「先祖を因縁から解放できる」と勧誘、「霊感商法」被害3600万円以上アーカイブ最終更新 2025/05/20 21:56112.名無しヒーリングhnJ504.コスモメイトの「大除霊」・前世で三千人以上殺している「二男の病気を治すために必要だとして、六千五百万円だましとられた」そんな訴訟が1994年5月、東京地裁に起こされました。訴えたのは東京に住む商社部長代理A氏(50)とその妻(46)。慰謝料を含め約八千五百万の支払いを求めています。訴えられたのは除霊や救霊の”超能力”を売りものにするコスモメイトと主宰者、深見青山氏。訴状や関係者の話によると、A夫妻の二男(18)が1986年夏、原因不明の病気で意識混濁状態になったのがきっかけ。病院でもたしかな原因がわからないまま推移し、夫妻は不安をつのらせました。ある人から「すばらしい霊能力がある」と深見氏を紹介され、翌87年6月に面会。深見氏の”鑑定”はこうでした・・・。二男の前世は殿様。父親のA氏が家老、A夫人は勘定役で三千人以上を殺している。こんなに悪い因縁があるので、その何倍もの人を救わないと二男の病気を治す許しが神様から出ない。深見氏はさらに、母の実家の家系などさまざまなマイナス要因を指摘した、といいます。2025/02/23 23:31:051000すべて|最新の50件113.名無しヒーリングhnJ50三千人以上もの人を救うにはどうすればよいか。そこで「救霊師」の資格を取るようすすめられました。相談者に取りついているたたり霊、うらみ霊、先祖霊などを改心させ、霊界に導くことのできる有資格者。「今回、神様の許しで特別に許された者だけがなれる」と説明されました。ただし、資格を得るには一人七百万円、夫妻で一千四百万円が必要だということです。いくつもの病院を回り、見放され、東洋医学でも治療方法がわからない。「霊能者」と称する人も訪ねたけれど、二男はよくならない。そんなとき、「救霊師になって奉仕すれば多くの人を救うことができる」と断言する深見氏のことばが”最後の望み”のように思えてきました。コスモメイトが養成する”霊能者”には救霊師のほか、「九頭龍師」や「薬寿師」があります。有資格者は「神人合一の人」である深見青山氏の直弟子として「救霊」「除霊」の活動ができる。2025/02/23 23:32:49114.名無しヒーリングhnJ50「救霊師」は主として神霊世界の霊を扱い、「九頭龍師」は主に現世利益を担当。病気なおしや金運、事業運、結婚運などに力を発揮するとか。ただし、その資格を得るのには金がかかります。A氏夫妻の場合、「救霊師」資格に二人で千四百万円。「九頭龍師」と「薬寿師」資格に二千二百万円でした。夫妻が払ったのはそのほか、コスモメイトの関連組織「皇大神社」設立準備金百十万円。二男を原因不明の病気から救わなければ・・・その一心からでした。資金調達のために都内の持ち家を売却。売却代のほぼすべてをコスモメイトに注ぎ込みました。子供の生命だけではない。A氏自身の生命もあぶない。「八年で寿命切れます」「死因、肝臓ガン」・・・そんな”予言”を書いた色紙を深見氏から渡されました。前世であやめた三千人を上まわる人を救うため、A夫人は連日、「救霊師」の活動に励みました。「救霊師」の活動そのものは、そんなにむずかしくありません。マニュアルがあるからです。相談者を相手の「救霊」は一日平均三件。一件あたり五万円から三十万円。すべてコスモメイトへの「奉仕」活動です。弁護団は四年半にわたる「救霊」活動で総額一千二百万円程度の奉仕をしたと見ています。2025/02/23 23:34:05115.名無しヒーリングhnJ50子供の病状は一進一退。それが、「もしかしたら」というかすかな希望につながったのかもしれません。コスモメイト入会にあたり、他の「宗教」とはいっさい手を切ること、そうしないと救われない、ともいわれたそうです。・・・そんなことが、夫妻が「おかしい」と気づくのを遅らせた要因だったかもしれない、と担当弁護士はいいます。A氏夫妻にとって決定的な衝撃は、深見氏が内部で語っていたとされることばが、A夫人の耳に入ったことです。「A夫妻は奉仕しているけれど、(二男が)治るわけがない」・・・ショックでした。A夫妻の提訴にたいしてパワフルコスモメイトの広報室は「脅迫して物品を販売したり、お玉串などを強制したことはない。裁判の過程で誠心誠意を示し、誤解が解けるようお答えしたい」とコメント。さらに「昨年(93年)春、ある幹部の造反分派騒ぎがあったとき、A夫妻は誤解されたのではないか」とのべました。93年春の騒ぎとは、コスモメイト設立以来の幹部や本部事務スタッフ多数が退職したり解雇された事件。このうち二人の女性が「無理やり身体にさわるなどセクシャル・ハラスメント(性的いやがらせ)を受けた」として深見青山氏を告訴しています。2025/02/23 23:35:28116.名無しヒーリングhnJ50・宗教書ブームの陰でコスモメイトの主宰者深見青山氏(本名・半田晴久)は1951年、兵庫県生まれ。学生時代から世界救世教や大本などの宗教を遍歴しました。同志社大学卒業後、東京の会社に勤務。そのころ、十七歳年上の”霊能力”を持つとされる女性と知り合いました。この女性とコンビを組み、深見氏も霊能力を”開発”。訪問販売や学習塾経営と並行して宗教活動に入った、とされています。東京・西荻窪で「コスモメイト」を旗揚げしたのは1985年。翌86年には同じ西荻窪で大川隆法氏(本名・中川隆)が「幸福の科学」の活動を開始しています。当時、深見氏34歳、大川氏29歳。これに、同年配の麻原彰晃(同・松本智津夫)の「オウム真理教」が加わり、90年代初期の”新・新宗教ブーム”のなかで話題になりました。三者の共通点は、本の出版を布教の柱にすえたこと。深見氏も「愛の守護霊」「大金運」(以上扶桑社)、「大除霊」「大創運」(以上角川文庫)、「神霊界」(日本文芸社)といった本や、「悪霊の呪い」「守護霊活用術」「受験に克つ」などのビデオを次々発売。書店の宗教書コーナーでは、大川氏らとベストセラーを競い合いました。2025/02/23 23:37:34
