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《ウクライナ写真ルポ》対ロシア越境攻撃の戦果に沸く陰で「今年に入って極端に兵士のお墓が増えた」
9/10(火) 11:32配信
JBpress
■ 今年に入って極端に兵士のお墓の数が増えた
墓地を訪れると、6月に戦死したセリョージャさんのお墓に家族や友人たちが集まっていた。お墓に飾られた遺影を前にセリョージャさんの妻アンナさんが泣き崩れた。2人は20年近く事実婚だったが、戦争が始まってから正式に結婚したという。だが、夫が帰ってくることはなかった。そんなアンナさんの寄り添うのはセリョージャさんの母親だ。
傍らではアンナさんのお父さんもがっくりと肩を落としている。約20年近く一緒に生活をしていたので実の息子のように可愛がっていたのだそうだ。
また別の場所では、スームィ州出身で有名なストリートパフォーマーだったヒムさんの一周忌が行われていた。生前の彼を偲んで、いまも多くの友人たちが集まる。
ヒムさんが戦死した時、妻のお腹には赤ちゃんがいたが、残念ながら彼は会うことができなかった。
■ 墓地の上空に鳴り響く戦闘機の音
このように、平日、休日を問わず墓地には、戦死した兵士の家族や友人が多くお墓に来ている。今年に入って極端に兵士のお墓の数が増えたそうだ。
ぐるりとまわってみると、お墓にはウクライナの国旗や所属していた部隊の旗が多くたてられているのがわかる。
戦死した家族や友人を偲ぶためにたくさんの人が集まるスームィの墓地。そんな場所でも、いまも戦争が続いていることを思い知らされる。みな空を見上げているのは、上空を戦闘機が音を立てて飛んでいったからだ。