○国際通貨基金(IMF)世界経済見通し
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
15日のニューヨーク外国為替市場でドル円は154.45円まで上昇し、1990年6月以来の高値を更新した。予想を上回る3月米小売売上高や米10年債利回りの上昇したことを受けた動き。ユーロドルは1.0620ドルまで下落し、ユーロ円は164.44円まで上昇後、163.60円台まで下押しした。
本日の東京外国為替市場のドル円は、155円を目前にして本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開が予想される。
ドル円は154円台に乗せてきた。市場筋の試算では、150円台の円安水準が続いた場合、電気・ガス代での補助金がなくなることや再エネ賦課金の値上がりなども考慮すると、2024年度の世帯平均の家計負担は前年度と比べて10万円を超すとのことである。すなわち、6月に予定されている1人当たり4万円の定額減税の恩恵を打ち消すことになる。
財務省と日銀は、円安による輸入物価上昇への懸念を表明しており、ファンダメンタルズに沿っていないとの理由から、円買い介入を実施しやすい環境となっている。鈴木財務相は「輸入物価上昇を通じて国内物価上昇させ消費者負担増」と言及した。植田日銀総裁は、円安が日銀の物価見通し変更を迫るものとなれば金融政策的な対応をとる、と述べている。
鈴木財務相は、17日からワシントンで開催されるG20財務大臣・中央銀行総裁会議を控えて、ドルは各国通貨に対して独歩高の基調にあり議題となる可能性はある、と述べた。
2022年秋の本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入は、9月22日、10月21日、24日の3回行われたが、合間の10月12-13日にワシントンでG20会議が開催されていた。
神田財務官は、金融・為替市場に関して「日常的に、米国を含む主要国の財務官や中銀幹部と頻繁に連絡を取り合っている」と述べ、国際通貨基金(IMF)・世銀の春季会合の合間に、日米韓財務相会談を開催することを明らかにした。
ドル円は、2022年秋の本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入以来、152円が防衛ラインと見なされてきたが、今回154円台に上昇しても円買い介入が実施されないことで、防衛ラインが155円まで引き上げられているのではないか、との見方が広がっている。
一部の市場筋は、神田財務官が介入に踏み切る「神田ライン」は、過去28日間の安値から10円上昇した水準(本日は156.49円=146.49円+10円)付近ではないか、と推測している。ドル円の上昇チャネルの上限も156円台に位置している。また、2022年秋に円買い介入が行われた水準であるドル円のボリンジャー・バンド+2σは、154.00円付近にある。
ところで中東においては、イスラエルの戦時内閣がイランによる攻撃に対して「明確に強力に」再報復する方針を決定したものの、時期と規模を巡り意見が分かれている、と報じられた。イラン側は「作戦は終了した」としつつも、ライシ大統領が「いかなる反撃も、より厳しく強力なもので迎え撃つ」と、イスラエルを牽制する声明を出しており、今後も関連ヘッドラインに注意しておきたい。
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 38700 -530 (-1.35%)
TOPIX先物 2728.5 -23.0 (-0.83%)
シカゴ日経平均先物 38705 -525
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
15日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。朝方は前週までの下落に対する自律反発で買い先行となり、NYダウは一時400ドルほど上昇する場面も見られた。予想を上回る決算を発表したゴールドマン・サックス・グループ<GS>が買われたこともNYダウを押し上げる形となった。
ただし、3月の米小売売上高が前月比0.7%増加と予想(0.3%程度)を上回り、米景気の底堅さを示したことで、米利下げ開始の後ずれ観測が強まった。米長期金利が昨年11月以来の高水準を付ける場面も見られるなか、ハイテク株を中心に売り優勢の流れとなった。S&P500業種別指数は電気通信サービス、家庭用品・パーソナル用品、銀行が上昇した一方で、自動車・同部品、ソフトウエア・サービス、テクノロジー・ハード・機器が下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比525円安の3万8705円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比10円高の3万9240円で始まり、ロング優勢のなか、米国市場の取引開始直前には3万9500円まで買われた。ただし、米国市場の取引開始後ほどなくして下落に転じた。節目の3万9000円接近でいったんは3万9270円と上昇に転じたものの買いは続かず、終盤にかけて下へのバイアスが強まると、3万8640円まで下げ幅を広げ、3万8700円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ショート先行で始まることになりそうだ。米小売売上高の結果を受け、米利下げ開始が後ずれするとの見方が強まり、11月以前の利下げはないとの観測も出てきた。日経225先物はボリンジャーバンドの-1σ(3万8890円)を下回ってきており、-2σが位置する3万8210円や3月12日に付けた3万8060円が徐々に意識されてきそうだ。
売り一巡後は-1σ水準での攻防をみせてくる可能性があるものの、同水準での上値の重さが意識されてくる局面では、ショートを仕掛けてくる動きが警戒される。ただし、来週から本格化する決算発表を控えるほか、地政学リスクの高まりなどから積極的にポジションを傾ける動きはなく、売り一巡後は自律反発狙いのロング対応に向かわせよう。
そのため、-1σ辺りでの攻防から、オプション権利行使価格の3万8875円を中心とした上下の権利行使価格3万8625円から3万9125円のレンジを想定する。米国市場では米消費の底堅さを示す経済指標を受けた、米長期金利の上昇が重荷となったが、予想を上回ったゴールドマンの決算は安心感につながりそうだ。
また、日米金利差を狙った資金流入への思惑も高まりやすく、円相場が1ドル=154円台の円安に突入するなか、輸出関連株などが買われそうである。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷となる半面、相対的にTOPIX型優位の展開が見込まれる。
15日のVIX指数は19.23(前日は17.31)に上昇した。地政学リスクの高まりを受けて、一時19.47まで切り上がる場面も見られ、昨年10月末以来の水準まで上げてきた。昨年10月23日に付けた23.08辺りが意識され、ショートを仕掛けてくる動きが強まりやすいだろう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.25倍(前日は14.34倍)に低下した。一時14.23倍まで下げており、14.18倍辺りで推移する200日移動平均線のほか、2月7日に付けた14.13倍辺りが目先的なターゲットとして意識されてくる。同水準ではNTショートを巻き戻す動きが入る可能性がある半面、これらを明確に下回ってくるとNTショートによるスプレッド狙いの動きが強まりそうだ。
日経225先物は11時30分時点、前日比800円安の3万8430円(-2.03%)前後で推移。寄り付きは3万8670円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8705円)にサヤ寄せする形から、売り先行で始まった。直後に付けた3万8720円を高値に弱い値動きが続き、中盤にかけては3万8550円~3万8650円辺りでの保ち合いを継続。ただし、終盤にかけてレンジを下放れると、前引け直後には3万8370円まで下落幅を広げた。
長期金利の上昇が重荷となり、指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035.T> [東証P]、ファーストリテイリング <9983.T> [東証P]、アドバンテスト <6857.T> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984.T> [東証P]などの下げが目立ち、この4銘柄で日経平均株価を376円ほど押し下げている。日経225先物は、徐々にボリンジャーバンドの-2σ(3万8160円)が意識され、戻りの鈍さがみられる局面ではショートを仕掛けてくる動きが強まりやすいだろう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.21倍に低下した。一時14.14倍まで下げており、14.18倍辺りで推移する200日移動平均線を割り込み、2月7日に付けた14.13倍を捉えてきた。いったんはNTショートを巻き戻す動きは入りやすいだろうが、200日線辺りでの攻防が続くようだと、NTショートでのスプレッド狙いの動きを強めてくる可能性はありそうだ。
大阪6月限
日経225先物 38390 -840 (-2.14%)
TOPIX先物 2693.5 -58.0 (-2.10%)
日経225先物(6月限)は前日比840円安の3万8390円で取引を終了。寄り付きは3万8670円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8705円)にサヤ寄せする形から、売り先行で始まった。直後に付けた3万8720円を高値に弱い値動きが続き、前場中盤にかけては3万8550円~3万8650円辺りで保ち合いを継続。前場終盤にかけてレンジを下放れると、前引け直後には3万8400円を下回った。
ランチタイムでは3万8370円~3万8430円辺りの狭いレンジで推移し、後場の取引開始直後には3万8340円まで売られる場面も見られた。その後は3万8400円辺りでの底堅さが意識されて、終盤にかけて3万8600円台を回復する場面もあったが、ショートカバーの勢いは限られ、結局は本日の安値水準で取引を終えた。
長期金利の上昇が重荷となり、東証プライムの値下がり数は1400を超え、全体の9割弱を占めた。東証33業種では精密機器と医薬品の2セクターのみが上昇していた。全面安商状となるなか、指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035.T> [東証P]、ファーストリテイリング <9983.T> [東証P]などの影響が大きく、相対的にTOPIX型優位の展開だった。
この影響により、NT倍率は先物中心限月で一時14.14倍まで下げており、14.18倍辺りで推移する200日移動平均線を割り込み、2月7日に付けた14.13倍を捉えてきた。14.20倍辺りに位置する52週線も一時下回ってきたことで、いったんはNTショートを巻き戻す動きが入りやすく、終値では14.25倍と前日と変わらずで終えた。目先的には達成感も意識される水準のため、転換ポイントではある。ただし、再び200日線、52週線を割り込んでくるようだと、昨年9月末に付けた13.55倍辺りが今後意識されてくる可能性があるため、主要ハイテク企業の決算に関心が集まりやすい。
日経225先物は本日の大幅な下落により、ボリンジャーバンドの-1σと-2σのレンジに移行する形となった。そのため、オプション権利行使価格の3万8125円から3万8875円での推移が見込まれる。週足では昨年12月以降、支持線として機能していた13週線(3万8540円)を下回ってきたことで、ここからは押し目狙いのスタンスに向かわせよう。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が4万3246枚、ソシエテジェネラル証券が1万8342枚、サスケハナ・ホンコンが5702枚、SBI証券が3408枚、JPモルガン証券が3301枚、バークレイズ証券が2966枚、日産証券が2423枚、ビーオブエー証券が2311枚、野村証券が2055枚、モルガンMUFG証券が1822枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が4万2260枚、ソシエテジェネラル証券が2万5136枚、モルガンMUFG証券が7114枚、バークレイズ証券が5952枚、JPモルガン証券が5239枚、ゴールドマン証券が4965枚、サスケハナ・ホンコンが4518枚、BNPパリバ証券が4340枚、ビーオブエー証券が3973枚、野村証券が2614枚だった。
ドル円は欧州タイムで154.61円まで一段高となり、34年ぶりの高値更新の動きが続いている。
米利下げ思惑が緩む一方で、日銀の追加利上げ期待は高まらず、日米金利差を意識したドル高・円安の動きが継続。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」によると、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での据え置き予想が7割超に上昇し、7月FOMCでの利下げ予想も5割程度まで低下している。
本日は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長やジェファーソンFRB副議長、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁など、複数のFRB関係者の発言機会があり、発言内容が注目される。特に最近の米経済指標が米経済の強さを示しているなか、パウエルFRB議長が金融政策について言及するかが注目。
ドル円は介入ラインとされた152円を上抜けた後、これといった調整もなく154円半ばまで上昇しており、過熱感もあるが、足もとでは株安が進んでもリスクオフの円買いが限られ、円買い材料は乏しい。日本当局の円買い介入への警戒感はドル円の上昇のスピードを抑える要因となるも、上値の切り下げる手がかりとはならず、ドル円の下値は堅い。市場が警戒していた152円台で円買い介入が実施されず、155円近辺が新たに介入ラインとして警戒されており、同水準での動きが注目される。
・想定レンジ上限
ドル円は心理的節目の155.00円、1990年6月高値155.87円が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円は本日これまでの安値154.14円や5日移動平均線の153.64円近辺が下値めど。
今晩はもみ合いか。昨日はゴールドマン・サックスの好決算を受けて上昇してスタートしたものの、強い米3月小売売上高を受けて米10年債利回りが上昇したことや、イランの大規模攻撃に対するイスラエルの報復への警戒感からセンチメントが悪化し、主要3指数がそろって下落して終了した。ダウ平均は朝方に403ドル高まで上昇後、248.13ドル安(-0.65%)と6営業日続落して終了し、昨年6月以来の長期続落を記録。S&P500とナスダック総合もそれぞれ1.20%安、1.79%安で終了し、ともに大幅に2日続落した。ダウ平均は3月下旬に40000ドルに迫ったが、37735.11ドルで終了し、年初来では0.12%高とほぼ昨年末水準まで反落した。
今晩はもみ合いか。ダウ平均が6日続落し、昨年末水準付近まで下落したことで押し目買いが期待されるものの、米10年債利回りの上昇や利下げ後ずれ見通し、中東の地政学リスクなどを背景に神経質な展開が予想される。先週からスタートした第1四半期決算発表はJPモルガン・チェースなどが下落した一方、トレーディング収入が予想以上に増加したゴールドマン・サックスは大幅高となった。今晩も寄り前にバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーが発表予定で、大手金融機関の決算やガイダンスが焦点となりそうだ。また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長などFRB高官発言も多数予定されており、利下げを巡る要人発言にも要注目か。
今晩の米経済指標は3月住宅着工件数、3月建設許可件数、3月鉱工業生産など。要人発言はパウエルFRB議長のほか、ジェファーソンFRB副議長、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、バーキン米リッチモンド連銀総裁、コリンズ米ボストン連銀総裁など、企業決算は寄り前にユナイテッドヘルス、ジョンソン&ジョンソン(J&J)、バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー、引け後にユナイテッド・エアラインズなどが発表予定。
(16日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.72円(前営業日比△0.44円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.29円(△0.38円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0619ドル(▲0.0005ドル)
ダウ工業株30種平均:37798.97ドル(△63.86ドル)
ナスダック総合株価指数:15865.25(▲19.77)
10年物米国債利回り:4.66%(△0.06%)
WTI原油先物5月限:1バレル=85.36ドル(▲0.05ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2407.8ドル(△24.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
3月米住宅着工件数 132.1万件 154.9万件・改
建設許可件数 145.8万件 152.3万件・改
3月米鉱工業生産(前月比) 0.4% 0.4%・改
設備稼働率 78.4% 78.2%・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長が「物価上昇圧力が根強く続いた場合は、より長期間の高金利維持が正当化される」などと発言すると、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行。22時30分前に一時154.77円まで値を上げた。
ただ、大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円がレジスタンスとして意識されると失速。22時30分過ぎには一時154.04円と日通し安値を更新した。市場では「これまで152円が防衛ラインと見られていたが、今回154円台に上昇しても円買い介入が実施されないことから、防衛ラインが155円まで引き上げられているのではないか」との見方も広がっている。
もっとも、売りの勢いはすぐに後退し持ち直した。パウエルFRB議長がインフレについて「最近のデータはさらなる進展が見られないことを示している」「確信を得るまでにはさらに時間がかかる可能性が高い」と述べ、利下げの時期が後ろ倒しになることを示唆するとドル買いが強まり、2時30分過ぎには154.79円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
・ユーロドルは小幅ながら5日続落。4月独ZEW景況感指数が予想を上回ったことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0654ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に上値を切り下げる展開に。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出たほか、パウエルFRB議長の発言が相場の重しとなり、2時30分過ぎには1.0601ドルと昨年11月2日以来の安値を更新した。
ただ、そのあとは1.0600ドルに観測される買いオーダーに下値を支えられて、1.0635ドル付近まで下げ渋る場面があった。
・ユーロ円は続伸。独経済指標の上振れをきっかけに買いが先行すると一時164.68円と日通し高値を付けたものの、ドル円が下落したタイミングで163.94円付近まで下押しした。そのあとは164円台前半でのもみ合いに終始した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は7日ぶりに反発。前日までに6日続落し約3カ月ぶりの安値を付けたあとだけに、短期的な戻りを期待した買いが入った。好決算を発表したユナイテッドヘルス・グループが5.2%近く上昇し、1銘柄でダウ平均を160ドル程度押し上げた。半面、米長期金利の上昇や中東情勢を巡る警戒感が投資家心理を冷やし、相場の上値を抑えた。指数はマイナス圏に沈む場面もあった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続落し、2月21日以来の安値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。FRB高官からタカ派的な発言が相次ぐと、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が一段と強まり売りが広がった。利回りは一時4.6943%前後と昨年11月13日以来の高水準を更新した。米金融政策の影響を受けやすい2年債利回りは一時5.0063%前後と昨年11月14日以来の高水準を付けた。
・原油先物相場は小幅に続落。中東情勢は依然として先行き不透明な状態だが、イスラエルとイランの紛争が中東地域における原油供給の一層の障害になるとの観測はやや後退。イランの攻撃によるイスラエルへの被害が予想ほどではなかったとの見方もあるもよう。
・金先物相場は4日続伸。イスラエルがイランへの反撃を決定したとの報道が伝わって以降のリスク回避モードが継続。安全資産とされる金は底堅い推移が続いた。
16日08:59 鈴木財務相
「(為替相場について)しっかり注視していく」
「必要に応じて対応していく」
「G20で為替を明示的に取り上げた議題は設定されていない」
16日09:18 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁
「インフレデータに驚くべき点はない」
「 不必要な緊急性に対して警告を発する」
「過度に強い、あるいは弱い政策対応に対して注意を促す」
「インフレ目標達成の確信が持てるまで政策対応を控えるべき」
16日10:00 林官房長官
「為替市場の動向を注視しつつ万全の対応を行いたい」
「為替介入について具体的見解を言うことは差し控える」
16日15:25 習近平・中国国家主席
(北京でのショルツ独首相との会談で)
「中国とドイツはウィンウィン協力の大きな可能性を秘めている」
「互恵協力はリスクではなく、安定した二国間関係を保証するもの」
「両国は保護主義を警戒し、生産能力の問題を客観的に検討すべき」
16日17:12 レーン・フィンランド中銀総裁
「インフレ(低下)の後退がなければ6月利下げ」
「6月の評価でインフレが目標に向かって収束していることが確認されれば、利下げする可能性がある」
「これは、地政学やエネルギー価格などでさらなる後退が起こらないことを前提としている」
「今後の金利決定により、政策が必要な限り十分に制限的なものとなることが保証される」
16日16:19 ロンバルデリ次期(英中銀、BOE)副総裁
「欧州の金利は米国よりも先に低下する公算が大きい」
16日22:07 ジェファーソン米連邦準備理事会(FRB)副議長
「インフレ長期化なら高金利の維持も長期化へ」
「金利据え置きでもインフレ低下を予想」
16日22:08 イエレン米財務長官
「米国のインフレはピークから大幅に低下した、ただしまだやることがある」
16日22:53 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
「大きなサプライズがない限り、ECBは近く利下げするだろう」
「ECBは原油価格を注意深く監視」
「2%のインフレへの道は険しいだろう。金利低下は直線的ではない」
「ディスインフレのプロセスはECBの想定通り推移」
「利下げの道をあらかじめ約束しているわけではない」
「まだ大きな不確実性が存在する」
「ECBは慎重になる必要があり、我々の見解を確認するためにデータを検討する必要がある」
「ECBは為替レートをターゲットにしていない」
「大きな衝撃がない限り、ECBは6月6日に利下げするだろう」
「地政学リスクがコアインフレに影響を与える場合、ECBは調整する可能性がある」
「中東情勢を注意深く監視する」
「利下げペースはデータによって決定される」
「2024年、2025年には追加利下げが必要になるだろう」
17日02:09 ベイリー英中銀(BOE)総裁
「世界経済に関して非常に心強い兆しがある」
「英国は完全雇用」
17日02:19 バーキン米リッチモンド連銀総裁
「利下げの決定に時間をかけるのは賢明」
「経済は過熱していないが、もし過熱しているなら対処可能」
17日02:28 マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁
「インフレに関して引き続き正しい方向に進んでいる」
「コアインフレの低下は物価圧力緩和を示唆」
17日02:32 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「労働市場は引き続き非常に堅調」
「過去1年の米国経済は本当に非常に好調だった」
「最近のデータはインフレに関してさらなる進展が見られないことを示している」
「米労働市場はより良いバランスに向かいつつある」
「賃金圧力は徐々に緩和し続ける」
「確信を得るまでにはさらに時間がかかる可能性が高い」
「政策の実行にさらに時間がかかるのは適切」
※時間は日本時間
<国内>
○08:50 ◎ 3月貿易統計(通関ベース、予想:季節調整前2999億円の黒字、季節調整済3025億円の赤字)
<海外>
○07:45 ◎ 1-3月期ニュージーランド(NZ)消費者物価指数(CPI、予想:前期比0.6%/前年比4.0%)
○15:00 ◎ 3月英CPI(予想:前月比0.4%/前年比3.1%)
○15:00 ◎ 3月英CPIコア指数(予想:前年比4.1%)
○15:00 ◇ 3月英小売物価指数(RPI、予想:前月比0.4%/前年比4.2%)
○16:00 ◇ 2月トルコ経常収支(予想:37.0億ドルの赤字)
○17:00 ◎ 3月南アフリカCPI(予想:前月比0.9%/前年比5.4%)
○18:00 ☆ 3月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値(予想:前年比2.4%)
○18:00 ☆ 3月ユーロ圏HICPコア改定値(予想:前年比2.9%)
○18:00 ◎ チポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○20:00 ◇ 2月南アフリカ小売売上高(予想:前年同月比▲1.6%)
○20:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○21:05 ◎ グリーン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○21:30 ◇ 2月対カナダ証券投資
○23:30 ◇ EIA週間在庫統計
○24:00 ◎ デコス・スペイン中銀総裁、講演
○18日00:45 ◎ シュナーベルECB専務理事、講演
○18日01:00 ◎ ベイリー英中銀(BOE)総裁、講演
○18日02:00 ◎ 米財務省、20年債入札
○18日03:00 ◎ 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
○18日03:00 ◎ ハスケル英MPC委員、講演
○18日03:00 ◎ ラガルドECB総裁、講演
○18日05:00 ◎ 2月対米証券投資動向
○20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議(ワシントン、18日まで)
○インド(ヒンドゥー教ラーマ神生誕日)、休場
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
16日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、一部FRB高官のタカ派発言で154.79円まで上昇し、1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。ユーロドルは1.0654ドルから1.0601ドルまで下落した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、155円のノックアウト・オプションの攻防戦に注目。また、同水準を巡る本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開か。
本日からワシントンでG20財務大臣・中央銀行総裁会議が開催され、合わせて日米韓財務相会談も予定されており、円買い介入の司令塔である鈴木財務相と神田財務官が不在となる。しかしながら、155円が本邦通貨当局の防衛ラインならば、円買い介入が断行される可能性があるため、警戒しておきたい。
神田財務官は、円買い介入の大義名分として、投機的な円売りとボラティリティー抑制を挙げている。2022年秋の円買い介入に対して、イエレン米財務長官は「ボラティリティーを滑らかにするスムージングが目的であれば、理解できる」との認識を示していた。ボラティリティーの拡大を示すボリンジャー・バンド+2σは、本日154.55円付近に位置している。
ドル円は、1990年以来34年ぶりの高値を更新し続けている。そういったなか米商品先物取引委員会(CFTC)のデータでは、ヘッジファンドなど投機筋によるネットの円売り越しは162151枚(x1250万円=約2兆円)と、2007年6月26日以来(188077枚)17年ぶりの高水準だ。当時の円・キャリートレードの残高は約23兆円だった。
2007年6月当時のドル円は124.14円を高値に反落して、2011年の変動相場制移行後の安値75.32円まで下落していった。背景には、米国のサブプライムローンの崩壊、リーマンショック、東日本大震災などが挙げられる。
一方で現状のドル高・円安は、米連邦公開市場委員会(FOMC)による利下げ開始時期の先送り観測と日銀のゼロ金利という緩和的環境の長期化観測という日米金融政策のファンダメンタルズが背景にある。
しかしながら、ヘッジファンドなど投機筋による円売りもあることで、本邦通貨当局がドル売り・円買い介入に乗り出す可能性には警戒しておきたい。
IMM通貨先物の投機的な円売り持ちポジション(約2兆円)は、投機筋の全体のポジションの氷山の一角に過ぎない。しかしながら、2022年秋の3回の円買い介入金額(9兆1880億円)に比べると、「勝つ介入」を目指しているらしい神田財務官に分があるように思える。なお一部資料によれば、円・キャリートレードの残高は2月末時点で約11.5兆円となっている。
一部の市場筋は、神田財務官が介入に踏み切る「神田ライン」は、過去28日間の安値から10円上昇した水準(本日は156.49円=146.49円+10円)付近ではないか、と推測している。また、ドル円の上昇チャネルの上限は、本日156.54円に位置している。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 38500 +110 (+0.28%)
TOPIX先物 2692.0 -1.5 (-0.05%)
シカゴ日経平均先物 38465 +75
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
16日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックは下落。予想を上回る決算が好感されたユナイテッドヘルス・グループ<UNH>が5%を超す上昇となり、NYダウを支える形となった。NYダウは前日まで6営業日続落で1100ドル超下げていたこともあり、押し目を拾う買いが入ったとみられる。また、国際通貨基金(IMF)は、今年の世界経済成長率を3.2%と予想。1月時点の予測から0.1ポイント引き上げたことも材料視された。一方、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はシンクタンク主催の討論会に参加し、利下げに踏み切るまでにはさらに時間を要するとの認識を示した。これがタカ派発言と受け止められ、米長期金利の上昇が重荷となった。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比75円高の3万8465円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比40円高の3万8430円で始まり、その後は3万8400円を中心とした上下100円程度の狭いレンジで推移。米国市場の取引開始直後に3万8290円まで売られた後は、一時3万8650円まで買われる場面も見られた。買い一巡後は3万8400円~3万8600円辺りのレンジで推移し、3万8500円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、米国で利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まるなか、前日の大幅な下落に対する自律反発にとどまりそうだ。為替市場では円相場が1ドル=154円70銭台と円安に振れるなか、為替介入への警戒も高まろう。
日経225先物はナイトセッションでは小動きだったが、一時3万8290円まで下げる場面も見られ、ボリンジャーバンドの-2σ(3万8160円)に接近してきた。-1σ(3万8860円)との推移が意識され、オプション権利行使価格の3万8500円を中心とした上限の権利行使価格3万8250円から3万8750円辺りのレンジを想定しておきたい。週足では13週移動平均線が3万8540円辺りで推移しているため、同線が抵抗線として意識されてくるようだと、中期トレンドが悪化するなかで、ショートが入りやすいと考えられる。
反対に13週線を上回っての推移をみせてくるようだと、-1σ辺りを意識した3万8500円から3万8875円辺りでトレードに向かわせよう。もっとも、決算発表が本格化してくるほか、中東情勢の緊迫化を受けて、積極的にポジションを傾けてくる動きは期待しづらく、スキャルピング中心のトレードとなりそうだ。
16日のVIX指数は18.40(前日は19.23)に低下した。一時19.56まで切り上がる場面も見られたが、その後は急伸した反動から低下したようだ。週足の一目均衡表では昨年10月末の上昇局面では雲下限に抑えられる形状だった。今回は雲下限を突破し、雲上限(19.67)に接近している。雲を上放れてくるとトレンドが強まりやすく、ショートを仕掛けてくる動きが入りやすいだろう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.25倍(前日は14.25倍)と変わらず。一時14.14倍まで下げており、14.18倍辺りで推移する200日線を割り込み、2月7日に付けた14.13倍を捉えてきた。14.20倍辺りに位置している52週線も一時下回ってきたことで、いったんはNTショートを巻き戻す動きに向かわせた形である。ややNTロングの組成を考えつつも、再び200日線、52週線を割り込んでくると、昨年9月末に付けた13.55倍辺りが今後意識されてきそうだ。
日経225先物は11時30分時点、前日比20円高の3万8410円(+0.05%)前後で推移。寄り付きは3万8620円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8465円)を上回り、買い先行で始まった。直後に付けた3万8660円を高値に軟化し、中盤にかけて下げに転じると、一時3万8180円まで下落幅を広げる場面も見られた。ただし、売り一巡後は終盤にかけて持ち直し、前日の終値を挟んだ値動きとなった。
日経225先物は自律反発狙いのロング優勢で始まったが、13週移動平均線をキープできず、ロング解消の動きとともに、短期的なショートも入ったとみられる。ただし、一時3万8180円まで売られるなか、ボリンジャーバンドの-2σ(3万8150円)に接近したことから、改めて自律反発狙いのロングに向かわせた形だろう。戻りの鈍さが意識される局面ではショートが入りやすいものの、-2σ水準までの調整を経て、押し目狙いのロング対応に向かわせそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.31倍に上昇した。前日の低下場面で52週線や200日線、2月の直近安値水準まで低下したこともあり、いったんはNTショートを巻き戻す動きに向かわせているようである。ただし、下向きで推移する-2σを中心とした-1σと-3σとのレンジが続いており、NTロングへの転換には見極めが必要だろう。
大阪6月限
日経225先物 37840 -550 (-1.43%)
TOPIX先物 2654.5 -39.0 (-1.44%)
日経225先物(6月限)は前日比550円安の3万7840円で取引を終了。寄り付きは3万8620円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8465円)を上回り、買い先行で始まった。直後に付けた3万8660円を高値に軟化し、前場中盤にかけて下げに転じると、一時3万8180円まで下落幅を広げる場面も見られた。ボリンジャーバンドの-2σ(3万8150円)に接近したことから、いったんはボトム形成が意識される形となり、前場終盤にかけて持ち直し、ランチタイムで3万8500円を回復。
後場の取引開始直後には3万8530円まで買われたが、13週移動平均線が抵抗線として意識されるなか、再び下落に転じており、中盤にかけて前場の安値水準まで下押した。さらに、日経平均株価を支えていた東京エレクトロン <8035.T> [東証P]が後場半ばに急落したほか、レーザーテック <6920.T> [東証P] 、アドバンテスト <6857.T> [東証P]など値がさハイテク株主導で下へのバイアスが強まり、先物へのショートも加速するなか、本日の安値で取引を終えた。
日経225先物は自律反発狙いのロング優勢で始まり、買い一巡後は下落に転じたものの、-2σ水準までの下げにより、目先的なボトム形成が期待された。その後は前日終値を挟んだ底堅さが見られていたが、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディング<ASML>の予想を下回る決算がトリガーになった。決算期待からの先回り的な買いが積み上がっていたわけではないだろうが、値がさハイテク株が一斉に売られたことでムードが一変し、ヘッジ対応のショートも入ったと考えられる。
これにより、日経225先物は-2σを下回り、3月12日に付けた直近安値の3万8060円を割り込んだ。75日線(3万7650円)に接近してきたことで、自律反発狙いのスタンスに向かわせよう。ASMLホールディングの決算タイミングでショートを仕掛けてきたようだ。決算シーズンに入るなかで積極的な売買が手控えられやすく、商いが膨らみにくい状況下でのショートであり、インパクトが大きくなったようだ。
13週線割れで調整基調が本格化する可能性はあるものの、足もとでの急ピッチの下げに対する自律反発狙いは意識されてくるだろう。まずは、75日線が支持線として意識されやすいと考えられ、オプション権利行使価格の3万7625円から-1σが位置する3万8750円辺りでの、広めのレンジを想定しておきたい。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.25倍と前日から変わらず。前日の低下場面で52週線や200日線、2月の直近安値水準まで低下したこともあり、いったんはNTショートを巻き戻す動きに向かわせるなか、一時14.35倍まで上昇する場面も見られた。ただし、後場半ば以降のハイテク株安の影響から、NTロングへの転換とはならなかった。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が4万4148枚、ソシエテジェネラル証券が2万0755枚、サスケハナ・ホンコンが5966枚、SBI証券が4190枚、ゴールドマン証券が2750枚、バークレイズ証券が2553枚、JPモルガン証券が2538枚、野村証券が2142枚、モルガンMUFG証券が1829枚、日産証券が1665枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万6511枚、ソシエテジェネラル証券が2万3881枚、バークレイズ証券が7097枚、JPモルガン証券が5763枚、モルガンMUFG証券が5738枚、ゴールドマン証券が4377枚、ビーオブエー証券が4355枚、BNPパリバ証券が3515枚、サスケハナ・ホンコンが3012枚、野村証券が1475枚だった。
本日のNY市場では、円を積極的に買い上げる地合いではないものの、日米韓の財務相会合を控え積極的に円売りを仕掛けるのは難しいか。
昨日、鈴木財務相と韓国の崔企画財政相が「最近の自国通貨安に深刻な懸念」と述べた。本日行われる日米韓の財務相会合は「ロシアや北朝鮮に対する制裁のほか、太平洋諸島諸国への支援などについて協議する」と、通貨安は主要トピックとはなっていない。しかしながら、日韓が自国通貨安を阻止する手立てがなくなりつつある中で、両国にとっては米国からの通貨安に対する支援を受けたい状況下にある。また、バイデン米大統領政権にとっても、ウクライナ支援を含め日韓の支持を得るために一定のドル高懸念に理解を示す可能性もある。日韓と米国との金融政策の方向性の違いや、経済状況を考えるとドル高の流れを変えるのは難しいが、イベントリスクもあることで市場が敢えて155円台をトライするのは本日に限っては難しいか。
経済指標では、米国からはMBA住宅ローン申請指数、2月対米証券投資動向などが発表されるが、市場を動意づけるのは難しいだろう。ただし、米地区連銀経済報告(ベージュブック)が発表されることで、内容次第ではドルが動意づく可能性もあることには留意したい。3月のベージュブックでは、物価圧力は続いているものの、いくつかの地区ではインフレがある程度緩和されたと報告されている。しかしながら、その後のインフレ指標では市場予想を上回りインフレが高止まりしている。市場は米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始の後ずれ観測が高まっていることで、インフレに対して警戒するような内容が示された場合には、ドル買いに敏感に反応しそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円は、節目の155.00円、その上は1990年6月26日高値155.45円。
・想定レンジ下限
ドル円は、昨日16日の安値で5日移動平均線も位置する154.04円。その下は15日の欧州時間の安値153.70円。
今晩は神経質な展開か。昨日は好決算を発表したユナイテッドヘルスが大幅高となり、ダウ平均が63.86ドル高(+0.17%)と7営業日ぶりに反発したものの、S&P500とナスダック総合はそれぞれ0.21%安、0.12%安と3日続落した。中東の地政学リスクが引き続き意識される中、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が利下げに慎重な姿勢を示し、米国債利回りが上昇したことが相場の重しとなった。引け後の動きでは強い第2四半期見通しが好感されたユナイテッド航空が時間外で5%超上昇した。
今晩は引き続き神経質な展開か。イランのイスラエルへの大規模攻撃に対するイスラエルの報復の可能性が引き続き意識されるほか、前日のパウエルFRB議長発言を受けた利下げ期待の後退が引き続き上値の圧迫要因となりそうだ。一方、先週からスタートした第1四半期決算発表はおおむね好調で、企業業績の好調見通しが下値の支えとなりそうだ。利下げ見通しを巡ってはFRBが取引時間午後に公表する米地区連銀経済報告(ベージュブック)が注目される。強い報告が相次げば利下げの後ずれ見通しが一段と強まることが警戒される。
今晩の米経済指標・イベントはMBA住宅ローン申請指数、EIA間原油在庫、米20年債入札、米地区連銀経済報告(ベージュブック)など。企業決算は寄り前にトラベラーズ、プロロジス、USバンコープ、アボット・ラボラトリーズ、引け後にラス・ベガス・サンズ、クラウン・キャッスル、CSXなどが発表予定。
(17日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.39円(前営業日比▲0.33円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.77円(△0.48円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0673ドル(△0.0054ドル)
ダウ工業株30種平均:37753.31ドル(▲45.66ドル)
ナスダック総合株価指数:15683.37(▲181.88)
10年物米国債利回り:4.58%(▲0.08%)
WTI原油先物5月限:1バレル=82.69ドル(▲2.67ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2388.4ドル(▲19.4ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日ぶりに反落。節目の155円を目前に政府・日銀による為替介入への警戒感が高まる中、米長期金利の低下に伴う売りが出た。半面、米利下げ開始時期が後ずれするとの観測を背景に押し目を拾いたい向きは多く、しばらくは154.60円を挟んだもみ合いが続いた。
ただ、日米韓が初となる財務相会合を開き、「最近の急速な円安・ウォン安への日韓の深刻な懸念を認識し、外国為替市場の動向について引き続き緊密に協議する」と盛り込んだ共同声明を発表すると、円買い・ドル売りで反応。堅調な米20年債入札を受けて米長期金利が低下幅を拡大したこともドル売りを促し、3時過ぎには一時154.16円と日通し安値を付けた。
なお、鈴木財務相は「日米韓の財務相会合で為替について意見交換した」「為替について日米での意思疎通を確認した」と述べたほか、神田財務官は為替について「必要であれば適切な行動取るのは変わらない」「あらゆる手段を排除せずということに尽きる」などと話した。
