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ラブライブ！
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また、お話に出るLily Black用の曲を上げたいと思っているのですが、作詞作曲やDTM等全てが初めてなので、とても拙いです。
一人でも、お付き合い頂けたなら幸いです。
──人前で歌えなくなって、数年。
アレコレ試行錯誤を重ねてきた。
そして、二ヶ月前のこと、
ある一つの結論に達した。
<きゃー！！
<今夜も来てくれたわー！！
私じゃなくなればいいんだ。
それは、驚くほどこの胸の内に平穏を齎した。……つまり、
変装してしまえば良かったのだ。
それは、もう私ではないのだから。
私と言う存在が、この世から完全に消え去る時間が生まれるんだ。
こうして、永らく悩まされて来た"無味の視線"より、ようやく解放される時が来た私は、
ある意味で、あがり症を克服する事が出来た。と言うワケなのだが……、
「Enderー！！いやぁあああっ！！！！」
「占い屋さぁーん！！占ってぇーっ！！」
「カノーーーーーーンッッ！！！！！」
……それでも、
ボォォオオオオオオオオオオオンッッッ！！！！！
ドドタンッ！！！！
ジャァアアアアァアアアアアンッッ！！！！！！
私がやりたかったのは、
ズウゥゥゥウゥゥゥゥゥゥウウウウウウウボボボボボボボボッッッ！！！！！！！！
ズドドドドドドドドドダダダダダダダダダンダンダンダンッッッ！！！！！！！！！！！
──ダダンッ！！
「みんな、お待たせ」
ﾜｧｧｱｱｱｱｱｧｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｯｯｯ!!!!!!!!!!!!
カノン『生きててよかった？』
……こーゆー音楽ではない。
新進気鋭のGMS(ｸﾞﾙ-ﾌﾟﾒﾀﾙｻｳﾝﾄﾞ)
【Lily Black】
Vo/Gt ：カノン
Gt/Key/Cho ：Ender
Ba/Cho ：りん
Dr ：占い屋さん
〜近日、新曲リリース決定！〜
───────────────────
新進気鋭のGMS(ｸﾞﾙ-ﾌﾟﾒﾀﾙｻｳﾝﾄﾞ)
【Lily Black】
Vo/Gt ：カノン
Gt/Key/Cho ：Ender
Ba/Cho ：りん
Dr ：占い屋さん
〜近日、新曲リリース決定！〜
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かのん「……なんだこれ」
「やぁやぁ、おつかれ〜」
かのん「！」
希「えへへ〜」
凛「にゃにゃにゃー！」
海未「お疲れ様でした」
かのん「お、お疲れ様です！」
中学三年生です。
物語の全ては、
このバンドに加入した事から始まりました。
かのん「あはは、ど、どうもっ」
凛「かのんちゃんさぁ、またギター上手くなったんじゃないの〜？」
かのん「いえ、私なんか全然ですよ」
凛「謙遜しちゃって〜、ステージの君はどこへ行っちゃったのかな〜？」
かのん「はは……」
かのん(だから、ステージの私は私じゃないんだってば！)
かのん「はひぃ！？」
海未「……」
かのん「な、なんでしょう……？」
海未「今日は少し気怠そうでしたが、アレも演出だったのですか？」
かのん「え"っ、そ、それはぁ……」
海未「もしや、どこか具合でも悪いのでは」
かのん「違いますって！ただの演出ですよ！演出！」
海未「……そうですか」
かのん「〜っ」ﾎｯ
その名も【Lily Black】
"グループメタルサウンド"なんて言う、よく分からないジャンルを打ち立てるべく、高校時代の友達同士で集まって、最近結成したバンドらしい。
希「スティックとビーター替えたんよぉ〜」
