【月刊ムー】奇譚をさかのぼると…/朝里樹の都市伝説タイムトリップアーカイブ最終更新 2024/03/26 23:071.朝一から閉店までφ ★???歴史・都市伝説2024.03.26文=朝里樹 絵=本多翔都市伝説には元ネタがあった。お母さん。なあに? 振り返るとそこには……。同じ夫婦のもとに転生した子ども 人は死ぬと生まれ変わる。仏教をはじめ、世界各地に見られる思想だが、現代の都市伝説にもこの転生を扱った話がある。それが「今度は落とさないでね」と呼ばれる話だ。その概要を以下に示そう。 あるところに美男美女のカップルがいた。ふたりは周囲がうらやむほどに仲がよく、やがて結婚して子どもができた。幸せの絶頂にあるかに思えた夫婦だったが、その幸福は生まれた子どもによって崩壊する。その子どもは男の子だったが、ふたりのどちらにも似ても似つかない顔をしていたのだ。 周囲の目を気にしたふたりは、子どもをいっさい外に出さず、家の中に閉じ込めて育てた。やがて夫は、これは本当に自分の子どもなのかと妻の不貞を疑い、喧嘩が絶えなくなった。精神的に耐えきれなくなった妻は、子どもが5歳の誕生日に彼を遊園地に連れていった。 息子は初めて見る景色に大はしゃぎだったが、やがて「おしっこがしたい」といいだした。すると、母親はトイレが混んでいるからと子どもを連れて立ち入り禁止の柵の向こう側に向かった。その先には、海を見下ろす崖があった。母親は子どもにその崖からおしっこをするようにといいつけ、子どもがそれに従って海のほうを向いたとき、その背中を押し、がけ下へと突き落とした。 子どもの死体が発見されたというニュースはなく、数年が過ぎた。やがて夫婦仲も回復し、ふたりは再び子をもうけたが、その子はふたりに似てとても可愛らしく、前の子とは違い、大切に育てられた。 そして子どもが5歳になったとき、妻はまたあの遊園地に子どもを連れて遊びにいった。前回とは異なり、子どもを普通に遊ばせて、妻も楽しんでいたが、やがて子どもがおしっこに行きたいといいだした。妻はトイレに向かったが、混んでいてしばらく入れそうにない。仕方なく、子を抱いてまたあの立ち入り禁止の柵の向こう側に向かった。 そこで子どもが落ちないよう、後ろから支えながら用を足させようとしたが、崖から海を見下ろした子どもがふといった。「お母さん」 それに「なあに?」と聞き返すと、子どもは彼女のほうを振り返った。その顔は、いつか彼女がこの場所で殺したあの子のものに変わっていた。その顔で子どもはにやりと笑い、いった。「今度は落とさないでね」https://web-mu.jp/wp-content/uploads/2024/02/c9ae4c7c030422b33dacb3a45f4f2357.jpg 子どもを殺す場所はフェリーの上であったり、湖に浮かぶ船であったりするが、子は水中に落とされて殺されることが多い。また子どもは男の子ではなく女の子の場合もある。いずれにせよ、殺された子どもは生まれ変わり、かつての子殺しの罪を親に突きつける。 そして、子に転生することで罪を告発する被害者の話は、現代にのみあるわけではない。この類の話は近世以降、「こんな晩」「六部殺し」などと呼ばれ、数多く伝わっている。そのあらすじは次のようなものだ。 ある家で旅の六部(座頭)を泊めたが、その六部が金を持っていることに気づいた家の者が欲にかられて六部を殺し、金を奪う。そして六部の金を使って家は栄えるが、その家で生まれた子は言葉を話すことができなかった。しかしある晩、突然「しっこ」というため、父親は驚いたものの、慌てて外に連れ出して小便をさせていると、子どもが突然振り向く。その顔はあの時殺した六部のものになっており、父親を睨みつけていった。「お前が俺を殺したのも、こんな晩だったなあ」元ネタは中国の古典怪談にあったhttps://web-mu.jp/history/36393/2024/03/26 17:50:515すべて|最新の50件2.名無しさん2M8D8結局、トイレネタかよ!2024/03/26 22:40:393.名無しさんLyT7nムーでスレ立てしていいの?w2024/03/26 22:41:114.名無しさんEkSMV殺された被害者が転生して、自分を殺した加害者に復讐するという転生モノだったわ、AIに要約させてみたら2024/03/26 22:57:265.名無しさんKmG4Zなろう転生ストーリーの起源は中国の古典怪談かよ2024/03/26 23:07:33