・ユーロドルは6日ぶりに反発。米長期金利の低下などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行。いったんは前日の高値1.0654ドル手前で伸び悩んだものの、米20年債入札後に米金利が低下幅を広げると全般ドル売りが優勢となり、一時1.0680ドルと日通し高値を更新した。
なお、米連邦準備理事会(FRB)はこの日公表した米地区連銀経済報告(ベージュブック)で「米経済活動は2月下旬以降、全体としてわずかに拡大した」と総括し、「雇用は小幅なペースで拡大した」「物価上昇は平均して緩やかで、前回の報告とほぼ同じペースだった」「企業のコスト転嫁がさらに難しくなった」と指摘した。
・ユーロ円は3日続伸。日米韓財務相会合に係る共同声明が出されると一時164.24円付近まで売られたものの、下押しは限定的だった。ユーロドルの上昇につれた買いが入ると、4時前に一時164.81円と日通し高値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小反落。決算内容が嫌気されたトラベラーズが売られ、相場の重しとなった。オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが発表した決算がさえない内容となったことを受けて、米半導体関連株にも売りが出た。ただ、足もと相場下落が続いたあとだけに、値ごろ感からの買いも入ったため下値は限定的だった。指数は230ドル超上昇する場面もあった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日続落し、2月21日以来の安値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反発。足もとで相場下落が続いたあとだけに、短期的な戻りを期待した買いが入った。20年債入札が「好調」と受け止められたことも相場の押し上げ要因となった。
・原油先物相場は3日続落。米エネルギー省(EIA)週間石油在庫(4/12時点)発表で、原油在庫は積み増しが継続。原油受け渡し地点オクラホマ州クッシングの在庫は積み増しに転じた。在庫の積み増し量が大きくなかったことや、ガソリン在庫が-115.4万バレル(前週 +71.5万バレル)、中間留分(含む暖房油)が-276.0万バレル(前週 +165.9万バレル)と、石油製品の在庫が減少に転じたこともあり、発表直後は底堅く推移する場面もあった。しかし長続きせずに売りを強め、3月28日以来の安値を82.55ドルまで更新した。
・金先物相場は1週間ぶりに反落。中東リスクを材料にリスク回避資産としての金を買う動きは、昨日に終値ベースの過去最高値を2407.8ドルまで更新したところで一服。米金利が高水準で推移するなか、金利がつかない資産である金は重く推移した。昨日のレンジを割り込む2376.50ドルまで下振れる場面があった。金利が低下の流れを強め始めて以降は、下落幅をやや縮小した。
17日16:14 林官房長官
「(円安について)動向を注視しつつ、万全の対応をしていく」
17日16:35 小林日本商工会議所会頭
「(円安について)非常に困る。困る度合いが日に日に高まっている」
「他国との協調介入も含めて考えてもらいたい」
「資源価格の上昇とドル相場がダブルに効いてくる」
「コストプッシュ型のインフレが再燃する懸念が非常に強い」
17日21:12 ホルツマン・オーストリア中銀総裁
「利下げをするかどうかは6月まで待つ必要がある」
17日21:21 センテノ・ポルトガル中銀総裁
「6月は非常に重要な決定となる」
「6月の理事会に対する市場の期待は明確」
「賃金の伸びは大幅に低下している」
「金融政策を変更する時が来た」
18日02:12
「年内に数回の利下げは可能」
17日22:55 チポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事
「PMIデータからは景気回復の兆しが見られる」
「年内のインフレは多かれ少なかれこの水準で推移すると予想」
「インフレ率は2025年半ばまでに目標の2%に回帰すると予想」
「中東紛争がエネルギーコストに与える影響は大きなリスク」
「ユーロ圏の物価圧力はしばらく続く可能性がある」
「2024年の独経済は若干の成長が見込まれる」
18日01:03 ベイリー英中銀(BOE)総裁
「来月は大幅なインフレ低下が予想される」
「インフレ予測の誤差は減少した」
「インフレ目標を持続的に達成するのが我々の仕事」
18日03:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
「米経済活動は全てを考慮した結果、若干拡大した」
「12地区のうち10地区では緩やかから穏やかな経済成長が見られ、2地区では変わらずだった」
「消費者支出は全体としてはほとんど増加しなかった」
「製造業活動はわずかに減少し、同部門の成長を報告したのは3地区のみ」
「住宅建設は平均して若干増加し、ほとんどの地区で住宅販売が強化された」
「経済見通しは慎重ながらも全体としては楽観的だった」
「雇用は全体的にわずかなペースで増加し、9地区では非常に緩やかな増加が報告された。残りの3地区では雇用の変化は報告されなかった」
「賃金は8地区で緩やかなペースで増加したが、残りの4地区では緩やかな上昇にとどまった」
「全体として雇用の増加は小幅であり、賃金上昇率も引き続き緩やかにパンデミック前の水準に戻り、労働力の需要と供給は比較的安定した状態が続くと予想」
「価格上昇は平均して緩やかで、前回とほぼ同じペースとなった」
「インフレは今後も緩やかなペースで安定的に推移すると予想」
「投入価格と生産価格の両方において、短期的なインフレに対する上振れリスクを認識」
18日03:13 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁
「欧州の経済成長は米国に比べて緩慢」
「わずかに回復の兆候が見てとれる」
18日04:13 鈴木財務相
「日米韓の財務相会合で為替について意見交換した」
「為替について日米での意思疎通を確認した」
「急速な円安、ウォン安についての認識を共有した」
18日04:23 神田財務官
「日米韓で円安、ウォン安への深刻な懸念を共有」
「(為替について)必要であれば適切な行動取るのは変わらない」
「手の内さらすことになるため、具体的な措置には言及しない」
「あらゆる手段を排除せずということに尽きる」
※時間は日本時間
<国内>
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)
○10:30 ◇ 野口旭日銀審議委員、あいさつ
○13:30 ◇ 2月第三次産業活動指数(予想:前月比0.5%)
<海外>
○06:30 ◎ メスター米クリーブランド連銀総裁、講演
○08:15 ◎ ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○10:30 ◎ 3月豪雇用統計(予想:失業率3.9%/新規雇用者数1.00万人)
○16:00 ◎ デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、講演
○17:00 ◇ 2月ユーロ圏経常収支(季節調整済)
○18:00 ◇ 2月ユーロ圏建設支出
○21:00 ◎ ナーゲル独連銀総裁、講演
○21:30 ◎ 4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数(予想:2.0)
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:21.5万件/181.0万人)
○22:15 ◎ ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、討議に参加
○23:00 ◎ 3月米景気先行指標総合指数(予想:前月比▲0.1%)
○23:00 ◎ 3月米中古住宅販売件数(予想:前月比▲4.1%/年率換算420万件)
○24:00 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、イベントに参加
○24:00 ◎ グリーン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○19日02:30 ◎ センテノ・ポルトガル中銀総裁、シムカス・リトアニア中銀総裁、講演
○19日04:00 ◎ ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、講演
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
17日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、日米韓財務相会合の共同声明や米長期金利の低下を受けて154.16円まで下落した。ユーロドルは米20年債入札後に米金利が低下幅を広げたことで1.0680ドルまで上昇した。ユーロ円も164.81円まで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、155円のノックアウト・オプションの攻防戦や本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開が予想される。
昨日ワシントンで初めて開催された日米韓財務相会合では、外国為替市場の動向について「緊密に協議する」ことで合意した。共同声明では「最近の急速な円安およびウォン安に関する日韓の深刻な懸念」を表明し、「既存のG20のコミットメントに沿って、外国為替市場の動向に関して引き続き緊密に協議する」とした。
G20声明の為替に関するコミットメントとは、「為替レートの過度な変動や無秩序な動きが、経済および金融の安定に対して悪影響を与え得ることを認識する」というものである。
鈴木財務相は、「日米韓の財務相会合で為替について意見交換をした。為替について日米での意思疎通を確認した」と述べ、急速な円安、ウォン安についての認識を共有したと語った。神田財務官は、為替市場について必要であれば適切な行動取ることは変わらないとした上で、手の内さらすことになるので具体的な措置には言及しないと述べた。
本日のG7財務相・中銀総裁会議とG20財務相・中銀総裁会議での為替に関する声明に要注目となる。16日にはエイドリアン国際通貨基金(IMF)金融資本市場局長が、為替の変動が激しい場合には為替市場への介入が「適切になる可能性がある」と述べており、ドル高が進行する中、為替介入を容認していた。
2022年秋の本邦通貨当局のドル売り・円買い介入では、9月22日の介入は声明が出され、10月12-13日にワシントンでG20会議が開催された後、10月21日と24日には覆面介入が行われたことで、今週末にかけて警戒しておきたい。
本日のドル円の注目水準は、155円には大口のノックアウト・オプションが控え、154.80-95円には防戦売りがあると言われている。上昇チャネルの上限は156.67円、神田財務官が介入に踏み切ると警戒されている「神田ライン」は156.49円、ボラティリティーの拡大を示唆するボリンジャー・バンド+2σは、154.50円付近に控えている。
なお、10時30分には3月豪雇用統計が発表予定。市場予想は失業率が3.9%で2月の3.7%から悪化、新規雇用者数が+1.00万人で2月の+11.65万人から増加幅の減少が見込まれている。2月の新規雇用者数は大幅に予想を上回り、失業率は3.7%まで低下したことで、豪準備銀行(RBA)の早期利下げ観測が後退したが、3月が予想通りならば、利下げ観測が台頭することになるのかもしれない。
RBAは、金融政策に関する四半期報告で、インフレ率と経済成長率の予測を引き下げていた。そして、失業率は25年6月に4.4%を付け、残る予測期間を通じてその水準にとどまると予想し、インフレ圧力を強めることなく最大雇用に戻る道筋と整合的だとしていた。
また10時30分に予定されている野口日銀審議委員のあいさつでは、来週の日銀金融政策決定会合での「展望リポート」で物価見通しが上方修正されるのではないかとの観測への見解などに注目しておきたい。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37720 -120 (-0.31%)
TOPIX先物 2658.5 +4.0 (+0.15%)
シカゴ日経平均先物 37780 -60
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
17日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。オランダ半導体製造装置大手ASMLホールディング<ASML>が17日に発表した1-3月期決算で受注額が予想に届かず、7%超の下落となるなか、エヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>などへ売りが波及した。NYダウ構成銘柄では、予想を下回る決算が嫌気されたトラベラーズ<TRV>が指数を下押すなか、本格化する決算に対する慎重姿勢が強まった。
また、米利下げ開始が後ずれするとの観測が強まっていることも、買い手控えにつながったようだ。アマゾン・ドット・コム<AMZN>やアップル<AAPL>、マイクロソフト<MSFT>、メタプラットフォームズ<META>などの大型テック株は総じて軟調だった。S&P500業種別指数は公益事業、食品・飲料・タバコ、家庭用品・パーソナル用品が上昇した一方で、半導体・同製造装置、自動車・同部品、運輸が下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比60円安の3万7780円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比100円高の3万7940円で始まり、一時3万8210円まで買い戻された。買い一巡後は3万8060円~3万8210円辺りで保ち合い、米国市場の取引開始後に下落に転じると、中盤にかけて3万7630円まで売られた。終盤にショートカバーが入り、プラス圏を回復する場面もあったが上値は重く、3万7710円~3万7840円辺りで推移し、3万7720円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや売り先行で始まることになりそうだ。昨日の日経225先物はASMLの決算を手掛かりにショートが強まり、後場中盤以降、3万8200円水準から引けにかけて3万7840円まで売られた。ナイトセッションの開始後に一時3万8210円まで戻しており、この時点でASML決算を手掛かりとしたショートカバーは一巡した形だろう。
ただし、米国の取引時間で他の半導体株に売りが波及したことで、新たにショートが積み上がる展開になったようだ。これにより日経225先物は75日移動平均線(3万7650円)まで調整しており、同線が支持線として機能するかを見極めることになろう。いったんは自律反発狙いのロングが入りそうだが、戻りの鈍さが意識される局面では、ショートを仕掛けてくる動きが強まる可能性がある。
前日の下げでボリンジャーバンドの-2σ(3万7910円)を割り込み、売られ過ぎが意識される可能性はあるものの、75日線を下回ってくると短期的に-3σ(3万7110円)へのバイアスが強まる展開も想定しておく必要があろう。積極的なロングの動きは期待しづらく、ショート優位の需給状況である。
オプション権利行使価格の3万7625円から3万7875円辺りでの底固めを見極めつつ、-2σを上回ってくるようだと、-2σを挟んだ3万7750円から3万8250円辺りのレンジを想定しておきたい。
17日のVIX指数は18.21(前日は18.40)に低下した。直近の上昇でボリンジャーバンドの+3σを上回ってきたため、過熱を冷ます一服といったところだろう。バンドは拡大傾向をみせてきているため、慎重姿勢は崩せない。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.25倍と前日から変わらずであった。前日の低下場面で52週線や200日線、2月の直近安値水準まで低下したこともあり、いったんはNTショートを巻き戻す動きが強まり、一時14.35倍まで上昇する場面も見られた。ただし、後場半ば以降のハイテク株安の影響によって、NTロングへの転換には至らなかった。本日も指数インパクトの大きい値がさハイテク株の弱さが見込まれ、再び200日線(14.18倍)を下回ってくるようだと、NTショートによるスプレッド狙いの動きに向かわせそうだ。
日経225先物は11時30分時点、前日比260円高の3万8100円(+0.68%)前後で推移。寄り付きは3万7740円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7780円)にサヤ寄せする形から、売り先行で始まった。その後も下落幅を広げ、一時3万7660円まで売られた。ただし、3万7650円辺りに位置する75日移動平均線が支持線として意識されるなか、その後は自律反発狙いのロングが強まり、中盤にかけてプラスに転じた。さらに、終盤にかけて上げ幅を広げ、節目の3万8000円を回復すると、3万8100円まで買われた。
日経225先物は75日線が支持線として機能する形から、自律反発狙いのロングの動きが強まっている。米ハイテク株安の影響を受け、ソフトバンクグループ <9984.T> [東証P]、東京エレクトロン <8035.T> [東証P]などが日経平均型の重荷となる一方で、アドバンテスト <6857.T> [東証P]が売り一巡後にプラスに転じており、下支えする形である。為替市場では円相場が1ドル=153円台を付けるなど円安が一服していることも買い戻しに向かわせたようだ。日経225先物はボリンジャーバンドの-2σ(3万7990円)を上回ってきたことで、3万8000円処をキープできるかが注目される。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.20倍に低下した。一時14.17倍まで下げており、再び200日線水準まで低下している。同線を明確に下回ってくるようだと、NTショートでのスプレッド狙いの動きに向かわせそうである。
大阪6月限
日経225先物 38170 +330 (+0.87%)
TOPIX先物 2677.0 +22.5 (+0.84%)
日経225先物(6月限)は、前日比330円高の3万8170円で取引を終了。寄り付きは3万7740円とシカゴ日経平均先物の清算値(3万7780円)にサヤ寄せする形から、売り先行で始まった。その後も下落幅を広げ、一時3万7660円まで売られた。ただし、75日移動平均線までの下げで調整一巡感も意識されて、自律反発狙いのロングが強まり、前場中盤にかけてプラスに転じた。
前場終盤に上げ幅を広げて節目の3万8000円を回復すると、ランチタイムでは3万8100円を挟んで推移し、後場の取引開始後ほどなくして3万8210円まで買われた。後場中盤にかけて3万8030円まで軟化する場面も見られたが、台湾の半導体受託生産最大TSMC<TSM>の決算が予想を上回ったことをきっかけに再びロングが強まり、終盤にかけて一時3万8250円まで上昇した。
日経225先物は75日線が支持線として機能する形で、自律反発狙いのロングが強まった。米ハイテク株安の影響を受け、ソフトバンクグループ <9984.T> [東証P]や東京エレクトロン <8035.T> [東証P]などが日経平均型の重荷となる一方で、アドバンテスト <6857.T> [東証P]はTSMCの決算をきっかけに5%超上昇し、日経平均株価を牽引する形だった。
後場の日経225先物は3万8000円~3万8250円辺りのレンジ推移だったが、ボリンジャーバンドの-2σ(3万8000円)を上回っての推移だったことから、短期筋のショートカバーを誘う動きもあったと考えられる。また、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ<BRK>の円建て債の起債規模が判明。外国人投資家の日本株再評価のきっかけになるとの期待なども押し目狙いのロング対応に向かわせたようだ。
グローベックスの主要な米株先物は小幅ながらプラス圏で推移している。米国市場でもTSMCの決算評価の動きが他の半導体株に波及するかが注目されよう。本日の東京市場は先回り的な動きもあったと考えられ、米ハイテク株の反応が限定的なものになれば、改めてショートを誘う流れになる可能性がある。ナイトセッションで-2σ水準をキープできるかがポイントになろう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.25倍と前日比変わらずだった。200日線での攻防が続くなか、4日連続の14.25倍で終えている。2月の直近安値水準や52週線までの調整を経て、NTロングへの転換が期待される半面、再び200日線、52週線などを明確に下回ってくるようだと、NTショートでのスプレッド狙いに向かいやすく、トレンドを見極めたいところだ。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万7085枚、ソシエテジェネラル証券が1万8806枚、サスケハナ・ホンコンが5834枚、SBI証券が3828枚、ゴールドマン証券が2438枚、バークレイズ証券が2323枚、野村証券が2130枚、JPモルガン証券が2031枚、日産証券が1809枚、モルガンMUFG証券が1767枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万2174枚、ソシエテジェネラル証券が1万8371枚、バークレイズ証券が6414枚、JPモルガン証券が4432枚、モルガンMUFG証券が3877枚、ゴールドマン証券が3529枚、サスケハナ・ホンコンが3290枚、ビーオブエー証券が2975枚、野村証券が1565枚、BNPパリバ証券が1338枚だった。
本日のNY市場でのドル円は、ドルの買い場探しの動きになるか。昨日は日米韓の財務相会合が開かれたこともあり、積極的にドル円の上値を攻めるような地合いにはならなかった。更に、米20年債の入札結果を受けて、米長期金利が低下したことでドルがほぼ全面安になった。しかしながら、米国の早期利下げ観測が後退している事実は変わらず、ドルの買い場探し相場は変わらないと予想する。
市場では本日まで20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれることで、一方的にポジションを傾けにくいとの声がある。しかしながら、G20でのアジェンダは幅広く、「貧困と格差」「イランのイスラエル攻撃で緊迫化が増している中東問題及び原油価格の高騰」などが中心で、為替についてどれほど話し合われるかは未知数だ。日韓は水準的にも自国通貨に対して懸念を表明し、本邦の報道もドル高(円安)について話し合われる可能性を示唆している記事もあるが、日本国内の報道と海外の報道では大きなギャップが多々あることで、過度に円安是正などを期待するのはリスクがありそうだ。
本日の米国時間には、4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、3月米景気先行指標総合指数などの景気動向を示す経済指標と、前週分の米新規失業保険申請件数及び失業保険継続受給者数などの雇用指標が発表予定。市場は利下げ観測後退となっていることで、指標は強い結果への反応が敏感になりそうだ。
なお、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータでは17年ぶりの円売り越しとなるなど、海外勢は円ショートに傾いている。一方で、本邦勢は個人投資家が円ロング、本邦輸入勢が買い遅れている一方で、輸出勢はすでにオーバーヘッジとなっていると噂されている。本邦勢の円売りが遅れているのは、これまで注目されていた水準手前では口先介入などが頻繁に行われていたことで、円買い介入への過大な期待を持たせてしまった弊害が出ているのが一因。実弾介入が入らない限りは、どの水準でもドルの買い遅れ玉が出てくる可能性もありそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円は、節目の155.00円、その上は1990年6月26日高値155.45円。
・想定レンジ下限
ドル円は、これまでの本日安値153.96円。その下は15日の欧州時間の安値153.70円。
「7勝3敗」(過去10年の日経平均の陰陽星取)
【国内】
★3月と2023年度の全国消費者物価指数(8:30)
【海外】
□ドイツ3月生産者物価指数(15:00)
□インド総選挙投票開始
【海外決算】
[米]P&G<PG>、アメリカン・エキスプレス<AXP>
株探ニュース
今晩は反発か。きのうはASML社が発表した決算の内容が市場予想を下回ったことで、エヌビディアをはじめとしたその他の半導体関連銘柄にも売りが波及。SOXが3%を超える下落となり、投資家のセンチメントを冷やしたことで。ダウ平均は45.66ドル安(-0.12%)と反落。S&P500とナスダック総合はそれぞれ0.58%安、1.15%安となった。エヌビディアが4%安、AMDが6%となるなど半導体株が売られ、主要指数のなかでナスダックの下げ幅が大きかった。
今晩は反発か。引き続き中東の地政学リスクや金利高などは懸念されるものの、17日引け後に米半導体大手のマイクロンが米政府から61億ドル(約9400億円)の補助金を受け取る見通しと伝わり、時間外で2%近く上昇するなど明るい材料も見られる。半導体関連株については、台湾TSMCの1Q決算は好調なことが確認できた。この後発表されるガイダンス次第なのは否めないが、こちらでも堅調さが確認されれば前日売られた反動から買い戻される展開となりそうだ。
今晩の米経済指標は新規失業保険申請件数、4月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数、3月米景気先行指標総合指数、3月米中古住宅販売件数。企業決算は寄り前にD.R.ホートン、スナップオン、ブラック・ストーン、キーコープなど。引け後にネットフリックスなどが発表予定。
(18日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.64円(前営業日比△0.25円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.59円(▲0.18円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0643ドル(▲0.0030ドル)
ダウ工業株30種平均:37775.38ドル(△22.07ドル)
ナスダック総合株価指数:15601.50(▲81.87)
10年物米国債利回り:4.63%(△0.05%)
WTI原油先物5月限:1バレル=82.73ドル(△0.04ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2398.0ドル(△9.6ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数
15.5 3.2
前週分の米新規失業保険申請件数 21.2万件 21.2万件・改
3月米景気先行指標総合指数(前月比) ▲0.3% 0.2%・改
3月米中古住宅販売件数
前月比 ▲4.3% 9.5%
年率換算件数 419万件 438万件
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反発。4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想を大きく上回ったことが伝わると全般ドル買いが先行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.65%台まで上昇したことも相場の支援材料となり、2時30分過ぎに一時154.68円と日通し高値を更新した。ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁が「利下げの緊急性は感じていない」「利上げは私の基本的な予想ではないが、データが要求するなら米連邦準備理事会(FRB)は利上げするだろう」と述べたこともドル買いを誘った。
また、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するボスティック米アトランタ連銀総裁は「米国のインフレは高すぎる」「2%へのインフレ低下の道のりは緩慢で険しい」「年末に近づくまで利下げに踏み切ることは適切ではない」などと話した。
ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感が高まる中、前日の高値154.73円が目先レジスタンスとして意識されると上昇は一服した。市場では「16日に付けた34年ぶりの高値154.79円や大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円がレジスタンスとして意識される」との声も聞かれた。
・ユーロドルは反落。欧州中央銀行(ECB)が6月にも利下げに動くとの見方が強まる一方、FRBによる利下げ開始は想定より後にずれるとの観測が高まっており、欧米の金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが出やすかった。3時30分過ぎには一時1.0642ドルと日通し安値を更新した。
・ユーロ円は4日ぶりに反落。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。23時過ぎには164.55円付近まで下押ししたものの、0時30分前には164.86円付近まで持ち直した。ただ、そのあとは164.52円付近まで再び弱含んだ。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小反発。ユナイテッドヘルス・グループやトラベラーズなどのディフェンシブ株が買われ、相場を下支えした。半面、米利下げ開始が遅れるとの見方が引き続き相場の重しとなり、指数は下げに転じる場面もあった。米長期金利の上昇が嫌気されてセールスフォースやマイクロソフトなどハイテク株に売りが出た。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日続落し、2月21日以来の安値で取引を終えた。アナリストが投資判断を引き下げた電気自動車(EV)のテスラが3%超下げた。
・米国債券相場で長期ゾーンは反落。FRB高官からタカ派的な発言が相次ぐと、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が一段と強まり売りが広がった。
・原油先物相場はもみ合い。米国が、「イスラエルへの攻撃を理由にイラン制裁へ」との報道が中東リスクを意識した買いを促した。ただ、中東地域の供給にどの程度影響を及ぼすか判断しにくい面もある。米金利上昇によるドル高も、ドル建て原油相場の換算値押し下げに働き、上下とも方向感が出にくかった。
・金先物相場は反発。米国が、イスラエルへの攻撃を理由にイランへ新たに制裁を課すとの報道が中東リスクの継続を意識させ、リスク回避資産とされる金は底堅く推移した。一方、米金利が上昇したため、金利が付かない資産である金の上値を重くした感もあった。
18日07:15 メスター米クリーブランド連銀総裁
「今年のインフレ率、想定よりやや高い」
「インフレ率が2%への持続的な道筋の上にあると言えるまで、さらなる情報必要」
「インフレ率は低下するとなお予想」
「労働市場は力強く、経済成長は堅調」
「インフレ率が2%へと低下しない場合、金利を現行水準より長期的に据え置く可能性」
「政策緩和を急ぐ必要はないが、ある時点で緩和を開始する」
「労働市場が悪化すれば、利下げの可能性」
18日08:36 ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事
「インフレ進行は鈍化、おそらく停滞している」
「金融政策が制限的か時間が経過すれば分かる」
「米経済は堅調、個人消費の強さは雇用の継続的な拡大に繋がっている」
18日08:48 主要7カ国(G7)財務相・中銀総裁会議声明
「世界経済は複数のショックへの耐性示したが、成長見通しは引き続き過去の平均を下回っている」
「中央銀行、物価安定の達成に引き続き強くコミット」
「ロシアのウクライナ侵攻や中東情勢に起因する大きな地政学リスク、通商や供給網・商品価格に影響する可能性」
「凍結ロシア資産からの収入をウクライナ支援に活用するとのEU提案を歓迎」
「ガザ危機を懸念」
「イランの兵器調達・製造能力を低下させるため緊密に協調」
「 域内情勢がエスカレートすれば経済にリスク、安定呼びかけ」
18日10:35 野口日銀審議委員
「中銀はバランスシート縮小させることなく政策金利の引き上げ遂行可能」
「賃金から物価への波及はまだ十分ではない」
「基調的な物価上昇率もまだ2%に達していない」
「3月会合の決定、ゼロ近傍の政策金利の下での国債買入れ継続という枠組みへの移行」
「3月決定への反対、現段階ではマイナス金利下での国債買 入れ継続の方がより適切と考えた」
「今後も緩和的な金融政策の継続を通じ、労働需給の適切なバランス保ち続けることが必須」
18日14:32
「物価2%実現、26年になれば相当確度高まっているとは思う」
「利上げと国債減額、順番をどうするかはこれからの議論」
「追加利上げのタイミング、私自身はかなりゆっくりになるというのがメインシナリオ」
「追加利上げは、経済状況次第で柔軟に考え方は変えたい」
「円安が長引くといろんな影響でてくる可能性ある」
「為替自体に金融政策で対応することはあり得ない」
「円安が好循環に影響するなら見極めていかなければいけない」
18日11:17 神田財務官
「為替を含む過去のコミットメントをG7共同声明で再確認」
「為替の過度な変動や無秩序な動きは経済金融に悪影響」
「為替の具体的な水準についてはコメントしない」
「G7声明、日本の主張を踏まえて為替のコミットメントを再確認」
「為替について鈴木財務相から話をすることはなかった」
「為替はG7の議題ではなかったが、財務官レベルで毎日のように意思疎通」
「現在のインフレ(低下)傾向は利下げを許容するかもしれない」
「インフレが持続的に目標に収束しつつあるという確信がさらに高まるのであれば、制限的政策を緩和するのが適切」
18日21:20 ナーゲル独連銀総裁
「今年、ドイツのインフレ率が数カ月小幅に回復する可能性は否定できない」
※時間は日本時間
18日21:27 クノット・オランダ中銀総裁
「高金利がインフレを助長しているとは思わない」
「利下げに対する市場の価格設定に違和感はない」
18日22:14 カザークス・ラトビア中銀総裁
「金利水準はピークにある」
「6月利下げの可能性は非常に高い」
18日22:16 ゲオルギエバ国際通貨基金(IMF)専務理事
「IMFは今年米国で利下げの条件が整ったと見ている」
18日22:36 ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁
「利下げの緊急性は感じていない」
「経済は好調」
「FF金利は経済をそれほど減速させていない」
「最終的には金利を下げる必要があるだろう」
「利下げは経済活動によって決まる」
「利上げは私の基本的な予想ではない」
「データが利上げを要求するなら、FRBは利上げするだろう」
18日23:30 ホルツマン・オーストリア中銀総裁
「ECBメンバーの大多数が6月利下げを望む可能性」
「FRBが躊躇すればECBの利下げ余地が制限される」
「FRBが利下げしなければ、ECBは今年3-4回の利下げは見込めない」
「サービスインフレと賃金も上昇」
「英国のインフレがさらに持続しているといういくつかの兆候がある」
「利下げが差し迫っているとは思わない」
「英労働市場は緩和しているが、依然としてかなり逼迫」
「インフレ率は今後数カ月以内に目標に回帰すると予想しているが、その水準にとどまるとは予想していない」
19日00:14 レーン・フィンランド銀行(中央銀行)総裁
「インフレ率はECBの2%目標に向かって収束しつつある」
「ECBの金利は現在進行中のディスインフレプロセスに大きく貢献しているが、現在の水準を長期間維持する必要性はもはやないと考える」
「インフレ率が持続的に2%の目標に収束し続けると確信できれば、6月に利下げを開始することが適切」
19日01:10 ボスティック米アトランタ連銀総裁
「景気後退(リセッション)は予想せず」
「依然として2%の軌道。ただ遅くてでこぼこな道」
「米国のインフレは高すぎる」
「年末まで利下げは出来ないだろう」
19日02:33 イランのアブドラヒアン外相
「イスラエルによる武力行使や主権侵害があった場合、イランはイスラエルにその行動を後悔させるために断固とした適切な対応を取る」
19日03:41 鈴木財務相
「為替市場に関しては日米、日米韓で緊密な意思疎通を行う」
「金利差だけで為替の水準は決まらない」
「為替はG20の議題になかったので発言はしなかった」
19日03:57 植田和男日銀総裁
「米国の実体経済は引き続き強い」
「米経済は為替レートなどを通じて日本経済、物価に影響を与える」
※時間は日本時間
<国内>
○08:30 ☆ 3月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合、予想:前年比2.6%)
○08:30 ☆ 3月全国CPI(生鮮食料品・エネルギー除く、予想:前年比3.0%)
<海外>
○06:45 ◎ ボスティック米アトランタ連銀総裁、イベントに参加
○15:00 ◇ 3月独生産者物価指数(PPI、予想:前月比0.1%)
○15:00 ◎ 3月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比0.3%/前年比1.0%)
○15:00 ◎ 3月英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比0.3%/前年比0.9%)
○23:15 ◎ ラムスデン英中銀(BOE)副総裁、講演
○23:30 ◎ グールズビー米シカゴ連銀総裁、質疑応答
○20日01:30 ◎ マン英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○20日04:00 ◎ ナーゲル独連銀総裁、講演
○国際通貨金融委員会(IMFC、ワシントン)
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37750 -420 (-1.10%)
TOPIX先物 2659.5 -17.5 (-0.65%)
シカゴ日経平均先物 37790 -380
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
18日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックは下落。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、「利下げを急ぐ必要はない」との見解を示すなど、引き続き米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始時期が後ずれするとの見方が重荷となった。また、新規失業保険申請件数が前週比変わらずの21万2000件となり、市場予想を下回ったことも、利下げ観測を後退させた。
さらに、台湾の半導体受託生産最大手TSMC<TSM>が発表した2024年1-3月期決算と4-6月期の売上高見通しは市場予想を上回ったものの、今年の半導体市場の成長見通しを下方修正したことを受けて5%近く下げるなか、ハイテク株の弱さが目立った。S&P500業種別指数は保険、銀行、電気通信サービスが上昇した半面、自動車・同部品、ソフトウエア・サービス、商業サービス・用品が下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比380円安の3万7790円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比30円高の3万8200円で始まり、直後に付けた3万8220円を高値に軟化し、ほどなくして下落に転じた。米国市場の取引開始直後に3万7730円まで売られた後に、いったん3万8120円まで下落幅を縮める場面も見られた。ただし、買い一巡後は再びショート優勢の流れとなり、終盤にかけては3万7720円~3万7860円辺りでの保ち合いが続き、3万7750円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。昨日の日経225先物はTSMCの決算を受けた初動で先回り的なロングが入り、一時3万8250円まで買われていた。TSMCの決算は予想を上回ったものの、今年の半導体市場の成長見通しを下方修正したことが嫌気されており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株に売りが先行する形で、日経平均型の重荷となりそうだ。また、米当局者によるタカ派発言が相次ぐなか、FRBによる利下げ観測が後退しており、米長期金利が上昇しやすい地合いであることも不安定さにつながっている。
日経225先物はナイトセッションで75日移動平均線水準まで下げており、同線が支持線として機能するかを見極めることになろう。来週から本格化する決算発表を控え、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られ、商いも細りやすくなる。昨日の東証プライムの売買高は15億株台と4月10日以来の水準に減少しており、積極的な参加者が限られるなかで、短期的なショートの動きに振らされやすい需給状況だろう。
TSMCは売られたが、エヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>などは小幅ながらプラス圏をキープした。一方で、取引終了後に1-3月期決算を発表したネットフリックス<NFLX>は、時間外取引で4%超下落している。日経225先物は75日線での攻防から押し目狙いのロング対応としつつも、同線を下回ってくる局面においては、ボリンジャーバンドの-3σ(3万7030円)が意識される可能性があるため、スキャルピング中心ながらショート優位になろう。
そのため、オプション権利行使価格の3万7750円を中心とした3万7250円から3万8250円での広めのレンジを想定しておきたい。
18日のVIX指数は18.00(前日は18.21)に低下した。直近の上昇でボリンジャーバンドの+3σを上回ってきたため、過熱を冷ます調整のなかで+1σ水準まで下げてきた。ただし、調整一巡感も意識されてくる可能性もあるため、リスク選好には向かいにくいところである。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.25倍と前日比変わらずだった。200日移動平均線での攻防が続くなか、4日連続の14.25倍で終えている。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が弱含むなか、相対的にTOPIX型優位の展開が見込まれるため、NTショートでのスプレッド狙いの動きに向かいやすいだろう。200日線が位置する14.17倍が支持線として機能するかを見極めたい。
18日のニューヨーク外国為替市場でドル円は154.68円まで強含み、ユーロドルは1.0642ドルまで下落した。米連邦準備理事会(FRB)高官のタカ派発言や米10年債利回りが4.65%台まで上昇したことなどでドル高に振れた。
本日の東京外国為替市場のドル円は、まずは3月コア消費者物価指数(CPI)を見極めたい。その後は、155円にあると言われているノックアウト・オプションの攻防戦や本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開が予想される。
8時30分に発表される日本の3月コアCPIは前年比+2.6%と、2月+2.8%から伸び率低下が予想されている。3月CPI(生鮮食料品・エネルギー除く)も前年比+3.0%で、2月+3.2%から減速が見込みだ。
市場予想通りに日本のインフレ率の伸び率が鈍化していた場合、ゼロ金利政策の長期化観測が高まりそうだ。そうなると、米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ時期先送り観測と合わせてドル買い・円売り要因となるため、155円のノックアウト・オプションへの買い仕掛けに要警戒となる。
ワシントンで日米韓財務相会合、G7財務相・中央銀行総裁会議、G20財務相・中央銀行総裁会議が開催されたが、ドル高是正の緊急性が乏しいとされたためドル円は154円台後半まで反発した。
イエレン米財務長官は、自国通貨の急激な下落を巡る日本と韓国両財務相の懸念に留意する姿勢を示したに留まった。同財務長官はかつて、為替レートの水準に影響を及ぼすことでなく、ボラティリティーを滑らかにするスムージングが目的であれば、為替介入は理解できる、との認識を示していた。しかしながら、今回は介入を容認するような発言はなかった。
鈴木財務相は、米財務長官の受け止めについて「よく聞いてもらえたと思う」と述べ、神田財務官は「アメリカとは毎日のように話している。そこで意思疎通ができている」とは述べている。
今後は2022年10月の再現、すなわち同年10月12-13日にG20会議が開催された後、同月21日と24日には覆面介入が行われたことで、円買い介入の可能性には注意を高めておきたい。
直近のイベントをまとめると、日米韓財務相会合では「最近の急速な円安およびウォン安に関する日韓の深刻な懸念を認識しつつ、既存のG20コミットメントに沿って、外為市場の動向に関して引き続き緊密に協議する」との声明が出された。
G7会議では、ドル高が進行する為替市場の動きを巡り、「為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済・金融の安定に悪影響を与え得る」などとした2017年5月の声明が再確認された。神田財務官は、「日本の主張も踏まえて為替を含む過去のG7における政策対応に関するコミットメントが再確認された」と述べた。
G20会議では、米国の金利が高いことでドル高が進み新興国の債務が膨らむことへの懸念が出たものの、為替そのものについては議論にはならなかった。鈴木財務相は、為替はG20の議題にはなかったので発言はしなかったと述べている。
また、植田日銀総裁がG20後の記者会見で、円安による輸入物価の上昇が基調的な物価上昇率に影響を与える可能性に言及。「無視できない大きさの影響が発生した場合には金融政策の変更もあり得る」と語っており、来週の日銀金融政策決定会合への警戒感を強めた。
アメリカのインフレ考えたらドル円50円とかでないとむしろおかしいだろ
