【英国研究】入院中の新型コロナウイルス感染症患者は多臓器損傷のリスクが３倍に

【英国研究】入院中の新型コロナウイルス感染症患者は多臓器損傷のリスクが３倍にアーカイブ

最終更新 2023/09/27 09:26

影のたけし軍団 ★

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『The Lancet Respiratory Medicine』に掲載された最近の研究では、研究者らは、2019年コロナウイルス感染症（COVID-19）の中等度から重度の症例による入院後の多臓器異常の負担と決定要因、およびそれらと疾患転帰との関連性を評価した。

背景
大量の証拠は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス 2 (SARS-CoV-2) 感染が長期にわたる多臓器合併症を引き起こすことを示唆しており、潜在的な原因にはウイルスの細胞毒性、虚血性傷害、慢性炎症、代謝異常、治療の影響が含まれます。

侵襲的換気などの方法。慢性疲労、呼吸困難、労作後の倦怠感、胃腸や神経系の合併症など、この多数の持続的な症状は、現在、新型コロナウイルス感染症後急性続発症（PASC）または長期コロナウイルス感染症（長期COVID）と呼ばれています。

しかし、多くの研究で新型コロナウイルス感染症の長期化の潜在的なメカニズムが検討されているが、新型コロナウイルス感染症による入院後も続く多臓器障害の負担と、それが患者の転帰や回復に及ぼす影響については依然として不明である。

この点において、磁気共鳴画像法（MRI）は、中等度から重度のSARS-CoV-2感染後に生じる臓器症状を評価するための優れたツールであり、これまでの研究では炎症マーカーと組織の異常所見との関連性が報告されている。

研究について
本研究では、研究者らは英国全土で、新型コロナウイルス感染症で入院した患者の多施設・多臓器MRI追跡調査を実施した。

COVID-19 の多臓器影響の捕捉または C-MORE と呼ばれるこの研究は、SARS-CoV- に感染したことのない人と比較して、COVID-19 から回復した患者の多臓器障害の有病率を特徴付け、評価するように設計されました。

結果
この調査結果は、新型コロナウイルス感染症による入院が多臓器異常の中期的リスクを増加させることを示唆した。

MRIの結果では、入院後の新型コロナウイルス感染症患者では健康な対照と比較して多臓器異常の発生率が高く、新型コロナウイルス感染症患者では肺、脳、腎臓の異常がより頻繁に発見されることが報告された。

ただし、肝臓と心臓の MRI 異常の頻度は患者と対照で同様でした。MRI では、一部の臓器について止血または血管および炎症性損傷パターンも観察されました。

さらに、多臓器異常の存在は年齢と関連していることが判明し、若干年齢が高く、3つ以上の併存疾患を抱え、より重度のSARS-CoV-2感染症を経験した人は、多臓器異常の発生率が高かった。

患者から報告された転帰指標の評価では、肺の MRI 所見の異常は胸部圧迫感のリスク 2 倍と関連しており、MRI 上の多臓器異常は、新型コロナウイルスによる入院後の重度かつ持続的な精神的および身体的健康障害と関連していることも示されました。

結論
全体として、この調査結果は、新型コロナウイルス感染症に感染して入院した患者では、感染していない健康な人に比べて、MRI 上の多臓器 MRI異常が3倍多く発生していることを報告しました。

https://www.news-medical.net/news/20230925/Hospitalized-COVID-19-patients-face-triple-the-risk-of-multiorgan-damage-study-reveals.aspx

英国における新型コロナウイルス感染症による入院後の多臓器 MRI 所見 (C-MORE): 前向き多施設観察コホート研究
https://www.thelancet.com/journals/lanres/article/PIIS2213-2600(23)00262-X/fulltext

2023/09/26 15:39:08