【豊島&アソシエイツ代表】30人以上のニューヨーク市場の関係者と日本株の話をした、「外国株」のカテゴリーではインド株と並び日本株が有望視されているアーカイブ最終更新 2024/01/23 18:491.影のたけし軍団 ★???すでに本欄で予告したことだが、今月に入り、30人以上のニューヨーク(NY)市場の関係者と日本株の話をした。相手は投機筋から年金基金まで多岐にわたる。暗黙の了解で許される範囲で以下にまとめてみた。結論から言うと、アベノミクスのときより、日本株への注目度がNY市場内で横への広がりをみせている。「外国株」のカテゴリーではインド株と並び有望視されている。日本株未体験者も目立ち、知見もそれほどないので、納得するまで時間がかかっている。その結果、年内、入れ代わり立ち代わりで日本株購入者が新規参入して、息の長い日本株買いサイクルになりそうだ。もちろん、ポートフォリオの入れ替えは日常的なので、日本株売りの機会も増え、ボラティリティーも上がることになるだろう。おそらく日本株が真の意味で外海の荒波に翻弄される最初の年になるのではないか。日本株買いの理由も各人の立ち位置により実に様々だ。「トランプ・リスク」を回避するため、日本株を「安全資産」と位置づけ、マネーを逃避させる、という発言が印象的であった。日本は政治献金問題を抱えるが、前米大統領のトランプ氏を巡るマネー乱流に比べれば、「かわいいものだ」と肩をすくめる。相対的に日本の政治環境は「コップの中の嵐」で、総じて他国より安定しているとの評価だ。これまで欧州株に特化していたアナリストが、家族旅行で日本を訪問して、日本経済を見直したという事例もあった。マネーの流れの視点では、中国株離れの傾向が深刻であり、とりあえず日本株にシフトして、様子を見たいとの考えはかなり一般化している。日本株がアジアの中の先進国という分類で、「安全資産」とまでいわれる一幕もあった。半導体については、日本がサプライチェーン(供給網)に組み込まれるということで、特に議論が深くなった。新しい少額投資非課税制度(NISA)の話は興味深いらしい。「横並び意識の強い日本人が株式市場に殺到するのか」という意見や、「日経平均を引き上げるほどの効果が出るには相当期間が必要だろう」などといった様々な意見が聞かれた。日本人個人は「逆張り傾向」にあるという話題になると、「空売りは当然のこと」「外国人が買って、日本人が売る構造か」などといった反応が目立った。そして、日銀。彼らに言わせれば、「最も予見可能でイージーな存在」とされる。ようは日銀は世界でいまどき、大規模緩和を続ける「絶滅危惧種」で、出口といっても、米連邦準備理事会(FRB)の0.75%刻みの利上げに比べて極めて限定的だ。金融政策がFRBと比べ、はるかに読みやすいので日本株を選好するという雰囲気は日本での日銀論議とは全く異なる。結局、日銀も政治も米国より安定的に見えるのだ。日本株売買のインフラが改善されていることは素直に歓迎されており、「日本市場はエキゾチック」という見方は急速に解消されつつある。とはいえ、株主重視の視点が、欧米企業に比べて大幅に遅れていることは「残念なことだ」と評される。総じて日本株を評価する人たちがウォール街でざっくりだが1割近くに増えている。「たった1割」と思う読者も多いと思うが、これまでほとんど見向きもされなかったことを思い起こせば、ランダムで1割程度と仮定すれば、驚異的な増加ということになる。豊島逸夫(としま・いつお)豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB00001_T20C24A1000000/2024/01/23 11:40:276すべて|最新の50件2.名無しさんNngtE株は買わないのが吉2024/01/23 11:41:543.名無しさんYU6xuダウと日経225は買うべき2024/01/23 11:48:524.名無しさんDmKIeあやすぃい〜〜w2024/01/23 16:42:165.名無しさんbixENたしかに外国から見たら日本株は安定してるだろうが、バブル期再到来でそろそろ崩壊しそうだよな2024/01/23 18:15:316.名無しさんRpGq8株価が高いと思っているのは日本人だけで海外からすると半値ぐらいの感覚だぞ2024/01/23 18:49:35
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相手は投機筋から年金基金まで多岐にわたる。暗黙の了解で許される範囲で以下にまとめてみた。
結論から言うと、アベノミクスのときより、日本株への注目度がNY市場内で横への広がりをみせている。
「外国株」のカテゴリーではインド株と並び有望視されている。日本株未体験者も目立ち、知見もそれほどないので、納得するまで時間がかかっている。
その結果、年内、入れ代わり立ち代わりで日本株購入者が新規参入して、息の長い日本株買いサイクルになりそうだ。
もちろん、ポートフォリオの入れ替えは日常的なので、日本株売りの機会も増え、ボラティリティーも上がることになるだろう。
おそらく日本株が真の意味で外海の荒波に翻弄される最初の年になるのではないか。
日本株買いの理由も各人の立ち位置により実に様々だ。「トランプ・リスク」を回避するため、日本株を「安全資産」と位置づけ、マネーを逃避させる、という発言が印象的であった。日本は政治献金問題を抱えるが、前米大統領のトランプ氏を巡るマネー乱流に比べれば、「かわいいものだ」と肩をすくめる。
相対的に日本の政治環境は「コップの中の嵐」で、総じて他国より安定しているとの評価だ。
これまで欧州株に特化していたアナリストが、家族旅行で日本を訪問して、日本経済を見直したという事例もあった。
マネーの流れの視点では、中国株離れの傾向が深刻であり、とりあえず日本株にシフトして、様子を見たいとの考えはかなり一般化している。
日本株がアジアの中の先進国という分類で、「安全資産」とまでいわれる一幕もあった。
半導体については、日本がサプライチェーン(供給網)に組み込まれるということで、特に議論が深くなった。
新しい少額投資非課税制度(NISA)の話は興味深いらしい。
「横並び意識の強い日本人が株式市場に殺到するのか」という意見や、「日経平均を引き上げるほどの効果が出るには相当期間が必要だろう」などといった様々な意見が聞かれた。
日本人個人は「逆張り傾向」にあるという話題になると、「空売りは当然のこと」「外国人が買って、日本人が売る構造か」などといった反応が目立った。
そして、日銀。彼らに言わせれば、「最も予見可能でイージーな存在」とされる。ようは日銀は世界でいまどき、大規模緩和を続ける「絶滅危惧種」で、出口といっても、米連邦準備理事会(FRB)の0.75%刻みの利上げに比べて極めて限定的だ。
金融政策がFRBと比べ、はるかに読みやすいので日本株を選好するという雰囲気は日本での日銀論議とは全く異なる。
結局、日銀も政治も米国より安定的に見えるのだ。日本株売買のインフラが改善されていることは素直に歓迎されており、「日本市場はエキゾチック」という見方は急速に解消されつつある。
とはいえ、株主重視の視点が、欧米企業に比べて大幅に遅れていることは「残念なことだ」と評される。
総じて日本株を評価する人たちがウォール街でざっくりだが1割近くに増えている。
「たった1割」と思う読者も多いと思うが、これまでほとんど見向きもされなかったことを思い起こせば、ランダムで1割程度と仮定すれば、驚異的な増加ということになる。
豊島逸夫(としま・いつお)
豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB00001_T20C24A1000000/