日経225先物は11時30分時点、前日比1320円安の3万6850円(-3.45%)前後で推移。寄り付きは3万7730円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7790円)にサヤ寄せする形から、売り先行で始まった。寄り付き直後に付けた3万7750円を高値に、地政学リスクを警戒したリスク回避姿勢が強まった。下へのトレンドが加速するなかでヘッジ対応のショートも入り、終盤にかけて3万6750円まで下落幅を広げた。
イスラエルがイランにミサイル攻撃を行ったとの報道が伝わったことで、一気にショートの流れが強まった。グローベックスの主要な米株先物が1%を超える下落で推移していることもあり、日経225先物はボリンジャーバンドの-3σを下回る動きとなっている。下落基調が落ち着きをみせれば短期的なカバーは入りそうだが、需給状況が一気に悪化したほか、週末の米国市場の下落が見込まれるなか、リバウンド狙いのロングは限られよう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.15倍に低下した。一時14.11倍まで下げており、再び200日線を割り込み、2月半ばの直近安値水準を下回ってきた。方向性としてはヘッジを考慮したNTショートによるスプレッド狙いの動きに向かわせやすい。
大阪6月限
日経225先物 37100 -1070 (-2.80%)
TOPIX先物 2626.0 -51.0 (-1.90%)
日経225先物(6月限)は前日比1070円安の3万7100円で取引を終了。寄り付きは3万7730円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7790円)にサヤ寄せする形から、売り先行で始まった。寄り付き直後に付けた3万7750円を高値に、地政学リスクを警戒したリスク回避姿勢が強まった。下へのトレンドが加速するなかでヘッジ対応のショートも入り、ランチタイムでは3万6710円まで下落幅を広げた。1000円を超す下落幅は、ヘッジがヘッジを呼ぶ形で下げを増幅した影響もあるとみられ、イレギュラー的な動きとなった。後場はショートカバーが入る形で下げ幅を縮めたものの、3万7030円~3万7290円辺りでの保ち合いが続いた。
イスラエルがイランにミサイル攻撃を行ったとの報道が伝わったことで、一気にショートの流れが強まった。その後、国民感情を抑え込む動きとも捉えられる、ミサイル攻撃を否定するイラン側の声明も伝わっているが、中東情勢の緊迫化は引き続き市場を混乱させそうだ。
ただし、日経225先物はボリンジャーバンドの-3σまで一気に下げてきたことで、修正リバウンドが意識されやすいだろう。早い段階で-2σが位置する3万7520円辺りを上回ってくるようだと、-1σの3万8470円辺りをターゲットとした押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。一方で、-2σを巡る攻防が長引くと、下向きで推移する-2σと-3σとのレンジに沿った調整が長期化する可能性が高まり、戻り待ち狙いのショートスタンスになる。
また、週足では13週移動平均線を明確に下回り、-1σ(3万6790円)水準まで下げてきた。-1σ処で底堅さがみられると、13週線が位置する3万8580円辺りが目先的なターゲットになりそうだ。そのため、まずはオプション権利行使価格の3万7000円から3万7500円のレンジを想定しておきたい。3万7500円をクリアした段階で、3万7500円から3万8500円辺りのレンジに移行しよう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.12倍に低下した。一時14.10倍まで下げており、再び200日線を割り込み、2月半ばの直近安値(14.13倍)を下回ってきた。200日線が位置する14.17倍が抵抗となるようだと、方向性としてはヘッジを考慮したNTショートによるスプレッド狙いに向かいやすい。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が8万7189枚、ソシエテジェネラル証券が4万0466枚、サスケハナ・ホンコンが1万1164枚、SBI証券が6732枚、バークレイズ証券が6017枚、野村証券が4077枚、JPモルガン証券が3794枚、日産証券が3555枚、ゴールドマン証券が3489枚、モルガンMUFG証券が3066枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が6万2607枚、ソシエテジェネラル証券が3万3116枚、バークレイズ証券が8482枚、ビーオブエー証券が7892枚、モルガンMUFG証券が7808枚、サスケハナ・ホンコンが5736枚、JPモルガン証券が5332枚、ゴールドマン証券が4256枚、BNPパリバ証券が3430枚、みずほ証券が2800枚だった。
本日のNY市場でのドル円は、アジア市場で一度緊張度が高まった中東情勢に、引き続き注視することになろう。
東京市場ではイスラエルがイランを攻撃したと伝わったことで緊張が一気に高まったが、核施設の攻撃ではなかったほか、イラン高官からの「イランに対するミサイル攻撃はなかった」などが伝わると過度の緊張は一旦落ち着いた。
今のところイラン側からは自制している様子がうかがわれるほか、米当局者の話ではあるがイスラエルはイランの核施設は標的ではないとの話が伝わるなど、地政学リスクへの警戒感がやや後退している。双方、全面戦争は回避したいとの思惑が感じられる中、イスラエルやイランが相手方の核施設攻撃に踏み切るようなことにならなければ、一旦は小康状態に移ることも考えられる。
本日、米国では主だった経済指標の発表が予定されていないほか、要人発言もグールズビー米シカゴ連銀総裁(今年はFOMCの投票権なし)の質疑応答のみとなっており、イベントは少なめである。ドル円については、東京市場での下げ幅を大方戻しているほか、週末ということもあり、イスラエル・イラン双方が自制を保つ場合は154円台で方向感を模索する展開となる可能性がある。とはいえ、予断を許さない状況に変わりはないため、ヘッドラインに反応して再びリスク回避ムードが高まるようなことがあれば、ドル円相場の重しとなる場面もあるだろう。
・想定レンジ上限
ドル円は16日に付けた年初来高値の154.79円。その上は節目の155.00円。
・想定レンジ下限
ドル円は節目の154.00円。割ると東京市場で付けた本日安値153.59円。
今晩は軟調か。昨日は上昇してスタートしたものの、利下げ期待の後退や米国債利回りの上昇が重しとなった。ダウ平均は一時330ドル高まで上昇後、22.07ドル高(+0.06%)とわずかながらプラス圏で終了したが、S&P500は0.69%高まで上昇後、0.22%安で終了し、ナスダック総合も0.66%高まで上昇後、0.52%安で終了。ともに5営業日続落した。週初来ではダウ平均が0.55%安、S&P500が2.19%安、ナスダック総合が3.55%安となり、ダウ平均とS&P500が3週続落ペース、ナスダック総合は4週続落ペースとなった。引け後の動きではネットフリックスが予想を上回る1Q決算を発表したものの、2025年から有料会員数を公表しないとしたことで株価は時間外で5%近く下落した。
今晩は利下げ期待の後退や中東の地政学リスクの高まりを受けて軟調か。利下げを巡っては、先週の米3月消費者物価指数(CPI)をはじめとして強い経済指標の発表が続いており、米国経済の堅調ぶりが示されているほか、米連邦準備理事会(FRB)高官から年内の利下げに消極的なタカ派発言が相次いでいる。CMEのフェド・ウォッチの6月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率は1カ月前の60%から22%程度に低下し、年末時点の政策金利据え置き確率は約1%から約12%に上昇した。中東情勢を巡っては、アジア時間で「イラン領内の複数個所で爆破があった」との報道を受けて日経平均株価が急落するなどリスク回避の流れが強まっている。今晩のNY市場でも中東情勢緊迫化を受けたリスク回避の流れが強まることが警戒される。
今晩は主要な米経済指標の発表はないが、グールズビー米シカゴ連銀総裁の発言が予定されている。企業決算は寄り前にSLB、アメリカン・エキスプレス、プロクター・アンド・ギャンブルなどが発表予定。
(19日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.64円(前営業日比横ばい)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.70円(△0.11円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0656ドル(△0.0013ドル)
ダウ工業株30種平均:37986.40ドル(△211.02ドル)
ナスダック総合株価指数:15282.01(▲319.49)
10年物米国債利回り:4.62%(▲0.01%)
WTI原油先物5月限:1バレル=83.14ドル(△0.41ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2413.8ドル(△15.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
特になし
(各市場の動き)
・ユーロドルは小反発。アジア市場では中東情勢の緊迫化を背景にリスク・オフの動きが強まり一時1.0611ドルまで売り込まれたものの、17日の安値1.0606ドルや16日の安値1.0601ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。「イスラエルの攻撃を受けたイランは再攻撃に慎重な姿勢を示している」との報道が伝わると、投資家の過度なリスク回避姿勢はいったん落ち着き、ユーロ買い・ドル売りがさらに進んだ。23時30分過ぎには一時1.0677ドルと日通し高値を更新した。その後の下押しも1.0640ドル付近にとどまった。
なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時105.85まで低下した。
・ドル円は横ばい。NY市場に限れば、狭いレンジでのもみ合いに終始した。NY時間の安値は154.46円、高値は154.65円で値幅は19銭程度だった。来週25-26日に開かれる日銀金融政策決定会合を前に方向感が出にくい面もあった。
この日の東京市場では中東情勢を巡る懸念からリスク回避の円買い・ドル売りが優勢となり一時153.59円まで売り込まれた。ただ、中東情勢に対する警戒感が和らぐと買い戻しが優勢となった。半面、政府・日銀による為替介入への警戒感から上値も限られた。16日に付けた34年ぶりの高値154.79円や大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円もレジスタンスとして意識される。
・ユーロ円は小反発。アジア市場では一時163.02円まで売り込まれたものの、海外市場では買い戻しが優勢となった。中東の地政学リスクを背景としたリスク・オフの動きが徐々に後退し、円売り・ユーロ買いが進んだ。24時前には一時165.03円と日通し高値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。イスラエルによる対イラン報復攻撃が限定的な内容にとどまったとの見方から、中東情勢の悪化に対する過度の懸念が和らぎ買いが広がった。決算内容が好感されたアメリカン・エキスプレスやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が買われ、ダウは一時320ドル超上昇した。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は6日続落し、1月31日以来の安値で取引を終えた。決算内容が嫌気されたネットフリックスが9%超下落したほか、スーパー・マイクロ・コンピューター(SMCI)が23%安、エヌビディアが10%安となった。
・米国債券相場で長期ゾーンは小反発。イスラエルによる対イラン報復攻撃が限定的な内容にとどまったとの見方から、中東情勢の悪化に対する過度の懸念が和らぐと徐々に上値が重くなった。米連邦準備理事会(FRB)高官による利下げに慎重な発言が相次ぐ中、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が高まっていることも相場の重し。
・原油先物相場は方向感が定まらなかった。イスラエルがミサイルでイラン拠点を直撃とのニュースが伝わり12日以来、1週間ぶりの水準86.28ドルまで時間外取引で上振れた。しかしイスラエルからのミサイル攻撃はなく爆発音はドローンを撃墜した際に発生したものとされ警戒感が後退。「イランはイスラエルの攻撃に対する再攻撃に慎重」との報道もあり、方向感を見出しにくい状態で週の取引を終えた。
・金先物相場は続伸。「イスラエルの攻撃を受けたイランは再攻撃に慎重な姿勢を示している」と伝わり、時間外取引でリスク回避資産とされる金への買いが落ち着く場面もあった。しかし中東リスクへの不透明感は拭いきれず、持ち直して週の取引を終えている。
19日05:37 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁
「インフレ率が2%に戻れば利下げは可能」
「インフレが確実に低下するまで忍耐が必要」
「利下げはいくらでも待つことが可能」
「利下げを2025年まで待つ可能性もある」
19日07:08 ボスティック米アトランタ連銀総裁
「今年は1回の利下げを予想」
「経済が減速しているものの、その減速ペースは緩やか」
「賃金上昇率はインフレ率を上回っている」
「インフレ抑制に向けた進展とともに、経済成長が続いていることは喜ばしい」
19日10:38 米政府高官
「イスラエルがイランの標的を空爆したことを確認」
19日12:32 イラン高官
「イランに対するミサイル攻撃はなかった」
「イスファハンの爆発音は防空システム発動によるもの」
19日14:53 カザークス・ラトビア中銀総裁
「インフレとの戦いで勝利宣言は時期尚早」
「景況感は悪化しているものの、確信は強まっている」
19日19:13 シムカス・リトアニア中銀総裁
「年内3、4回の利下げはあり得る」
19日22:06 ラガルドECB総裁
「ユーロ圏のディスインフレプロセスは続いている」
「特定の金利の道筋を事前に約束することはない」
「ユーロ圏成長見通し、歴史的基準で依然平均を下回る」
19日23:21 ラムスデン英中銀(BOE)副総裁
「ディスインフレのプロセスはおそらくでこぼこ」
「米国、英国、欧州でインフレが低下」
「現在、英国のインフレ率はそれほど異常値ではない」
「為替がインフレに与える影響を考慮」
「英インフレ持続性に対する市場の懸念が高まったことで、英金利はここ数週間、数カ月で上昇」
19日23:34 グールズビー米シカゴ連銀総裁
「2024年はこれまでのところ、インフレ巡る進展が停滞している」
「FRBはデータが過熱を示しているかどうか確認する必要」
「過去3カ月のインフレは無視できない」
「待つのは合理的」
「基本シナリオはないが、2024年に1回のみの利下げとなる可能性は低い」
「7月の利下げも排除しないが、現時点で予想するのは難しい」
「ECBとFRBの金利差は拡大する可能性がある」
20日04:38 マックレム・カナダ銀行(中央銀行、BOC)総裁
「インフレは引き続き広範囲に及ばなくなりつつある。正しい方向に進んでいる」
「全体として、インフレ見通しに対する下振れリスクは以前よりも低下」
「地政学的緊張は国際社会における深い懸念要因」
「原油価格が高騰すれば、それを考慮する必要がある」
20日04:40 ミュラー・エストニア中銀総裁
「経済がECBの予測に沿えば、6月から年末までに数回の利下げが行われる可能性」
※時間は日本時間
24日
○08:50 ◇ 3月企業向けサービス価格指数
25日
○日銀金融政策決定会合(1日目)
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)
○14:00 ◇ 2月景気動向指数改定値
26日
○08:30 ◎ 4月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合)
○未定 ☆ 日銀金融政策決定会合(終了後、決定内容発表)
○未定 ◎ 経済・物価情勢の展望(4月、基本的見解)
○15:30 ☆ 植田和男日銀総裁、定例記者会見
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
22日
○16:30 ◎ ビルロワドガロー仏中銀総裁、講演
○21:30 ◇ 3月カナダ鉱工業製品価格
○21:30 ◇ 3月カナダ原料価格指数
○23:00 ◎ 4月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)
○23日00:30 ◎ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
23日
○14:00 ◎ 3月シンガポール消費者物価指数(CPI)
○16:15 ◎ 4月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値
○16:15 ◎ 4月仏サービス部門PMI速報値
○16:30 ◎ 4月独製造業PMI速報値
○16:30 ◎ 4月独サービス部門PMI速報値
○17:00 ◎ ハスケル英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○17:00 ◎ 4月ユーロ圏製造業PMI速報値
○17:00 ◎ 4月ユーロ圏サービス部門PMI速報値
○17:30 ◎ 3月香港CPI
○17:30 ◎ 4月英製造業PMI速報値
○17:30 ◎ 4月英サービス部門PMI速報値
○20:15 ◎ ピル英中銀MPC委員兼チーフエコノミスト、講演
○22:45 ◎ 4月米製造業PMI速報値
○22:45 ◎ 4月米サービス部門PMI速報値
○22:45 ◎ 4月米総?⑰MI速報値
○23:00 ◎ 4月米リッチモンド連銀製造業景気指数
○23:00 ☆ 3月米新築住宅販売件数
○24日02:00 ◎ 米財務省、2年債入札
○トルコ(子供の日)、休場
24日
○07:45 ◎ 3月ニュージーランド(NZ)貿易収支
○10:30 ◎ 3月豪CPI
○10:30 ◎ 1-3月期豪CPI
○16:35 ◎ チポローネECB専務理事、講演
○17:00 ◎ 4月独Ifo企業景況感指数
○20:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○21:30 ◎ 2月カナダ小売売上高
○21:30 ◎ 3月米耐久財受注額
○23:00 ◎ シュナーベルECB専務理事、講演
○23:30 ◇ EIA週間在庫統計
○25日02:00 ◎ 米財務省、5年債入札
○15:00 ◇ 5月独消費者信頼感指数(Gfk調査)
○15:45 ◇ 4月仏企業景況感指数
○17:20 ◎ ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、講演
○18:30 ◇ 3月南アフリカ卸売物価指数(PPI)
○20:00 ◎ トルコ中銀、政策金利発表
○21:30 ☆ 1-3月期米国内総生産(GDP)速報値
◎ 米個人消費/コアPCE速報値
○21:30 ◇ 3月米卸売在庫
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数
○23:00 ◎ 3月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数)
○26日02:00 ◎ 米財務省、7年債入札
○26日02:30 ◎ パネッタ伊中銀総裁、講演
○オーストラリア、ニュージーランド(アンザックデー)、休場
26日
○08:01 ◇ 4月英消費者信頼感指数(Gfk調査)
○10:30 ◎ 1-3月期豪PPI
○10:30 ◇ 1-3月期豪輸入物価指数
○15:45 ◇ 4月仏消費者信頼感指数
○18:00 ◎ センテノ・ポルトガル中銀総裁、パネルディスカッションに参加
○19:30 ◎ ロシア中銀、政策金利発表
○21:00 ◇ 3月メキシコ失業率(季節調整前)
○21:00 ◇ 3月メキシコ貿易収支
○21:30 ◎ 3月米個人消費支出(PCE)
◎ 3月米個人所得
☆ 3月米PCEデフレーター
☆ 3月米PCEコアデフレーター
○23:00 ◎ 4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値)
○27日01:00 ◎ 3月ロシア失業率
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
そこまではアレかな
【市況】来週の米主要企業決算 マイクロソフト、メタ、アルファベット、テスラなど発表ラッシュ
*は金融株 ()は予想1株利益、単位:ドル
22日(月)
ベライゾン(1.12)
23日(火)
ペプシコ(1.52)
フィリップモリス(1.40)
RTX(1.23)
UPS (1.32)
ロッキード(5.73)
フリーポート(0.26)
GM (2.12)
ハリバートン(0.74)
ビザ*(2.44)
テスラ(0.52)
テキサス・インスツルメンツ(1.11)
シーゲート(0.29)
24日(水)
ボーイング(-1.72)
AT&T(0.53)
ヒューマナ(6.05)
バイオジェン(3.42)
メタ(4.55)
IBM (1.59)
ラムリサーチ(7.26)
フォード(0.42)
チポトレ(11.63)
メルク(1.86)
キャタピラー(5.09)
ハネウェル(2.17)
ダウ(0.46)
サウスウエスト航空(-0.31)
アメリカン航空(-0.29)
ハーレー・ダビッドソン(1.53)
マイクロソフト(2.83)
アルファベット(1.65)
インテル(0.13)
ギリアド(0.29)
ウエスタンデジタル(0.19)
スナップ(-0.05)
26日(金)
エクソンモービル(2.17)
シェブロン(2.91)
アッヴィ(2.22)
※予定は変更になる場合があります
出所:MINKABU PRESS
今週の日経225先物は、不安定な相場展開が続きそうだ。19日の米国市場では、NYダウが続伸する一方、 S&P500、ナスダックは6日続落した。個別ではアメリカン・エキスプレス<AXP>が発表した2024年1-3月期の売上高と1株当たり利益が市場予想を上回り、6%を超す上昇となった。また、プロクター・アンド・ギャンブル<PG>も24年6月期業績予想を上方修正したことが材料視されて堅調に推移するなど、ディフェンシブ株の一角が買われた。
一方で、ネットフリックス<NFLX>が発表した1-3月期は予想を上回ったものの、四半期ごとの新規会員数公表を停止したことが嫌気され、株価は9%超下落した。また、エヌビディア<NVDA>が10%安となるなど、ハイテク株の弱い動きが目立った。
米国で決算発表が本格化するなか、今週はテスラ<TSLA>、ラムリサーチ<LRCX>、メタ・プラットフォームズ<META>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、アルファベット<GOOGL>、マイクロソフト<MSFT>などの発表が予定されている。米大型テック株決算への市場反応が注目されるが、国内でも今週から決算発表が本格化する。主要企業の決算内容に影響を受ける需給状況となりそうだ。
また、足もとでは予想を上回る米経済指標の発表が続き、米当局者による利下げ慎重発言が相次いでいる。このため、今週発表される米国4月製造業PMI(23日)、米国1-3月期GDP(25日)、米国3月個人消費支出(PCE)(26日)の結果などを受けた米長期金利や為替市場の動向を見極めたいとするムードが高まりやすい。
このほか、先週の大幅下落の要因となった中東情勢の緊迫化を背景に、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られよう。先週の日経225先物は週間で2450円ほど下落し、25日移動平均線を明確に下放れ、週末には75日線を割り込んだ。急落に対する自律反発も期待されるが、一方でリスク回避姿勢が強まったことで需給状況は悪化傾向にある。日経225先物は前週末に一時3万6710円まで売られ、ボリンジャーバンドの-3σまで下落した。バンドが下向きで推移するなか、19日の取引終了後のナイトセッションでは-3σは3万6483円、-2σは3万7460円まで下がっている。
早期に-2σを突破し、-1σが位置する3万8440円辺りまでのリバウンドは可能だろうが、-2σに上値を抑えられると、バンドに沿った調整が長期化しやすく、2月上旬以来の3万6000円割れが意識されてくるだろう。週足ベースでは3万7100円に位置する-1σまで下げており、同水準を明確に下放れてくると、-2σの3万5650円が意識されてこよう。
19日のVIX指数は18.71(前日は18.00)に上昇した。足もとで上昇基調を強めており、週末には一時21.36と昨年10月下旬以来の水準まで上昇した。昨年10月23日に付けた23.08が射程に入っており、2022年3月高値36.45をピークとした調整トレンドラインの上限まで上昇してきた。いったんは低下が見込まれるものの、同水準を明確に上放れてくると、ショート優位の需給のなかでリスク回避の動きが強まる可能性がある。
なお、週末のNT倍率は先物中心限月で14.12倍(前日は14.25倍)だった。低下傾向を続けながらも14.18倍辺りに位置する200日線が支持線として機能していたが、週末には同線を下放れ、2月7日に付けた直近安値14.13倍を下回った。ダブルボトム形成が意識されるが、米大型テック株の決算反応によっては、NTショートが強まる可能性がある。積極的にポジションを傾けてくる動きが限られるなか、NTショートでのスプレッド狙いの動きに向かわせやすいだろう。なお、大型テック株の決算がポジティブな反応につながるようであれば、NTロングへの転換ポイントになりそうだ。
4月第2週(4月8日-12日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では2週連続で買い越しており、買い越し額は8259億円(4月第1週は8353億円の買い越し)だった。なお、現物は5955億円の買い越し(同1兆1821億円の買い越し)と2週連続の買い越しであり、先物は2304億円の買い越し(同3467億円の売り越し)と7週ぶりで買い越している。個人は現物と先物の合算で3401億円の売り越しで、3週ぶりの売り越し。信託銀行は現物と先物の合算で2382億円の売り越しとなり、2週連続の売り越しだった。
経済スケジュールでは、4月23日に4月月例経済報告、米国4月製造業PMI、米国3月新築住宅販売件数、24日に3月企業向けサービス価格指数、米国3月耐久財受注、25日に2月景気動向指数改定値、米国1-3月期GDP、米国3月卸売在庫、米国3月仮契約住宅販売指数、26日に日銀金融政策決定会合(終了後に政策金利を発表)、植田和男日銀総裁の記者会見、経済・物価情勢の展望(展望レポート)、米国3月個人所得、米国3月個人消費支出などが予定されている。なお、植田日銀総裁は前週末に米ワシントンで講演し、基調的に物価上昇が続けば金利を引き上げる可能性が非常に高いとの見解を示している。
「5勝5敗」(過去10年の日経平均の陰陽星取)
【国内】
□3月白物家電出荷額(10:00)
□3月主要コンビニエンスストア売上高(14:00)
【海外】
★中国人民銀が4月の最優遇貸出金利を発表(10:15)
□ユーロ圏4月消費者信頼感(23:00)
【海外決算】
[米]ベライゾンコミュニケーションズ<VZ>/[欧]SAP
株探ニュース
<国内>
特になし
<海外>
○16:30 ◎ ビルロワドガロー仏中銀総裁、講演
○21:30 ◇ 3月カナダ鉱工業製品価格
○21:30 ◇ 3月カナダ原料価格指数
○23:00 ◎ 4月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲14.4)
○23日00:30 ◎ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、講演
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
19日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、154円台半ば(154.46円~154.65円)でのレンジ取引に終始した。ユーロドルは中東情勢への警戒感が後退したことで1.0677ドルまで買い戻された。ユーロ円も165.03円まで反発したが、上値も抑えられ164円後半まで戻して引けた。
本日の東京外国為替市場のドル円は、25-26日に開催される日銀金融政策決定会合や中東情勢への警戒感などから上値が重い展開が予想される。
もし155円のノックアウト・オプションへの買い仕掛けが行われた場合は、防戦売りとの攻防戦や本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性が高まることで警戒しておきたい。
先週のG7会議では従来の為替声明が確認されたに留まり、G20会議では、ドル高に関する議論はなかったと報じられている。しかし、19日に開催された国際通貨金融委員会では、鈴木財務相と植田日銀総裁が出席し、円安進行を念頭に、外国為替相場の行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取るとの意見を表明した。そして、声明では「為替市場を含めた金融市場における変動の高まり」を指摘し、「過度な変動は望ましくない」との見解が示されており、円安進行時の円買い介入への警戒感を高めている。
神田財務官は、円買い介入の大義名分として、投機筋による円売りとボラティリティーの拡大を挙げていた。
4月16日時点のIMM通貨先物の投機筋の円売り持ちネットポジションは、165619枚(x1250万円=約2兆円)と、2007年6月26日以来(188077枚)17年ぶりの高水準となっている。
ボラティリティー増大を示唆するボリンジャー・バンド+2σは155.15円付近にあり、神田ライン(※過去28日間の安値から10円上昇した水準)は157.42円にある。ドル円の上昇チャネルの本日の上限は156.91円にある。
2022年10月の円買い介入は、12-13日のG20会議の後、21日と24日に覆面介入が実施されている。
先週19日の市場は、イスラエルによるイランの核施設へのミサイル攻撃、という米系メディアによる報道を受けて、地政学リスク回避の株売り・円買いとなったが、イランが反撃に慎重なスタンスを示したことで、中東情勢への警戒感はやや和らいでいる。
しかしながら、中東情勢は予断を許さない状況が続いていることで、今後も関連ヘッドラインには警戒しておきたい。
イスラエルとイランの軍事衝突による中東の地政学リスク回避の動きが強まった場合、先週金曜日のようにIMM通貨先物の円売り持ちポジションの手仕舞いなどに繋がることで、リスク回避の円買い要因となる。しかしながら、第5次中東戦争などに拡大した場合は、原油価格の上昇により円安要因となる。
日銀金融政策決定会合では、植田日銀総裁が先週ワシントンでのG20財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、円安による輸入物価の上昇が基調的な物価上昇率に影響を与える可能性に言及し、「無視できない大きさの影響が発生した場合には金融政策の変更もあり得る」と述べていることで、やや警戒感が高まっている。また、関係筋の話として、「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、2024年度のコアCPI見通しを1月の2.4%から引き上げることを検討する可能性が報じられており、要注目となる。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37100 ±0 (±0.00%)
TOPIX先物 2648.5 +22.5 (+0.85%)
シカゴ日経平均先物 37100 ±0
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
19日の米国市場では、NYダウが続伸する一方、 S&P500、ナスダックは6日続落した。2024年1-3月期決算で売上高と1株当たり利益が市場予想を上回ったアメリカン・エキスプレス<AXP>が6%を超える上昇。24年6月期業績予想を上方修正したプロクター・アンド・ギャンブル<PG>も買われるなど、決算評価の動きが見られた。
しかし、米シカゴ連銀のグールズビー総裁がインフレ面での進展が失速したとの見解を示すなど、このところ米当局者による利下げに慎重な発言が相次いでいることが重荷となった。また、ネットフリックス<NFLX>が四半期ごとの新規会員数公表を停止したことが嫌気され9%超下落し、ハイテク株へ売りが波及した。S&P500業種別指数は銀行、保険、食品・飲料・タバコが上昇した半面、半導体・同製造装置、メディア、小売が下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比変わらずの3万7100円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比170円高の3万7270円で始まり、その後も順調なリバウンドを継続し、3万7590円まで買われた。米国市場の取引開始後は軟化し、終盤にかけて上げ幅を縮めると、3万7020円と下落に転じる場面も見られた。終了間際に下げ渋りをみせており、3万7100円と日中比変わらずでナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、小動きで始まりそうだ。前週末の急落に対する自律反発を狙ったロングが入りやすいだろう。ただし、米国ではネットフリックスの下げは週末の時点で織り込まれていたが、エヌビディア<NVDA>が10%安だったほか、ASMLホールディング<ASML>や台湾積体電路製造(TSMC)<TSM>など半導体関連株の弱さが目立っており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株に売りが先行する形で、日経平均型の重荷となりそうだ。
また、日経225先物はナイトセッションで一時3万7590円まで買われたものの、75日移動平均線(3万7760円)が抵抗線として意識される可能性がありそうだ。ボリンジャーバンドでは前週末には-3σを下回る場面も見られ、売られ過ぎも意識されやすいが、バンドは下向きで推移している。-2σは3万7460円、-3σは3万6480円辺りまで下がってきた。-2σ辺りで上値を抑えられるようだと、-2σと-3σに沿った調整が続くことになろう。
そのため、オプション権利行使価格の3万6875円から3万7625円辺りのレンジを想定する。直近の大幅下落に対する自律反発狙いのロング対応になろうが、今週から国内でも主要企業の決算発表が本格化するため、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られそうだ。そのため、スキャルピング中心のトレードとなり、-2σ辺りで上値の重さが意識される局面では短期的なショートが入りやすいと考えられる。
なお、日経225先物は、保ち合いが続いていた1月半ばから2月上旬の水準まで調整をみせてきている。3万7000円近辺での上値の重さから、3万6500円~3万7000円辺りでの推移が続くと、リスク回避の動きが一段と強まる可能性もあり、需給状況は一段と悪化する。
19日のVIX指数は18.71(前日は18.00)に上昇した。一時21.36と昨年10月下旬以来の水準まで上昇しており、同月23日に付けた23.08が射程に入ってきた。長期的なトレンドとしては、2022年3月高値36.45をピークとした調整トレンドラインの上限を捉えており、同水準を明確に上放れてくると、ショート優位の需給に向かわせよう。
NT倍率は先物中心限月で14.12倍(前日は14.25倍)だった。週末には支持線として機能していた25日線を下放れ、2月7日に付けた直近安値14.13倍を下回った。米ハイテク株の弱い値動きにより、NTショートが強まる可能性がある。日米決算が本格化するなかで積極的にポジションを傾けてくる動きは限られるなか、NTショートでのスプレッド狙いに向かわせやすいだろう。
日経225先物は11時30分時点、前日比260円高の3万7360円(+0.70%)前後で推移。寄り付きは3万7230円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7100円)を上回り、買い先行で始まった。自律反発の動きから3万7530円まで買われたが、ボリンジャーバンドの-2σ(3万7530円)で上値を抑えられる形となり、その後は軟化し、中盤にかけて3万7070円と下落に転じる場面も見られた。ただし、節目の3万7000円接近では底堅さが意識され、再びプラス圏を回復すると終盤にかけては3万7400円辺りまで切り返した。
日経225先物は自律反発狙いのロングの動きが先行したものの、ボリンジャーバンドの-2σ辺りまでの上昇で短期的な達成感もあったと考えられる。結局はナイトセッションのレンジ推移(3万7020円~3万7590円)であり、スキャルピング中心のトレードにとどまっているようだ。日経225先物はプラス圏での推移であるが、指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035.T> [東証P]などハイテク株の弱い値動きにより、-2σ辺りまで戻す局面においては、戻り待ち狙いのショートスタンスに向かわせそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.02倍に低下した。一時13.96倍まで下げており、1月5日に付けた13.91倍に接近している。方向性としてはヘッジを考慮したNTショートによるスプレッド狙いの動きに向かわせやすい。
大阪6月限
日経225先物 37430 +330 (+0.88%)
TOPIX先物 2663.0 +37.0 (+1.40%)
日経225先物(6月限)は前日比330円高の3万7430円で取引を終了。寄り付きは3万7230円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7100円)を上回り、買い先行で始まった。自律反発の動きから、寄り付き後ほどなくして3万7530円まで買われたが、ボリンジャーバンドの-2σ(3万7530円)で上値を抑えられる形となり、前場中盤にかけて3万7070円と下落に転じる場面も見られた。
ただし、節目の3万7000円接近では底堅さが意識され、前場終盤にかけてプラス圏を回復し、3万7440円まで買い戻された。後場は戻り売りに押され、3万7180円~3万7350円辺りでの保ち合いを継続するなか、終盤にかけてロングの動きが強まったが、前場に付けた高値は超えられず、終了間際に上げ幅を縮めた。
日経225先物は自律反発狙いのロングの動きが先行したものの、-2σ辺りまでの上昇で短期的な達成感もあったと考えられる。後場終盤にかけての戻りにおいても、同水準を越えられず、目先的に抵抗線として意識された形である。結局はナイトセッションのレンジ推移(3万7020円~3万7590円)であり、スキャルピング中心のトレードにとどまったようだ。
グローベックスの主要な米株先物はプラス圏で推移しており、週末に下げが目立っていた半導体株が反発をみせてくるかが注目されよう。本日の日経平均株価は370円高と反発とはなったが、東京エレクトロン <8035.T> [東証P]、アドバンテスト <6857.T> [東証P]の2銘柄で日経平均株価は162円ほどのマイナス影響だった。エヌビディア<NVDA>などが反発をみせるようなら、上値抵抗の-2σ水準の突破を意識させてくるだろう。
日経225先物のボリンジャーバンドは下向きで推移し、ナイトセッションで-2σは3万7300円に位置しており、ひとまず支持線に変わる可能性はありそうだ。ただし、75日移動平均線が位置する3万7820円が抵抗となるほか、-2σ水準をキープできないと、3万6280円辺りまで下がってきた-3σが意識されやすいだろう。自律反発狙いのロングを想定しつつも、75日線接近では戻り待ち狙いのショートスタンスに向かわせそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.05倍(前日は14.12倍)に低下した。一時13.97倍まで下げており、1月5日に付けた13.91倍に接近している。米ハイテク株のほか、今後本格化する主要企業の決算次第ではあるが、目先的には200日線が位置する14.17倍辺りまでのリバウンドの場面はあるだろう。ただし、方向性としてはヘッジを考慮したNTショートによるスプレッド狙いの動きに向かわせやすい。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が4万0051枚、ソシエテジェネラル証券が2万2156枚、サスケハナ・ホンコンが6506枚、ゴールドマン証券が3655枚、SBI証券が3447枚、バークレイズ証券が3217枚、野村証券が3017枚、モルガンMUFG証券が2705枚、日産証券が2627枚、JPモルガン証券が2470枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が3万3838枚、ソシエテジェネラル証券が2万3354枚、JPモルガン証券が6691枚、バークレイズ証券が6609枚、モルガンMUFG証券が4682枚、ゴールドマン証券が3800枚、サスケハナ・ホンコンが2902枚、ビーオブエー証券が2781枚、みずほ証券が2290枚、BNPパリバ証券が1696枚だった。
NYタイムはドル相場の大きな動意につながりそうな経済指標の発表など特段のイベントは予定されていない。23時に4月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)の発表はあるが、結果が為替に与える直接的なインパクトは大きくないとみる。
しかし、このところ6月の利下げを示唆するような欧州中央銀行(ECB)高官の発言が相次いでいる。金融政策にも影響を与えるユーロ圏経済の地合いを把握する上で、今夜の指標の強弱を見定めておく必要はある。
加えて、その後に予定されているラガルドECB総裁の講演内容にも一応留意したい。ただ、目先のポイントとされる賃金動向のデータを確認するまでは特に政策選択の自由度を狭めるような発言はないと考えられる。
さらに、ユーロ相場の上下がドル相場に与える影響程度では、ドル円が高値更新を試したり、逆に高値圏から大きく下放れたりするような展開につながりにくいだろう。ドル相場あるいは、円相場に直接働きかける今週25-26日の日銀金融政策決定会合など、よりインパクトのある材料を待つムードが今夜は支配的とみる。
気をつけておきたいのは16日に記録した34年ぶりの高値154.79円を抜けた154.80円超えに観測されるストップロスを狙った投機的な買い仕掛けの動き。目先の上値のポイントを抜けたことによるテクニカルな上昇が加速することも想定できる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、オプション(OP)バリア観測の節目155.00円や次にOPが控える155.40円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、19日安値153.59円。
今週のNY市場はハイテク・ジャイアントの決算とインフレ指標に注目。先週はダウ平均が3.16ドル高(+0.01%)とわずかながら3週ぶりに上昇した一方、S&P500が3.05%安と3週続落し、ナスダック総合は5.52%安と4週続落となった。イランとイスラエルの紛争で中東情勢の一段の悪化への警戒感が強まったほか、米連邦準備理事会(FRB)による利下げ後ずれ観測や、オランダの半導体製造装置メーカーのASMLの決算悪化や台湾セミコンダクター(TSMC)が半導体業界全体の見通しを下方修正したことをきっかけにエヌビディアなどの半導体株が大きく下落したことが重しとなった。エヌビディアは週間で13.59%安と急落し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も週間で9.23%安となった。投資家の不安心理を示すVIX指数は前週末の17.31ポイントから金曜日に一時、21.36ポイントまで上昇し、18.71ポイントで終了と、センチメントは大きく悪化した。
今週はハイテク・ジャイアントの決算発表や、1-3月期GDP速報値、3月個人消費支出(PCE)価格指数などの経済指標に注目が集まる。決算発表はメタ・プラットフォームズ、マイクロソフト、アルファベットなどのハイテク・ジャイアントやテスラ、ボーイング、ゼネラル・モーターズ、キャタピラー、インテル、エクソン・モービル、シェブロンなどS&P500採用の約160銘柄が発表予定で、年初からの相場上昇をけん引してきたAI関連株の決算やガイダンスが注目されるほか、主要製造業の決算内容が焦点となりそうだ。経済指標では木曜日に1-3月期国内総生産(GDP)速報値が発表されるほか、金曜日にはFRBがインフレ指標として注目する3月個人消費支出(PCE)価格指数が発表され、足もとの景気動向や物価動向、それを受けた利下げ見通しが焦点となりそうだ。
今晩の米経済指標・イベントは3月シカゴ連銀全米活動指数など。企業決算は寄り前にベライゾン、BB&T、引け後にアメリプライズ、ニューコアなどが発表予定。
「5勝5敗」(過去10年の日経平均の陰陽星取)
【国内】
□3月食品スーパー売上高(13:00)
□3月全国スーパー売上高(14:00)
□4月月例経済報告
□2年国債入札
【国内企業】
○アルデプロ <8925> [東証S]:上場廃止
【海外】
□ドイツ4月製造業PMI(16:30)
□ドイツ4月サービス業PMI(16:30)
□ユーロ圏4月サービス業PMI(17:00)
□ユーロ圏4月製造業PMI(17:00)
□米国4月製造業PMI(22:45)
□米国4月サービス業PMI(22:45)
★米国3月新築住宅販売件数(23:00)
□米国4月リッチモンド連銀製造業指数(23:00)
□米国2年国債入札
【海外決算】
[米]★テスラ<TSLA>、ビザ<V>、ペプシコ<PEP>、GE<GE>、テキサスインスツルメンツ<TXN>、フィリップモリス<PM>、レイセオン<RTX>、ロッキードマーチン<LMT>、GM<GM>、ニューコア<NUE>/[欧]スポティファイ<SPOT>、ルノー/[ス]ノバルティス<NVS>
株探ニュース
(22日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.85円(前営業日比△0.21円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.98円(△0.28円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0655ドル(▲0.0001ドル)