・前世で三千人以上殺している
「二男の病気を治すために必要だとして、六千五百万円だましとられた」
そんな訴訟が1994年5月、東京地裁に起こされました。訴えたのは東京に住む商社部長代理A氏(50)とその妻(46)。慰謝料を含め約八千五百万の支払いを求めています。
訴えられたのは除霊や救霊の”超能力”を売りものにするコスモメイトと主宰者、深見青山氏。
訴状や関係者の話によると、A夫妻の二男(18)が1986年夏、原因不明の病気で意識混濁状態になったのがきっかけ。病院でもたしかな原因がわからないまま推移し、夫妻は不安をつのらせました。ある人から「すばらしい霊能力がある」と深見氏を紹介され、翌87年6月に面会。
深見氏の”鑑定”はこうでした・・・。
二男の前世は殿様。父親のA氏が家老、A夫人は勘定役で三千人以上を殺している。こんなに悪い因縁があるので、その何倍もの人を救わないと二男の病気を治す許しが神様から出ない。
深見氏はさらに、母の実家の家系などさまざまなマイナス要因を指摘した、といいます。
「今回、神様の許しで特別に許された者だけがなれる」と説明されました。
ただし、資格を得るには一人七百万円、夫妻で一千四百万円が必要だということです。
いくつもの病院を回り、見放され、東洋医学でも治療方法がわからない。「霊能者」と称する人も訪ねたけれど、二男はよくならない。
そんなとき、「救霊師になって奉仕すれば多くの人を救うことができる」と断言する深見氏のことばが”最後の望み”のように思えてきました。
コスモメイトが養成する”霊能者”には救霊師のほか、「九頭龍師」や「薬寿師」があります。
有資格者は「神人合一の人」である深見青山氏の直弟子として「救霊」「除霊」の活動ができる。
A氏夫妻の場合、「救霊師」資格に二人で千四百万円。「九頭龍師」と「薬寿師」資格に二千二百万円でした。夫妻が払ったのはそのほか、コスモメイトの関連組織「皇大神社」設立準備金百十万円。二男を原因不明の病気から救わなければ・・・その一心からでした。
資金調達のために都内の持ち家を売却。売却代のほぼすべてをコスモメイトに注ぎ込みました。
子供の生命だけではない。A氏自身の生命もあぶない。
「八年で寿命切れます」「死因、肝臓ガン」・・・そんな”予言”を書いた色紙を深見氏から渡されました。
前世であやめた三千人を上まわる人を救うため、A夫人は連日、「救霊師」の活動に励みました。「救霊師」の活動そのものは、そんなにむずかしくありません。マニュアルがあるからです。
相談者を相手の「救霊」は一日平均三件。一件あたり五万円から三十万円。すべてコスモメイトへの「奉仕」活動です。弁護団は四年半にわたる「救霊」活動で総額一千二百万円程度の奉仕をしたと見ています。
・・・そんなことが、夫妻が「おかしい」と気づくのを遅らせた要因だったかもしれない、と担当弁護士はいいます。
A氏夫妻にとって決定的な衝撃は、深見氏が内部で語っていたとされることばが、A夫人の耳に入ったことです。
「A夫妻は奉仕しているけれど、(二男が)治るわけがない」
・・・ショックでした。
A夫妻の提訴にたいしてパワフルコスモメイトの広報室は「脅迫して物品を販売したり、お玉串などを強制したことはない。
裁判の過程で誠心誠意を示し、誤解が解けるようお答えしたい」とコメント。さらに「昨年(93年)春、ある幹部の造反分派騒ぎがあったとき、A夫妻は誤解されたのではないか」とのべました。
93年春の騒ぎとは、コスモメイト設立以来の幹部や本部事務スタッフ多数が退職したり解雇された事件。このうち二人の女性が「無理やり身体にさわるなどセクシャル・ハラスメント(性的いやがらせ)を受けた」として深見青山氏を告訴しています。
コスモメイトの主宰者深見青山氏(本名・半田晴久)は1951年、兵庫県生まれ。学生時代から世界救世教や大本などの宗教を遍歴しました。同志社大学卒業後、東京の会社に勤務。
そのころ、十七歳年上の”霊能力”を持つとされる女性と知り合いました。この女性とコンビを組み、深見氏も霊能力を”開発”。訪問販売や学習塾経営と並行して宗教活動に入った、とされています。
東京・西荻窪で「コスモメイト」を旗揚げしたのは1985年。翌86年には同じ西荻窪で大川隆法氏(本名・中川隆)が「幸福の科学」の活動を開始しています。
当時、深見氏34歳、大川氏29歳。これに、同年配の麻原彰晃(同・松本智津夫)の「オウム真理教」が加わり、90年代初期の”新・新宗教ブーム”のなかで話題になりました。
三者の共通点は、本の出版を布教の柱にすえたこと。深見氏も「愛の守護霊」「大金運」(以上扶桑社)、「大除霊」「大創運」(以上角川文庫)、「神霊界」(日本文芸社)といった本や、
「悪霊の呪い」「守護霊活用術」「受験に克つ」などのビデオを次々発売。書店の宗教書コーナーでは、大川氏らとベストセラーを競い合いました。