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いくつかの研究で、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）は心拍変動（HRV）を引き起こす可能性があり、これらの症状の強さは感染の重症度に直接関係していることが報告されています。
これらの観察にもかかわらず、感染後の時間が同様にHRV変数に影響を及ぼすかどうかは不明です。
最近のScientific Reports の研究では、軽度の COVID-19 が HRV に与える影響を調べています。
現在の横断研究は、ブラジルのセウマ大学とサンカルロス連邦大学で実施されました。ここで研究者らは、COVID-19を引き起こすウイルスである重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2（SARS-CoV-2）に以前に感染した人は、感染初期に交感神経優位でHRVが低下したという仮説を立てました。
2020年11月から2023年9月の間に逆転写ポリメラーゼ連鎖反応（RT-PCR）検査の結果に基づいてCOVID-19の検査で陽性と判定された18歳以上の個人が分析に含まれました。
研究参加者は全員、咳、喉の痛み、下痢、嘔吐、味覚と嗅覚の喪失、筋肉痛、発熱、倦怠感、頭痛などの軽度のCOVID-19症状を経験しましたが、入院治療は必要ありませんでした。
グループ 1 (G1) には、COVID-19 の検査で陽性と判定されてから 6 週間以内に評価され、隔離期間を完了した個人が含まれていました。
グループ 2 (G2) には、感染後 2 か月から 6 か月の間に評価された研究参加者が含まれていました。グループ 3 (G3) には、感染後 7 か月から 12 か月の間に評価された個人が含まれていました。
対照群（CG）には、COVID-19パンデミック以前に募集され、既存の研究データベースに含まれていた研究参加者が含まれていました。健康な対照参加者には、呼吸器、心血管、代謝、神経、および/または全身疾患の病歴はなく、CG参加者のいずれも喫煙しておらず、いかなる種類の炎症や痛みも経験していませんでした。
本研究では合計 130 名が対象となり、CG、G1、G2、G3 にそれぞれ 31、34、30、35 名の被験者が層別化されました。各グループは、年齢、体重、身長が同程度で、認知障害のない個人で構成されていました。
Baecke のアンケートでは、すべてのグループに属する個人が同様のレベルの身体活動を行っていることが示されました。
他のグループと比較すると、G1 では高血圧と肥満の人の割合が高く、それぞれ 35% と 41% でした。G2 では脂質異常症の割合が高く、その割合は 27% でした。
G1 では、ワクチン接種を受けていない研究参加者や、疲労、味覚障害、咳、頭痛、不安などの症状を自己申告している人の割合が高くなりました。
時間と周波数で分析すると、線形 HRV 測定値は CG と比較して G1 と G2 で低くなりました。この観察結果は、G1 と G2 で交感神経優位および/または副交感神経活動の低下とともに自律神経不均衡が生じる可能性があることを示唆しています。
非線形解析では、HRV 信号の規則性または複雑性のレベルが高いことも示されました。多重線形回帰モデルの調査結果では、年齢と感染期間の両方が、
時間領域測定における HRV の逐次差の二乗平均平方根 (RMSSD) と、短期 HRV の標準偏差 1 (SD1) の重要な予測因子であることが明らかになりました。
すべてのグループで、CG と比較して HF の低下が見られ、副交感神経活動が低下しました。ただし、絶対的な HF パワーの大幅な低下が報告されたのは G1 のみでした。
したがって、G1 は副交感神経緊張の最も大幅な低下を経験したと考えられます。
年齢は、正常から正常までの標準偏差 (SDNN) 間隔の重要な要因でした。高血圧、BMI、脂質異常症はすべてのモデルで有意ではありませんでしたが、ストレスは重要な負の予測因子として特定されました。
診断からの回復時間と患者の年齢はHRVからの回復に影響を与え、COVID-19が自律神経系に一時的な影響を及ぼすことを示唆している。
結論
SARS-CoV-2 感染から回復した人は、健康な対照群と比較して、HRV の低下と交感神経の発現の増加を経験する可能性が高かった。
感染からの時間と年齢は、HRV 回復の 2 つの重要な予測因子であることが判明した。
https://www.news-medical.net/news/20250331/Does-COVID-19-affect-heart-rate-variability-after-recovery.aspx