ダウ工業株30種平均:38239.98ドル(△253.58ドル)
ナスダック総合株価指数:15451.30(△169.29)
10年物米国債利回り:4.61%(▲0.01%)
WTI原油先物5月限:1バレル=82.85ドル(▲0.29ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2346.4ドル(▲67.4ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
特になし
(各市場の動き)
・ドル円は上昇。中東の地政学リスクに対する警戒感が和らぎ、ダウ平均が一時460ドル超上昇すると投資家のリスク志向改善を意識した円売り・ドル買いが出た。米連邦準備理事会(FRB)高官による利下げに慎重な発言が相次ぐ中、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が高まっていることも相場の支援材料となり、一時154.85円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感から一本調子で上昇する展開にはならなかった。大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円がレジスタンスとして意識された面もあった。
・ユーロドルは小反落。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる一方、FRBによる利下げ開始は想定より後にずれるとの観測が高まっており、欧米の金利差拡大への思惑からユーロ売り・ドル買いが出た。22時30分過ぎには一時1.0624ドルと日通し安値を更新した。
ただ、前週末の安値1.0611ドルが目先サポートとして働くと下げ渋った。米10年債利回りが低下に転じたことなども相場を下支えし、1.0661ドル付近まで下値を切り上げた。
・ユーロ円は続伸。22時30分過ぎに一時164.40円と本日安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げて3時30分過ぎには165.03円付近まで持ち直した。米国株高に伴う円売り・ユーロ買いが出たほか、ユーロドルの下げ渋りにつれた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸。中東情勢を巡る過度な警戒感が和らぐ中、足もとで相場下落が続いたハイテク株を中心に買いが広がった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は7日ぶりに反発。前週末までに6日続落したあとだけに押し目買いが優勢となった。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)など半導体株に買いが集まった。
・米国債券相場で長期ゾーンは小幅続伸。25日の1-3月期米国内総生産(GDP)速報値や26日の3月米個人消費支出(PCE)物価指標など、米重要指標の発表を前に持ち高調整目的の買いが入った。
・原油先物相場は3日ぶりに反落。中東の地政学リスクが後退したことを手掛かりにした売りが先行した。ただ、取引時間帯には83ドル台を回復する場面も見られるなど下押しも限られた。
・金先物相場は3日ぶりに反落。中東の地政学リスクに対する警戒感が和らいだことを受け、前週末までリスク回避目的で進んだ動きが巻き戻された。
22日16:49 イラン外務省報道官
「イスラエルの攻撃は些細なものであり、軍事的に無価値だった」
※時間は日本時間
<国内>
○未定 ◇ 4月月例経済報告
<海外>
○14:00 ◎ 3月シンガポール消費者物価指数(CPI、予想:前年比3.0%)
○16:15 ◎ 4月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値(予想:46.9)
○16:15 ◎ 4月仏サービス部門PMI速報値(予想:48.9)
○16:30 ◎ 4月独製造業PMI速報値(予想:42.8)
○16:30 ◎ 4月独サービス部門PMI速報値(予想:50.5)
○17:00 ◎ ハスケル英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○17:00 ◎ 4月ユーロ圏製造業PMI速報値(予想:46.6)
○17:00 ◎ 4月ユーロ圏サービス部門PMI速報値(予想:51.8)
○17:30 ◎ 3月香港CPI(予想:前年同月比2.1%)
○17:30 ◎ 4月英製造業PMI速報値(予想:50.4)
○17:30 ◎ 4月英サービス部門PMI速報値(予想:53.0)
○17:30 ◎ パネッタ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○20:15 ◎ ピル英中銀MPC委員兼チーフエコノミスト、講演
○21:30 ◎ ナーゲル独連銀総裁、講演
○22:45 ◎ 4月米製造業PMI速報値(予想:52.0)
○22:45 ◎ 4月米サービス部門PMI速報値(予想:52.0)
○22:45 ◎ 4月米総?⑰MI速報値(予想:52.0)
○23:00 ◎ 4月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:▲8)
○23:00 ☆ 3月米新築住宅販売件数(予想:前月比1.2%/67.0万件)
○24日02:00 ◎ 米財務省、2年債入札
○トルコ(子供の日)、休場
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
22日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始時期が先延ばしになるとの観測などから154.85円まで上昇し、1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。ユーロドルは欧米の金利差拡大への思惑から1.0624ドルまで下落したが、下値も支えられた。ユーロ円は164.40円から165.03円付近まで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、155円のノックアウト・オプションへの買い仕掛けと防戦売りとの攻防戦が予想される中、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開となる。
ニューヨーク市場のドル円は154.85円まで上昇して、1990年6月以来の高値を更新し、155.00円のノックアウト・オプションに迫っている。
背景には、米国のインフレ率が下げ止まっていることで、米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ開始時期が秋以降に先送りされるとの見方や日銀金融政策決定会合での追加利上げが夏以降になるのではないか、との見方がある。
植田日銀総裁は先週ワシントンでのG20会議後の記者会見で、円安による輸入物価の上昇が基調的な物価上昇率に影響を与える可能性に言及し、「無視できない大きさの影響が発生した場合には金融政策の変更もあり得る」と述べていたものの、今週末25-26日の会合では、ゼロ金利での据え置きが見込まれている。
神田財務官は、先週のG7会議の後、為替の過度な変動や無秩序な動きは経済や金融に悪影響を与えるとし、日本の主張に沿ってG7声明に為替文言が盛り込まれたと述べていた。「令和のミスター円」の異名を持つ神田財務官は、2022年秋の円買い介入による円安阻止の手腕が評価されて異例ともいえる3年目の続投となっているが、今夏の退任が予定されている。
これまでの所、「投機による過度な変動は容認することはできない。行き過ぎた変動に対してはあらゆる手段を排除せずに適切な行動をとる。常に準備はできている」と投機的な円売りを口先で牽制するに留まっている。
退任前に「勝つ介入」を断行して有終の美を飾るのか、それとも34年ぶりの円安水準を放置して投機筋に不戦敗で去るのか要注目となる。
神田財務官は、円買い介入の大義名分として、投機筋による円売りとボラティリティーの拡大を挙げていた。
4月16日時点のIMM通貨先物の投機筋の円売り持ちネットポジションは、165619枚(x1250万円=約2兆円)と、2007年6月26日以来(188077枚)17年ぶりの高水準となっている。2007年の円売り持ちポジションは、8月のパリバショックを発端とするサブプライムローン問題や9月のFOMCによる0.50%(5.25%⇒4.75%)の緊急利下げによって手仕舞われた。
なお、ボラティリティー増大を示唆するボリンジャー・バンド+2σは155.45円付近にあり、2022年10月の円買い介入は、12-13日のG20会議の後、21日と24日に覆面介入が実施されている。
現状の円安と原油高を前提にした試算では、家計の負担が年間でおよそ11万円増えるとのことであり、今春の大幅な賃上げや4万円の定額減税の恩恵が感じられなくなることで、岸田政権にとっては円安阻止は喫緊の課題だと思われる。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37740 +310 (+0.82%)
TOPIX先物 2679.5 +16.5 (+0.61%)
シカゴ日経平均先物 37725 +295
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
22日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。イラン政府が22日、19日のイスラエルによる攻撃が限定的だったと強調するなか、中東情勢を巡る過度な警戒感が和らいだ。NY原油先物や金先物価格が低下し、足もとで下げのきつかったハイテク株を中心に自律反発を期待した買いが入り、ナスダック指数は7営業日ぶりに反発した。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、銀行、家庭用品・パーソナル用品が上昇した一方で、電気通信サービス、自動車・同部品、ヘルスケア機器・サービスが下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比295円高の3万7725円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比40円安の3万7390円で始まり、直後に付けた3万7340円を安値に切り返し、3万7500円を回復。買い一巡後は3万7370~3万7590円と日中の終値を挟んで保ち合い、米国市場の取引開始後はロング優勢となり、一時3万7850円まで買われる場面も見られた。終盤にかけて利食いに押される形となったが、3万7740円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まりそうだ。日経225先物はナイトセッションでボリンジャーバンドの-2σ(3万7350円)を上回って推移しており、75日移動平均線(3万7820円)水準を捉えてきた。自律反発の域は脱していないが、週明けの米国市場がハイテク株を中心に買われた動きを引き継ぐ形で、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上昇が見込まれ、日経平均型優位の展開が期待されそうだ。
そのため、短期的な売買が中心ではあるものの、75日線突破から-1σ(3万8360円)とのレンジに移行する動きを狙ったロングが入りやすく、節目の3万8000円辺りが意識されそうだ。そのため、75日線での攻防のなか、オプション権利行使価格の3万7500円から3万8000円のレンジを想定する。買い一巡後は膠着感が強まる可能性はあるが、-2σに接近する局面では、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
また、週足では前週の急落で一気に13週線を割り込み、-1σ水準まで下げてきた。-1σは3万7190円辺りまで切り上がってきており、同水準を支持線に13週線が位置する3万8610円辺りまでのリバウンドを試す動きも、今後意識されてくる可能性がある。決算発表が本格化するなかで積極的にポジションを傾けてくる動きは限られるものの、いったんはショートカバーを狙ったロングの動きも強まりそうである。
22日のVIX指数は16.94(前日は18.71)に低下した。前週末の上昇で一時+3σを上回り、過熱感が警戒されるなか、+1σを下回って終えた。+1σが位置する17.32辺りが抵抗に変わるようだと、25日線が位置する15.28辺りまでの低下をみせてくる可能性もあり、リスク回避姿勢が後退する動きになりそうだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.05倍(前日は14.12倍)に低下した。一時13.97倍まで下げており、1月5日に付けた13.91倍に接近している。米ハイテク株が自律反発の動きをみせるなか、NTショートを巻き戻す動きにより、目先的には200日線が位置する14.17倍辺りまでリバウンドを試す場面も想定される。方向性としては依然として下向きのトレンドだが、短期的にはリバランスを狙ったNTロングが入りやすい。
日経225先物は11時30分時点、前日比120円高の3万7550円(+0.32%)前後で推移。寄り付きは3万7740円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7725円)にサヤ寄せする形から、買い先行で始まった。ただし、現物の寄り付き時に付けた3万7850円を高値に戻り待ちのショートが優勢となり、終盤にかけて前日比変わらずの3万7430円まで軟化する場面も見られた。前引け間際にかけてはロングが入り、3万7550円辺りでの推移となった。
日経225先物は米ハイテク株が買われた流れを引き継ぐ形から、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買い先行で始まるなか、3万7850円まで買われた。ただし、ナイトセッションで付けた高値であり、同水準に位置する75日移動平均線を上放れることはできず、その後はショート優勢だった。もっとも、ボリンジャーバンドの-2σ(3万7320円)接近では押し目狙いのロングが意識されており、結局はナイトセッションでのレンジ推移だった。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.08倍に上昇した。一時14.11倍まで上げる場面も見られたが、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買い一巡後に下落に転じるなか、NTロングは入れにくいようだ。また、為替介入観測がくすぶるなかで、輸出関連株なども買い一巡後に弱い動きが目立っており、NTショートによるスプレッドも取りづらいだろう。
大阪6月限
日経225先物 37550 +120 (+0.32%)
TOPIX先物 2664.0 +1.0 (+0.03%)
日経225先物(6月限)は、前日比120円高の3万7550円で取引を終了。寄り付きは3万7740円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7725円)にサヤ寄せする形から、買い先行で始まった。ただし、現物の寄り付き時に付けた3万7850円を高値に戻り待ちのショートが優勢となり、前場終盤には前日比変わらずの3万7430円まで軟化する場面も見られた。ランチタイムは3万7500円~3万7580円辺りで保ち合い、後場中盤には3万7670円を付けたが、買いは続かず、終盤にかけては3万7500円から3万7600円辺りでの推移だった。
日経225先物は米ハイテク株が買われた流れを引き継ぐ形で、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買い先行で始まるなか、3万7850円まで買われた。ただし、ナイトセッションで付けた高値であり、同水準に位置する75日移動平均線を上放れることはできず、その後はショート優勢の展開だった。もっとも、ボリンジャーバンドの-2σ(3万7320円)接近では押し目狙いのロングが意識されており、結局はナイトセッションでのレンジ推移だった。
グローベックスの主要な米株先物は、小幅ながらプラス圏で推移している。週明けの米国市場は半導体株を中心に自律反発の動きとなったが、買いが継続するかが注目されよう。23日の米国では4月の総合購買担当者景気指数(PMI)の発表が予定されており、その結果が米長期金利の動向に影響を与える可能性はあろう。また、テスラ<TSLA>の決算がネガティブなものであれば、大型テック株に対し持ち高調整の動きが強まる展開も警戒しておきたい。
なお、国内ではニデック <6594.T> [東証P]が引け後に発表した2025年3月期見通しは、増収増益ながらコンセンサスには届かなかった。同社の株価は3月半ば以降、リバウンド局面を維持しているが、アク抜けからの上値追いとなれば、市場のセンチメント改善につながろう。PTS(私設取引)では3%ほど下落しているが、ADR(米預託証券)での動向が注目される。ネガティブ反応となれば、本格化する決算に対して様子見姿勢が強まりそうである。
-2σはナイトセッションで3万7130円まで下がってきており、上向きで推移する75日線(3万7880円)とのカイ離が拡大してきた。75日線処での上値の重さが意識されてくると、その後の振れ幅が大きくなる展開も想定されるため、リスクは取りづらく、ポジションを傾けてくる動きは限られよう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.09倍(前日は14.05倍)に上昇した。前日に一時13.97倍まで低下し、1月に付けた安値の13.91倍に接近したこともあり、米ハイテク株の上昇を手掛かりにNTショートを巻き戻す動きがあったとみられる。ただし、目先的には200日線が位置する14.17倍辺りまでの上昇は意識されそうだが、下向きのトレンドが継続するなか、NTショートに振れやすい需給状況である。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万8958枚、ソシエテジェネラル証券が1万2988枚、SBI証券が5465枚、サスケハナ・ホンコンが4694枚、バークレイズ証券が1754枚、ゴールドマン証券が1426枚、野村証券が1116枚、モルガンMUFG証券が1026枚、auカブコム証券が929枚、日産証券が906枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万2358枚、ソシエテジェネラル証券が1万2368枚、バークレイズ証券が3909枚、JPモルガン証券が3712枚、モルガンMUFG証券が2770枚、ゴールドマン証券が2480枚、ビーオブエー証券が1977枚、サスケハナ・ホンコンが1844枚、BNPパリバ証券が1109枚、野村証券が745枚だった。
NYタイムは22時45分に4月米購買担当者景気指数PMI速報値の発表がある。景況判断の分岐点である50を上回る底堅い結果を市場は見込んでいる。50を上回る水準で予想と大きくかい離しない内容なら、ドル相場の底堅さを大きく損なうような展開にはならないだろう。
ただ、独・仏などユーロ圏の主要国PMIがサービス部門の強さを支援にユーロ買いの材料となった。その後を受け、もし米国のPMIが弱さを意識させる結果となれば、欧・米PMIの強弱のコントラストが、対円も含めたドルの弱含みにつながる可能性がある点には注意したい。
加えて、23時発表の3月米新築住宅販売件数も弱い結果となれば、一層のドル円伸び悩みを誘うことになりそう。住宅関連の指標は、景況判断の焦点となる消費動向に波及効果がある材料とされる。
その後2時に行われる米2年債入札後の金利の推移にも注意したい。米連邦準備理事会(FRB)金融政策の方向性に影響されやすい米2年債金利の上下がドル相場の不安定な振れにつながることも考えられる。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、オプション(OP)バリア観測の節目155.00円や次にOPが控える155.40円・155.85円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、153.73円へ小幅に切り上がった日足一目均衡表・転換線。
今晩はもみ合いか。昨日は中東の地政学リスクが和らぐ中、足もとで下落したハイテク株を中心に買い戻され主要3指数がそろって上昇した。ダウ平均が253.58ドル高(+0.67%)と3営業日続伸し、S&P500が0.87%高、ナスダック総合は1.11%高とともに7営業日ぶりの反発となった。S&P500の業種別指数はITを筆頭に全11セクターが上昇し、S&P500構成銘柄は412銘柄が上昇と、ほぼ全面高となった。先週一時21ポイントを上回ったVIX指数は16.94ポイントに低下するなどセンチメントも改善した。
今晩は決算発表や経済指標をにらんでもみ合う展開か。昨日はハイテク株が買い戻されS&P500とナスダック総合がに7営業日ぶりに反発したが、今後は23日引け後に決算を発表するテスラや水曜日以降のメタ・プラットフォームズ、アルファベット、マイクロソフトなどの決算やガイダンスが焦点となるほか、木曜日の1-3月期国内総生産(GDP)速報値や金曜日の3月個人消費支出(PCE)価格指数が要注目となる。今晩の取引では寄り前に発表されるフリーポート・マクモラン、GEエアロスペース、ゼネラル・モーターズ(GM)などの決算や3月新築住宅販売件数などの経済指標をにらんでもみ合う展開となりそうだ。
今晩の米経済指標・イベントは3月新築住宅販売件数、3月建設許可件数改定値、4月S&Pグローバル 製造業・サービス業・総?⑰MI速報値など。企業決算は寄り前にフリーポート・マクモラン、GEエアロスペース、ゼネラル・モーターズ(GM)、ユナイテッド・パーセル・サービス、引け後にテスラ、ビザなどが発表予定。
「4勝6敗」(過去10年の日経平均の陰陽星取)
【国内】
□3月企業向けサービス価格指数(8:50)
【国内企業】
★レジル <176A> :東証G上場
○メルディアD <1739> [東証G]:上場廃止
【海外】
□ドイツ4月Ifo景況感指数(17:00)
□米国MBA住宅ローン申請指数(20:00)
□米国3月耐久財受注(21:30)
□米国週間石油在庫統計(23:30)
□インドネシア中銀が政策金利を発表
□米国5年国債入札
【海外決算】
[米]★メタ・プラットフォームズ<META>、IBM<IBM>、サービスナウ<NOW>、ラムリサーチ<LRCX>、AT&T<T>、ボーイング<BA>、フォード<F>、バイオジェン<BIIB>
株探ニュース
TSLA:NASDAQ
Last | 3:48 PM EDT
144.90
quote price arrow up+2.85 (+2.01%)
TSLA:NASDAQ
after hours iconAfter Hours: Last | 4:14 PM EDT
155.01
quote price arrow up+10.40 (+7.19%)
Close
144.61
quote price arrow up+2.56 (+1.80%)
(23日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.83円(前営業日比▲0.02円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.71円(△0.73円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0701ドル(△0.0046ドル)
ダウ工業株30種平均:38503.69ドル(△263.71ドル)
ナスダック総合株価指数:15696.64(△245.33)
10年物米国債利回り:4.60%(▲0.01%)
WTI原油先物6月限:1バレル=83.36ドル(△1.46ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2342.1ドル(▲4.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
4月米製造業PMI速報値 49.9 51.9
4月米サービス部門PMI速報値 50.9 51.7
4月米総?⑰MI速報値 50.9 52.1
4月米リッチモンド連銀製造業景気指数 ▲7 ▲11
3月米新築住宅販売件数
前月比 8.8% ▲5.1%・改
件数 69.3万件 63.7万件・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ユーロドルは反発。欧州時間発表の4月仏・独サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を大幅に上回ると、ユーロ買い・ドル売りが先行。NY時間発表の4月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を下回ったことが分かると、米長期金利の低下とともに全般ドル売りが活発化した。23時30分過ぎには一時1.0711ドルと日通し高値を更新した。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時105.61まで低下した。
・ドル円は小反落。中東情勢を巡る警戒感が和らぐ中、欧米株価の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ドル買いが先行。米長期金利の上昇に伴うドル買いも入り、22時30分過ぎに一時154.88円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
ただ、米PMI速報値の下振れをきっかけに米長期金利が低下に転じるとドル円にも売りが波及。米2年債入札後に米金利が低下幅を広げると全般ドル売りが優勢となり、一時154.56円と日通し安値を付けた。日経新聞が「日銀は25-26日に開く金融政策決定会合で円安加速の影響を議論する」と報じたことも相場の重しとなった。
もっとも、米利下げ開始時期が後ずれするとの観測を背景に押し目を拾いたい向きは多く、下値は限定的だった。ユーロ円などクロス円の上昇につれた買いも入った。
・ユーロ円は3日続伸。低調な米経済指標をきっかけにユーロドルが上昇するとユーロ円にも買いが波及。中東情勢を巡る警戒感が和らぐ中、欧米株価の上昇を背景にリスク・オンの円売りも出て、23時30分過ぎに一時165.74円と2008年8月以来の高値を更新した。
・ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時192.85円、豪ドル円は100.45円、NZドル円は92.01円、カナダドル円は113.34円、スイスフラン円は170.19円、メキシコペソ円は9.13円まで値を上げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸。中東の地政学リスクへの過度な警戒が和らぐ中、幅広い銘柄に押し目買いが入った。米経済指標の下振れで米連邦準備理事会(FRB)が利下げを先送りするとの懸念が緩和したことも相場の支援材料となり、一時320ドル超上昇する場面があった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に続伸。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)など半導体株に買いが集まった。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。4月米製造業・サービス部門PMI速報値が予想を下回ったことが分かると、債券買いが優勢となった。この日行われた2年債入札が堅調な需要を集めたことも相場の支援材料。
・原油先物相場は上昇。外国為替市場でドル売りが進み、ドル建てで取引される原油の割安感に着目した買いが入った。
・金先物相場は続落。中東の地政学リスクが和らぐなか、リスク回避目的の買い意欲が後退した。また、前週まで連日で過去最高値を更新していた反動から持ち高調整売りも入りやすかった。
23日09:44 鈴木財務相
「市場の動きは高い緊張感をもって見ている」
「為替相場の行き過ぎた動きには適切に対応」
「過度の変動にはあらゆるオプションを排除せずに対応」
「日々の動きについてはコメントを控える」
「環境が整ったと捉えられてもいい」(為替介入について問われ)
「今後の対応は日米間共同声明などを踏まえて行動」
23日10:31 植田日銀総裁
「(物価上昇率が見通し通りの場合)金融緩和の度合いを調整し、短期金利を引き上げていく」
「物価見通し2%の達成期間、現時点では25年度にかけてと想定」
「基調的な物価見通しが下振れた場合、具体的な対応をあらかじめ言うのは難しい」
23日14:12 デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
「インフレとの戦いは終わりつつある」
「サプライズがなければ、6月欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げはほぼ確実」
23日15:46 経団連の十倉雅和会長
「経済のファンダメンタルズを踏まえると円安に行き過ぎ」
「政府・日銀は行き過ぎた円安には過去にも介入」
「為替介入、政府・日銀は適切に判断して対応する」
23日22:01 ナーゲル独連銀総裁
「インフレが目標に戻る兆しを確認できるまでは、利下げはできない」
ナーゲル独連銀総裁
「6月の利下げを確約する前にデータを確認したい」
※時間は日本時間
<国内>
○08:50 ◇ 3月企業向けサービス価格指数(予想:前年比2.1%)
<海外>
○07:45 ◎ 3月ニュージーランド(NZ)貿易収支
○10:30 ◎ 3月豪消費者物価指数(CPI、予想:前年同月比3.4%)
○10:30 ◎ 1-3月期豪CPI(予想:前期比0.8%/前年同期比3.5%)
○15:50 ◎ デコス・スペイン中銀総裁、講演
○16:00 ◎ ナーゲル独連銀総裁、講演
○16:10 ◎ ビルロワドガロー仏中銀総裁、講演
○16:35 ◎ チポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○17:00 ◎ 4月独Ifo企業景況感指数(予想:88.8)
○20:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○21:30 ◎ 2月カナダ小売売上高(予想:前月比0.1%/自動車を除く前月比横ばい)
○21:30 ◎ 3月米耐久財受注額(予想:前月比2.5%/輸送用機器を除く前月比0.3%)
○23:30 ◇ EIA週間在庫統計
○25日02:00 ◎ 米財務省、5年債入札
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
23日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、欧米株価や米長期金利の上昇を背景に154.88円まで上昇した後、米購買担当者景気指数(PMI)速報値の下振れで154.56円まで反落した。ユーロドルは、欧州時間発表の4月仏・独Pサービス部門PMI速報値が予想を大幅に上回る一方で、米PMI速報値が予想を下回ったことで1.0711ドルまで上昇した。ユーロ円は欧米株価の上昇を背景に165.74円まで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、155円のノックアウト・オプションへの買い仕掛けと防戦売りとの攻防戦や円安局面での本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開が予想される。
しかしながら、ドル円が155円台に乗せるのは、25-26日の日銀金融政策決定会合でのゼロ金利継続や26日発表の米3月PCEデフレーターでのインフレ再燃という材料が必要なのかもしれない。
ドル円が1990年6月以来の高値圏まで上昇している背景には、日米の金融政策の乖離が挙げられる。すなわち、米連邦準備理事会(FRB)は量的金融引締政策(QT)を継続中であり、米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ開始時期は秋以降に先送りされるとの見方が浮上し、さらに利上げの可能性もやや高まりつつある。
ウィリアムズ米NY連銀総裁は「私の基本的な予測ではない」としながらも、「データが要求するのならば利上げする可能性もある」と述べ、アトランタ連銀のボスティック総裁もインフレが高進すれば、追加利上げの可能性を示唆している。また、ジェファーソンFRB副議長は、インフレが予想通りに減速しない場合は現在の金融引き締め姿勢をより長期間維持することが適切だ、と述べている。
FRBスタッフの推計によると、3月のPCEデフレーターは前年比+2.7%と2月の同比+2.5%から伸びが加速するとみられており、予想通りならば、ドル買いに拍車がかかることになる。
一方で、日銀は、イールドカーブコントロール(YCC)を撤廃したものの、量的金融緩和政策(QE)は継続しており、日銀金融政策決定会合での追加利上げは夏以降になるのではないか、との見方が優勢となっている。
明日からの日銀金融政策決定会合では、植田日銀総裁が円安による輸入物価の上昇が基調的な物価上昇率に影響を与える可能性に言及し、「無視できない大きさの影響が発生した場合には金融政策の変更もあり得る」と述べ、「円安加速の影響を議論する」との新聞報道があるものの、ゼロ金利の維持が見込まれている。注目ポイントは、関係筋が示唆したように、展望レポートでの物価見通しが上方修正される可能性となっている。
市場が警戒しているのは、2022年9月22日の日銀金融政策決定会合の後、黒田前日銀総裁が「当面金利を引き上げるようなことはない」と述べたことで、ドル円が145円台に乗せた段階で、本邦通貨当局がドル売り・円買い介入に踏み切ったことの再現である。
26日に日銀金融政策決定会合でゼロ金利の維持が決定され、植田日銀総裁の記者会見がハト派だった場合、円安に拍車がかかる可能性が高まるが、そこで、本邦通貨当局がドル売り・円買い介入に踏み切る可能性に警戒しておきたい。
10時30分に発表される3月豪消費者物価指数(CPI)は前年同月比+3.4%と予想されており、1月と2月と変わらずと見込まれている。また、1-3月期豪CPIは前年同期比+3.5%と予想されており、前期の同比+4.1%からの伸び率鈍化が見込まれている。予想通りならば、インフレの鎮静化が確認されることで、豪ドルの売り要因となる。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37960 +410 (+1.09%)
TOPIX先物 2682.0 +18.0 (+0.67%)
シカゴ日経平均先物 37915 +365
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
23日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。4月のS&P購買担当者景気指数(PMI)は、総合指数が前月比1.2ポイント低下の50.9だった。昨年8月以来の大幅低下となり、インフレ再加速への懸念を高めなかったことで米長期金利の上昇が一服し、値頃感から買いが入った。また、中東情勢を巡る過度な警戒感が和らぐなか、幅広い銘柄に買いが入った。S&P500業種別指数は素材、食品・生活必需品小売の2セクターが下落した一方で、半導体・同製造装置、自動車・同部品、メディア、電気通信サービス、医薬品・バイオテクノロジーの上昇が目立った。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比365円高の3万7915円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比30円高の3万7580円で始まり、その後は3万7530円~3万7690円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直後にレンジを上放れると、一気に3万7900円を回復した。その後も3万7850円~3万7960円辺りでの高値保ち合いが続き、3万7960円とナイトセッションの高値で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする形で、買い先行で始まりそうだ。日経225先物は前日の日中取引で上値を抑えられていた75日移動平均線(3万7890円)を突破してきたことで、節目の3万8000円からボリンジャーバンドの-1σ(3万8240円)辺りが目先的なターゲットとして意識されてきそうだ。米国市場は経済指標の結果に振られやすい状況であり、楽観視はできないものの、ロング優勢の展開が期待されよう。
また、エヌビディア<NVDA>やマイクロン・テクノロジー<MU>が続伸し、前週末の下落分を埋める動きを見せてきたほか、マイクロソフト<MSFT>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、アップル<AAPL>など大型テック株も買われている。足もとで弱い値動きが続いている東京エレクトロン <8035.T> [東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。
そのほか、取引終了後にテスラ<TSLA>が発表した2024年1-3月期決算は、市場予想を下回る内容だったが、時間外取引では10%ほど上昇する場面もみられており、アク抜け期待に向かわせそうである。国内ではニデック <6594.T> [東証P]が昨夕発表した2025年3月期予想は増収増益を見込むものの、市場予想には届かなかった。ただし、PTS(私設取引)での初動は4%ほど下落していたが、その後下落幅を縮めていた。ADR(米預託証券)では0.7%ほどの下げにとどまっており、アク抜けにつながりそうだ。
もっとも、本格化する決算を迎えるなかでは、積極的なロングの動きは限られる可能性もある。75日線での攻防から、節目の3万8000円接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいと考えられる。為替介入への思惑なども積極的な売買を手控えさせる要因となるため、リバウンドを意識しつつも、スキャルピング中心のトレードとなりそうだ。
そのため、オプション権利行使価格の3万8000円を中心とした上下の権利行使価格3万7750円から3万8250円辺りのレンジを想定する。75日線を下回る水準では、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
23日のVIX指数は15.69(前日は16.94)に低下した。+1σを割り込み、25日線が位置する15.33に接近してきたことで、リスク回避姿勢は後退した。調整一巡感が意識されやすいところだが、25日線を割り込んでくるようだと、ショートカバーを強めてくる展開になりそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.09倍(前日は14.05倍)に上昇した。前日に一時13.97倍まで低下し、1月に付けた安値の13.91倍に接近したこともあり、いったんはリバランスが入りやすいところであった。ただし、NTショートを巻き戻す動きは強まっていない。米ハイテク株が買われ、日経平均型優位の展開が見込まれるが、200日線が位置する14.17倍辺りを意識したトレンドをみせられないと、NTショートに振れやすい需給状況が続く可能性がある。
日経225先物は11時30分時点、前日比790円高の3万8340円(+2.10%)前後で推移。寄り付きは3万8020円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7915円)を上回り、節目の3万8000円を回復して始まった。直後に付けた3万7990円を安値にロングの動きが強まり、中盤にかけて3万8380円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は3万8190円まで軟化する場面も見られたが、終盤にかけては3万8300円辺りでの高値圏の推移が続いた。
米ハイテク株が買われた流れを引き継ぐ形から、東京エレクトロン <8035.T> [東証P]やアドバンテスト <6857.T> [東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買い先行で始まるなか、日経平均型優位の展開となった。また、テスラ<TSLA>が時間外取引で13%超の上昇となったことも安心感につながったようだ。日経225先物は一時3万8380円まで買われ、ボリンジャーバンドの-1σ(3万8270円)を突破してきた。いったんは達成感が意識されるが、-1σ水準を上回っての推移が続くようだと、ショートカバーを誘う流れになろう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.19倍に上昇した、一時14.21倍まで上げる場面も見られた。日経平均型優位の展開のなか、14.17倍辺りに位置する200日移動平均線を上回ってきている。200日線を上回っての推移が継続するようだと、NTショートを巻き戻す動きが強まってくる可能性がありそうだ。
一旦逃げたほうがいいと
気づくの遅いわ
大阪6月限
日経225先物 38440 +890 (+2.37%)
TOPIX先物 2710.0 +46.0 (+1.72%)
日経225先物(6月限)は前日比890円高の3万8440円で取引を終了。寄り付きは3万8020円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7915円)を上回り、節目の3万8000円を回復して始まった。直後に付けた3万7990円を安値にロングが強まり、前場中盤にかけて3万8380円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は3万8190円まで軟化する場面も見られたが、前場終盤にかけて再び買い戻され、ランチタイムでは3万8300円~3万8350円辺りで高値保ち合いを継続。現物の後場取引開始直後には3万8400円台にレンジを切り上げ、その後は3万8360円~3万8470円辺りでの推移となり、本日の高値圏で取引を終えた。
米ハイテク株が買われた流れを引き継ぐ形から、東京エレクトロン <8035.T> [東証P]やアドバンテスト <6857.T> [東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買い先行で始まり、日経平均型優位の展開となった。また、テスラ<TSLA>が時間外取引で13%超上昇したことも安心感につながったようだ。日経225先物は寄り付き後ほどなくしてボリンジャーバンドの-1σ(3万8270円)を突破し、いったんは達成感が意識されたものの、その後も-1σ水準を上回って推移したことで、ショートカバーを誘う流れになったようだ。
また、東京エレクトロンが本日の高値で終えたほか、昨夕発表した決算内容が嫌気されたニデック <6594.T> [東証P]は、前場こそ売り優勢の流れだったが、後場は買い戻しが強まり、結局はプラスに浮上し本日の高値圏で終えている。足もとでハイテクセクターの弱い値動きが続いていたこともあり、明日からの日銀の金融政策決定会合や来週4月30日-5月1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、リバランスが入りやすいタイミングでもあったようだ。
日経225先物は本日の強いリバウンドにより、週足では13週移動平均線(3万8660円)に接近してきた。同線を捉えてくると前週の大陰線を吸収するトレンドが期待されてきそうだが、日米ともに主要企業の決算発表を控え、引き続きポジションを傾けてくる動きは限られよう。そのため、リバランスが一巡した後は膠着感の強い展開が意識される。
75日線(3万7960円)が支持線として機能するようなら、25日線が位置する3万9220円をターゲットとしたロング優位の動きが期待されよう。そのため、オプション権利行使価格の3万8000円から3万9250円のレンジを想定する。ただし、-1σはナイトセッションで3万8200円辺りまで下がっており、下向きで推移する-1σを明確に上放れないと、次第に戻り待ち狙いのショートが入りやすくなりそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.18倍に上昇。一時14.21倍まで上げる場面も見られた。日経平均型優位の展開のなか、14.17倍辺りに位置する200日線を上回ってきたが、明日以降、同線を上回って推移するようだと、NTショートを巻き戻す動きを強めてくる可能性がありそうだ。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万1357枚、ソシエテジェネラル証券が1万7293枚、サスケハナ・ホンコンが6180枚、SBI証券が3930枚、バークレイズ証券が3043枚、野村証券が2756枚、ゴールドマン証券が2005枚、ビーオブエー証券が1980枚、日産証券が1946枚、JPモルガン証券が1777枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万7742枚、ソシエテジェネラル証券が1万5865枚、バークレイズ証券が4546枚、モルガンMUFG証券が4058枚、JPモルガン証券が4030枚、ゴールドマン証券が3517枚、サスケハナ・ホンコンが2674枚、ビーオブエー証券が2598枚、野村証券が2003枚、SBI証券が1999枚だった。
NYタイムは、引き続き多数のオプション(OP)が観測される節目155.00円を巡る攻防を注視する展開となろう。日本当局の円買い介入への警戒感もあって抜けきれないが、ここまでの円安地合いを眺めたNY勢が市場参入にかけて仕掛け的な動きを見せる展開にも注意したい。
序盤発表の3月米耐久財受注額は動意のきっかけになりやすい材料。市場予想や前月の数値とかい離した結果になることも多い指標の1つである。
数字の強弱が必ずしも継続的なトレンドを作るともいえないが、結果を受けた米金利の振れがドルの上下につながることが想定できる。強めな結果となりドル買い方向へ傾く流れに乗じて短期投機的な動きが重なれば、なかなか攻略できなかった155.00円の節目突破や、上抜けにより買いが勢いづくことも考えられる。
ただ、やはり介入警戒感も拭えず、足の速い向きが即座に売り逃げるパターンも視野に入れて臨みたい。追随して高値を掴んで不利なポジションを取ることになり、身動きがとりづらい状況に陥るリスクもある。
