乃木坂浪漫

1.
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Bo7fg
~清濁の色 vol.43~

ライブの途中にふと思い出したことがあった
先日掛かってきた電話でサクラはこう言っていた

「大モニターに私が映る時があるのだけど、
その時に人差し指と親指で輪を作るから見ててね」

そして彼女は丁度モニターに映った瞬間に宣言通り指で輪を作っていた
僕は(本当にしてるよ…)と驚いたと同時に本番中に出来る余裕に感心した
いや、本業に腰を入れていないとも言えた
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2.
ユーザー
Bo7fg
~清濁の色 vol.44~

アンコールを2度挟みライブは大盛況の内に終わった
普段単なる楽屋に出入りしてるだけの弁当業者の僕には
全てが新鮮に思えた
そして普段全く見せない表情をしていた彼女達に感服していた

ライブ会場は相当な人混みだった為、僕は早めに切り上げ
食事をしてから帰路に付こうと会場近くの目立たない
路地裏の飲食店に移動した

会場の熱気も凄かった為、喉の渇きを覚えた僕はビールを
飲みながら食事を待った
3.
ユーザー
Bo7fg
~清濁の色 vol.45~

店は何処にでもあるような居酒屋だったがメニューは
悪くなく、一通り食事を終えた僕は少し横浜の街並みを散策した
会場にいたファンの大半は家路に付いており
土曜の夜の静かな街並みが広がっていた

歩きながらふと数万人の他人からの衆目に晒される気持ちを
考えてみたが僕には理解も想像も付かなかった
他人から見られることが商売である彼女達は異世界の住人なんだろう

そう思っていると僕の足は吸い込まれるように、メイン通りから外れた
立地にあるバーに吸い込まれていった
4.
ユーザー
Bo7fg
~清濁の色 vol.46~

カウンターでピスタチオをつまみながらジャックダニエルを
飲んでいると入口のドアが開いた
サングラスを掛けた長身の女性がマスターに会釈をすると
僕と目が合った

「あら?」一瞬の間があったが彼女はこちらを見て声を掛けてきた
「Rさんじゃない、奇遇ね」
彼女は楽屋でウメザワと呼ばれていた娘だった
長身で存在感がある為、何人かいた客の目線は一斉に彼女に注がれた
5.
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Bo7fg
~清濁の色 vol.47~

「ひょっとしてライブ見に来てくれたの?」
彼女はテキーラを注文しながら僕の隣に座った
「Rさんって私達の隠れファンでしょ」
僕がどう反応するか迷い黙っているとウメザワは笑いながら言った

「大丈夫よ、野暮なことなんて聞かないから」
「見に来てくれて有難う」

キャプテンだったらしくライブでも出番が多かった彼女は
一般人と比べると持つ光の強さが明らかに違うことを理解できた
これだけはサクラとは全く違うことを認識した
6.
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Bo7fg
~清濁の色 vol.48~

彼女が言うにはライブ後は疲労よりも覚醒の感覚が勝るらしく
昂った感覚が抜けず、逆に夜も簡単には眠れないらしい

店内にいた何人かの客が明らかに彼女を認識していることに
僕は気付いていたが彼女は一向に気にする様子が無かった

ライブの内容に感心した旨を伝えるとウメザワは
「初めて見に来てくれたのね」
と喜びの感情を示していた

彼女は強めの酒を3~4杯飲むと思い出したように言った
7.
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EAVuh
続きよろ
8.
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Bo7fg
~清濁の色 vol.49~

「玉突きしたくなっちゃった」
「ビリヤード?」僕が聞くとウメザワは「そう」と答えた

「さあ行きましょう」
僕の意向は全く無視された形で僕達は店を出た
ウメザワはベージュのサングラスを掛け、カットソーに
パンプスのラフな格好をしていたが、モデルの仕事でも
十分な需要があるスタイルをしていた

「Rさん背が高いから私も安心して歩けるわ」
ウメザワは言いながら
「えー、と確かこの辺…あった」

繁華街から1本逸れた道の地下に店はあった
9.
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2uuEQ
~清濁の色 vol.50~

店内はビリヤード4台と奥にダーツが2台設置されており
それぞれ1組のカップル客が遊戯をしていた
会員制となっているらしく、ウメザワは店のマスターに声掛けをした

「久しぶりじゃないですかミナミさん、どうぞどうぞ」
マスターは奥の台のカバーを外しながら台の準備をした
見た目40才前後だろうか
物腰柔らかな所作が印象的だった

「こちらのお姉さんの腕はプロ級ですよお客さん」
「ちょっと止めてよマスター」
ウメザワは笑いながら言った

「ハイボール頂こうかな」
「Rさんは何か飲む?」
同じものを注文する間にウメザワは何本かのキューの中から
1本を選びサイドテーブルの席に座った
10.
ユーザー
zAkjp
玉玉