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中国共産党の習近平総書記（国家主席）が進める徹底的な反腐敗運動は今年、過去最多の幹部摘発となる勢いだ。異例の政権３期目入り後も、習氏が自らの権力に対する潜在的脅威を警戒していることを裏付けている。
ブルームバーグ・ニュースによる中国共産党中央規律検査委員会の声明分析によれば、１月以降に幹部41人に対する汚職調査が発表された。2014年と同数で、調査を受けていると思われる２人の更迭された閣僚は含まれていない。
12年に党トップに就任した習氏が党内を統制し、政敵を粛清してきたこの運動の苛烈さが続いている。
毛沢東初代国家主席以来、最も強力な権限を持つ中国指導者となった習氏は１年前、前例のない自然発生的な各地での抗議デモに見舞われた。その後、厳格なロックダウン（都市封鎖）などで徹底的に新型コロナウイルスを封じ込める「ゼロコロナ」政策を放棄したが、今は長引く景気低迷が習指導部を悩ませている。
アジア・ソサエティー政策研究所の中国分析センターで中国政治を研究するニール・トーマス研究員は「習氏の内部規律キャンペーンはイデオロギーの純度を高め、政策履行を改善させ、潜在的な政治的脅威から自らを守るための終わりのない運動だ。絶え間ない警戒は、習氏自身の権力維持の必須条件だ」と指摘する。