また、神経質な状態ななか行われる米5年債入札を受けた米金利動向もドル相場の振れにつながるため反応に留意したい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、オプション(OP)バリア観測の節目155.00円や次にOPが控える155.40円・155.85円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、153.78円へ切り上がった日足一目均衡表・転換線。
今晩は堅調か。昨日はGEエアロスペースなどの好決算発表銘柄が軒並み上昇したことや、経済指標の悪化を受けて米10年債利回りが低下したことが支援となり主要3指数がそろって上昇した。ダウ平均は263.71ドル高(+0.69%)と4営業日続伸し、S&P500とナスダック総合もそれぞれ1.20%高、1.59%高となり、ともに大幅に2日続伸した。引け後の動きでは、低価格EV車の2025年までの生産開始を発表したテスラが時間外で13%超上昇し、好決算を発表したテキサス・インスツルメンツとビザもそれぞれ時間外で7.69%高、2.20%高となった。
今晩は決算発表銘柄の上昇を追い風に堅調か。テスラやテキサス・インスツルメンツ、ビザなどの上昇が見込まれるほか、投資家の不安心理を示すVIX指数が4月11日以来となる15.69ポイントまで低下しており、センチメントの改善も追い風となりそうだ。第1四半期決算発表は昨日まででS&P500採用の93銘柄が発表を終え、そのうち84%の78銘柄で調整後一株当たり利益が市場予想を上回った。今晩もS&P500の約40銘柄が発表予定で、寄り前に発表されるボーイング、AT&T、バイオジェンなどの決算やガイダンスが注目される。
今晩の米経済指標・イベントはMBA住宅ローン申請指数、3月耐久財受注など。企業決算は寄り前にボーイング、AT&T、ヒューマナ、バイオジェン、ハズブロ、引け後にメタ・プラットフォームズ、フォード・モーター、IBM、ラム・リサーチなどが発表予定。
Tesla Inc
TSLA:NASDAQ
RT Quote | Last NASDAQ LS, VOL From CTA | USD
Last | 1:00 PM EDT
159.87
quote price arrow up+15.19 (+10.50%)
「6勝4敗」(過去10年の日経平均の陰陽星取)
【国内】
★日銀金融政策決定会合(1日目)
□週間対外及び対内証券売買契約等の状況(8:50)
□2月景気動向指数[改定値](14:00)
□3月外食売上高(14:00)
□3月全国百貨店売上高(14:30)
【国内企業】
★コージンバイオ <177A> :東証G上場
○インヴァスト <7338> [東証S]:上場廃止
○T&K <4636> [東証P]:上場廃止
【海外】
□ドイツ5月Gfk消費者信頼感(15:00)
★米国1-3月期GDP(21:30)
□米国新規失業保険申請件数(21:30)
□米国3月卸売在庫(21:30)
□米国3月仮契約住宅販売指数(23:00)
□米国7年国債入札
□トルコ中銀が政策金利を発表
□北京国際自動車ショー(北京市、~5月4日)
【海外決算】
[米]★アルファベット<GOOGL>、マイクロソフト<MSFT>、メルク<MRK>、キャタピラー<CAT>、コムキャスト<CMCSA>、インテル<INTC>、ハネウェル<HON>、ブリストル-マイヤーズスクイブ<BMY>、ギリアドサイエンシズ<GILD>、ダウ<DOW>、TモバイルUS<TMUS>
[欧]ドイツ銀行<DB>
[英]アストラゼネカ<AZN>、エアバス
[韓]SKハイニックス/[ス]STマイクロエレクトロニクス<STM>
株探ニュース
META:NASDAQ
after hours iconAfter Hours: Last | 4:14 PM EDT
444.00
quote price arrow down-49.50 (-10.03%)
International Business Machines Corp
IBM:NYSE
after hours iconAfter Hours: Last | 4:48 PM EDT
172.00
quote price arrow down-12.10 (-6.57%)
(24日終値)
ドル・円相場:1ドル=155.35円(前営業日比△0.52円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=166.21円(△0.50円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0699ドル(▲0.0002ドル)
ダウ工業株30種平均:38460.92ドル(▲42.77ドル)
ナスダック総合株価指数:15712.75(△16.11)
10年物米国債利回り:4.64%(△0.04%)
WTI原油先物6月限:1バレル=82.81ドル(▲0.55ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2338.4ドル(▲3.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比) ▲2.7% 3.3%
3月米耐久財受注額
前月比 2.6% 0.7%・改
輸送用機器を除く前月比 0.2% 0.1%・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反発。米利下げ開始時期が後ずれするとの観測が高まる一方、日銀の低金利政策は当面続くとの見方から円売り・ドル買いが出やすい地合いとなった。大量のノックアウトオプションが観測されている155.00円を上抜けると断続的にストップロスを巻き込んで、一時155.37円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
ただ、大きな節目を更新したことで、市場では政府・日銀による為替介入が一段と警戒されており、「当局が介入に踏み切るとみられていた防衛ラインを上抜けたことで、神経質な動きとなっている」との声も聞かれた。
・ユーロドルは小反落。22時前に一時1.0678ドルと日通し安値を付けたものの、4時30分前には1.0707ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、引けにかけては再び弱含んだ。円絡みの取引が中心となったため、1.0700ドルを挟んだ狭いレンジでの値動きが続いた。
・ユーロ円は4日続伸。日本時間夕刻に一時165.44円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ドル円の上昇につれた円売り・ユーロ買いが出ると、取引終了間際に一時166.23円と2008年8月以来の高値を更新した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日ぶりに反落。米長期金利が上昇すると、株式の相対的な割高感が意識されて売りがやや優勢となった。ただ、中東の地政学リスクへの過度な警戒が和らぐ中、指数は上げに転じる場面もあった。なお、市場では「米企業決算や経済指標の発表を前に、積極的な売買は手控えられた」との声が聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸。昨日の引け後に決算を発表したテスラが12%超上昇した。
・米国債券相場で長期ゾーンは4日ぶりに反落。明日以降に1-3月期米国内総生産(GDP)速報値や3月米個人消費支出(PCE)デフレーターなどの米重要指標の発表を控えて、持ち高調整目的の売りが出た。
・原油先物相場は反落。中東情勢を巡る懸念の緩和が相場の重しとなった。もっとも、米エネルギー省(EIA)週間石油在庫では原油在庫が予想に反して大幅な取り崩しとなったため、在庫統計後には買い戻しが入る場面も見られた。
・金先物相場は3日続落。明日以降に1-3月期米GDP速報値や3月米PCEデフレーターなどの重要指標が控えるなか、持ち高調整目的の売りが出た。
24日16:17 ナーゲル独連銀総裁
「インフレは賃金上昇の継続的な力強さから高止まりしている」
「6月の利下げが一連の利下げ開始につながるとは限らない」
「特定の金利経路を前もって約束することはできない」
※時間は日本時間
<国内>
○日銀金融政策決定会合(1日目)
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース)
○14:00 ◇ 2月景気動向指数改定値
<海外>
○15:00 ◇ 5月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:▲26.0)
○15:45 ◇ 4月仏企業景況感指数(予想:101)
○16:00 ◎ シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○17:20 ◎ ブイチッチ・クロアチア中銀総裁、講演
○18:15 ◎ ラガルドECB総裁、講演
○18:30 ◇ 3月南アフリカ卸売物価指数(PPI、予想:前月比1.0%/前年比4.6%)
○20:00 ◎ トルコ中銀、政策金利発表(予想:50.00%で据え置き)
○21:30 ☆ 1-3月期米国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比年率2.4%)
◎ 1-3月期米個人消費(速報値、予想:前期比年率3.0%)
◎ 1-3月期米コアPCE(速報値、予想:前期比年率3.4%)
○21:30 ◇ 3月米卸売在庫(予想:前月比0.3%)
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:21.5万件/180.5万人)
○23:00 ◎ 3月米住宅販売保留指数(仮契約住宅販売指数、予想:前月比0.4%/前年比▲3.0%)
○26日00:15 ◎ ナーゲル独連銀総裁、講演
○26日02:00 ◎ 米財務省、7年債入札
○26日02:30 ◎ パネッタ伊中銀総裁、講演
○オーストラリア、ニュージーランド(アンザックデー)、休場
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
24日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、日米金融政策の乖離を背景にしたドル買い・円売りで大量のノックアウトオプションが観測されていた155.00円を上抜けて155.37円まで上昇し、1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。ユーロドルは1.0678ドルまで下落後に1.0706ドル付近まで反発した。ユーロ円は166.23円と2008年8月以来の高値を更新した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、関門だった155円のノックアウト・オプションの防戦ラインが打ち破られたことで本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入という円安防戦の可能性に警戒する展開が予想される。
本邦通貨当局は、ドル円が1990年以来の高値を更新していく過程で、「断固とした措置」「介入の準備完了」「環境は整っている」などの円安牽制発言を繰り返し、日米韓財務相会談やG-7財務相・中央銀行総裁会議でも懸念を共有していたことで、介入を見送った場合は信用のダメージが強まるのではないだろうか。
現状の円安と原油高を前提にした試算では、家計の負担が年間でおよそ11万円増えるとのことであり、今春の大幅な賃上げや4万円の定額減税の恩恵が感じられなくなることで、岸田政権にとっては円安阻止は喫緊の課題だと思われる。
一方で、円安の恩恵としては、岸田政権が標榜している「貯蓄から投資」の象徴である新NISA(少額投資非課税制度)を支援して、インバウンド消費を高めることなどが挙げられる。さらに、円安のデメリットでもある交易条件の悪化に関しては、3月の貿易収支が円安による輸出の増大で黒字に転換していた。
ドル高・円安の背景としては、日米の金融政策の乖離が挙げられる。
米連邦準備理事会(FRB)は量的金融引締政策(QT)により月間950億ドルの資産を売却して、市場から資金を吸収しており、米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ開始時期は秋以降に先送りされるとの見方が浮上し、さらに利上げの可能性もやや高まりつつある。
一方で、日銀は、イールドカーブコントロール(YCC)を撤廃したものの、量的金融緩和政策(QE)により国債の購入は継続して市場へ資金を供給しており、日銀金融政策決定会合での追加利上げは夏以降になるのではないか、との見方が優勢となっている。
そして、日本のインフレ率が2%台にも関わらず、ゼロ金利政策なので、実質金利はマイナスであるため、円・キャリートレードなどの投機的な円売り圧力が強まる環境にある。
神田財務官は、円買い介入の大義名分として投機的な円売りとボラティリティーの増大を挙げていた。
4月16日時点のIMM通貨先物の投機筋の円売り持ちネットポジションは、165619枚(x1250万円=約2兆円)と、2007年6月26日以来(188077枚)17年ぶりの高水準となっている。円・キャリートレードの残高は、2月末時点では約11.5兆円となっており、現状ではさらに増えていることが予想される。
ボラティリティー増大を示唆するボリンジャー・バンド+2σは156.23円付近にあり、ドル円の上昇チャネルの本日の上限は157.28円にある。
植田日銀総裁は先週ワシントンでのG20会議後の記者会見で、円安による輸入物価の上昇が基調的な物価上昇率に影響を与える可能性に言及し、「無視できない大きさの影響が発生した場合には金融政策の変更もあり得る」と述べていた。
本日からの日銀金融政策決定会合では、ゼロ金利での据え置きが見込まれているものの、円安抑止のために、サプライズ的な追加利上げが決定されたタイミングで、本邦通貨当局による円買い介入が断行されるという奇策には警戒しておきたい。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 38060 -380 (-0.98%)
TOPIX先物 2696.0 -14.0 (-0.51%)
シカゴ日経平均先物 38185 -255
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
24日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。朝方発表された3月の米耐久財受注は前月比+2.6%と予想の範囲内だったが、2月は+1.3%から+0.7%へ下方修正され、前月から伸びが加速する形となった。インフレへの警戒が根強いなか、米長期金利が4.6%台後半に上昇したことが、相場の重荷となった。また、メタ・プラットフォームズ<META>の決算を見極めたいとするムードもあった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、食品・飲料・タバコ、テクノロジー・ハード・機器が上昇した半面、運輸、小売、半導体・同製造装置が下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比255円安の3万8185円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比40円安の3万8400円で始まり、寄り付きを高値にショート優勢となり、3万8200円~3万8300円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下放れると、一時3万7990円まで売られる場面も見られた。中盤以降はやや買い戻され、3万8070円から3万8220円辺りのレンジで推移し、3万8060円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まりそうだ。日経225先物は一時3万8000円を下回る場面も見られたが、3万7960円辺りで推移する75日移動平均線が支持線として機能する形だった。ボリンジャーバンドの-1σ(3万8180円)はキープできなかったが、75日線近辺で底堅さをみせてくるかが注目され、同水準での押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。
メタが取引終了後に発表した2024年1-3月期決算は、売上高、1株利益が市場予想を上回った。しかし、4-6月期の売上高見通しが予想を下回ったことが嫌気され、時間外取引では15%超の下落で推移している。また、IBM<IBM>も1-3月期は予想を上回ったが、時間外では9%近く下落しており、25日に決算を控えるアルファベット<GOOG>やマイクロソフト<MSFT>の結果を見極めたいところだろう。
また、米国では25日発表の1-3月期の実質国内総生産(GDP)や26日発表の3月の個人消費支出(PCE)物価指数の発表を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられ、スキャルピング中心のトレードになりそうだ。
日経225先物は、オプション権利行使価格の3万8000円を中心とした上下の権利行使価格3万7500円から3万8500円のレンジを想定する。概ね前日のレンジ内での推移であり、75日線を上回って推移するようだと、ややロング優勢に向かいやすいだろう。一方で、75日線を割り込んでくると、前日の安値(3万7530円:ナイトセッションを含む)水準が意識され、短期的にショートが膨らみそうである。
23日のVIX指数は15.97(前日は15.69)に上昇した。前日までの低下で25日線が位置する15.42に接近してきたことで、いったんは下げ止まりが意識されやすい水準だろう。週末のPCE物価指数の結果を受けてトレンドが出やすいタイミングにきており、同線からの切り返しにより、再びリスク回避姿勢を強める可能性はありそうだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.18倍(前日は14.09倍)に上昇し、一時14.21倍まで上げる場面もあった。日経平均型優位の展開のなか、14.17倍辺りに位置する200日線を上回ってきたが、メタやIBMの時間外での弱い値動きもあり、NTショートに傾きそうである。まずは200日線を上回っての推移が継続するか見極めが必要である。
日経225先物は11時30分時点、前日比610円安の3万7830円(-1.58%)前後で推移。寄り付きは3万7940円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8185円)を下回り、節目の3万8000円を割り込んで始まった。売り一巡後は3万8050円まで下落幅を縮め、3万7900円~3万8000円辺りでの保ち合いを継続。3万8000円辺りでの上値の重さが意識されるなか、終盤にかけてレンジを下放れると、一時3万7730円まで売られる場面も見られた。
米国の時間外取引で、メタ・プラットフォームズ<META>やIBM<IBM>が下落するなか、グローベックスのナスダック100先物は1%超の下落で推移しており、持ち高調整の動きが先行した形だろう。売り一巡後は支持線として意識されていた75日移動平均線(3万7960円)辺りでの底堅さがみられたものの、終盤にかけて同線から下に放れたことで、ロングを解消する動きに向かわせたようだ。ただし、明日の日銀の金融政策決定会合の結果待ちのなか、ポジションを傾けてくる動きは限られるため、後場はショートカバーも意識されそうである。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.13倍に低下した。ファーストリテイリング <9983.T> [東証P]と東京エレクトロン <8035.T> [東証P]の2銘柄で日経平均株価を236円ほど下押しており、相対的にTOPIX型優位の展開となった。ただし、一時14.08倍まで低下した後は下げ渋る動きをみせており、14.17倍辺りに位置する200日移動平均線を上回ってくるかが注目される。
大阪6月限
日経225先物 37610 -830 (-2.15%)
TOPIX先物 2662.5 -47.5 (-1.75%)
日経225先物(6月限)は、前日比830円安の3万7610円で取引を終了。寄り付きは3万7940円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8185円)を下回り、節目の3万8000円を割り込んで始まった。売り一巡後は3万8050円まで下落幅を縮め、3万7900円~3万8000円辺りで保ち合いを継続。支持線として意識されていた75日移動平均線水準で底堅さはみられたものの、前場終盤にかけて同線から下に放れたことで、ロングを解消する動きが強まった。前場終盤に3万7730円まで売られ、ランチタイムでは3万7800円辺りで下げ渋りも見られたが、後場開始直後には3万7700円を割り込み、終盤にかけて一時3万7590円まで売られる場面もあった。
米国の時間外取引で、メタ・プラットフォームズ<META>やIBM<IBM>が下落するなか、グローベックスのナスダック100先物は1%超の下落で推移しており、持ち高調整が先行した形だろう。25日の米国市場ではメタの下落影響は織り込まれたものの、アルファベット<GOOG>やマイクロソフト<MSFT>の決算が予定されている。足もとでは主要ハイテク企業の業績期待が高まっていたこともあり、予想を下回ってくると、日米ともに波乱の展開が見込まれる。
もっとも、日経225先物は前日の陽線分をほぼ帳消しにしており、ポジションはニュートラルに近い状況だろう。明日の日銀の金融政策決定会合の結果発表を控えて、ポジションを傾けてくる動きは限られていた。また、為替市場では1ドル=155円台後半と円安・ドル高が進行しており、日銀会合の結果を受けて円安基調が強まるようだと、為替介入を実施する可能性も意識されていた。現在の円安は輸出採算の改善よりも、輸入物価上昇に伴う経済への悪影響が懸念されており、円相場の動向も見極めたいところであろう。
また、東京市場は3連休前ということで、市場参加者はより減少してくるだろう。日銀会合通過後は来週の米連邦公開市場(FOMC)に市場関係者の関心が移り、しばらくは値振れの大きい状況が続きそうである。
日経225先物は75日線のほか、ボリンジャーバンドの-1σも3万8000円辺りまで低下してきたことから、3万8000円水準では強弱感が対立しやすいだろう。バンドは下向きで推移しており、上値の重さが意識されてくると、-1σに上値を抑えられる形で調整が継続し、3万7000円辺りで推移する-2σとのレンジ推移になりそうだ。一方で3万8000円を明確にクリアできれば、25日線をターゲットとしたロングが入りやすい。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.12倍に低下した。指数インパクトの大きい値がさ株の一角が日経平均型の重荷となり、相対的にTOPIX型優位の展開から一時14.08倍まで低下する場面も見られた。ただし、東証プライムの8割超の銘柄が下落し、業種別指数ではすべてのセクターがマイナスだったことから、NTショートも入りにくい需給状況だった。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万0936枚、ソシエテジェネラル証券が1万3891枚、サスケハナ・ホンコンが4980枚、SBI証券が3263枚、バークレイズ証券が2707枚、野村証券が2186枚、モルガンMUFG証券が2013枚、JPモルガン証券が1614枚、日産証券が1228枚、ビーオブエー証券が1191枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万7308枚、ソシエテジェネラル証券が1万5736枚、JPモルガン証券が4810枚、バークレイズ証券が4703枚、ゴールドマン証券が4182枚、モルガンMUFG証券が2913枚、ビーオブエー証券が2756枚、サスケハナ・ホンコンが2690枚、野村証券が1374枚、BNPパリバ証券が984枚だった。
ドル円は堅調。昨日に日本当局の円買い介入警戒ラインとされた155円大台を突破し、買い安心感が広がるなか、155.74円まで34年ぶりの高値を更新した。
本日のNYタイムでは米1-3月期GDP速報値や同個人消費・コアPCE、前週分新規失業保険申請件数など注目の米経済指標の発表と米7年債入札が予定されている。米1-3月期GDP速報値は前期比で前回の+3.4%から+2.4%に、同個人消費は前回の+3.3%から+3.0%に伸びの鈍化が見込まれる一方で、コアPCEは前回の+2.0%から+3.4%への大幅の上昇が予想されている。米経済の強さが示される結果となれば、米長期金利の上昇に伴いドル高が進み、ドル円は日本当局の円買い介入を警戒しつつも上値を試す動きが続きそうだ。
米経済指標が好調な結果になっても、介入警戒感と明日に日銀の金融政策決定会合を控えていることでドル円の大幅な上昇は見込めないが、米指標が弱い結果となっても予想と大きく乖離しない限り、ドル高・円安のトレンドが続くとの見方が強いなかドル円の底堅い動きが続きそうだ。もっとも日本当局が実弾の介入に踏み切っても「絶好の買い場」とみている市場参加者が多く、押し目には依然として買いが入りやすい。
明日の日銀の金融政策決定会合では金融政策の据え置きと大きなサプライズはないと見込まれているが、新たな物価見通しなどを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」での物価見通し引き上げ観測が広がっている。円安が止まらない現状について、声明や植田日銀総裁が言及するかどうかが注目されそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円は1990年6月25日高値155.87円、同5月11日高値156.98円が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円は節目の155.00円や昨日の安値154.73円が下値めど。
今晩は軟調か。昨日は主要3指数がそろって小動き。テスラや、ハズブロ、テキサス・インスツルメンツ、バイオジェンなどの決算発表銘柄が大幅高となったものの、米10年債利回りの上昇が重しとなった。ダウ平均は42.77ドル安(-0.11%)と5営業日ぶりに小幅反落した一方、S&P500は0.02%高とわずかながら上昇し、ハイテク株主体のナスダック総合も0.10%高と小幅に3日続伸した。引け後の動きでは、メタ・プラットフォームズが時間外で15%超の急落。決算が予想を上回ったものの、メタバース事業の赤字が続いたことや、AIやメタバースへの投資拡大、第2四半期の売上高見通しが予想を下回ったことが嫌気された。
今晩の取引では昨日の時間外で急落したメタ・プラットフォームズの大幅安が予想され、ハイテク株を中心に軟調な展開か。経済指標では寄り前に1-3月期GDP速報値が発表予定で、強い結果となれば、米10年債利回りの上昇や利下げ期待の後退が株式市場の重しとなることが懸念される。
今晩の米経済指標・イベントは1-3月期GDP速報値のほか、同個人消費支出(PCE)価格速報値、新規失業保険申請件数、3月中古住宅販売仮契約指数など。企業決算は寄り前にキャタピラー、ユニオン・パシフィック、アメリカン航空、メルク、ハネウェル、サウスウェスト航空、引け後にマイクロソフト、アルファベット、インテル、ウエスタン・デジタルなどが発表予定。
「5勝5敗」(過去10年の日経平均の陰陽星取)
【国内】
★日銀金融政策決定会合、終了後に政策金利を発表
□4月東京都区部消費者物価指数(8:30)
★植田和男日銀総裁が記者会見(15:30)
□経済・物価情勢の展望(展望レポート)
【国内企業】
○ビルト工 <1971> [東証S]:上場廃止
【海外】
★米国3月個人所得(21:30)
★米国3月個人支出(21:30)
□米国4月ミシガン大学消費者信頼感指数[確報値](23:00)
【海外決算】
[米]エクソンモービル<XOM>、シェブロン<CVX>、アッヴィ<ABBV>
株探ニュース
GOOGL:NASDAQ
after hours iconAfter Hours: Last | 4:09 PM EDT
178.00
quote price arrow up+22.00 (+14.10%)
MSFT:NASDAQ
after hours iconAfter Hours: Last | 4:10 PM EDT
417.00
quote price arrow up+17.96 (+4.50%)
では明日までバイデン
(25日終値)
ドル・円相場:1ドル=155.65円(前営業日比△0.30円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=167.02円(△0.81円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0730ドル(△0.0031ドル)
ダウ工業株30種平均:38085.80ドル(▲375.12ドル)
ナスダック総合株価指数:15611.76(▲100.99)
10年物米国債利回り:4.70%(△0.06%)
WTI原油先物6月限:1バレル=83.57ドル(△0.76ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2342.5ドル(△4.1ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続伸。米商務省が発表した1-3月期米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率1.6%増と予想の2.4%増を下回ったことが分かるとドル売りが先行し155.33円付近まで下押ししたものの、米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標である食品とエネルギーを除いた個人消費支出(PCE)コア価格指数が前期比年率3.7%上昇と予想の3.4%上昇を上回ったことが分かると一転ドル買いが優勢に。22時前に一時155.75円と1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。
ただ、時事通信が「日銀は26日の日銀金融政策決定会合で国債買い入れ縮小の方法を検討する。縮小すれば、日銀が保有する国債の償還ペースが新規買い入れを上回ることになりそうで、国債保有残高を減らしていく事実上の量的引き締め局面に移行することになる」と報じると円買い・ドル売りで反応し、155.37円付近まで下押しした。政府・日銀による為替介入が一段と警戒されたことも相場の重し。
なお、イエレン米財務長官は為替介入について「まれな出来事であるべき」「過度な変動がある場合に限定され、事前に協議があることが期待される」と述べた。
・ユーロドルは反発。米GDP速報値が予想を下回ったことが分かると一時1.0739ドルと日通し高値を付けたものの、同時に公表されたコアPCEが予想を上回ると一転ドル買いが優勢となり、22時過ぎには1.0678ドルと日通し安値を更新した。もっとも、そのあとは再びドル売りが優勢となり、本日高値の1.0739ドルに面合わせした。
・ユーロ円は5日続伸。22時過ぎに一時165.95円と日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、2時30分過ぎには167.09円と2008年8月以来の高値を更新した。一時は大証終値比480円安の3万7130円まで大幅下落した日経平均先物が持ち直し、300円高の3万7910円まで上昇したことも相場の支援材料。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。1-3月期米GDP速報値が予想を下回った一方、PCEコア価格指数が予想を上回ったことが分かると、米インフレの根強さとFRBによる金融政策の先行き不透明感が意識されて売りが優勢となった。指数は一時700ドル超下落する場面があった。決算内容が嫌気されたキャタピラーが7%超下落し、1銘柄でダウ平均を155ドル程度押し下げた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落。決算と併せて発表した売上高見通しが予想を下回ったメタプラットフォームズが10%超下げた。
・米国債券相場で長期ゾーンは続落。1-3月期米GDP速報値は予想を下回ったものの、PCE物価指数で食品とエネルギーを除くコア指数が予想を上回ると、債券売りが膨らんだ。利回りは一時4.7351%前後と昨年11月2日以来の高水準を付けた。
・原油先物相場は反発。1-3月期米GDP速報値が予想より弱い結果となったことで、米景気減速によるエネルギー需要鈍化を意識した売りが先行したものの、次第に買い戻しが入った。イスラエルとイスラム組織ハマスを巡る緊張が高まっており、中東情勢の緊迫化が下値を支えた。
・金先物相場は4日ぶりに反発。外国為替市場でドルが対ユーロなどで下落し、ドル建てで取引される金の割安感に着目した買いが入った。1-3月期米GDP速報値がさえない結果となったことで売りが進む場面もあったが、中国からの根強い金需要なども相場を支えた面があった。
25日11:11 林官房長官
「為替市場の動向をしっかり注視し、万全の対応を行っていきたい」
「為替はファンダメンタルズを反映し安定的に推移することが重要、過度の変動は望ましくない」
「日銀には引き続き政府と連携を図り、物価目標の安定的な実現に向け適切な政策運営を期待」
25日11:16 鈴木財務相
「市場をしっかり注目して適切な対応していく思いに変わりはない」
「今の局面で多く話せないこと何卒ご理解いただきたい」
25日16:26 シュナーベル欧州中央銀行(ECB)専務理事
「ディスインフレの最終段階が難航する可能性」
「賃金上昇は計画通り緩やかになりつつある」
25日17:21 ミュラー・エストニア中銀総裁
「連続利下げで開始するのは望ましくない」
25日23:08 イエレン米財務長官
「GDPデータは個人投資支出を端的に示している」
「GDPデータは修正される可能性がある」
「インフレは低下傾向にある」
「賃金圧力がインフレの原因であるとは考えられていない」
「米国経済は非常に好調で、世界の成長を押し上げ」
「FRBはインフレの持続的な低下を示す追加の証拠を確認したいと考えている」
「ドルは強い、他国との相違ある」
「ドルの評価における重要な要素は米経済の強さと金利水準」
「為替介入は非常にまれで例外的な状況でのみ許容される」
※時間は日本時間
<国内>
○08:30 ◎ 4月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合予想:前年比2.2%)
○未定 ☆ 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表(予想:0.00-0.10%で据え置き)
○未定 ◎ 経済・物価情勢の展望(4月、基本的見解)
○15:30 ☆ 植田和男日銀総裁、定例記者会見
<海外>
○08:01 ◇ 4月英消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:▲20)
○10:30 ◎ 1-3月期豪卸売物価指数(PPI)
○10:30 ◇ 1-3月期豪輸入物価指数(予想:前期比0.1%)
○15:45 ◇ 4月仏消費者信頼感指数(予想:92)
○18:00 ◎ センテノ・ポルトガル中銀総裁、パネルディスカッションに参加
○19:30 ◎ ロシア中銀、政策金利発表(予想:16.00%で据え置き)
○21:00 ◇ 3月メキシコ失業率(季節調整前、予想:2.40%)
○21:00 ◇ 3月メキシコ貿易収支(予想:7.00億ドルの黒字)
○21:30 ◎ 3月米個人消費支出(PCE、予想:前月比0.6%)
◎ 3月米個人所得(予想:前月比0.5%)
☆ 3月米PCEデフレーター(予想:前年比2.6%)
☆ 3月米PCEコアデフレーター(予想:前月比0.3%/前年比2.7%)
○23:00 ◎ 4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:77.9)
○27日01:00 ◎ 3月ロシア失業率(予想:2.8%)
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37820 +210 (+0.55%)
TOPIX先物 2672.5 +10.0 (+0.37%)
シカゴ日経平均先物 37665 +55
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
25日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。2024年1-3月期の米実質国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率1.6%増と市場予想を下回った。個人消費支出(PCE)コア価格指数については3.7%上昇と市場予想を上回り、インフレ加速を受け、米連邦準備理事会(FRB)による年内の利下げ開始時期が後ずれするとの見方が広がった。米長期金利は昨年11月以来の高水準を付けており、相場の重荷となった。また、メタ・プラットフォームズ<META>の急落が投資家のセンチメントを冷やす形となった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、半導体・同製造装置、運輸が上昇した一方で、メディア、ソフトウエア・サービス、小売が下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比55円高の3万7665円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比変わらずの3万7610円で始まり、その後は3万7630円~3万7780円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを下放れると、一時3万7130円まで売られる場面も見られた。ただし、売り一巡後はリバウンド基調が強まり、中盤にかけてプラス圏を回復した。終盤にかけて3万7910円まで上げ幅を広げ、3万7820円でナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物とシカゴ先物とのカイ離が開いているが、取引終了後に決算を発表したマイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOG>がいずれも予想を上回る内容だったことが好感され、時間外取引で強い値動きをみせていることを、日経225先物は織り込みに行ったと考えられる。
買い一巡後は日銀の金融政策決定会合の結果待ちのなか、膠着感が強まるとみられる。日銀会合では、国債買い入れ縮小の方法を検討すると報じられているほか、政府・日銀による為替介入への思惑から、為替にらみの展開になりやすい。また、大型連休に入ることから、持ち高調整の動きも強まりそうだ。
日経225先物は3万8000円辺りに位置する75日移動平均線やボリンジャーバンドの-1σが心理的な抵抗線として意識されやすいだろう。日銀会合通過後に突破を試す動きもありそうだが、明確に上放れないと下向きで推移する-1σと-2σとのレンジでの推移が継続する可能性もあるため、まずは押し目狙いのロング対応で、抵抗線突破を想定したスキャルピング中心のトレードになりそうだ。
マイクロソフト、アルファベットの決算評価の流れから、指数インパクトの大きい値がさハイテク株へは買い戻しの動きが入り、相対的に日経平均型優位の展開になりそうだ。ただし、昨夕に決算を発表した信越化学工業 <4063.T> [東証P]は、PTS(私設取引)、ADR(米預託証券)で5%超下落した。主要企業の決算発表が本格化するなか、本日はアドバンテスト <6857.T> [東証P]、TDK <6762.T> [東証P]、日東電工 <6988.T> [東証P]、村田製作所 <6981.T> [東証P]などの決算が予定されているため、手掛けづらくさせよう。
そのため、日経225先物は3万8000円辺りでの底堅さを見極めつつ、オプション権利行使価格の3万7625円から3万8375円とのレンジを想定する。
25日のVIX指数は15.37(前日は15.97)に低下した。25日線が位置する15.51を下回ってきたが、200日線(14.86)、75日線(14.40)辺りを割り込んでくるまでは楽観視はできないだろう。ただし、直近の急伸前の水準まで低下してきたことから、リスク選好に向かわせそうだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.12倍に低下した。指数インパクトの大きい値がさ株の一角が日経平均型の重荷となり、相対的にTOPIX型優位の展開から一時14.08倍まで低下する場面も見られた。本日はマイクロソフトなどの時間外の上昇が支援材料となるほか、大型連休前のリバランスの動きが入る可能性から、NTショートを巻き戻す動きが想定される。
25日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米1-3月期のPCEコア価格指数が前期比年率予想を上回ったことで155.75円まで上昇し、1990年6月以来約34年ぶりの高値を更新した。ユーロドルは予想を下回った米1-3月期GDP速報値で1.0739ドルまで上昇後、コアPCEが予想を上回っていたことで1.0678ドルまで反落、そして再び1.0739ドルまで反発した。ユーロ円は、165.95円から167.09円まで上昇した。
本日の東京外国為替市場のドル円は、日銀金融政策決定会合や経済・物価情勢の展望(展望レポート)、そして植田日銀総裁の会見を見極めながら、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開が予想される。
日銀金融政策決定会合では、ゼロ金利の維持が予想されているが、一部報道では、国債買い入れ縮小の方法が検討される、円安加速の影響を議論する、と報じられており、展望レポートでは物価見通しの上方修正が見込まれている。
15時30分からの植田日銀総裁の記者会見では、円安による輸入物価の上昇が基調的な物価上昇率に影響を与える可能性に言及することが予想されるが、2022年9月22日の円買い介入の再現となる可能性に警戒しておきたい。
イエレン米財務長官は、2022年秋の本邦通貨当局による円買い介入に関しては、「ボラティリティーを滑らかにするスムージング(smoothing out volatility)が目的であれば理解できる」と述べていた。しかし、昨日は、「介入は過度な変動(excessive volatility)がある場合に限定され、事前に協議があることが期待される」と述べた。
神田財務官が円買い介入の大義名分としている投機筋の円売り圧力とボラティリティー増大の状況は、2022年9月22日時点と現状は以下の通りとなっている。
■2022年9月22日
・IMMネット円売り持ち高:81280枚(※9/20時点)
・ボリンジャー・バンド+2σ:146.12円
・FF金利誘導目標:3.00-25%
・午前11時台:日銀金融政策決定会合で大規模金融緩和策の維持が決定され、ドル円は145.37円まで上昇した後、日銀のレートチェックの噂などで143.55円まで急落した。
神田財務官は「過度な変動や無秩序な動きは、容認できない」「あらゆる手段を排除せず、対応できる準備」「必要な時は必ず介入することになる」と述べた。
・午後15時30分過ぎ:黒田日銀総裁が「必要であれば躊躇なく追加的な緩和措置を講じる。当面金利を引き上げるようなことはない」と述べたことで、145.90円まで上昇した。
・午後17時30分頃:本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入(2兆8382億円)が実施され、ドル円は140.70円まで急落した。
■2024年4月26日
・IMMネット円売り持ち高:165619枚(※4/16時点)
・ボリンジャー・バンド+2σ:156.55円
・FF金利誘導目標:5.25-50%
日経225先物は11時30分時点、前日比200円高の3万7810円(+0.53%)前後で推移。寄り付きは3万7850円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7665円)を上回り、買い先行で始まった。直後に付けた3万7880円を高値に軟化し、中盤にかけて一時3万7570円と下落に転じる場面も見られた。ただし、終盤にかけてはショートカバーが優勢となり、寄り付き水準まで買い戻されている。
米国の時間外取引で、マイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOG>が決算評価から買われるなか、ロング優勢で始まった。ただし、国内では信越化学工業 <4063.T> [東証P]が決算を受けて売りが先行したほか、ディスコ <6146.T> [東証P]は決算評価から買いが先行したものの、その後は下落に転じており、慎重姿勢に向かわせた。また、日銀の金融政策決定会合の結果待ちのなか、買い一巡後はショート優勢となったようだ。ただし、積極的にはショートも仕掛けづらく、日銀会合の結果を控え、終盤にかけてはカバーが入る形だった。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.14倍に上昇した。一時14.17倍まで上昇し、14.77倍辺りに位置する200日移動平均線を捉える場面も見られた。後場は日銀会合通過後のアク抜けと、大型連休に入ることでリバランスに伴うNTショートを巻き戻す動きがみられるかが注目されそうだ。
本日のロンドン為替市場では欧州株や金利動向に目を向けておきながらも、前半は日本の金融イベント、後半が米国のインフレ指標が材料視されるだろう。ユーロは対円で2008年以来の高値を更新しつづけるかや、ユーロドルは1.0740ドル台まで水準を下げてきた日足一目均衡表・基準線を巡る攻防が注目となる。
日銀は昨日から本日にかけて開いた金融政策決定会合で、無担保コール(オーバーナイト物)の誘導目標を0-0.1%程度に据え置いた。注目された国債買い入れ額については変更なし、円安進行への言及もなかった。この後は15時30分からの植田総裁の定例会見に市場の目が集まる。緩和姿勢にどの程度まで固執するのか、追加利上げの可能性、そして円安への見解などを見極めることになる。
ユーロ円は執筆時点では167.39円まで上げ幅を拡大。1週間前に中東の地政学リスクの高まりを受けて下げた163円手前からだと約4円超の上げ幅だ。このままドル円で円買い介入なしとなれば、2008年7月高値169.96円さえも意識されるだろう。
