軽視できない中国の複合不況 1990年代後半以降の日本と同じ状況に陥る恐れアーカイブ最終更新 2023/08/11 12:351.番組の途中ですが転載は禁止ですQxh71コラム:軽視できない中国の複合不況、日銀「次の一手」にも影響https://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKBN2ZL0ND2023/08/11 12:33:554すべて|最新の50件2.番組の途中ですが転載は禁止ですQxh71[東京 10日 ロイター] - 中国経済にデフレ懸念が台頭してきた。7月の消費者物価指数(CPI)はマイナス圏に沈み、輸出入データも前年比マイナスを記録した。当局による政策対応が期待されているものの、資産デフレと輸出不振という「複合不況」への特効薬はなさそうだ。日本にとって最大の輸出国である中国経済の不振がもし長期化すれば、中国依存度の高い企業を起点に日本経済の成長を押し下げかねない。2024年の高い賃上げを確認しつつ、超金融緩和政策の修正に動く可能性のある日銀の動向にもインパクトを与える可能性があると筆者はみている。<不動産価格下落で含み損>7月の中国CPIは前年比0.3%下落し、21年2月以来、2年5カ月ぶりにマイナスとなった。7月の生産者物価指数(PPI)は前年比4.4%下落し、10カ月連続のマイナスとなった。需要鈍化が価格を押し上げている典型的な現象といえる。多様な要素が絡み合っているが、大きく2つの原因がある。1つは輸出不振、もう1つは資産デフレだ。とくに資産デフレの影響は大きく、不動産価格の下落が国内消費を冷え込ませている。不動産の値上がりが続いているうちは買い替えで利益を出し、高級車の購入や海外旅行へ行く「原資」を生み出すことができた。しかし、今はその流れが逆回転している。住宅販売を促すため初回購入者のローン金利や頭金比率を引き下げるなどの政策を打とうとする動きもあるようだが、この対策では含み損を抱える人たちは救えない。バブル崩壊と資産デフレに財政資金をばらまいたものの、効果を生まなかった1990年代後半以降の日本と同じ状況に陥る恐れがある。2023/08/11 12:34:363.番組の途中ですが転載は禁止ですQxh71<減少続く対中輸出、企業の売上・収益見通しに圧力>筆者は、中国経済の低迷とデフレが長期化する可能性が高いとみている。その場合、対中輸出の不振を起点に中国経済の下降トレンドが日本に波及してくることが懸念される。22年の日本の輸出先の第1位は19.3%を占める中国で、2位の米国の18.5%を引き離している。すでに数量ベースでは22年通年で前年比13.8%減少していたが、金額ベースでも22年12月から足元の23年6月まで7カ月連続で前年比マイナスとなっている。6月は前年比10.9%減だった。中国市場に占める売上高の比率が20%を超える日本の大企業は、電機、化学、精密機器などに多い。こうした企業が打撃を受けることが明白になると、24年の春闘における大幅な賃上げには尻込みするところが多くなる可能性がある。中国への輸出比率が高い東南アジアやドイツなど一部の欧州諸国にも影響は出始めており、こうした国や地域への輸出が多い日本企業も時間差で売上高減少の圧力を受けるだろう。2023/08/11 12:34:594.番組の途中ですが転載は禁止ですQxh71<賃上げに波及なら、日銀の政策動向にも影響>幸い米国経済が大方の予想を上回って好調なため、日本の輸出全体が「暴風雨」にさらされてはいない。しかし、適切な経済的処方せんを見い出しにくい中国経済の低迷が長期化するようなら、政府・日銀の経済見通しにも相応の影響が出るだろう。特に日銀は、インバウンドの強さや企業の旺盛な設備投資意欲を背景にした内需の強さに手応えを感じているもようで、外需が失速しなければ、需給ギャップもマイナスが着実に圧縮されて2%の物価目標に接近しつあるとの認識を強める可能性がある。ところが、中国の政策対応にめぼしい効果が出ず、複合不況の長期化が年末に向けて明らかになるような展開になれば、市場の一部でささやかれている次は「マイナス金利の解除」という一手が、しばらく打てなくなる可能性も出てくる。その意味で、中国経済が一段の失速を免れることができるかどうかは、日本経済の大きな焦点になると指摘したい。*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。2023/08/11 12:35:34
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日本にとって最大の輸出国である中国経済の不振がもし長期化すれば、中国依存度の高い企業を起点に日本経済の成長を押し下げかねない。2024年の高い賃上げを確認しつつ、超金融緩和政策の修正に動く可能性のある日銀の動向にもインパクトを与える可能性があると筆者はみている。
<不動産価格下落で含み損>
7月の中国CPIは前年比0.3%下落し、21年2月以来、2年5カ月ぶりにマイナスとなった。7月の生産者物価指数(PPI)は前年比4.4%下落し、10カ月連続のマイナスとなった。需要鈍化が価格を押し上げている典型的な現象といえる。
多様な要素が絡み合っているが、大きく2つの原因がある。1つは輸出不振、もう1つは資産デフレだ。とくに資産デフレの影響は大きく、不動産価格の下落が国内消費を冷え込ませている。不動産の値上がりが続いているうちは買い替えで利益を出し、高級車の購入や海外旅行へ行く「原資」を生み出すことができた。しかし、今はその流れが逆回転している。
住宅販売を促すため初回購入者のローン金利や頭金比率を引き下げるなどの政策を打とうとする動きもあるようだが、この対策では含み損を抱える人たちは救えない。バブル崩壊と資産デフレに財政資金をばらまいたものの、効果を生まなかった1990年代後半以降の日本と同じ状況に陥る恐れがある。
筆者は、中国経済の低迷とデフレが長期化する可能性が高いとみている。その場合、対中輸出の不振を起点に中国経済の下降トレンドが日本に波及してくることが懸念される。22年の日本の輸出先の第1位は19.3%を占める中国で、2位の米国の18.5%を引き離している。
すでに数量ベースでは22年通年で前年比13.8%減少していたが、金額ベースでも22年12月から足元の23年6月まで7カ月連続で前年比マイナスとなっている。6月は前年比10.9%減だった。
中国市場に占める売上高の比率が20%を超える日本の大企業は、電機、化学、精密機器などに多い。こうした企業が打撃を受けることが明白になると、24年の春闘における大幅な賃上げには尻込みするところが多くなる可能性がある。
中国への輸出比率が高い東南アジアやドイツなど一部の欧州諸国にも影響は出始めており、こうした国や地域への輸出が多い日本企業も時間差で売上高減少の圧力を受けるだろう。
幸い米国経済が大方の予想を上回って好調なため、日本の輸出全体が「暴風雨」にさらされてはいない。しかし、適切な経済的処方せんを見い出しにくい中国経済の低迷が長期化するようなら、政府・日銀の経済見通しにも相応の影響が出るだろう。
特に日銀は、インバウンドの強さや企業の旺盛な設備投資意欲を背景にした内需の強さに手応えを感じているもようで、外需が失速しなければ、需給ギャップもマイナスが着実に圧縮されて2%の物価目標に接近しつあるとの認識を強める可能性がある。
ところが、中国の政策対応にめぼしい効果が出ず、複合不況の長期化が年末に向けて明らかになるような展開になれば、市場の一部でささやかれている次は「マイナス金利の解除」という一手が、しばらく打てなくなる可能性も出てくる。
その意味で、中国経済が一段の失速を免れることができるかどうかは、日本経済の大きな焦点になると指摘したい。
*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにロイターのコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。