海未「なるほど。どおりでアタックが強くなった訳です」
凛「そーゆー海未ちゃんも、いつもより低音がジャキジャキ言ってたよ？」
海未「はい。低音弦だけ別のメーカーの物に替えましたから」
希「まぁ、凛ちゃんのベースエフェクトが一番エグかったけどねぇ〜」
凛「えへへ〜♪」
去年の暮れ辺りから募集をかけ始めて、今年の夏、その釣り針に見事私が引っ掛かってしまいましたとさ。
……まる。
かのん「……」
そうして、今に至るワケでして。
希「海未ちゃ〜ん」
海未「はい？」
希「さっきライブ終わったばっかりやで？」
凛「ちょっと早くないかにゃ〜」
海未「そ、そうですか？早めに予定を立てていた方がいいかと思って」
希「さすがやなぁ」
凛「私も！」
かのん「わ、私も大丈夫です」
海未「では、土曜日の午後1時から。いつも通り2時間でどうでしょう？」
凛「オッケー！」
希「ウチもオッケー♪」
かのん「はい。オッケーです」
海未「分かりました」
海未「いつもすみません」
希「コレがウチの仕事やも〜ん」
海未「ふふっ、ありがとうございます」
かのん「……」
凛「じゃがりこ食べる人ー！」
希「はい！」
かのん「あ、じゃあ頂きます」
凛「その分走ってるからいいの〜」
海未「もうっ、しょうがないですねぇ」
かのん「……」
それでは、ここでメンバーの紹介をしたいと思います。
因みに、私以外は全員社会人の方々です。
海未「……」
前メインボーカルを担当。
今はサイドギターとキーボード、そしてコーラスも務めている、ウェーブの掛かった物凄く綺麗なロングヘアの人。
このバンドのリーダー的存在でもある。
聞けば、都内でも有名な日本舞踊の家元の方らしく、早朝からお稽古事に始まり、お弟子さんへの指導やお家のことなどなど、
とにかく、日々大変な方なのだと、
そう、希さんが語っていた。
凛「え？」
希「あれまぁ、8円損しちゃったねぇ」
凛「今度海未ちゃんから貰うから、損なんかしてないよ〜だ！」
希「いやしんぼめぇ〜」ｸﾞﾘｸﾞﾘ
凛「うにゃ〜！」ｼｬｯ
海未「貴方たちは……」
海未「ん？」
なんでも、学生の頃は海未さんのファンクラブなるものが、校内にあったらしい。
まぁ、これだけ美人だったらそうだよね。
京アニってパヨクじゃねーか＞🐘
希「およ？」
海未「早く仕舞いなさい！」
凛「だらしんぼめぇ〜」
かのん「ふふっ」
希「まぁまぁ、楽屋やし別にええやん？」
海未「ダメです！破廉恥です！」
全くもって意味がわからない。
海未「ハァ、まったく」
かのん「……」
……社会勉強、とか？
希「だらしなくなんかないやい！」
凛「やいやい！」
凛「コレは立派な"オフ抜き"だから！」
海未「は？」
かのん「？？？」
希「……凛ぴょん」
凛「へ？」
凛「……」
海未「気のせいでは無かったみたいですね」
かのん「はは……」
希「オフ抜きだと、休み無くなっちゃうね」
凛「〜っ」
海未「まぁ、凛にはそのくらいが丁度いいのかも知れませんがね」
凛「ッッッ」
かのん「！？」
凛「がのんぢゃぁああぁああんっ！！！！」
かのん「ぇ、ぇえっ？」
希「ガノンちゃんって」
海未「……」
凛「ひいぃぃぃぃんっ！」
かのん「〜っ」
ベースとコーラスを担当。
以前はベース一本に専念していた、明るく可愛らしいセミロングヘアの人で、このバンドのマスコット的存在でもある。
でも、ライブ衣装ではない彼女の普段の姿を見た時は、そのギャップに驚いた。
フリルの入ったプリーツスカートに、モノトーンカラーのカットソーTシャツなんて言う、なんともgirlyな服装で現れた凛さんが、スタバで悠々とフラペチーノを飲みながら、スマホを操っていたんだから。
海未「中学生に甘える大人がどこにいますか」
凛「うぅぅ……かのんちゃんいい匂いするぅ……っ」ｸﾞﾘｸﾞﾘｯ
かのん「や、やめて下さいって！」