欧州午後、NY勢の参入後には米連邦準備理事会(FRB)が政策を決定する上で重要視する米PCEデフレーターの3月分が発表される。米金融政策については、利下げ開始時期が後ずれとの見方が優勢となり、「そもそも利下げはするのか」という疑問も出ている。まだ少数派ではあるが、利上げの可能性も取り沙汰され始めた。そういった中でのインフレ指標のため、相場へのインパクトはかなり大きそうだ。
ここ数日、ユーロドルは1.06ドル後半の日足一目均衡表・転換線が支持となり、1.07ドル台に乗せてきた。もっとも、昨日まで上値の目安とされた同・基準線が1.07ドル後半から本日は1.0743ドルに下りてきており、方向性としては下向きが示唆される。いずれにせよ、米金利次第の動きとなるか。
想定レンジ上限
・ユーロ円、ピボット・ターニングポイント168.56円
・ユーロドル、200日移動平均線1.0806ドル
想定レンジ下限
・ユーロ円、24日安値165.44円
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.0670ドル。割り込むと16日安値1.0601ドル
大阪6月限
日経225先物 37900 +290 (+0.75%)
TOPIX先物 2702.0 +12.5 (+0.46%)
日経225先物(6月限)は前日比290円高の3万7900円で取引を終了。寄り付きは3万7850円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7665円)を上回り、買い先行で始まった。直後に付けた3万7880円を高値に軟化し、前場中盤にかけて一時3万7570円と下落に転じる場面も見られた。ただし、日銀の金融政策決定会合の結果待ちのなか、前場終盤にかけてはショートカバーが優勢となり、寄り付き水準まで買い戻された。
午後に日銀会合の結果が判明し、金融政策の現状維持が決まったことから、アク抜け的な動きも入り、現物の後場寄り付き時には一時3万8120円まで買われる場面も見られた。ただし、取引終了後に行われる日銀の植田和男総裁の会見内容を見極めたいほか、大型連休前であることで持ち高調整の動きとなり、3万7870円~3万8100円辺りでの保ち合いを継続。
本日は米国の時間外取引で、マイクロソフト<MSFT>、アルファベット<GOOG>が決算評価から買われるなか、ロング優勢で始まった。ただし、国内では信越化学工業 <4063.T> [東証P]が決算を受けて売りが先行したほか、ディスコ <6146.T> [東証P]は決算評価から買いが先行したものの、その後は下落に転じており、慎重姿勢に向かわせた。また、日銀の金融会合の結果待ちのなか、ポジションを傾ける動きは限られていた。
日経225先物は一時3万8120円まで買われ、上値抵抗線として意識されていた75日移動平均線のほか、ボリンジャーバンドの-1σを上回る場面も見られた。ただし、同水準から上放れる動きとはならず、同水準が引き続き抵抗線として意識されそうだ。もっとも、大型連休に入るほか、主要企業の決算発表が本格化していること、来週には米連邦公開市場(FOMC)を控えているため、積極的なトレードは限られていた。そのため、目先的には-1σと-2σとのレンジを脱していないため、まずは-1σ突破待ちになりそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.09倍に低下した。一時14.17倍まで上昇し、14.77倍辺りに位置する200日移動平均線を捉える場面も見られた。ただし、日銀会合通過後のリバランスの動きにより、相対的にTOPIX型優位の動きとなった。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万1979枚、ソシエテジェネラル証券が1万5637枚、サスケハナ・ホンコンが5671枚、SBI証券が3281枚、バークレイズ証券が2873枚、JPモルガン証券が1838枚、日産証券が1653枚、ゴールドマン証券が1451枚、野村証券が1389枚、楽天証券が1327枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万8593枚、ソシエテジェネラル証券が1万5173枚、バークレイズ証券が5525枚、JPモルガン証券が4567枚、モルガンMUFG証券が4176枚、ゴールドマン証券が2868枚、ビーオブエー証券が2425枚、サスケハナ・ホンコンが1840枚、野村証券が1799枚、大和証券が911枚だった。
ドル円は日銀金融政策イベントを通過し、156.82円まで1990年5月以来の高値を更新した。その後、日本当局の円買い介入警戒感でまとまった売りが入り一時154.99円まで急落したが、あっさりと156円台に切り返した。
日銀は本日の金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定した。また、植田日銀総裁は記者会見で、当面は緩和的な金融環境が継続するとの見解を強調し、円安は今のところ基調的な物価に大きな影響がないと述べた。日銀の追加利上げへの期待は高まらない一方で、米利下げ思惑は一段と緩んでおり、日米金利差を意識したドル高・円安の流れは変わっていない。
ドル円の上昇の勢いは止まらず、市場は日本当局の円買い介入を注目しているが、市場が介入ラインと警戒していた152円・155円での介入はみられなかった。一部では今の円安は、日米の経済の違い(金利差)による理由のある円安で足もとの動きでは介入はないとの見方もあるが、引き続きドル円は介入を警戒しつつ上値を試す動きが続きそうだ。もっとも介入効果に否定的な見解が多く、介入に踏み切っても「絶好の買い場」と捉えており、押し目には買いが入りやすいだけかもしれない。
本日のNY市場では米3月個人所得・個人消費支出(PCE)価格指数などの発表が予定さえている。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注目する個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食品・エネルギーを除くコア指数が前月比+0.3%と2月分から横ばいが見込まれ、前年比では+2.7%と、2月分の+2.8%から鈍化が予想されている。昨日は、1-3月期米国内総生産(GDP)速報値は予想を下回ったものの、個人消費支出(PCE)物価指数で食品とエネルギーを除くコア指数が予想を上回る前月から大幅上昇し、米10年債利回りは昨年11月以来の4.7%台に上昇し、ドル円にドル高・円安の圧力が強まった。一部ではFRBの利下げ開始は12月に先延ばしされるとの見方が強まっている。
・想定レンジ上限
ドル円は1990年5月11日高値156.98円や同10日高値157.28円が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円は本日これまでの安値154.99円が下値めど。
今晩は堅調か。昨日は前日引け後に決算を発表したメタ・プラットフォームズが急落したことや、1-3月期個人消費支出(PCE)価格速報値が上振れし、米国債利回りが上昇したことが重しとなり主要3指数がそろって大幅安でスタートしたが、売り一巡後は買戻され下落幅を大きく縮小して終了した。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の15.97ポイントから一時17.55ポイントまで上昇したが、15.37ポイントと前日比で0.60ポイント低下して終了した。引け後の動きでは予想を上回る決算や初めての配当支払いを発表したアルファベットが時間外で11%高と急伸し、決算が予想を上回ったマイクロソフトも時間外で4%超上昇した。
今晩は週末の取引となるが、好決算を発表したアルファベットやマイクロソフトの上昇が見込まれ、ハイテク株を中心に堅調な展開が期待されるが、足もとのインフレ動向や今後の利下げ見通しを巡り、寄り前に発表される3月個人所得・個人消費支出(PCE)価格指数が焦点となりそうだ。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注目する個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食品・エネルギーを除くコア指数が前月比+0.3%と2月分から横ばいが見込まれ、前年比では+2.7%と、2月分の+2.8%から鈍化が予想されている。予想に反して強い伸びとなれば、インフレ長期化見通しや利下げ期待の後退が相場の重しとなることが警戒される。
(26日終値)
ドル・円相場:1ドル=158.33円(前営業日比△2.68円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=169.31円(△2.29円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0693ドル(▲0.0037ドル)
ダウ工業株30種平均:38239.66ドル(△153.86ドル)
ナスダック総合株価指数:15927.90(△316.14)
10年物米国債利回り:4.66%(▲0.04%)
WTI原油先物6月限:1バレル=83.85ドル(△0.28ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2347.2ドル(△4.7ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
3月米個人所得(前月比) 0.5% 0.3%
3月米個人消費支出(PCE、前月比) 0.8% 0.8%
PCEデフレーター(前年比) 2.7% 2.5%
PCEコアデフレーター(前月比) 0.3% 0.3%
PCEコアデフレーター(前年比) 2.8% 2.8%
(各市場の動き)
・ドル円は大幅に3日続伸。日銀は今日まで開いた金融政策決定会合で緩和的な金融環境を維持するとの方針を確認。市場の一部では「円安に対応して国債買い入れ縮小の方法を検討する」との思惑が浮上していただけに、日銀会合の結果を受けて改めて円売りが優勢となった。加えて、植田和男日銀総裁が定例記者会見で「今のところ基調的な物価に円安が大きな影響を与えているわけではない」「円安のインフレへの影響は通常一時的にとどまる」などと発言。円安を強くけん制するような発言がなかったことから、円を売る動きが活発化した。
NY市場に入り、米商務省が発表した3月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)が前年比2.7%と予想の2.6%を上回り、変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターも前年比2.8%と予想の2.7%を上回ったことが分かると、米連邦準備理事会(FRB)による利下げが後ずれするとの観測が高まり、ドル買いの様相も強まった。節目の157円や158円を突破すると目先のストップロスを断続的に巻き込んで一時158.44円と1990年5月以来約34年ぶりの高値を更新した。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.19まで上昇した。
・ユーロドルは反落。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる一方、米物価指標の上振れを受けて米インフレ圧力の根強さが改めて示されたためユーロ売り・ドル買いが優勢となった。24時過ぎに一時1.0674ドルと日通し安値を更新した。
・ユーロ円は6日続伸。日銀が政策金利の据え置きを決めたことや植田日銀総裁の会見内容がハト派スタンスだったことを受けてNY市場でも円売りの流れが続いた。米国株相場が堅調に推移したことを受けてリスク・オンの円売りも強まると、一時169.39円と2008年8月以来の高値を更新した。
・ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時197.93円と08年9月以来の高値を付けたほか、豪ドル円は103.48円と13年4月以来の高値を更新。NZドル円は94.09円と07年7月以来の高値、カナダドル円は115.93円と07年12月以来の高値を付けた。また、スイスフラン円は一時173.22円と史上最高値を記録した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反発。好決算を発表したマイクロソフトやアルファベットが大幅に上昇すると、投資家心理が改善し他のハイテク株にも買いが波及した。米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れたことも相場を下支えした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に反発。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)など半導体株に買いが集まった。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反発。3月米PCEデフレーターは予想を上回ったものの、前日の1-3月期米国内総生産(GDP)速報値と併せて発表されたPCE物価指数がインフレ圧力を示したことから「強い内容になることは予想されていた」ため、売りは広がらなかった。
・原油先物相場は続伸。中東情勢の先行き不透明感を意識した買いが入った一方、米利下げの後ずれ観測が高まっていることで景気の鈍化を招くとの思惑が相場の重しとなった。
・金先物相場は続伸。米長期金利が下落したことを受けて、金利を生まない資産である金の投資妙味が高まった。
26日08:49 鈴木財務相
「為替市場の動向をしっかり注視していく」
「為替政策のタイミングや手段について述べることはできない」
「(円安の影響)プラスとマイナス両面があるが、マイナス面への懸念もっている」
26日12:29 日本銀行声明
「長期国債およびCP・社債等の買入れ、2024年3月の金融政策決定会合において決定された方針に沿って実施する」
26日12:44 赤沢財務副大臣
「(円安について)特にコメントできることない」
26日15:34 植田日銀総裁
「長期国債の買い入れ、3月の決定会合で決定した方針に沿って実施する」
「当面、緩和的な金融環境が継続すると考えている」
「金融政策は為替を直接のコントロールの対象にしていない」
「為替の変動は経済・物価に影響を及ぼす重要なもののひとつ」
「今のところ基調的な物価に円安が大きな影響を与えているわけではない」
「円安のインフレへの影響は通常一時的にとどまる」
「円安、とりあえず基調的な物価への影響はないと皆が判断」
「国債買い入れ、3月に示したものから変更はない」
「長期的に国債買い入れを減らす場合は政策委員会で決める」
「国債買い入れ、6兆円で続けることに今会合で反対はなかった」
※時間は日本時間
29日
○昭和の日で休場
30日
○08:30 ◎ 3月完全失業率
○08:30 ◎ 3月有効求人倍率
○08:50 ◎ 3月鉱工業生産速報
○08:50 ◇ 3月商業販売統計速報(小売業販売額)
○14:00 ◇ 3月新設住宅着工戸数
○19:00 ◇ 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
5月2日
○08:50 ☆ 3月18-19日分の日銀金融政策決定会合議事要旨
○08:50 ◇ 4月マネタリーベース
○14:00 ◇ 4月消費動向調査(消費者態度指数 一般世帯)
3日
○憲法記念日で休場
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
29日
○16:30 ◎ デコス・スペイン中銀総裁、講演
○18:00 ◎ 4月ユーロ圏経済信頼感指数
○18:00 ◎ 4月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値)
○20:15 ◎ レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
○21:00 ◎ 4月独消費者物価指数(CPI)速報値
○30日04:20 ◎ デギンドスECB副総裁、講演
30日
○10:00 ◇ 4月ANZ企業信頼感
○10:30 ◎ 3月豪小売売上高
○10:30 ◎ 4月中国製造業購買担当者景気指数(PMI)
○10:45 ◎ 4月Caixin中国製造業PMI
○14:30 ◇ 3月仏消費支出
○14:30 ◎ 1-3月期仏国内総生産(GDP)速報値
○15:00 ◇ 3月独輸入物価指数
○15:00 ◎ 3月独小売売上高
○15:45 ◇ 4月仏CPI速報値
○15:45 ◇ 3月仏卸売物価指数(PPI)
○16:00 ◇ 4月スイスKOF景気先行指数
○16:00 ◇ 3月トルコ貿易収支
○16:55 ◎ 4月独雇用統計
○17:00 ☆ 1-3月期独GDP速報値
○17:30 ◇ 3月英消費者信用残高
○17:30 ◇ 3月英マネーサプライM4
○18:00 ☆ 4月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値
○18:00 ☆ 4月ユーロ圏HICPコア速報値
○18:00 ☆ 1-3月期ユーロ圏GDP速報値
○21:00 ◎ 3月南アフリカ貿易収支
○21:00 ◎ 1-3月期メキシコGDP速報値
○21:30 ☆ 2月カナダGDP
○21:30 ☆ 1-3月期米雇用コスト指数
○22:00 ◇ 2月米住宅価格指数
○22:00 ◎ 2月米ケース・シラー住宅価格指数
○22:45 ◎ 4月米シカゴ購買部協会景気指数
○23:00 ◎ 4月米消費者信頼感指数
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
○07:45 ◎ 1-3月期ニュージーランド(NZ)失業率/就業者数増減
○17:30 ◎ 4月英製造業PMI改定値
○20:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○21:15 ☆ 4月ADP全米雇用報告
○22:45 ◎ 4月米製造業PMI改定値
○23:00 ☆ 4月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数
○23:00 ◇ 3月米建設支出
○23:00 ◎ 3月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数
○23:30 ◇ EIA週間在庫統計
○2日03:00 ☆ 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
○2日03:30 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
○中国(労働節)、香港、シンガポール、韓国、スイス、フランス、ドイツ、ノルウェー、スウェーデン、ポーランド、ロシア、トルコ、南アフリカ、ブラジル、メキシコ(レーバーデー)、休場
2日
○07:45 ◎ 3月NZ住宅建設許可件数
○10:30 ◇ 3月豪貿易収支
○10:30 ◎ 3月豪住宅建設許可件数
○15:30 ◎ 4月スイスCPI
○16:00 ◇ 4月トルコ製造業PMI
○16:30 ◇ 4月スイス製造業PMI
○16:50 ◎ 4月仏製造業PMI改定値
○16:55 ◎ 4月独製造業PMI改定値
○17:00 ◎ 4月ユーロ圏製造業PMI改定値
○17:30 ◎ 1-3月期香港GDP速報値
○20:30 ◇ 4月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ
○21:30 ◇ 3月カナダ貿易収支
○21:30 ◎ 3月米貿易収支
○21:30 ◇ 1-3月期米非農業部門労働生産性・速報値
○21:30 ☆ 1-3月期米単位労働コスト・速報値
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数
○23:00 ◎ 3月米製造業新規受注
○24:00 ◇ 4月メキシコ製造業PMI
○中国(労働節)、休場
3日
○15:45 ◇ 3月仏鉱工業生産
○16:00 ◎ 4月トルコCPI
○17:00 ◎ ノルウェー中銀、政策金利発表
○17:30 ◎ 4月英サービス部門PMI改定値
○18:00 ◎ 3月ユーロ圏失業率
○21:30 ☆ 4月米雇用統計
○22:45 ◎ 4月米サービス部門PMI改定値
○22:45 ◎ 4月米総?⑰MI改定値
○23:00 ☆ 4月米ISM非製造業指数
○中国(労働節)、ポーランド(憲法記念日)、休場
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
【市況】来週の米主要企業決算 アップル、アマゾン、AMDなど発表続く
*は金融株 ()は予想1株利益、単位:ドル
29日(月)
ドミノ・ピザ(3.39)
パラマウント(0.37)
30日(火)
イーライリリー(2.44)
コカ・コーラ(0.70)
マクドナルド(2.72)
3M(2.03)
アマゾン(1.07)
AMD(0.61)
スターバックス (0.81)
ペイパル(1.22)
ピンタレスト(0.13)
1日(水)
マスターカード*(3.23)
ファイザー(0.51)
CVSヘルス(1.71)
ヤム・ブランズ (1.21)
デュポン(0.65)
クアルコム(2.32)
メットライフ*(1.79)
AIG*(1.67)
イーベイ(1.20)
2日(木)
モデルナ(-3.56)
アップル(1.50)
アムジェン(3.94)
ブロック(0.71)
エクスペディア(-0.23)
ブッキング(13.96)
※予定は変更になる場合があります
出所:MINKABU PRESS
【国内】
★国内市場休場(昭和の日)
【海外】
□ユーロ圏4月消費者信頼感[確報値](18:00)
□ユーロ圏4月景況感指数(18:00)
□ドイツ4月消費者物価指数(21:00)
【海外決算】
[米]NXPセミコンダクターズ<NXPI>、オン・セミコンダクター<ON>/[中]BYD
株探ニュース
<国内>
○昭和の日で休場
<海外>
○16:30 ◎ デコス・スペイン中銀総裁、講演
○18:00 ◎ 4月ユーロ圏経済信頼感指数(予想:96.7)
○18:00 ◎ 4月ユーロ圏消費者信頼感指数(確定値、予想:▲14.7)
○20:15 ◎ レーン欧州中央銀行(ECB)専務理事兼チーフ・エコノミスト、講演
○21:00 ◎ 4月独消費者物価指数(CPI)速報値(予想:前月比0.6%/前年比2.3%)
○30日04:20 ◎ デギンドスECB副総裁、講演
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
海外市場ではドル円は、3月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)とコアデフレーターともに予想を上回ったことで、一時158.44円と1990年5月以来約34年ぶりの高値を更新した。ユーロドルは1.0674ドルまで弱含んだ。
本日のドル円は、引き続き買い場を探す展開になりそうだ。先週末の日銀政策決定会合後に、大幅なドル高・円安となった。週末の衆議院の3補欠選挙で与党・自民党が惨敗したこともあり、岸田政権にとっては円安による更なる支持率の急落を避けたいことで、円買い介入への警戒感は依然として高い。しかしながら、先週後半のイエレン米財務長官のインタビューでは、米国からの積極的な介入支持を期待するのは難しく、引き続き円は売られやすい地合いは変わらないか。
25日にイエレン米財務長官は、円の価値がファンダメンタルズから外れているかとの質問に対し、コメントを避けたが、ドル高と金融引き締め政策が他国にある程度の圧力となっていると認めた。ただし、為替介入は市場が過度のボラティリティで無秩序な「非常にまれかつ例外的な状況(very rare and exceptional circumstances)」にのみ行われるべきだと述べている。先週末は3円超ドル円が上昇したことは、過度のボラティリティとも思われるが、イエレン氏に「まれかつ例外的」とくぎを刺されたことで、断続的に介入を行うのは難しく、本邦通貨当局も介入のタイミングには慎重になると思われる。
また、これまでも東京市場が休場であるにもかかわらずアジア時間に介入を行ったことはあるが、久々に介入が行われる場合は、東京市場が参加している通常の営業日に介入を行っている。これは、休場時で東京市場参加者がいない時間での介入は、本邦勢が全くその介入により為替手当を抑えることもできないことを避けるためでもあるだろう。もっとも、為替介入を担当する各金融機関のディーラーは、円買い介入に備えて本日も臨戦態勢を整えていることで予断を許さない。
円安が継続しているのは、これまで本邦当局者による度重なる口先介入の悪影響もある。2022年に円買い介入をして以来、同年に行われた介入の水準や、節目の150円から155円にかけて、市場は当局者の円安阻止の言葉を聞いてきた。その水準毎に本邦の個人投資家を中心にドル売り・円買いを仕掛けてきたことで、ドル円が下がった時には買い戻したい参加者が多い。また、当局者の言葉を鵜?みにし、ドル円を買い遅れている実需勢も散見される。無責任な口先介入を繰り返したことで、本邦勢はドル円を買い遅れていることで、ドルの下落時は買い需要が高まるだろう。
一方で、先週19日商品先物取引委員会(CFTC)が発表した円の売り越し高は、前週よりさらに増えて2007年6月26日(188077枚)以来となる179919枚となった。この円ショートポジションは1月下旬から積み上がりが増したことで、非常に持ち値が良いだろう。よって、一度の為替介入により慌てて円の買い戻しをすることもないことが、更に円高が進みにくい要因になる。
なお、本日はアジア時間には、オセアニアやアジアからは市場を動意づけるような主だった経済指標の発表は予定されていない。また、米国からも同様に主だった経済指標の発表は予定されていないが、明日から1日まで米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれることもあり、FOMCに向けた思惑的な動きには要警戒となる。
瞬間風速130円台もありえるという心構えはいるな
これだけ一丸となって声をそろえて円安と言っててその通りにまっすぐ円安に進むわけがない
本日のNY為替市場でドル円は、覆面介入の真相や本気度を見極めることになる。本邦祝日のアジア市場でドル円は、1990年4月以来の高値圏160円台まで急騰。しかしながらその後、本邦通貨当局による為替介入と見られる大口のドル売り・円買いで154円半ばまで急落した。高値からの下げ幅は5.63円を記録している。
神田財務官は、円買い介入の目安として1カ月間で10円の円安を示唆していたが、本日は160円台まで上昇して「神田ライン」(※160.27円=150.27円+10円)付近に到達したため、円買い介入に踏み切ったと思われる。ボラティリティー増大の目安であるボリンジャー・バンド+2σは157.70円付近にある。
なお3月末時点の外貨準備高の内、すぐに円転できる外貨預金は1550億ドル(@155円=24兆円)だった。
円買い介入の公式発表はなく、介入観測に関して神田財務官は「今はノーコメント。申し上げることはない。」という発言に留まっている。もっとも財務官は「必要に応じて適切な対応をする」とも述べていた。値動きから判断すると、2022年10月21日のような覆面介入の可能性は高く、今後のヘッドラインには警戒しておきたい。
先週25日にイエレン米財務長官が「介入は非常にまれで例外的な状況(very rare and exceptional circumstances)のみに容認される」と述べていた。3営業日で5円の円安は「まれなケース」に当てはまったのか否か、米財務長官の見解も注視する必要がある。
本日はこれまで高値160.17円から安値154.54円まで5.63円(3.5%)下落しているが、2022年秋の円買い介入の時の値動きは以下の通りとなっていた。
■9月22日(木)の第1弾の円買い介入(2兆8382億円)
・ドル円:高値145.90円から安値140.36円まで、5.54円(3.8%)下落した。
・ボリンジャー・バンド+2σ:146.12円
■10月21日(金)の第2弾の円買い介入(5兆6202億円)
・ドル円:高値151.95円から安値146.23円まで、5.72円(3.8%)下落した。
・ボリンジャー・バンド+2σ:150.39円
■10月24日(月)の第3弾の円買い介入(7296億円)
・ドル円:高値149.71円から安値145.56円まで、4.15円(2.8%)下落した。
・ボリンジャー・バンド+2σ:150.69円
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、160.35円(1990年4月高値:ボイスブローカー)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、153.59円(4/19安値)
今週の日経225先物は、連休の谷間で3日間の立ち合いとなり商いは膨らみづらく、一段と米国市場など外部要因の影響を受けやすくなりそうだ。26日の米国市場では主要な株価指数が上昇。ナスダック指数は大幅反発により直近で上値を抑えられていた75日移動平均線を突破してきた。前日に発表した決算が予想を上回ったマイクロソフト<MSFT>やアルファベット<GOOG>が買われ、アマゾン・ドット・コム<AMZN>、アドバンスト・マイクロデバイセズ<AMD>、アームホールディングス<ARM>など他のハイテク株にも買いが波及した。
26日発表の米個人消費支出(PCE)コア価格指数は、前年同月比2.8%上昇(予想は2.7%上昇程度)、PCE総合価格指数は同2.7%上昇(同2.6%上昇程度)と、いずれも予想を上回り、米利下げが後ずれするとの懸念が重荷となった。ただし、このところの予想を上回る経済指標の発表を受けて年内の早期利下げ観測が後退するなか、この日は決算を手掛かりとした物色に向かわせた。
なお、シティグループは、米利下げ見通しを従来の6月開始から7月開始へ後退させ、年内の利下げ幅を125ベーシスから100ベーシスに縮小したようだ。バンク・オブ・アメリカやドイツ銀行などが12月利下げ開始を想定するのに対し、ハト派的な見解を示してきたシティグループにおいても2024年の利下げ予想を縮小しており、市場はこれを織り込んできていると考えられる。
4月30日~5月1日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)、会合後に予定されているパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の発言も大きな変化はなさそうだ。また、3日発表予定の4月の雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びは緩やかになるものの、依然として力強いペースを維持するとみられている。
3日間の取引で手掛けづらさはあるが、FOMC通過後にアク抜け的な動きともなれば、米雇用統計の発表を控えつつも、25日線を捉えてくる可能性はありそうだ。基本は膠着とみるが、若干ロングに向かう展開は想定しておきたい。
また、26日の取引終了後に決算を発表したところでは、アドバンテスト <6857.T> [東証P]がPTS(私設取引)で5%超の下落となったが、ADR(米預託証券)では2.5%安と下げ幅を縮めていた。株価は足もとで調整を継続していたこともあり、織り込まれていた面もあろう。一方で、三菱電機 <6503.T> [東証P]、日立製作所 <6501.T> [東証P]、NEC<6701.T> [東証P]の重電3社は内容としてはポジティブであった。アドバンテストのマイナスインパクトは限られるだろう。
日経225先物は、ナイトセッション開始後に3万7800円~3万8000円辺りと、75日線水準での攻防を続けたが、米国市場の取引開始後にレンジを上放れ3万8350円辺りでの推移となった。祝日取引では10時40分時点で一時3万8750円まで買われる場面も見られた。
イスラエルが恒久的な停戦に向けて議論する用意があるとハマスに提案した、と米国メディアが報じた。イスラエル側から停戦の意思が示されたのは初であり、地政学リスクの後退が材料視されているとみられる。楽観は禁物だが、懸念要因だった地政学リスクが和らげば、リスク選好に傾きやすいだろう。日経225先物は25日線突破を意識したスタンスから、+1σが位置する4万0030円が射程に入ってくる可能性がありそうだ。
26日のVIX指数は、15.03(前日は15.37)に低下した。19日には一時21.36と昨年10月下旬以来の水準まで上昇したが、その後は調整し25日に25日線を割り込み、26日には200日線水準まで下げてきた。前週の上昇分を打ち消す形の低下をみせている。FOMC、米雇用統計など経済指標の内容次第では再びショートが強まる可能性はあるが、地政学リスクの後退によって一段の低下となれば、ショートカバーを強めてくる可能性がある。
なお、週末のNT倍率は先物中心限月で14.09倍(前日は14.12倍)だった。低下傾向にあったが、22日に付けた13.97倍をボトムに、その後はリバウンドの動きを見せた。ただし、14.17倍辺りに位置する200日線が抵抗線して機能している。日経225先物の祝日明けの強さから、いったんは25日線突破からNTショートを巻き戻す動きが強まる展開を想定しておきたいところだろう。ただし、大型連休明け後には決算発表がピークを迎えることから、スプレッド狙いのトレードは限られそうだ。
4月第3週(4月15日-19日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算では3週ぶりに売り越しており、売り越し額は1兆1395億円の売り越し(4月第2週は8259億円の買い越し)だった。なお、現物は5924億円の売り越し(同5955億円の買い越し)と3週ぶりの売り越しであり、先物は5470億円の売り越し(同2304億円の買い越し)と2週ぶりに売り越している。個人は現物と先物の合算で1兆1130億円の買い越しで、2週ぶりの買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で587億円の買い越しとなり、3週ぶりの買い越しだった。
経済スケジュールでは、4月30日に3月完全失業率、3月有効求人倍率、3月鉱工業生産、中国4月製造業PMI、米国4月コンファレンスボード消費者信頼感指数、5月1日に米国4月ADP雇用統計、米国4月ISM製造業景気指数、FOMC終了後に政策金利発表、パウエルFRB議長記者会見、2日に4月消費動向調査、米国3月貿易収支、米国1-3月期非農業部門労働生産性指数、米国3月製造業新規受注、3日に米国4月雇用統計、米国4月ISM非製造業景気指数などが予定されている。
今週のNY市場は決算発表、FOMC、雇用統計に注目。
先週は主要3指数がそろって上昇した。ダウ平均が0.67%高と2週続伸し、S&P500は2.67%高と4週ぶりに反発。ハイテク株主体のナスダック総合は4.23%高と5週ぶりに大幅反発。S&P500とナスダック総合は昨年11月以来の大幅高を記録した。イランがイスラエルとの紛争をエスカレートさせるつもりはないとしたことで中東情勢悪化懸念が和らいだことや、足もとで大きく下落したハイテク・ジャイアントが週内に発表される決算発表を控えて買い戻されたことで上昇してスタートすると、総じて良好な決算発表が続いたことが好感された。
1-3月期の個人消費支出(PCE)価格速報値が予想を上回る伸びとなりインフレ長期化懸念が強まったことや、決算内容や見通しが嫌気されメタ・プラットフォームズが急落したことが重しとなる場面もあったが、アルファベットやマイクロソフトが好決算を発表し大幅高となり、翌週に決算を発表するアマゾン・ドット・コムなども上昇し相場を押し上げた。
今週は発表がピークを迎える第1四半期決算や、金融政策の先行き見通しを巡り、水曜日に結果が公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)や、会合後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見、金曜日に発表される4月雇用統計に注目が集まる。
決算発表はS&P500採用の150銘柄以上が発表予定で、月曜日にドミノ・ピザ、NXPセミコンダクターズ、火曜日にマクドナルド、イーライ・リリー、コカ・コーラ、3M、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ、アマゾン・ドット・コム、スーパー・マイクロ・コンピューター、スターバックス、水曜日にCVSヘルス、ファイザー、クアルコム、エッツィ、木曜日にモデルナ、アップル、アムジェンなど。
FOMCでは政策金利の据え置きが見込まれているが、足もとで強い物価指標の発表が続いていることで、インフレ見通しや金融政策の行方を巡るパウエルFRB議長発言が注目される。経済指標では金曜日に発表される4月雇用統計で、非農業部門雇用者数が3月分の30.3万人増から24.5万人増に減少が見込まれ、失業率は3月分から横ばいの3.8%が予想されているが、強い結果となれば利下げ期待が一段と後退することに要警戒となる。
今晩の米経済指標・イベントは4月ダラス連銀製造業景況指数など。企業決算は寄り前にドミノ・ピザ、オン・セミコンダクター、引け後にNXPセミコンダクターズ、パラマウントF5ネットワークスウェルタワーなどが発表予定。
「4勝6敗」(過去10年の日経平均の陰陽星取)
【国内】
★3月完全失業率(8:30)
★3月有効求人倍率(8:30)
★3月鉱工業生産(8:50)
□3月商業動態統計(8:50)
□23年度と3月建機出荷(13:00)
□3月自動車輸出実績(13:00)
□3月新設住宅着工件数(14:00)
□外国為替平衡操作の実施状況(19:00)
【海外】
□中国4月財新製造業PMI(10:45)
□ドイツ4月失業率(16:55)
□ドイツ1-3月期GDP(17:00)
□ユーロ圏1-3月期GDP(18:00)
□ユーロ圏4月消費者物価指数(18:00)
□米国1-3月期雇用コスト指数(21:30)
□米国2月S&Pケースシラー住宅価格(22:00)
□米国2月FHFA住宅価格指数(22:00)
□米国4月シカゴ購買部協会景気指数(22:45)
★米国4月コンファレンスボード消費者信頼感指数(23:00)
【海外決算】
[米]★アマゾン<AMZN>、イーライリリー<LLY>、コカコーラ<KO>、アドバンストマイクロデバイセズ<AMD>、マクドナルド<MCD>、スターバックス<SBUX>、ペイパル<PYPL>、3M<MMM>、スカイワークス<SWKS>/[韓]サムスン電子/[欧]メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、アディダス
株探ニュース
(29日終値)
ドル・円相場:1ドル=156.35円(前営業日比▲1.98円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=167.60円(▲1.71円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0721ドル(△0.0028ドル)
ダウ工業株30種平均:38386.09ドル(△146.43ドル)
ナスダック総合株価指数:15983.09(△55.19)
10年物米国債利回り:4.61%(▲0.05%)
WTI原油先物6月限:1バレル=82.63ドル(▲1.22ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2357.7ドル(△10.5ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
特になし
(各市場の動き)
・ドル円は4日ぶりに反落。東京市場では一時160.17円と1990年4月以来34年ぶりの高値を付けたものの、日本時間夕刻には154.54円まで急落した。市場では「政府・日銀が急激な円安を阻止するため、為替介入に踏み切った」との観測が浮上した。なお、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙は「為替介入があったようだ」と報じた。
NY市場に入っても政府・日銀による為替介入への警戒感は根強く、23時30分前に一時156.89円付近まで値を戻したあとは155.10円付近まで一転下落した。ただ、日通し安値である154.54円を下抜けることは出来ず、引けにかけては156円台前半まで値を戻している。市場関係者からは「イエレン米財務長官は先週、為替介入をけん制しており、そのお膝元であるNY市場での覆面介入はやりづらいのではないか」との声も聞かれた。
・ユーロ円は7日ぶりに反落。東京市場では一時171.56円と1999年のユーロ導入以来の高値を更新したものの、日本時間夕刻には165.66円まで急落。NY市場に入るとじりじりと下値を切り上げて、1時過ぎに167.98円付近まで下げ渋ったものの、2時前には166.38円付近まで再び値を下げた。ただ、引けにかけては167円台半ばまで下げ幅を縮めた。総じて、ドル円につれた動きとなった。
・ユーロドルは反発。欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始時期が近づいているとの見方が一段と強まる中、4月独消費者物価指数(CPI)速報値が予想を下回ったことが伝わると一時1.0690ドル付近まで値を下げた。
ただ、週明け早朝取引で付けた日通し安値1.0687ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢に。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.60%台まで低下したことも相場の支援材料となり、2時過ぎには1.0730ドル付近まで持ち直した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。アナリストが投資判断を引き上げたアップルが上昇すると、投資家心理が改善し買いが優勢となった。米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れたことも相場を下支えした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸。中国で運転支援機能「フルセルフドライビング」の実用化への期待が高まったテスラが15%超上昇した。
・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。米連邦公開市場委員会(FOMC)や4月米雇用統計など、今週予定されている米重要イベントを前に持ち高調整目的の買いが優勢となった。
なお、米財務省が公表した4-6月期の借入額見通しが2430億ドルと従来の2020億ドルから増えたことが分かると、需給悪化への懸念から売りが強まる場面もあった。
・原油先物相場は3日ぶりで反落。イスラエルが27日にイスラム組織ハマスに対し停戦案を提案したことから、中東の地政学リスクへの過度な警戒感が後退したことで、原油は売り優勢となった。
・金先物相場は3日続伸。対ドルでユーロ高が進んだ影響を受け、ドル建てで取引される金の割安感に着目した買いが入った。
29日14:32 神田財務官
「(為替介入観測について)今はノーコメント」
29日18:19
「為替介入の有無について申し上げることはない」
「5月末に介入実績を通例通り発表する」
「今起こっている状況、投機による激しい異常ともいえる変動が国民経済に与える影響看過しがたい」
「必要に応じて適切な対応をする」
「水準については特定のレートを念頭に置いているわけではない」
「介入かどうか申し上げないが、やる場合は24時間365日いつでも」
「為替水準の評価はコメント差し控える」
30日02:04 クノット・オランダ中銀総裁
「利下げ開始時期については6月が現実的だ」
「原油価格の上昇はまだ抑えられている」
「6月会合以降の金融政策の見通しを語るのは時期尚早」
「ECBの経済見通しから外れなければ、6月以降も利下げを続けることが可能」
30日04:27 デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁
「インフレに関して正しい方向に進んでいる」
「賃金上昇率は鈍化の兆しを示している」
「2025年に2%の物価目標は達成されると見込むが、大きなリスクがある」
※時間は日本時間
<国内>
○08:30 ◎ 3月完全失業率(予想:2.5%)
○08:30 ◎ 3月有効求人倍率(予想:1.26倍)
○08:50 ◎ 3月鉱工業生産速報(予想:前月比3.3%/前年比▲6.3%)
○08:50 ◇ 3月商業販売統計速報(小売業販売額、予想:前年比2.2%)
○14:00 ◇ 3月新設住宅着工戸数(予想:前年比▲7.4%)
○19:00 ◇ 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
<海外>
○10:00 ◇ 4月ANZ企業信頼感
○10:30 ◎ 3月豪小売売上高(予想:前月比0.2%)
○10:30 ◎ 4月中国製造業購買担当者景気指数(PMI、予想:50.3)
○10:45 ◎ 4月Caixin中国製造業PMI(予想:51.0)
○14:30 ◎ 1-3月期仏国内総生産(GDP)速報値(予想:前期比0.1%)
○14:30 ◇ 3月仏消費支出(予想:前月比0.2%)
○15:00 ◇ 3月独輸入物価指数(予想:前月比0.2%/前年比▲3.8%)
○15:00 ◎ 3月独小売売上高(予想:前月比1.4%/前年比▲0.7%)
○15:45 ◇ 4月仏消費者物価指数(CPI)速報値(予想:前月比0.5%/前年比2.2%)
○15:45 ◇ 4月仏卸売物価指数(PPI)
○16:00 ◇ 4月スイスKOF景気先行指数(予想:102.0)
○16:00 ◇ 3月トルコ貿易収支(予想:75.0億ドルの赤字)
○16:55 ◎ 4月独雇用統計(予想:失業率5.9%/失業者数変化0.80万人)
○17:00 ☆ 1-3月期独GDP速報値(季節調整済、予想:前期比0.1%/前年同期比▲0.2%)
○17:00 ☆ 1-3月期独GDP速報値(季節調整前、予想:前年同期比▲0.8%)
○17:30 ◇ 3月英消費者信用残高(予想:15億ポンド)
○17:30 ◇ 3月英マネーサプライM4
○18:00 ☆ 4月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値(予想:前年比2.4%)
○18:00 ☆ 4月ユーロ圏HICPコア速報値(予想:前年比2.6%)
○18:00 ☆ 1-3月期ユーロ圏GDP速報値(予想:前期比0.2%/前年比0.2%)
○21:00 ◎ 3月南アフリカ貿易収支(予想:150億ランド黒字)
○21:00 ◎ 1-3月期メキシコGDP速報値(予想:前期比0.1%/前年比2.1%)