歴史・都市伝説
2024.03.26
文=朝里樹 絵=本多翔
都市伝説には元ネタがあった。お母さん。なあに? 振り返るとそこには……。
同じ夫婦のもとに転生した子ども
人は死ぬと生まれ変わる。仏教をはじめ、世界各地に見られる思想だが、現代の都市伝説にもこの転生を扱った話がある。それが「今度は落とさないでね」と呼ばれる話だ。その概要を以下に示そう。
あるところに美男美女のカップルがいた。ふたりは周囲がうらやむほどに仲がよく、やがて結婚して子どもができた。幸せの絶頂にあるかに思えた夫婦だったが、その幸福は生まれた子どもによって崩壊する。その子どもは男の子だったが、ふたりのどちらにも似ても似つかない顔をしていたのだ。
周囲の目を気にしたふたりは、子どもをいっさい外に出さず、家の中に閉じ込めて育てた。やがて夫は、これは本当に自分の子どもなのかと妻の不貞を疑い、喧嘩が絶えなくなった。精神的に耐えきれなくなった妻は、子どもが5歳の誕生日に彼を遊園地に連れていった。
息子は初めて見る景色に大はしゃぎだったが、やがて「おしっこがしたい」といいだした。すると、母親はトイレが混んでいるからと子どもを連れて立ち入り禁止の柵の向こう側に向かった。その先には、海を見下ろす崖があった。母親は子どもにその崖からおしっこをするようにといいつけ、子どもがそれに従って海のほうを向いたとき、その背中を押し、がけ下へと突き落とした。
子どもの死体が発見されたというニュースはなく、数年が過ぎた。やがて夫婦仲も回復し、ふたりは再び子をもうけたが、その子はふたりに似てとても可愛らしく、前の子とは違い、大切に育てられた。
そして子どもが5歳になったとき、妻はまたあの遊園地に子どもを連れて遊びにいった。前回とは異なり、子どもを普通に遊ばせて、妻も楽しんでいたが、やがて子どもがおしっこに行きたいといいだした。妻はトイレに向かったが、混んでいてしばらく入れそうにない。仕方なく、子を抱いてまたあの立ち入り禁止の柵の向こう側に向かった。
そこで子どもが落ちないよう、後ろから支えながら用を足させようとしたが、崖から海を見下ろした子どもがふといった。
「お母さん」
それに「なあに?」と聞き返すと、子どもは彼女のほうを振り返った。その顔は、いつか彼女がこの場所で殺したあの子のものに変わっていた。その顔で子どもはにやりと笑い、いった。
「今度は落とさないでね」
https://web-mu.jp/wp-content/uploads/2024/02/c9ae4c7c030422b33dacb3a45f4f2357.jpg
子どもを殺す場所はフェリーの上であったり、湖に浮かぶ船であったりするが、子は水中に落とされて殺されることが多い。また子どもは男の子ではなく女の子の場合もある。いずれにせよ、殺された子どもは生まれ変わり、かつての子殺しの罪を親に突きつける。
そして、子に転生することで罪を告発する被害者の話は、現代にのみあるわけではない。この類の話は近世以降、「こんな晩」「六部殺し」などと呼ばれ、数多く伝わっている。そのあらすじは次のようなものだ。
ある家で旅の六部(座頭)を泊めたが、その六部が金を持っていることに気づいた家の者が欲にかられて六部を殺し、金を奪う。そして六部の金を使って家は栄えるが、その家で生まれた子は言葉を話すことができなかった。しかしある晩、突然「しっこ」というため、父親は驚いたものの、慌てて外に連れ出して小便をさせていると、子どもが突然振り向く。その顔はあの時殺した六部のものになっており、父親を睨みつけていった。
「お前が俺を殺したのも、こんな晩だったなあ」
元ネタは中国の古典怪談にあった
https://web-mu.jp/history/36393/
という転生モノだったわ、AIに要約させてみたら