【株価 指数】トヨタなど除外の忖度なき東証新指数、海外マネーに期待と懸念【JPXプライム150】 [エリオット★]アーカイブ最終更新 2023/07/03 13:101.名刺は切らしておりましてwCc5yjOx→プライム150は資本収益性やPBRで選別、企業価値向上策の象徴→超大型グロース偏重で年金は敬遠か、JPX日経400の記憶も残る日本を代表するトヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)ですら除外された東京証券取引所の新たな株価指数の算出が3日、始まった。プライム市場の中で厳しい採用条件に合格し、稼ぐ力に優れた150社は海外マネーのさらなる呼び水になると期待される半面、グロース(成長)銘柄に偏った構成を懸念する声も出ている。https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ireeI4FbEMdQ/v1/1200x-1.jpg東証外観 Photographer: Toru Hanai/Bloomberg 「JPXプライム150」はプライム市場の時価総額上位で資本収益性に優れ、同時に株価純資産倍率(PBR)が1倍を超す150銘柄で構成された新指数だ。東証が進める企業価値向上策の一環で導入され、5月公表の選定銘柄からは時価総額日本一のトヨタやメガバンクのMUFG、三井住友フィナンシャルグループなどが漏れた。 野村アセットマネジメントの石黒英之シニア・ストラテジストは、過去の日本の株価指数は知名度の高い企業を組み入れるのが常だったが、今回は「忖度(そんたく)されていない今までになかった指数」だと評価。日本や世界の変化に対応できる企業が入り、「米S&P500種株価指数に近い」とみている。トヨタなど除外企業にとっても「指数に入るモチベーションにつながる」と言う。 東証を傘下に置く日本取引所グループ(JPX)によると、構成銘柄の株主資本利益率(ROE)中央値は15%とS&P500の15%、ストックス欧州600の14%とほぼ同じ。1株利益の成長率は11%と米欧指数の7.9%を上回る。プライム150は基準日の5月26日を1000ポイントとして算出し、銘柄入れ替えは年1回、8月(初回は2024年8月)に行う。 JPXプライム150の指数構成ウエート上位 企業名(コード) ウエート(%)① ソニーG(6758) 5.7② キーエンス(6861) 4.2③ NTT(9432) 3.2④ 東エレク(8035) 2.5⑤ 日立(6501) 2.4⑥ 武田薬(4502) 2.4⑦ 第一三共(4568) 2.4⑧ 任天堂(7974) 2.3⑨ HOYA(7741) 2.2⑩ 信越化(4063) 2.2 (出所:JPX、ウエートは5月26日時点) 指数を開発したJPX総研のインデックスビジネス部統括課長の橋本元洋氏は、欧米指数と比べても質的に遜色がなく、銘柄数はプライム市場の1割程度でも時価総額では約5割に達すると説明。稼ぐ力と規模感のある企業がさらに成長しないと日本経済や株式市場の活性化は難しく、「欧米市場を引っ張る『GAFAM』のように日本でも150が引っ張ってほしい」と述べた。 もっとも、プライム150が持続的に国内外の投資家に受け入れられるかどうかは未知数だ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の古川真チーフ・ポートフォリオストラテジストは、結果的に採用銘柄は「超大型グロース株のスマートベータのような顔ぶれ」だと指摘する。 GAFAMの一角である米アップル株が今年に入り再び最高値を更新しているように、景気の不透明感が強い局面では成長力の高いグロース株が買われる半面、景気が浮揚する局面では投資指標が割安なバリュー株の方が優位になる傾向がある。米グロースとバリュー株、ISM製造業の推移https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ioMOsiXJWLng/v2/pidjEfPlU1QWZop3vfGKsrX.ke8XuWirGYh1PKgEw44kE/1025x-1.png また、資本効率に優れた企業で構成され、14年のスタート当初は多くの投資家の注目を集めたJPX日経インデックス400が東証株価指数(TOPIX)との明確なパフォーマンスの違いを見せられず、市場で継続的に存在感を示せなかった記憶が市場関係者の間で残っている。 三菱モルガンの古川氏は、プライム150に海外投資家や個人の資金が流入する可能性はあるが、「かつてJPX日経400から降りたような一部年金などからすれば、投資には相当な意志決定が必要になりそう」との見方を示した。 算出初日のプライム150は1062.28で取引を開始、その後はおおむね同水準を上回って推移している。基準日(5月26日)から取引開始価格までの上昇率は6.2%で、TOPIXの7.5%を下回った。2023年7月3日 8:30 JST 更新日時 2023年7月3日 11:11 JSTBloomberghttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-07-02/RWZGQ7T0AFB401出典 https://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/16883574272023/07/03 13:10:271すべて|最新の50件