○21:30 ☆ 2月カナダGDP(予想:前月比0.3%/前年比1.1%)
○21:30 ☆ 1-3月期米雇用コスト指数(予想:前期比1.0%)
○22:00 ◇ 2月米住宅価格指数(予想:前月比0.2%)
○22:00 ◎ 2月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比6.7%)
○22:45 ◎ 4月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:45.0)
○23:00 ◎ 4月米消費者信頼感指数(予想:104.0)
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
昨日はアジア市場で、一時160.17円と1990年4月以来34年ぶりの高値を付けたものの、日本時間夕刻には154.54円まで急落した。NY市場に入っても政府・日銀による為替介入への警戒感は根強く、一時156.89円付近まで値を戻したあとは155.10円付近まで一転下落した。
本日のドル円相場は上値が限られるか。昨日の動きを見ると、160円台から数円下がった時点で、短期筋のドルロングは切れ、それ以後は介入玉がないとドル円は自律的に反発する相場となった。そして、その反発に合わせて強引に介入玉が、ドルを売る値動きになった。
介入効果の影響で数日から数週間程度は、26日や昨日のような急速なドル円の上昇(円安)は見込めないだろう。しかしながら、日米間の金融政策や景況感の差異が急速に縮小するとも考えられないことで、緩やかなかながらもドル円の上昇を予想する声は多い。また、先週25日にイエレン米財務長官の発言「為替介入は市場が過度のボラティリティで無秩序な、非常にまれかつ例外的な状況(very rare and exceptional circumstances)にのみ行われるべきだ」との言葉にあるように、米国が介入への否定的な見解を示していることで、ドル円を押し下げるような介入を期待する声も少ない。
本日は東京市場が休場明けとなることもあり、仮に昨日のように157円台よりも上にドル買い・円売りに市場が動意づいた場合には、円買い介入を行う確率が高い。ただし、本日はゴールデンウイーク週の月末・5・10日(ゴトー日)ということで、ドル買い・円売り需要が多くなる可能性もあり、下値もそれなりに支えられるだろう。
なお、市場は為替介入に目が集まっているが、本日から明日にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)が行われる。先週発表された3月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)とコアデフレーターがともに予想比で上振れたように、多くの米国の3月インフレ指標は予想を上回る結果となった。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測が急速に後退していることもあり、FOMCに向けてファンダメンタルズに沿ったドル買いを待ち構えている市場参加者が多いことも念頭に置いておきたい。
なお、アジア時間では円相場が主役となるだろうが、豪州から3月小売売上高が発表され、中国からは4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されることで、豪ドルの動きにも注目したい。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 38320 +420 (+1.10%)
TOPIX先物 2718.0 +28.5 (+1.05%)
シカゴ日経平均先物 38325 +425
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
29日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。テスラ<TSLA>が、百度との提携で中国での高度運転支援機能の投入に向けた条件を整えたとの報道を受け、15%超の上昇となった。アップル<AAPL>は、投資判断の引き上げのほか、オープンAIとの協議を再開したと報じられたことを手掛かりに買われたことが、投資家のセンチメントを明るくさせた。また、米長期金利の上昇が一服したことも、追い風となった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、公益事業が上昇した一方で、メディア、ソフトウエア・サービス、運輸が下落した。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比425円高の3万8325円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比100円高の3万8000円で始まり、直後に付けた3万7700円を安値にリバウンドが強まり、一時3万8400円を回復する場面も見られた。祝日取引では、イスラエルが恒久的な停戦に向けて議論する用意があることを提案した、と米国メディアが報じ、地政学リスクへの警戒が和らいだほか、介入観測から円が乱高下するなか、朝方には3万8750円まで買われた。その後は軟化し、ナイトセッションの時間帯は3万8300円を挟んだ狭いレンジで推移し、3万8320円で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物は26日取引終了後のナイトセッションの開始後ほどなくしてボリンジャーバンドの-1σと75日移動平均線が位置する3万8000円水準を上放れた。祝日取引では一時3万8750円まで買われ、ややイレギュラー的な上昇になった感はあるが、75日線と25日線が位置する3万9000円とのレンジ推移が意識されてきそうだ。
日米ともに主要企業の決算発表が本格化しているほか、国内では連休の谷間で今週は3日間の立ち会いとなるため、商いは膨らみづらい。米国では4月30日~5月1日に開催される米連邦公開市場(FOMC)、5月3日には4月の米雇用統計の発表を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられやすいだろう。そのため、買い一巡後は膠着感が強まると考えられ、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。
また、週足のボリンジャーバンドは収斂してきており、上向きで推移する-1σ(3万7650円)と中心値(13週)が位置する3万8810円によるレンジで推移をみせている。まずは13週線を意識したスタンスになると考えられ、オプション権利行使価格の3万8125円から3万8875円辺りのレンジを想定する。
29日のVIX指数は14.67(前日は15.03)に低下した。4月11日以来の15.00割れで終えており、200日線を割り込み、75日線(14.46)水準まで下げてきた。FOMCや雇用統計などの内容次第では再びショートが強まる可能性はあるが、地政学リスクの後退によって一段の低下となれば、ショートカバーを強めてくる可能性がある。
なお、26日のNT倍率は先物中心限月で14.09倍(前日は14.12倍)だった。22日に付けた13.97倍をボトムに、その後はリバウンドを見せているが、14.17倍辺りに位置する200日線が抵抗線として機能している。米ハイテク株の強い上昇を受けて、いったんは25日線突破からNTショートを巻き戻す動きが強まる展開を想定しておきたい。
日経225先物は11時30分時点、前日比580円高の3万8480円(+1.53%)前後で推移。寄り付きは3万8380円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8325円)にサヤ寄せする形から、買い先行で始まった。直後に付けた3万8270円を安値に切り返し、一時3万8630円まで上げ幅を広げた。終盤は利食いの動きからやや上げ幅を縮め、3万8450円辺りでの推移だった。
29日の米国市場では、米長期金利の上昇一服を背景にハイテク株が買われるなか、東京市場もハイテク株主導で買い優勢の展開となった。決算がネガティブ視されたアドバンテスト <6857.T> 「東証P」が5%を超える下落で指数の重荷となったが、東京エレクトロン <8035.T> [東証P]の上昇で吸収しており、センチメントを冷ます流れとはならなかった。一方で、三菱電機 <6503.T> [東証P]、日立製作所 <6501.T> [東証P]など主力企業の一角が決算評価から強い値動きをみせるなか、センチメントを明るくさせた。ただし、短期的な値幅取りが中心とみられ、後場は利食いの動きが強まる可能性もありそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.03倍に低下した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が買われているが、東証プライムの8割超の銘柄が上昇しており、相対的にTOPIX型優位の展開となった。NT倍率は14.77倍辺りに位置する200日移動平均線に上値を抑えられる形となった。
大阪6月限
日経225先物 38470 +570 (+1.50%)
TOPIX先物 2747.0 +57.5 (+2.13%)
日経225先物(6月限)は、前日比570円高の3万8470円で取引を終了。寄り付きは3万8380円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8325円)にサヤ寄せする形から、買い先行で始まった。直後に付けた3万8270円を安値に切り返し、前場終盤にかけて3万8630円まで上げ幅を広げた。ただし、買い一巡後は利食いが優勢となり、ランチタイムでは3万8400円辺りでの推移だった。後場は持ち高調整により、3万8190円まで上げ幅を縮める場面もみられたが、終了間際に急速に買い戻される動きとなった。
29日の米国市場で、米長期金利の上昇一服を背景にハイテク株が買われた流れを受け、東京市場もハイテク株主導で買い優勢の展開となった。寄り付き直後は3万8270円から3万8410円辺りでの保ち合いを見せ、前場中盤からロングが強まると3万8630円まで買われた。その後は後場半ば辺りからは持ち高調整に短期的なショートも加わったとみられるが、大引け間際にショートカバーが強まったようだ。
決算がネガティブ視されたアドバンテスト <6857.T> 「東証P」は終日弱い値動きであり、7%を超える下落で指数の重荷となった。後場中盤以降に本日の安値を付けており、先物へのショートを誘発させた形である。ただし、東京エレクトロン <8035.T> [東証P]や信越化学工業 <4063.T> [東証P]の上昇で吸収したほか、三菱電機 <6503.T> [東証P]、日立製作所 <6501.T> [東証P]など主力企業の一角が決算評価から強い値動きをみせ、ショートを仕掛けづらくさせた面もあろう。
日経225先物は、上向きで推移する75日移動平均線(3万8120円)を上回っての推移が続き、下向きで推移する25日線(3万8950円)とのレンジに位置する。ボリンジャーバンドの-1σ(3万7950円)も支持線として意識されやすく、3万8000円近辺では押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。3万8000円から3万9000円のレンジのなか、3万8500円辺りでは強弱感が対立しやすいと考えられ、同水準で底堅さをみせてくる局面では、3万8500円から3万9000円での推移になりそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.00倍に低下した。一時4月22日以来の14.00倍を下回っている。業種別指数では海運が5%を超える上昇だったほか、ゴム製品、医薬品、機械、輸送用機器が3%を超える強い動きだった。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が買われていたが、東証プライムの8割超の銘柄が上昇しており、相対的にTOPIX型優位の展開となった。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万6109枚、ソシエテジェネラル証券が1万7701枚、サスケハナ・ホンコンが5925枚、SBI証券が4315枚、日産証券が3555枚、バークレイズ証券が2566枚、JPモルガン証券が2329枚、野村証券が1738枚、モルガンMUFG証券が1566枚、ゴールドマン証券が1565枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が4万0166枚、ソシエテジェネラル証券が2万0172枚、バークレイズ証券が9541枚、JPモルガン証券が7303枚、ゴールドマン証券が6866枚、モルガンMUFG証券が4030枚、ビーオブエー証券が3901枚、サスケハナ・ホンコンが2824枚、BNPパリバ証券が2718枚、野村証券が1735枚だった。
本日のNY為替市場のドル円は、本日から明日にかけて開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちで動きづらい展開か。市場への影響は限定的かもしれないが、本日は複数の米経済指標が発表予定。
序盤に発表の1-3月期米雇用コスト指数は前期比予想が1.0%と前回から上振れ、2月の住宅指数も市場の底堅さを確認することになりそうだ。その後の4月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:45.0)は前回から上昇、同月米消費者信頼感指数(予想:104.0)は前回分から下振れが見込まれている。
昨日はドル円が160円台に乗せた後、本邦通貨当局による覆面介入らしきドル売りで上値が抑えられた。2022年10月の覆面介入は、21日(金)にドル円が151.95円まで上昇した後に行われ、146.23円まで下落。24日(月)も実施されて、149.71円から145.56円まで下げ幅を広げた。時間はかかったものの、最終的には翌年1月の127.23円まで続落していった。
今回の為替介入の意図が160円という水準を防戦したものなのか、それとも円高局面への反転を狙ったものなのか、財務省高官の発言や今後の措置で見極めていくことになる。
本日からのFOMCでは、政策金利の据え置きがほぼ確実視されている。注目ポイントは利下げ開始時期や、タカ派委員が主張している利上げの可能性についての協議。そして量的金融引締政策(QT)の終了時期に関して、どのような話し合いとなったか。なお、CMEグループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」での利下げ開始時期は9月のFOMC、年内の利下げは1回と見込まれている。
FOMCの結果やパウエルFRB議長の会見がタカ派的となった場合、ドル高・円安トレンドに拍車がかかることになるか。もっとも円安が加速するようであれば、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入に警戒感が高まるだろう。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、159.50円(ピポット・レジスタンス1)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、155.49円(日足一目均衡表・基準線)
今晩はもみ合いか。昨日は米10年債利回りの低下が追い風となる中、テスラやアップル、アマゾンなどが上昇し、主要3指数がそろって2営業日続伸となった。ただ、翌日に月末最終日を控え、4月月初来ではダウ平均が3.57%安、S&P500が2.63%安、ナスダック総合が2.42%安と3指数がそろって6カ月ぶりの反落ペースとなった。
月末最終日となる今晩はもみ合いか。月初からの下落で押し目買いが引き続き期待されるほか、VIX指数が15ポイント付近まで低下するなどセンチメントも改善しており、堅調持続が期待されるものの、引け後にアマゾン・ドット・コムの決算発表や翌日に米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見を控えており、様子見姿勢が強まることが予想される。寄り前に発表されるマクドナルド、イーライ・リリー、コカ・コーラ、3Mなどの決算や2月ケース・シラー20住宅価格、4月消費者信頼感指数などの経済指標をにらんでもみ合う展開となりそうだ。
今晩の米経済指標・イベントは1-3月期雇用コスト指数、2月ケース・シラー20住宅価格、4月消費者信頼感指数など。企業決算は寄り前にモルソン・クアーズ、マクドナルド、イーライ・リリー、GEヘルスケア、コカ・コーラ、アメリカン・タワー、マラソン・ペトロリアム、3M、引け後にアマゾン・ドット・コム、スーパー・マイクロ・コンピューター、スターバックスなどが発表予定。
(30日終値)
ドル・円相場:1ドル=157.80円(前営業日比△1.45円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=168.22円(△0.62円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0666ドル(▲0.0055ドル)
ダウ工業株30種平均:37815.92ドル(▲570.17ドル)
ナスダック総合株価指数:15657.82(▲325.26)
10年物米国債利回り:4.68%(△0.07%)
WTI原油先物6月限:1バレル=81.93ドル(▲0.70ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2302.9ドル(▲54.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
1-3月期米雇用コスト指数
前期比 1.2% 0.9%
2月米住宅価格指数(前月比) 1.2% ▲0.1%
2月米ケース・シラー住宅価格指数
前年比 7.3% 6.6%
4月米シカゴ購買部協会景気指数 37.9 41.4
4月米消費者信頼感指数 97.0 103.1・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は反発。1-3月期米雇用コスト指数が予想を上回ったことが分かると、賃金インフレ圧力の根強さが意識され、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始時期が遅れるとの観測が一段と強まった。米長期金利の上昇とともにドル買いが優勢になると、5時30分過ぎに一時157.85円と日通し高値を更新した。月末のロンドン16時(日本時間24時)のフィキシングに絡んだドル買いのフローも観測された。
ただ、前日には政府・日銀による為替介入と見られる急激な円高・ドル安局面があっただけに、上昇のスピードは比較的緩やかだった。なお、日銀が公表した明日の当座預金増減要因の予想値は市場推計値と5.5兆円ほど乖離しており、市場では29日に同程度(約5.5兆円)の円買い介入があったとの観測が強まっている。
・ユーロドルは反落。欧州市場では1-3月期ユーロ圏域内総生産(GDP)速報値や4月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)コア速報値が予想を上回ったことを手掛かりに一時1.0735ドルまで上昇する場面もあったが、NY市場に入ると軟調な展開となった。米雇用コスト指数の上振れをきっかけに全般ドル買いが入ったほか、月末のロンドン・フィキシングに絡んだドル買いのフローも観測され、一時本日安値となる1.0665ドルまで値を下げた。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時106.33まで上昇した。
・ユーロ円は反発。予想を上回るユーロ圏GDP速報値を受けてユーロ買いが先行したあとは、ドル円の上昇につれた買いが入った。22時30分過ぎには一時168.60円と日通し高値を更新した。ただ、そのあとはユーロドルの下落につれた売りが出たため、伸び悩んだ。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日ぶりに反落。1-3月期米雇用コスト指数が予想を上回ったことが伝わると米利下げ開始時期が後ずれするとの観測が一段と高まり株売りが広がった。米長期金利が上昇し、株式の相対的な割高感が意識されたことも相場の重し。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日ぶりに反落。前日に急伸したテスラが5%超下落した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日ぶりに反落。1-3月期米雇用コスト指数が予想を上回ったことが伝わると、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が一段と強まり売りが広がった。
・原油先物相場は続落。中東情勢に対する過度な緊張感が後退しているほか、1-3月期米雇用コスト指数を受けた米国の利下げ先送り観測の強まりを背景としたドル買いの流れが、ドル建てで取引される原油相場の重しとなった。
・金先物相場は4日ぶりに大幅反落となった。米長期金利が上昇する中、金利のつかない資産である金の先物の投資妙味が薄れたとの見方から売りが優勢となった。
30日08:06 神田財務官
「介入の有無、私から申し上げることはない」
「輸入価格、今は為替のほうが影響大きい」
「過度な変動が投機で発生すると国民生活に影響、しっかりと対応していかないといけない」
30日09:51 岸田首相
「為替介入の有無を含めてコメントは控える」
「解散総選挙はまったく考えていない」
30日19:19 デコス・スペイン中銀総裁
「6月の欧州中央銀行(ECB)理事会での利下げ開始はほぼ確実」
30日22:49 ビルロワドガロー仏中銀総裁
「2025年末までのインフレ目標達成に自信」
「ECBは6月に利下げを開始できる見通し」
※時間は日本時間
<国内>
特になし
<海外>
○07:45 ◎ 1-3月期ニュージーランド(NZ)失業率(予想:4.2%)
◎ 就業者数増減(予想:前期比0.3%/前年比1.6%)
○15:00 ◇ 4月英ネーションワイド住宅価格指数(予想:前月比0.2%)
○17:30 ◎ 4月英製造業PMI改定値(予想:48.7)
○20:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○21:15 ☆ 4月ADP全米雇用報告(予想:17.5万人)
○22:45 ◎ 4月米製造業PMI改定値(予想:49.9)
○23:00 ☆ 4月米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景気指数(予想:50.0)
○23:00 ◇ 3月米建設支出(予想:前月比0.3%)
○23:00 ◎ 3月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数(予想:868.6万件)
○23:30 ◇ EIA週間在庫統計
○2日02:30 ◎ デコス・スペイン中銀総裁、講演
○2日03:00 ☆ 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表(予想:5.25-5.50%で据え置き)
○2日03:30 ☆ パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
○中国(労働節)、香港、シンガポール、韓国、スイス、フランス、ドイツ、ノルウェー、スウェーデン、ポーランド、ロシア、トルコ、南アフリカ、ブラジル、メキシコ(レーバーデー)、休場
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 38090 -380 (-0.98%)
TOPIX先物 2724.5 -22.5 (-0.81%)
シカゴ日経平均先物 38165 -305
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
30日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。NYダウの下落幅は今年最大となった。1-3月の米雇用コスト指数が前期比1.2%上昇となり、市場予想(1.0%程度)を上回る伸びとなった。インフレの高止まりによって、米利下げ開始時期が後ずれするとの見方が強まった。また、4月の米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)は37.9(前月:41.4)と予想(45.0程度)に反して低下したほか、4月の米消費者信頼感指数が97.0(前月:103.1)に低下し、予想(104.0程度)を下回った。
米連邦公開市場委員会(FOMC)、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見を見極めたいとのムードが広がるなか、持ち高調整の売りが加速した。S&P500業種別指数は自動車・同部品のみが上昇し、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、消費者サービス、医薬品・バイオテクノロジー、メディアの弱さが目立った。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比305円安の3万8165円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円高の3万8490円で始まり、その後は3万8450円~3万8550円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始直後に3万8590円まで買われる場面も見られた。ただし、その後軟化し下落に転じると、ショートの動きが強まった。3万8200円辺りでいったん下げ止まり、3万8330円辺りまで下落幅を縮めたものの、終盤にかけて再び下げが加速し、3万8090円とナイトセッションの安値で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。前日の日経225先物はボリンジャーバンドの-1σと75日移動平均線を上放れたが、ナイトセッションでは同水準での攻防となった。75日線は3万8110円、-1σは3万7930円辺りに位置しており、3万8000円辺りでの底堅さを見極めることになりそうだ。ショートが先行する形で始まることになりそうだが、-1σに接近する局面では押し目待ち狙いのロング対応になろう。
前日の日経225先物は570円高と大幅に上昇したが、東京市場は大型連休の谷間であるほか、FOMCの結果待ちとなるなかで、大きくロングに傾いているとは考えづらい。ショート筋もポジションをニュートラルに近づけておきたいところであり、下へのバイアスが強まったとしても、その後のカバーの動きは早そうだ。
そのため、オプション権利行使価格の3万8000円を中心とした、上下の権利行使価格3万7875円から3万8375円のレンジを想定する。3万8000円辺りで短期的なショートを入れたとしても、早めのカバーで対応したい。
30日のVIX指数は15.65(前日は14.67)に上昇した。4月19日につけた21.36をピークに調整を続けており、前日には200日線を割り込み、75日線(14.46)水準まで下げていた。いったんはリバウンドが入りやすい水準であるため、過度なリスク後退には向かわないだろう。FOMC通過後のアク抜けの動きも意識されやすく、ショートカバーを強めてくる可能性はありそうだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.00倍(前日は14.09倍)に低下した。一時4月22日以来の14.00倍を下回っている。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が買われていたが、東証プライムの8割超の銘柄が上昇しており、相対的にTOPIX型優位の展開となった。本日も米ハイテク株の下落が指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となるため、NTショートが優位になるだろう。
昨日はアジア市場で、1-3月期米雇用コスト指数が予想を上回ったことが分かると、賃金インフレ圧力の根強さが意識され、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始時期が遅れるとの観測が一段と強まった。米長期金利の上昇とともにドル買いが優勢になると、5時30分過ぎにドル円は一時157.85円と日通し高値を更新した。ユーロドルは、月末のロンドン・フィキシングに絡んだドル買いのフローも観測され、一時1.0665ドルまで値を下げた。
本日のドル円相場は、東京時間に為替介入が行われるかの有無が注目され、今後の円相場を占ううえで非常に重要な日になりそうだ。特に本日は米連邦公開市場委員会(FOMC)の最終日となることで、FOMCを前にドル円がどの水準で取引されるかが非常に重要になる。
昨日に日銀が発表した当座預金残高の見通しによると、29日に行われた為替介入は5兆円規模となり、非常に大規模な介入となったと観測されている。しかしながら、昨日のドル円は5・10日(ゴトー日)の東京仲値やそれ以後の本邦実需の買い、欧州午後にかけてはロンドン・フィキシングのドル買いなどで、ドル円は放置をしておけば堅調に推移することが改めて示された。前日に為替介入が行われたと思われるのに、介入水準よりもドル高になっていることは、為替市場が年々巨大になってきていることで、これまでのように協調できない為替介入が無力になりつつあるともいえる。
この状況下の中で、本日も昨日の東京時間のように為替介入がなく、現行水準の157円台やさらにドル高水準でFOMCを迎えた場合には、FOMCの声明文やパウエルFRB議長の発言がタカ派に少しでも傾いた場合には、29日に一瞬乗せた160円台ではドル高を止めることはできず、170円、180円と今後はあっという間に更に大台を更新することもあり得そうだ。市場は先週25日にイエレン米財務長官の発言「為替介入は市場が過度のボラティリティで無秩序な、非常にまれかつ例外的な状況(very rare and exceptional circumstances)にのみ行われるべきだ」との言葉にあるように、米国が介入への否定的な見解を示していることで、本邦当局の市場介入は限定的にしか行うことが出来ないのではないかとの考えもある。
また、一部ではポンド危機の「暗黒の水曜日(Black Wednesday)」を連想する声も上がっている。これは1992年に東京時間を含めイングランド銀行(BOE・英中銀)が執拗にポンド買い介入を行ったのにもかかわらず、ジョージ・ソロス氏をはじめとしたファンド勢の売り圧力にはかなわず、英国が欧州為替相場メカニズム(ERM)を離脱した事件だ。本邦当局の市場介入が無力となった場合には、再び「暗黒の水曜日」となり、更なる円安への備えも必要になりそうだ。
なお本日は、オセアニア市場は通常通りの営業日となっているが、多くのアジア市場や欧州もドイツ・フランスなどの大陸勢が休場ということで、流動性が悪化することにも留意しておきたい。
日経225先物は11時30分時点、前日比280円安の3万8190円(-0.72%)前後で推移。寄り付きは3万8080円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8165円)を下回り、売り先行で始まった。寄り付き後は押し目待ち狙いのロングが入り、一時3万8290円まで下げ幅を縮めたものの、スキャルピング中心のトレードのなか、中盤にかけてショート優勢となり、3万8040円まで売られる場面も見られた。ただし、節目の3万8000円接近ではロングが入り、終盤にかけては3万8200円辺りまで下げ幅を縮めた。
日経225先物は売り先行で始まったが、業績好調が伝わったレーザーテック <6920.T> [東証P]が16%を超える上昇で日経平均株価を支えるなか、ロングを誘う動きに向かわせたようだ。中盤にかけてショート優勢となったが、節目の3万8000円をキープしており、同水準では押し目待ち狙いのロング対応だろう。前場の段階でショートカバーも一巡したと考えられ、後場は膠着感が強まるとみられるが、75日移動平均線を上回っての推移により、ややリバウンド狙いのロングに向かわせよう。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.00倍と横ばいでの推移。一時13.96倍に低下する場面も見られたが、レーザーテックやアドバンテスト <6857.T> [東証P]が買われたことで、14.00倍割れの水準では、いったん利益を確定させるなかでNTショートを巻き戻す動きが意識されそうだ。
大阪6月限
日経225先物 38210 -260 (-0.67%)
TOPIX先物 2728.0 -19.0 (-0.69%)
日経225先物(6月限)は前日比260円安の3万8210円で取引を終了。寄り付きは3万8080円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万8165円)を下回り、売り先行で始まった。寄り付き後は押し目待ち狙いのロングが入り、一時3万8290円まで下げ幅を縮めたが、スキャルピング中心のトレードとなるなか、前場中盤にかけてショート優勢となり、3万8040円まで売られる場面も見られた。ただし、節目の3万8000円接近ではロングが入り、前場終盤にかけて3万8200円を回復すると、現物の後場の取引開始時には3万8300円を回復。一時は3万8450円と前日比20円安まで下げ幅を縮める場面もあった。その後は3万8350円~3万8400円辺りで保ち合い、終盤にかけては持ち高調整とみられるロングを外す動きにより、3万8200円水準での攻防となった。
日経225先物は売り先行で始まったが、業績好調が伝わったレーザーテック <6920.T> [東証P]が日経平均株価を支え、ロングを誘う動きに向かわせたようだ。前場中盤にかけてショート優勢となったが、節目の3万8000円水準では押し目待ち狙いのロングが意識された。75日移動平均線を上回って推移が続くなか、後場はロング優勢で始まったがプラスに転じることができず、ショートカバーが強まる展開とはならなかった。
もっとも、スキャルピング中心のトレードであり、短期的な需給の影響を受けやすかった。また、前場はオプション権利行使価格の3万8000円から3万8375円のレンジとなり、後場は3万8250円から3万8500円辺りの推移だった。75日線が位置する3万8150円処での底堅さを見極めつつ、ボリンジャーバンドの-1σ(3万7880円)と中心値(25日)が位置する3万8840円とのレンジが意識されやすい。
米連邦公開市場(FOMC)の結果と米連邦準備理事会(FRB)議長の会見に、市場の関心が集まる。6会合連続で金利は据え置かれ、これまで同様、利下げに踏み切るには「データを確認する必要がある」との見解を繰り返すとみられている。足もとで予想を上回る経済指標の発表が相次いでいることから、年内の利下げ期待は消滅する可能性もあり、ショートの動きが強まる展開には警戒しておきたい。
日経225先物はパウエル議長発言の影響を受けやすいが、波乱の局面で3万8000円から-1σ水準で踏ん張りをみせると、アク抜けからショートカバーを誘う流れになりそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.00倍と横ばいだった。一時13.96倍に低下、4月22日に付けた直近安値13.97倍を下回る場面も見られた。FOMCの結果を受けた米ハイテク株の動向次第になりそうだが、節目の14.00倍割れでいったんNTショートの巻き戻しが意識されやすいだろう。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万8295枚、ソシエテジェネラル証券が1万3463枚、サスケハナ・ホンコンが4863枚、SBI証券が2643枚、日産証券が2210枚、バークレイズ証券が1923枚、フィリップ証券が1513枚、JPモルガン証券が1213枚、野村証券が1163枚、ビーオブエー証券が897枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万3328枚、ソシエテジェネラル証券が1万4171枚、JPモルガン証券が4692枚、モルガンMUFG証券が4585枚、ゴールドマン証券が4387枚、バークレイズ証券が4030枚、サスケハナ・ホンコンが2287枚、ビーオブエー証券が2227枚、BNPパリバ証券が1574枚、野村証券が1283枚だった。
本日のNY為替市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極める展開となる。ただし日本時間2日3時からの話であり、まずは複数の米経済指標を見定めながらの取引となるだろう。
NY序盤には、週末の4月米雇用統計の前哨戦となる同月ADP全米雇用報告が発表予定。その後も同月ISM製造業景気指数や3月米JOLTS求人件数が発表される。重要な金融イベント待ちではあるが、政策金利については据え置きが確実視されている。そういったなかで足元の経済データが予想から離れた結果となれば、先行き政策への思惑に影響を与えることになり、相場の動意にも繋がるかもしれない。
FOMCでの注目ポイントは、利下げ開始時期やタカ派委員が主張している利上げの可能性に関する協議。そして、量的金融引締政策(QT)の終了時期についての話し合い内容など。
ウィリアムズ米NY連銀総裁やボスティック米アトランタ連銀総裁は利上げの可能性に言及していた。パウエルFRB議長は、予想を上回るインフレ統計が相次いだことを受けて利下げ開始の先延ばしを示唆し、ジェファーソンFRB副議長もインフレ長期化なら高金利の維持も長期化する、と述べていた。
なお、ニューヨーク連銀は、4月17日に公表した報告書で、米連邦準備理事会(FRB)のバランスシート縮小(量的金融引締政策QT)が2025年まで続くとの見通しを示していた。
日本時間3時30分からのパウエルFRB議長の会見では、「年内ある時点での利下げ」を表明するのか否かが注目となる。声明やパウエル議長の記者会見がタカ派的だった場合は、ドル円は再び160円方向への動きに拍車がかかることが想定される。そうなると先月29日と同様に、本邦通貨当局によるドル売り・円買いとの攻防戦に警戒することになるだろう。
本邦当局がすぐに円転できる外貨準備高の外貨預金は、3月末で1550億ドル(@155円=約24兆円)だった。月曜日の覆面介入で5兆円規模が使用されたとすれば、単純計算で19兆円程度余力が残されていることになる。なお2022年秋の3回の円買い介入は、合計約9兆1880億円だった。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、159.02円(ピポット・レジスタンス2)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、156.88円(日足一目均衡表・転換線)
今晩は米連邦公開市場委員会(FOMC)とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長会見に注目。
4月月末の取引となった昨日は1-3月期の雇用コスト指数が予想を上回る強い結果となったことでインフレ長期化懸念が強まり、主要3指数がそろって3日ぶりに大幅反落した。ダウ平均が570.17ドル安(-1.49%)となったほか、S&P500とナスダック総合もそれぞれ1.57%安、2.04%安で終了。4月月間ではダウ平均が5.00%安、S&P500が4.16%安、ナスダック総合が4.41%安と主要3指数がそろって6カ月ぶりの大幅反落となった。
今晩は5月入りとなるが、金融政策の見通しを巡り米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果や会合のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見が最大の焦点となりそうだ。取引時間午後に結果が公表されるFOMCでは政策金利の据え置きが確実視されているが、声明文やパウエルFRB議長会見から今後の政策見通しを探ることになる。足もとではインフレの根強さを示す経済指標が続いており、パウエルFRB議長が高金利政策の長期化の必要性を強調することが警戒される。
今晩はFOMCのほか、午前中には4月ADP民間部門雇用者数や4月ISM製造業購買担当者景気指数 (PMI)、JOLTS 求人件数など注目度の高い経済指標の発表もあり、指標結果を受けた米国債利回りの動向にも要注目か。
今晩の企業決算は寄り前にクラフト・ハインツ、CVSヘルス、ファイザー、エスティ・ローダー、マスターカード、引け後にマラソン・オイル、クアルコム、エッツィなどが発表予定。
「5勝5敗」(過去10年の日経平均の陰陽星取)
【国内】
□日銀金融政策決定会合議事要旨(3月18・19日開催分、8:50)
□4月マネタリーベース(8:50)
□4月消費動向調査(14:00)
□ファストリ <9983> が4月国内ユニクロ売上推移速報を公表(15:00頃)
【国内企業】
○アオキスーパ <9977> [東証S]:上場廃止
【海外】
★中国市場休場(レイバー・デー)
□ドイツ4月製造業PMI[確報値](16:55)
□ユーロ圏4月製造業PMI[確報値](17:00)
□米国3月貿易収支(21:30)
□米国新規失業保険申請件数(21:30)
□米国1-3月期非農業部門労働生産性指数(21:30)
□米国3月製造業新規受注(23:00)
□米国3月耐久財受注[確報値](23:00)
□チェコ中銀が政策金利を発表
【海外決算】
[米]★アップル<AAPL>、アムジェン<AMGN>、モデルナ<MRNA>、ブロック<SQ>/[英]シェル<SHEL>
株探ニュース
(1日終値)
ドル・円相場:1ドル=154.57円(前営業日比▲3.23円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.58円(▲2.64円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0712ドル(△0.0046ドル)
ダウ工業株30種平均:37903.29ドル(△87.37ドル)
ナスダック総合株価指数:15605.48(▲52.34)
10年物米国債利回り:4.63%(▲0.05%)
WTI原油先物6月限:1バレル=79.00ドル(▲2.93ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2311.0ドル(△8.1ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
4月ADP全米雇用報告 19.2万人 20.8万人・改
4月米ISM製造業景気指数 49.2 50.3
3月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数 848.8万件 881.3万件・改
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利
5.25-5.50%で据え置き 5.25-5.50%
(各市場の動き)
・ドル円は大幅に反落。米連邦準備理事会(FRB)は今日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通りFFレートの誘導目標を5.25-5.50%に据え置くことを決めたと発表。声明では「ここ数カ月、物価上昇率2%の目標達成に向けて進展していない」と指摘し、利下げの開始時期が遅くなる可能性を示唆した。一方、国債の保有額を圧縮する量的引き締め(QT)のペースを6月から減速することを決め、「国債保有残高の圧縮ペース上限額を月600億ドルから250億ドルにする」とした。市場の一部では「QTの上限を300億ドルにする」との見方があっただけに、結果公表後は米金利低下とドル売りにつながった。
また、パウエルFRB議長はFOMC後の会見で「インフレは依然として高すぎる」「利下げの確信を得るには想定より時間かかる見通し」としながらも、「次の行動が利上げになる可能性は低い」と話し、市場で警戒されていた利上げの可能性を否定。米金利がさらに低下したことで全般ドル売りが加速すると、一時157.01円まで値を下げた。
米金利が低下幅を縮めると157.59円付近まで下げ渋る場面もあったが、5時過ぎから断続的に円買い・ドル売りのフローが観測されると一転急落した。市場では「政府・日銀が急激な円安を阻止するため、為替介入に踏み切った」との見方が強まり、節目の157円や156円、155円、154円を次々と下抜けて一時153.04円まで大幅に値を下げた。
・ユーロドルは反発。この日発表の4月ADP全米雇用報告は予想を上回ったものの、4月米ISM製造業景況指数や3月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が予想より弱い内容となったことを受けて全般ドル売りが先行した。FOMCの結果やパウエルFRB議長の会見を受けて米金利が低下するとドル売りが加速し、一時1.0733ドルと日通し高値を付けた。
・ユーロ円は急反落。FOMC結果公表後は168円台半ばで推移していたものの、5時過ぎから急速に円高が進むと164.09円の安値まで一気に4円超急落した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。パウエルFRB議長がFOMC後の会見で「インフレは依然として高すぎる」「利下げの確信を得るには想定より時間かかる見通し」としながらも、「次の行動が利上げになる可能性は低い」と話し、市場で警戒されていた利上げの可能性を否定すると買い安心感が広がり一時500ドル超上昇した。ただ、引けにかけては売りが優勢となり、急速に伸び悩んだ。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は続落。決算内容が嫌気されたアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)が9%近く急落するとエヌビディアなど他の半導体株にも売りが波及した。
・米国債券相場で長期ゾーンは反発。パウエルFRB議長はFOMC後の会見で「利下げの確信を得るには想定より時間かかる見通し」としながらも、「次の行動が利上げになる可能性は低い」などと発言。市場では「多くのマーケット参加者が恐れていたほどタカ派的ではなかった」との見方から、買いが優勢となった。
・原油先物相場は3日続落。ガザ休戦合意への期待や、予想外に積み増されたことが明らかとなった原油在庫が、相場の重しとなった。
・金先物相場は反発。FOMCを通過し、米長期金利が低下すると、金利のつかない金に投資妙味が高まるとの見方から買いが優勢となった。