凛「にゃ？」
かのん「！」
かのん(か、可愛い……っ///)
学生時代の凛さんは、どうも女の子らしい格好に抵抗があったらしく、出会ったばかりの頃は、ショートヘアでもっとボーイッシュな感じだったんだと言う。
今の凛さんからは、とてもじゃないが想像出来ない。
ついでに言うと、お客に向かって中指を立てて、この世の呪いを詰め込んだ様な重低音ノイズを響かせている彼女も、私は信じられない。
……というか、
凛「にゃん♪」
かのん「……///」
信じたくない。
最後に紹介するのがこの方、東條希さん。
ドラムとライブハウスのブッキング等、マネジメント的役割を務めている、ショートボブのムードメーカー的存在。
この中では最年長である彼女だが、実はバンド一番のいたずらっ子であり、子供心を大切に育てて来た2○歳児なのだ。
そんな彼女も、学生の頃は生徒会副会長を務めていたと言うのだから、まぁビックリ。
そして、高校でもその子供心は遺憾なく発揮されていた様で、海未さん曰く、
「同性で同じ部の仲間でなければ、とっくの昔に通報していたでしょうね」
と、言わせる程の破廉恥行為を、たびたび繰り返していたらしい。
そんな性格の為か、楽屋でも何かにつけ
いたずらと称して、胸を揉まれたりお尻を触られたりと、まぁやりたい放題。
希「な〜に〜？」
かのん「……」
ステージでは、一番大人しいのに。
海未「かのんさん、段ボールは何処へやったのですか？」
かのん「！」
凛「もしかして、ステージ？」
かのん「はわわっ、ど、どこだろうっ」
希「かのんちゃん」
かのん「え？」
希「後ろ後ろ」
海未「あぁ、椅子の後ろでしたか」
凛「あって良かったねぇ」
かのん「あはは、すみません」
希「モーマンタイやでぇ〜」
危ない危ない。
コレがないと、私はステージの上に立てない。
かのん「……」
この段ボールを被った人間こそ、Lily Blackのギターボーカルなんだから。
希「んぇ？」
凛「にゃ？」
海未「そろそろ、新曲についての話をしようかと思っているのですが」
かのん「！」
海未「次のテーマは"闇"です」
かのん「は、はぁ」
希「わぁ〜」
海未「……」
ｸﾞﾆｯ
凛「ぃいっ！？いひゃひゃ！？」
かのん(うわぁ)
個々人と、バンド以外の話をしている時は、至って普通な、
それどころか、もし出逢い方が違っていたら、姉妹の様な関係を築けたんじゃないか。
そう思わせられる程に、素敵な人達ばかりだと、私は思っている。
……そう、
この、曲の話さえしなければ。
凛「いぎぎぎっ……っ！」
希「まぁ、闇抱えてそうな子なんて居ないんだけどねぇ」
かのん「……」
海未「だからこそなんです！」
海未「いつも、明るく元気に過ごせている私たちだからこそ、影の一面も知らなければならない。……いえ」
海未「知る必要があるんです！」
海未「大丈夫です」
海未「家族や友達との繋がり、そして日々の生活さえ安定していれば、なんの問題もありません」
希「……じゃあさ」
希「思い切って、手首でも切ってみる？」
かのん「ぇえっ！？」
凛「はぁ！？」
海未「そんなのダメですっ！！」ﾀﾞﾝｯ
希「冗談やん、ウチ痛いのも血ぃ見るのも嫌やもん」
凛「トーンがさぁ……」
かのん「っ」
海未「希、間違ってもやってはいけませんよ？」
希「え〜、ウチってそんなイメージなん？」
海未「いえ、別にそう言う訳ではありませんが……」
希「あ〜良かった♪」
凛「でも、家で一人ジェンガしてそう」
希「……」
凛「あ"っ！？」
希「……そうかもね」
凛「〜っ」
かのん「え？ダメなんですか？」
希「帰ってジェンガするからいいや」
凛「ごめぇーんっ！許してぇー！」
かのん「な、なんで謝ってるんですか？」
かのん「ひとりジェンガ、面白いじゃないですか」
希「かのんちゃ〜ん♡」ｷﾞｭｯ
かのん「わっ！？」