→超大型グロース偏重で年金は敬遠か、JPX日経400の記憶も残る
日本を代表するトヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)ですら除外された東京証券取引所の新たな株価指数の算出が3日、始まった。プライム市場の中で厳しい採用条件に合格し、稼ぐ力に優れた150社は海外マネーのさらなる呼び水になると期待される半面、グロース(成長)銘柄に偏った構成を懸念する声も出ている。
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ireeI4FbEMdQ/v1/1200x-1.jpg
東証外観 Photographer: Toru Hanai/Bloomberg
「JPXプライム150」はプライム市場の時価総額上位で資本収益性に優れ、同時に株価純資産倍率(PBR)が1倍を超す150銘柄で構成された新指数だ。東証が進める企業価値向上策の一環で導入され、5月公表の選定銘柄からは時価総額日本一のトヨタやメガバンクのMUFG、三井住友フィナンシャルグループなどが漏れた。
野村アセットマネジメントの石黒英之シニア・ストラテジストは、過去の日本の株価指数は知名度の高い企業を組み入れるのが常だったが、今回は「忖度(そんたく)されていない今までになかった指数」だと評価。日本や世界の変化に対応できる企業が入り、「米S&P500種株価指数に近い」とみている。トヨタなど除外企業にとっても「指数に入るモチベーションにつながる」と言う。
東証を傘下に置く日本取引所グループ(JPX)によると、構成銘柄の株主資本利益率(ROE)中央値は15%とS&P500の15%、ストックス欧州600の14%とほぼ同じ。1株利益の成長率は11%と米欧指数の7.9%を上回る。プライム150は基準日の5月26日を1000ポイントとして算出し、銘柄入れ替えは年1回、8月(初回は2024年8月)に行う。
JPXプライム150の指数構成ウエート上位
企業名(コード) ウエート(%)
① ソニーG(6758) 5.7
② キーエンス(6861) 4.2
③ NTT(9432) 3.2
④ 東エレク(8035) 2.5
⑤ 日立(6501) 2.4
⑥ 武田薬(4502) 2.4
⑦ 第一三共(4568) 2.4
⑧ 任天堂(7974) 2.3
⑨ HOYA(7741) 2.2
⑩ 信越化(4063) 2.2
(出所:JPX、ウエートは5月26日時点)
指数を開発したJPX総研のインデックスビジネス部統括課長の橋本元洋氏は、欧米指数と比べても質的に遜色がなく、銘柄数はプライム市場の1割程度でも時価総額では約5割に達すると説明。稼ぐ力と規模感のある企業がさらに成長しないと日本経済や株式市場の活性化は難しく、「欧米市場を引っ張る『GAFAM』のように日本でも150が引っ張ってほしい」と述べた。
もっとも、プライム150が持続的に国内外の投資家に受け入れられるかどうかは未知数だ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の古川真チーフ・ポートフォリオストラテジストは、結果的に採用銘柄は「超大型グロース株のスマートベータのような顔ぶれ」だと指摘する。
GAFAMの一角である米アップル株が今年に入り再び最高値を更新しているように、景気の不透明感が強い局面では成長力の高いグロース株が買われる半面、景気が浮揚する局面では投資指標が割安なバリュー株の方が優位になる傾向がある。
米グロースとバリュー株、ISM製造業の推移
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/ioMOsiXJWLng/v2/pidjEfPlU1QWZop3vfGKsrX.ke8XuWirGYh1PKgEw44kE/1025x-1.png
また、資本効率に優れた企業で構成され、14年のスタート当初は多くの投資家の注目を集めたJPX日経インデックス400が東証株価指数(TOPIX)との明確なパフォーマンスの違いを見せられず、市場で継続的に存在感を示せなかった記憶が市場関係者の間で残っている。
三菱モルガンの古川氏は、プライム150に海外投資家や個人の資金が流入する可能性はあるが、「かつてJPX日経400から降りたような一部年金などからすれば、投資には相当な意志決定が必要になりそう」との見方を示した。
算出初日のプライム150は1062.28で取引を開始、その後はおおむね同水準を上回って推移している。基準日(5月26日)から取引開始価格までの上昇率は6.2%で、TOPIXの7.5%を下回った。
2023年7月3日 8:30 JST 更新日時 2023年7月3日 11:11 JST
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