1日10:12 ホークスビーNZ準備銀行(RBNZ)副総裁
「労働報告は雇用不安のリスクを示している」
「世界的な高インフレは金融安定の重要なリスクであり続ける」
「景気は概ね予想通りに推移 」
「本日の経済指標(1-3月期NZ雇用統計)は、労働市場の冷え込みの傾向を裏付けるものであった」
2日03:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)声明
「最近の指標は経済活動が堅調なペースで拡大していることを示している」
「雇用の伸びは引き続き力強く、失業率は依然低い」
「インフレ率はこの1年で緩和したが、依然高止まりしている」
「ここ数カ月間、委員会の2%のインフレ目標に向けてさらなる進展は見られていない」
「委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す」
「委員会は、雇用とインフレの目標達成に対するリスクが過去1年間でバランスが改善されたと判断」
「経済の見通しは不確実で、委員会はインフレのリスクを引き続き大いに注視している」
「FF金利の目標誘導レンジのあらゆる調整を検討するに当たり、委員会は今後もたらされるデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する」
「委員会はインフレ率が持続的に2%に向かっているとの確信がさらに強まるまで、目標誘導レンジの引き下げが適切になるとは予想していない」
「さらに、以前発表された計画で説明されている通り、委員会は保有する米国債およびエージェンシーローン担保証券の削減を続ける」
「委員会は6月から、債券の月間償還上限を600億ドルから250億ドルに引き下げることで、保有証券の減少ペースを鈍化させる」
「委員会はエージェンシーローン担保証券の毎月の償還上限を350億ドルに維持し、この上限を超える元本支払いを再投資する」
「委員会はインフレ率を2%の目標に戻すことに強く取り組む」
「金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する」
「もしも委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある」
「委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する」
「今回の金融政策決定は全会一致」
2日03:36 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長
「インフレは依然として高すぎる。2%の目標に戻すことに尽力」
「経済は目標に向かって大きく前進した」
「インフレはさらなる進展の欠如を示唆」
「インフレは顕著に緩和したが、依然として目標の2%を上回っている」
「労働市場は依然として比較的逼迫しているが、バランスは改善している」
「FRBは会合ごとに意思決定を継続する」
「FRBがインフレ率の低下に自信を持てるようになるまでには、これまでの予想よりも時間がかかる可能性が高い」
「短期的なインフレ期待が高まっている」
「利下げの確信を得るには想定より時間かかる見通し」
「金融政策は時間とともに十分に抑制的になっていく」
「金利がピークにあるかどうかはデータ次第」
「堅調な労働市場それ自体はインフレの問題を引き起こすことはない」
「次の行動が利上げになる可能性は低い」
「成長もしくはインフレでスタグフレーション想定せず」
※時間は日本時間
<国内>
○08:50 ◇ 4月マネタリーベース
○08:50 ☆ 3月18-19日分の日銀金融政策決定会合議事要旨
○14:00 ◇ 4月消費動向調査(消費者態度指数 一般世帯、予想:39.8)
<海外>
○07:45 ◎ 3月ニュージーランド(NZ)住宅建設許可件数
○10:30 ◎ 3月豪住宅建設許可件数(予想:前月比3.0%)
○10:30 ◇ 3月豪貿易収支(予想:73.00億豪ドルの黒字)
○15:30 ◎ 4月スイス消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.1%)
○15:30 ◇ 3月スイス小売売上高
○16:00 ◇ 4月トルコ製造業購買担当者景気指数(PMI)
○16:30 ◇ 4月スイス製造業PMI(予想:45.5)
○16:50 ◎ 4月仏製造業PMI改定値(予想:44.9)
○16:55 ◎ 4月独製造業PMI改定値(予想:42.2)
○17:00 ◎ 4月ユーロ圏製造業PMI改定値(予想:45.6)
○17:30 ◎ 1-3月期香港域内総生産(GDP)速報値(予想:前期比0.9%/前年同期比0.9%)
○20:30 ◇ 4月米企業の人員削減数(チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス社調べ)
○21:30 ◇ 3月カナダ貿易収支(予想:15.0億カナダドルの黒字)
○21:30 ◎ 3月米貿易収支(予想:691億ドルの赤字)
○21:30 ◇ 1-3月期米非農業部門労働生産性・速報値(予想:前期比0.8%)
○21:30 ◇ 1-3月期米単位労働コスト・速報値(予想:前期比3.3%)
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:21.2万件/179.7万人)
○23:00 ◎ 3月米製造業新規受注(予想:前月比1.6%)
○24:00 ◇ 4月メキシコ製造業PMI
○中国(労働節)、休場
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37840 -370 (-0.96%)
TOPIX先物 2713.0 -15.0 (-0.54%)
シカゴ日経平均先物 37965 -245
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
1日の米国市場は、NYダウが上昇した一方で、 S&P500、ナスダックは下落。米連邦準備理事会(FRB)は、米連邦公開市場委員会(FOMC)で予想通り、6会合連続で主要政策金利を据え置くことを決定した。パウエルFRB議長は会合後の記者会見で、「利下げを開始するためのデータは得られていない」との見解を示し、「従来の想定よりも時間がかかりそうだ」と述べた。また、FOMCの次の動きが利上げとなる可能性は低いと指摘したことが安堵感につながり、NYダウの上げ幅は一時500ドルを超え、前日の下落部分を吸収する場面も見られた。
ただし、4月のISM製造業総合景況指数が前月比1.1ポイント低下の49.2と市場予想(50.0程度)を下回り、活動の拡大と縮小の境目である50を割り込んだ。スタグフレーション(景気停滞とインフレ)への懸念が高まり、取引終了にかけて急速に伸び悩む動きとなった。そのほか、2024年4~6月期見通しが慎重と受け止められたアドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>が大幅安となり、エヌビディア<NVDA>など他の半導体株に売りが広がったことも重荷となった。S&P500業種別指数は小売、公益事業、医薬品・バイオテクノロジーが上昇した半面、半導体・同製造装置、消費者サービス、エネルギーが下落。
シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比245円安の3万7965円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比10円高の3万8220円で始まり、その後は3万8070円~3万8240円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後は弱含みの動きが続き、中盤にかけて節目の3万8000円を割り込んだ。その後、パウエルFRB議長の会見中に急反発をみせており、ショートカバーを誘う流れから一時3万8490円まで買われる場面も見られた。ただし、終盤にかけて一変、急速に値を消す動きのなか、3万7760円まで下落幅を広げ、3万7840円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はボリンジャーバンドの-1σと75日移動平均線を上回っての推移をみせていたが、終盤にかけての乱高下によって75日線を割り込み、-1σ(3万7860円)水準まで売られた。AMDが10%近く下落するなど、米半導体株の弱い値動きが指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となり、朝方は下へのバイアスが強まる可能性があるだろう。
ただし、-1σ水準で下げ渋る動きをみせてくるようであれば、現在の-1σと中心値(25日)とのレンジ推移は継続する形となるため、タイミングとしてはロングが入りやすいところだろう。大型連休の後半に入ることがポジションを傾けにくくさせ、連休明けは決算発表がピークを迎えることもあり、ショートカバーも入りやすくなりそうだ。また、米国では取引終了後に決算を発表したクアルコム<QCOM>が時間外取引で4%近く上昇していることも安心感につながる。
そのため、-1σ水準での底堅さを見極めつつ、オプション権利行使価格の3万7750円から3万8250円辺りでのレンジ推移を想定する。75日線は3万8150円辺りに位置しているため、売り一巡後に同水準を捉えてくる局面においては、ショートカバーを誘う流れに向かう可能性がありそうだ。
1日のVIX指数は15.39(前日は15.65)に低下した。一時16.22まで上昇し、15.84辺りに位置する25日移動平均線を上回る場面も見られたが、荒い値動きのなかで同線を下回って終える形となった。一時14.35まで低下する動きも見られており、リスク後退には向かわないだろう。FOMC通過後のアク抜けの動きも意識されやすく、ショートカバーを強めてくる可能性はありそうだ。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.00倍と横ばいだった。一時13.96倍に低下し、4月22日に付けた直近安値13.97倍を下回る場面も見られた。AMDやエヌビディアの下落の影響から相対的にTOPIX型優位の展開になりそうだが、為替市場での荒い値動きから輸出関連なども手掛けづらくさせるため、スプレッド狙いのトレードを難しくさせよう。
昨日のニューヨーク外国為替市場でドル円は大幅に反落。米連邦公開市場委員会(FOMC)やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見内容が市場予想よりタカ派ではなかったとの見方が強く、全般ドルが重い動きとなるも、ドル円は157.01円近辺まで値を下げた後、157円半ばまで持ち直し下値の堅さを示したが、日本当局の円買い介入観測が浮上するなか一時153.04円まで急落した。急速な円高を受けてユーロ円は164.09円まで大幅安となり、ユーロドルは米金融政策イベントを受けた米金利の低下に伴ったドル売りを支えに1.0733ドルまで上昇した。
昨日のFOMCでは金利の据え置きが決定され、声明の内容はおおむね予想通りとなった。パウエルFRB議長が次の動きが利上げとなる可能性は低いと述べたことで、FRBがタカ派姿勢に転じるとの懸念が和らぎ全般ドル売りに傾いたものの、米長期金利の低下も一時的にとどまり、ドル高地合いに大きな変化はない。依然として日米金利差は縮小しないとの見方からドル高・円安の流れは続きそうで、日本当局の円買い介入も絡み、ドル円は神経質な動きが予想される。
これからも米利下げ時期を探る相場展開が続くと想定されるが、FOMCを通過し市場の視線は明日の米雇用統計に向けられている。4月の非農業部門雇用者数は大幅増となった3月を下回る予想も全体としては改めて雇用情勢の強さが示される可能性が高い。昨日に発表された、雇用統計の前哨戦とされる4月ADP全米雇用報告は19.2万人増と予想を上回る結果となった。足もとでは世界で米経済の強さが目立っており、ドルの支えとなっている。米経済の高成長は生産性の高い伸びが大きな要因とされており、今後も生産性によるGDPの押上げ効果が続くかどうかが注目される。
市場では日本当局の円買い介入はドル円に「絶好の買い場」を提供するだけとの見方が強い。ドル円はNY引け後に155円台を回復している。一連の好循環を背景に、秋に本格的な利上げに踏み切るというのが日本政府・日銀のシナリオだったが、先週末に日銀の金融政策イベントを通過し円売りが加速している。景気後退のリスクを取って追加利上げに踏み切るか、それとも効果が薄いとされる介入程度で済まし円の一段安を眺めるしかないのか、日銀は早くも難しい選択を迫られる可能性がある。
日経225先物は11時30分時点、前日比100円高の3万8310円(+0.26%)前後で推移。寄り付きは3万8000円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7965円)にサヤ寄せする形から、売り先行で始まった。現物の寄り付き直後に付けた3万7960円を安値に下落幅を縮め、中盤にかけてプラス圏を回復。その後は3万8100円から3万8200円辺りでの保ち合いが続くなか、終盤にかけて同水準を上放れ、3万8300円を回復してきた。
日経225先物は売り先行で始まったが、売り一巡後は押し目待ち狙いのロングが優勢となった。ボリンジャーバンドの-1σを上回っての推移のなか、中盤には75日移動平均線を上抜けたことで、短期筋のショートカバーを誘う形となった。レーザーテック <6920.T> [東証P]や東京エレクトロン <8035.T> [東証P]など半導体株の一角が売り先行後に切り返す動きとなったことで、センチメントを明るくさせた。もっとも、大型連休の後半に入ることから、後場は膠着感が強まりやすいと考えられ、持ち高調整の動きから上値の重さが意識される可能性がありそうだ。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.02倍に上昇した。値がさハイテク株が売り先行で始まった影響もあり、寄り付きは13.95倍に低下してのスタートとなった。下向きのトレンドは継続しているが、連休前の持ち高調整により、いったんはNTショートを巻き戻す動きが意識されよう。
大阪6月限
日経225先物 38190 -20 (-0.05%)
TOPIX先物 2722.0 -6.0 (-0.21%)
日経225先物(6月限)は、前日比20円安の3万8190円で取引を終了。寄り付きは3万8000円と、シカゴ日経平均先物の清算値(3万7965円)にサヤ寄せする形から、売り先行で始まった。現物の寄り付き直後に付けた3万7960円を安値に下げ幅を縮め、前場中盤にかけてプラス圏を回復。その後は3万8100円から3万8200円辺りで保ち合い、前場終盤にかけてレンジを上放れ、3万8300円を回復した。ランチタイムでは3万8300円処での小動きを続け、後場の取引開始時には3万8370円まで買われた。ただし、大型連休の後半に入ることから、後場は膠着感が強まり、終盤には持ち高調整とみられる動きから軟化し、小幅ながら下落に転じて取引を終えた。
日経225先物は売り先行で始まったが、売り一巡後は押し目待ち狙いのロングが優勢となった。ボリンジャーバンドの-1σを上回って推移するなか、前場中盤には75日移動平均線を上抜いたことで、短期筋のショートカバーを誘う形となった。後場は膠着感が強まり、持ち高調整により軟化したものの、75日線(3万8150円)を上回っての推移だった。ナイトセッションで3万7760円まで売られたが、ボリンジャーバンドの-1σまでの調整を経て、下落幅を縮めているため、75日線を挟んだ-1σと中心値(25日)とのレンジは継続している。
グローベックスの主要な株価指数先物はプラス圏で推移している。米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過し、市場は年内の利下げ見送りを織り込みに行くことになろうが、1日のVIX指数が低下したこともあり、ショートが強まる局面にはならなかった。週末には4月の米雇用統計の発表が控えているが、年内の利下げ見送りがコンセンサスとなるなか、ネガティブ反応は限られる可能性がありそうだ。東京市場の休場中に地政学リスクなどの混乱がなければ、連休明けにロングを強めてくる展開が期待できよう。
日経225先物は+1σを割り込んでくると、-2σの3万6920円とのレンジに移行するが、荒い値動きながらも4月19日に付けた安値3万6710円(ナイトセッションを含む)をボトムに75日線を挟んだ緩やかなリバウンドを継続している。-2σ、-3σは下向きから横ばい推移に変わってきており、今後は バンドが収斂してくる可能性も高まってくるため、煮詰まり感が意識されやすい。-1σに接近する局面では、押し目待ち狙いのロング対応を想定しておきたい。
なお、NT倍率は先物中心限月で14.03倍に上昇した。値がさハイテク株が売り先行で始まった影響もあり、寄り付きは13.95倍に低下してのスタートとなった。ただし、為替市場では政府・日銀が為替介入を実施したとの見方が広がるなか、トヨタ自動車 <7203.T> [東証P]など輸出関連の手掛けづらさにつながり、若干ながら日経平均型優位となった。連休前の持ち高調整により、いったんはNTショートを巻き戻す動きも入っただろう。
手口面(立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が3万3874枚、ソシエテジェネラル証券が1万4283枚、サスケハナ・ホンコンが6195枚、SBI証券が4051枚、バークレイズ証券が2954枚、ゴールドマン証券が1598枚、日産証券が1468枚、JPモルガン証券が1448枚、ビーオブエー証券が1047枚、楽天証券が808枚だった。
TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万3694枚、ソシエテジェネラル証券が1万3852枚、バークレイズ証券が4658枚、ゴールドマン証券が3900枚、JPモルガン証券が2560枚、モルガンMUFG証券が2555枚、サスケハナ・ホンコンが1766枚、ビーオブエー証券が1500枚、BNPパリバ証券が1098枚、シティグループ証券が1025枚だった。
本日のNY為替市場のドル円は、覆面介入への警戒感から神経質な展開が続くか。NY終盤である本日早朝、4円近く一気にドル安・円高が進行した場面では、政府・日銀が流動性の薄い時間帯を狙って円買い介入を実施したとの見方が今のところ優勢だ。米金融イベントを通過した後でもあり、市場も油断していたと思われる。
なお、日銀当座預金残高の変動予想では短資会社予想と3.26兆から3.66兆円規模の乖離があった。この乖離幅が円買い介入に使用された可能性が高いとされている。本邦通貨当局がすぐに円転できる外貨準備高の外貨預金は、3月末で1550億ドル(@155円=約24兆円)だった。月曜日の覆面介入では5兆円規模、本日早朝の覆面介入で3.5兆円程度とした場合、15兆円程度の余力が残されている。
著名エコノミストのジム・オニール氏は、円相場が通貨危機の様相を呈しつつあることに米当局は既に注視していると指摘。急落する円の安定を図る日本を助けるため、これまでより「具体的かつ公的」なレトリックを用いる可能性がある、と警告した。今後は、イエレン米財務長官らの見解により注目しておきたい。過去には、1998年のドル高・円安局面で円下支えのための日米協調介入が実施された。
本日は複数の米経済指標が発表されるものの、明日に4月雇用統計を控えているため、かなり極端な結果にならない限り相場への影響は限定的だと思われる。指標は前週分の米新規失業保険申請件数や3月貿易収支、1-3月期の単位労働コストなど。
昨日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を経て、CMEグループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」での利下げ開始時期は11月のFOMC、年内の利下げは1回と見込まれている。パウエルFRB議長は会見で「今年はこれまでのところ、特に確信を深められるようなデータは得られていない」と述べていた。明日の米雇用統計が確信に繋がるのか見極めることになる。
FOMCでは米国債のランオフ(償還に伴う保有証券減少)のペースについて、これまでの月間最大600億ドルが6月から250億ドルに減らされることが決定された。こちらは米長期債利回りの低下に繋がり、ドルの上値を抑える要因となっている。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは156.61円(日足一目均衡表・転換線)
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは153.04円(5/1安値)
今晩は反発か。昨日はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が記者会見で利上げの可能性が低いとの見方を示したことが好感され一時大幅高となったが、取引終盤にかけて反落。ダウ平均は533ドル高まで上昇後、87.37ドル高(+0.23%)と反発して終了したものの、S&P500とナスダック総合は1%以上上昇後、それぞれ0.34%安、0.33%安で終了し、ともに2日続落した。
半導体株はスーパー・マイクロ・コンピューターが14.03%安、アドバンスト・マイクロ・デバイセズが8.91%安と売られ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.54%安と大幅に2日続落となった。引け後の動きでは予想を上回る決算や強い売上高見通しを発表したクアルコムが時間外で4%超上昇した。
今晩は反発か。好決算や強い見通しを発表したクアルコムの上昇が見込まれ、昨日大きく下落した半導体株を中心に堅調相場が期待できそうだ。ただ、引け後にアップルの決算発表が予定されるほか、金曜日には4月雇用統計の発表もあり、イベントを控えた様子見姿勢も強まりそうだ。
今晩の米経済指標は新規失業保険申請件数、3月貿易収支、1-3月期単位労働コスト速報値、3月製造業新規受注など。企業決算は寄り前にケロッグ、モデルナ、引け後にアップル、アムジェンなどが発表予定。
【国内】
★国内市場休場(憲法記念日)
【海外】
★中国市場休場(レイバー・デー)
□ユーロ圏3月失業率(18:00)
★米国4月雇用統計(21:30)
□米国4月サービス業PMI[確報値](22:45)
★米国4月ISM非製造業景気指数(23:00)
□ノルウェー中銀が政策金利を発表
□バークシャーハサウェイ<BRK.B>の株主イベント(米ネブラスカ州オマハ、~4日)
株探ニュース
Apple Inc
AAPL:NASDAQ
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Apple announces largest-ever $110 billion share buyback as iPhone sales drop 10%
Block Inc
SQ:NYSE
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(2日終値)
ドル・円相場:1ドル=153.64円(前営業日比▲0.93円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.80円(▲0.78円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0725ドル(△0.0013ドル)
ダウ工業株30種平均:38225.66ドル(△322.37ドル)
ナスダック総合株価指数:15840.96(△235.48)
10年物米国債利回り:4.58%(▲0.05%)
WTI原油先物6月限:1バレル=78.95ドル(▲0.05ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2309.6ドル(▲1.4ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
4月米企業の人員削減数(前年比) ▲3.3% 0.7%
3月米貿易収支 694億ドルの赤字 695億ドルの赤字・改
1-3月期米非農業部門労働生産性速報値
前期比年率 0.3% 3.5%・改
1-3月期米単位労働コスト・速報値
前期比年率 4.7% 0.0%・改
前週分の米新規失業保険申請件数 20.8万件 20.8万件・改
3月米製造業新規受注(前月比) 1.6% 1.2%・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は続落。政府・日銀が4月29日に続き、前日1日にも為替介入に踏み切ったとの観測が浮上する中、全般円買いが目立つ展開となった。一時は4.64%台まで上昇した米10年債利回りが4.56%台まで低下したことも相場の重しとなり、4時前に一時153.06円と日通し安値を更新した。なお、日銀が公表した7日の当座預金増減要因の予想値は市場推計値と3.5兆円ほど乖離しており、市場では1日に同程度の円買い介入があったとの観測が強まっている。
ただ、前日NY市場終盤に政府・日銀による為替介入と見られる急激な円高・ドル安局面で付けた安値153.04円がサポートとして意識されると153.81円付近まで下げ渋った。ダウ平均が一時390ドル超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移したことも相場を下支えした。
・ユーロドルは小幅ながら続伸。1-3月期米単位労働コスト速報値や前週分の米新規失業保険申請件数などが予想より強い内容となったことが分かるとユーロ売り・ドル買いが先行。23時過ぎに一時1.0674ドルと日通し安値を更新した。
ただ、前日の安値1.0650ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)やその後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見内容が「市場の警戒ほどタカ派的ではなかった」との見方から、ドル売りが出やすい面もあった。4時前には一時1.0730ドルと日通し高値を更新した。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは105.90まで上昇したあと105.30まで一転下落した。
・ユーロ円は続落。政府・日銀による為替介入への警戒が根強い中、全般円買いが優勢になると一時164.23円と本日安値を更新した。ただ、前日の安値164.09円がサポートとして意識されると下げ渋った。ドル円につれた動きとなった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。パウエルFRB議長は前日のFOMC後の会見で「利下げの確信を得るには想定より時間かかる見通し」としながらも、「次の行動が利上げになる可能性は低い」などと発言。「パウエル議長の会見が想定ほどタカ派的ではなかった」との見方から、買い安心感が広がった。米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れたことも相場を下支えした。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発。
・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。1-3月期米単位労働コスト速報値や前週分の米新規失業保険申請件数などが予想より強い内容となったことが分かると売りが先行したものの、そのあとは買い戻しが優勢となった。前日のFOMCやその後のパウエルFRB議長の会見内容が「警戒したほどタカ派的ではなかった」との見方から、買いが入りやすかった。
・原油先物相場はほぼ横ばい。前日に下落した反動で買いが入るも、根強い米インフレを背景にFRBが利下げに動くまで時間がかかるとの見方や、ガザ休戦合意への期待が重しとなった。
・金先物相場は反落。明日の4月米雇用統計を前にポジション調整の売りが出たが、米長期金利が低下したことが金の下支えとなった。
2日07:34 神田財務官
「為替介入の有無については今、お話できることはない」
「介入実績は今月末に公表する予定」
2日16:49
「為替の過度な変動が大きな影響を日本経済に及ぼすことは看過できない」
「為替相場への適切な対応を今後も続けていく」
2日08:56 3月18-19日分の日銀金融政策決定会合議事要旨
「2%の物価安定の目標が持続的・安定的に実現していくことが見通せる状況に至ったと判断」
「ある委員は、短期金利の上昇幅は0.1%程度にとどまるため、実体経済への影響は小さいと考えられると述べた」
「今後は、国債買入れは、能動的な金融政策手段としては用いないことが考えられる」
「国債保有残高が高水準で推移するため、その緩和効果は引き続き作用」
「長期金利は金融市場において形成されることが基本となるとの見方を共有」
「時間をかけてゆっくりと、着実に金融正常化を進めることが適当」
「米欧のような金融引き締め局面への転換とは異なる」
2日16:08 OECD(経済協力開発機構)経済予測
「2024年の世界成長率予想3.1%(従来予想 2.9%)、25年3.2%(従来 3%)」
「24年・米成長率予想2.6%(従来予想 2.1%)、25年1.8%(従来 1.7%)」
「24年・中国成長率予想4.9%(従来予想:4.7%)、25年4.5%(従来 4.2%)」
「FRBは第3四半期に利下げ開始、25年末には3.75-4%に」
「ECBは第3四半期に利下げ開始、25年末には2.5%に」
※時間は日本時間
<国内>
○憲法記念日で休場
<海外>
○15:45 ◇ 3月仏鉱工業生産(予想:前月比0.3%)
○16:00 ◎ 4月トルコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比3.40%/前年比70.33%)
○17:00 ◎ ノルウェー中銀、政策金利発表(予想:4.50%で据え置き)
○17:30 ◎ 4月英サービス部門PMI改定値(予想:54.9)
○18:00 ◎ 3月ユーロ圏失業率(予想:6.5%)
○21:30 ☆ 4月米雇用統計(予想:非農業部門雇用者数変化24.3万人/失業率3.8%/平均時給、前月比0.3%/前年比4.0%)
○22:45 ◎ 4月米サービス部門PMI改定値(予想:51.0)
○22:45 ◎ 4月米総?⑰MI改定値(予想:51.0)
○23:00 ☆ 4月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(予想:52.0)
○東南アジア諸国連合と日中韓(ASEANプラス3)財務相・中央銀行総裁会議(トビリシ)
○中国(労働節)、ポーランド(憲法記念日)、休場
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
昨日の海外市場でドル円は為替介入警戒感と、一時は4.64%台まで上昇した米10年債利回りが4.56%台まで低下したことが相場の重しとなり153.06円と日通し安値を更新した。ユーロドルは、米雇用指標で1.0674ドルまで一時弱含んだが、米金利の低下で1.0730ドルまでじり高になった
本日のドル円相場は、円売りの勢いは一服となるだろうが、下値を積極的に攻めるのも難しく、方向感のない値動きとなりそうだ。
4月29日に続き、日本時間2日早朝の円買い介入は計8兆円を超える巨額介入とされている。これまでの介入は日本が休場となった日(4月29日)、取引参加者が極端に少ない時間帯(5月2日早朝)という、市場の間隙をついて行われている。本日も憲法記念日で東京市場が休場ということもあり、市場流動性の悪い時間帯に敢えて円買い介入を行うのではないかという声はある。しかしながら、米国サイドがドルの押し下げ介入に対しては賛同をしていないと思われることで、現行水準(153円台)での介入を否定する声も多い。
また、流動性の悪い時間帯に介入をしたことに関しては、介入余力が底をつくことを懸念しているから、という声もある。本邦の外貨準備高は約200兆円あるものの、ドル売り介入に利用できる外貨預金額は、今回の介入の規模と同程度と想定した場合は、あと7-8回程度しかないとの予想もある。外貨準備の中にある米債を売ることは、米国サイドから強い拒否反応が示されることもあり、限られた介入資金(ドルの外貨預金や売却できる証券など)で円安の流れを断ち切るのは、流動性の悪い時間が効果的と判断したのかもしれない。もし、介入資金が枯渇してきた場合は、1992年のポンド危機、そしてつい最近のトルコリラ危機などと同様の道をたどることになる。現時点では円安がいったんは止まっているものの、状況次第で円の更なる暴落(円ショック)もあり得るので警戒はしておきたい。
なお、本日は東京市場だけでなく、中国も労働節のため休場、オセアニア・アジア市場から主だった経済指標の発表予定はない。また、NY時間には注目指標(4月米雇用統計、4月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数など)が発表されることが、アジア時間での値動きを限定することになるだろう。
いかがお過ごしですか
本日のNY為替市場のドル円は、米4月雇用統計を見極めた後は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開が予想される。
4月米雇用統計の予想は非農業部門雇用者数変化が前月比+24.3万人、失業率は3.8%、平均時給は前月比+0.3%、前年比+4.0%と見込まれている。予想通りならば、米連邦公開市場委員会(FOMC)後のパウエルFRB議長の発言、「今年はこれまでのところ、特に確信を深められるようなデータは得られていない」を裏付けることになる。
もしドル円が上昇するような結果だった場合は、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入の可能性に警戒しておきたい。
本邦通貨当局は、2022年10月21日(金曜日)には東京時間23時半頃に電撃的な円買い介入を断行。先日の5月2日(木曜日)には東京時間午前5時過ぎに円買い介入を行ったとの見方が優勢だ。
本邦通貨当局がすぐに円転できる外貨準備高の外貨預金は、3月末で1550億ドル(@155円=約24兆円)だった。月曜日の覆面介入では5.5兆円規模、昨日早朝の覆面介入は3.5兆円程度だった模様で、介入が実施された前提に立つと現在は15兆円程度の余力が残されている。
一方で、本邦通貨当局が2022年9月と10月に行った過去最大規模のドル売り・円買い介入の時は、外貨準備のうち有価証券が大幅に減少しており、これは介入のために売られたドルを米国債の売却で調達したことを示していた。今回も外貨預金と有価証券の減少度合いに注目しておきたい。
本邦通貨当局によって行われた可能性が高い今週の円買い介入は、29日が160.17円まで上昇した後の159円付近、2日早朝は157円台で円の押し上げ介入となっている。本日も同様の円押し上げ介入の可能性に警戒しておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、155.49円(日足一目均衡表・基準線)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、151.57円(4/8・9安値)
(3日終値)
ドル・円相場:1ドル=153.05円(前営業日比▲0.59円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.72円(▲0.08円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0761ドル(△0.0036ドル)
ダウ工業株30種平均:38675.68ドル(△450.02ドル)
ナスダック総合株価指数:16156.33(△315.37)
10年物米国債利回り:4.51%(▲0.07%)
WTI原油先物6月限:1バレル=78.11ドル(▲0.84ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2308.6ドル(▲1.0ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標) <発表値> <前回発表値>
4月米雇用統計
失業率 3.9% 3.8%
非農業部門雇用者数変化 17.5万人 31.5万人・改
平均時給(前月比) 0.2% 0.3%
平均時給(前年比) 3.9% 4.1%
4月米サービス部門PMI改定値 51.3 50.9
4月米総?⑰MI改定値 51.3 50.9
4月米ISM非製造業指数 49.4 51.4
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
(各市場の動き)
・ドル円は3日続落。米労働省が発表した4月米雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比17.5万人増と予想の24.3万人増を下回り、失業率が3.9%と予想の3.8%より弱い内容となった。また、平均時給は前月比0.2%/前年比3.9%と予想の前月比0.3%/前年比4.0%を下回った。米連邦準備理事会(FRB)による利下げ開始が先送りになるとの観測が後退すると、米長期金利の低下とともにドル売りが先行。21時30分過ぎに一時151.86円と4月10日以来の安値を付けた。
なお、市場では「米連邦公開市場委員会(FOMC)が次回会合で利下げに傾くには十分ではないものの、労働市場の需給が著しく緩み始めつつあることを示唆。賃金の伸びが予想に届かなかったことはインフレにとって前向きな兆候」「米労働需要は減速しつつあり、いずれインフレ圧力の緩和につながる。FOMCの年内利下げへの裁量を幾分か与えるだろう」との声が聞かれた。
ただ、151円台では押し目を拾いたい向きは多く、売り一巡後は下げ渋る展開に。23時発表の4月米ISM非製造業景況指数は49.4と予想の52.0を下回ったものの、仕入れ価格指数が59.2と予想の55.0を上回ったことでドルを買い戻す動きが広がった。24時前には153.07円付近まで下値を切り上げた。そのあとは週末のNY午後ということもあり、徐々に値動きが鈍った。
・ユーロドルは3日続伸。米雇用統計の下振れをきっかけにドル売りが先行すると一時1.0811ドルと4月10日以来の高値を付けたものの、ISM非製造業の仕入れ価格指数が予想を上回ると一転ドルを買い戻す動きが優勢となり下落した。23時30分前には1.0752ドル付近まで下押しした。
なお、ボウマンFRB理事は「データ次第では、追加利上げの用意がある」「見通しには依然として多くの上振れリスクがある」との考えを改めて示した。
・ユーロ円は小幅ながら3日続落。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出ず。164円台前半から半ばでの狭いレンジ取引に終始した。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸。4月米雇用統計が予想より弱い内容となったことを受けて、FRBによる利下げ開始が先送りになるとの懸念が後退すると買いが優勢となった。米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れたことも相場の支援材料となり、一時580ドル超上昇した。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に続伸した。
・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。4月米雇用統計が予想より弱い内容となったことを受けて、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が後退すると買いが先行した。ただ、4月ISM非製造業の仕入れ価格指数が予想を上回ったことが分かると売りが優勢となり、上げ幅を縮めた。
・原油先物相場は5日連続で続落。予想より弱い結果となった4月米雇用統計を受け、米国の景気減速が嫌気されて売り優勢となった。4月米ISM非製造業景況指数が2022年12月以来となる好不況の分岐点である50を下回る結果となった事も、原油相場の重しとなった。
・金先物相場は続落。弱い4月米雇用統計を受け、FRBの利下げ先送り観測が後退すると買いが入る場面が見られるも、終盤にかけて利益確定の売りに押されて下げに転じた。
3日16:51 ストゥルナラス・ギリシャ中銀総裁
「ECBの利下げは、予想を上回る経済成長がインフレを支えていることで年内3回の公算大」
3日22:51 ボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事
「データ次第では、追加利上げの用意がある」
「見通しには依然として多くの上振れリスクがある」
「金融政策スタンスは制限的なようだ」
「さらなる供給面の改善がインフレを引き続き低下させるかどうかは不透明」
「最近のインフレの加速は多くの商品やサービスのカテゴリーで明らか」
3日22:57 鈴木財務相
「為替相場の水準が適正かどうかはコメントしない」
3日23:34 グールズビー米シカゴ連銀総裁
「新規雇用者数の17.5万人増は非常に堅実な報告」
「FRBは、最近のインフレが再加速の兆候ではないという安心感を得なければならない」
「今年の雇用市場で起こったことは、移民増加の見積もりに基づいて再正規化する必要がある」
「金融政策が制限的であると感じている」
「『実質』フェデラルファンド金利はここ数十年で最も高い」
「FRBがまだインフレ低下への道を歩んでいるのかどうか、もっと安心感を得なければならない」
※時間は日本時間
6日
○こどもの日の振替休日で休場
9日
○08:30 ◇ 3月毎月勤労統計(現金給与総額)
○08:50 ◇ 日銀金融政策決定会合における主な意見(4月25-26日分)
○08:50 ◇ 4月外貨準備高
○14:00 ◇ 3月景気動向指数速報値
10日
○08:30 ◇ 3月家計調査(消費支出)
○08:50 ◎ 3月国際収支速報
○08:50 ◇ 対外対内証券売買契約等の状況(週次・報告機関ベース、2週分)
○14:00 ◇ 4月景気ウオッチャー調査
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
6日
○10:45 ◎ 4月Caixin中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)
○16:50 ◎ 4月仏サービス部門PMI改定値
○16:55 ◎ 4月独サービス部門PMI改定値
○17:00 ◎ 4月ユーロ圏サービス部門PMI改定値
○18:00 ◎ 3月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)
○7日01:50 ◎ バーキン米リッチモンド連銀総裁、講演
○7日02:00 ◎ ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、イベントに参加
○韓国(こどもの日の振替休日)、英国(アーリーメイバンクホリデー)、休場
7日
○08:01 ◇ 4月英小売連合(BRC)小売売上高調査
○13:30 ☆ 豪準備銀行(RBA)政策金利発表
○14:45 ◇ 4月スイス失業率(季節調整前)
○15:00 ◎ 3月独製造業新規受注
○15:00 ◇ 3月独貿易収支
○15:45 ◇ 3月仏貿易収支
○15:45 ◇ 3月仏経常収支
○17:30 ◎ 4月英建設業PMI
○18:00 ◎ 3月ユーロ圏小売売上高
○23:00 ◇ 4月カナダIvey購買部協会景気指数
○8日00:30 ◎ カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁、イベントに参加
○8日02:00 ◎ 米財務省、3年債入札
○8日03:00 ◎ 4月ブラジル貿易収支
○8日04:00 ◇ 3月米消費者信用残高
8日
○15:00 ◎ 3月独鉱工業生産
○16:30 ◎ スウェーデン中銀、政策金利発表
○20:00 ◇ MBA住宅ローン申請指数
○21:00 ◎ ウンシュ・ベルギー中銀総裁、講演
○21:00 ◎ 3月ブラジル小売売上高
○23:00 ◇ 3月米卸売売上高
○23:30 ◇ EIA週間在庫統計
○9日02:00 ◎ 米財務省、10年債入札
○9日02:00 ◎ クック米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
○9日06:30 ☆ ブラジル中銀、政策金利発表
○08:01 ◇ 4月英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格
○未定 ◎ 4月中国貿易収支
○20:00 ☆ 英中銀(BOE)、政策金利発表
○20:00 ☆ 英中銀MPC議事要旨
○20:30 ◎ ベイリーBOE総裁、記者会見
○未定 ◎ ポーランド中銀、政策金利発表
○21:00 ◎ 4月メキシコ消費者物価指数(CPI)
○21:15 ◎ チポローネ欧州中央銀行(ECB)専務理事、講演
○21:15 ◎ デギンドスECB副総裁、講演
○21:30 ◎ 前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数
○10日01:15 ◎ ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト、質疑応答
○10日02:00 ◎ 米財務省、30年債入札
○10日04:00 ◎ メキシコ中銀、政策金利発表
○スイス、ノルウェー、スウェーデン(キリスト昇天祭)、ロシア(戦勝記念日)、休場
10日
○15:00 ☆ 3月英国内総生産(GDP)
○15:00 ☆ 1-3月期英GDP速報値
○15:00 ◎ 3月英鉱工業生産/製造業生産高
○15:00 ◇ 3月英商品貿易収支/英貿易収支
○15:00 ◎ 4月ノルウェーCPI
○16:00 ◇ 3月トルコ失業率
○16:00 ◇ 3月トルコ鉱工業生産
○20:30 ☆ 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨(4月11日分)
○21:00 ◎ 3月インド鉱工業生産
○21:00 ◎ 4月ブラジルIBGE消費者物価指数(IPCA)
○21:00 ◇ 3月メキシコ鉱工業生産
○21:30 ☆ 4月カナダ雇用統計
○23:00 ◎ 5月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、速報値)
○11日01:45 ◎ グールズビー米シカゴ連銀総裁、質疑応答
○11日03:00 ◎ 4月米月次財政収支
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。
二度と円は売れない恐怖に包まれるなwww